家族ごっこ
「ただいまー、っと。」
「あ、おかえりなさい。ごめんなさいね、急にお使い頼んじゃって。」
「いいっていいって。大根、ここに置いとくね。」
「あ、おかえりなさい。ごめんなさいね、急にお使い頼んじゃって。」
「いいっていいって。大根、ここに置いとくね。」
買い物袋から大根を取り出して台所に置き、そのまま冷蔵庫へと進む。
そして一緒に買ってきたアイスを冷凍庫に入れていると、頭の上に何かが乗っかってきた。
そして一緒に買ってきたアイスを冷凍庫に入れていると、頭の上に何かが乗っかってきた。
「おにーちゃんおかえりなさい!」
「ただいまメリーちゃん。アイス買ってきたから、ご飯食べたらみんなで食べようね。」
「わーい!ありがとおにーちゃん!」
「ただいまメリーちゃん。アイス買ってきたから、ご飯食べたらみんなで食べようね。」
「わーい!ありがとおにーちゃん!」
嬉しそうにはしゃぐメリーちゃんを頭に乗せたままリビングへと歩く。
リビングではいつものように小さな犬があぐらをかいてテレビを眺めていた。
そいつは僕に気付くと首をこちらに向けて、ひひっと笑った。
リビングではいつものように小さな犬があぐらをかいてテレビを眺めていた。
そいつは僕に気付くと首をこちらに向けて、ひひっと笑った。
「ようにーちゃん、お疲れさん。」
「ただいまジン。ああそうだ、お前にも買ってきたものがあるんだ。」
「飯か!?」
「まぁジャーキーも飯っちゃ飯だけど、夕飯食ってからな。お前アイス苦手だろ?その代わりにと思って。」
「……一本だけ。」
「ダメ。」
「ちっ、このしっかり者め。飯前に着替えとけよ、汗くせーぞ。」
「おにーちゃん臭くないよ?おにーちゃんはおにーちゃんのいい匂いだもん。」
「ありがとメリーちゃん。でも恥ずかしいからあんまりそういうことしちゃダメだよ?」
「ただいまジン。ああそうだ、お前にも買ってきたものがあるんだ。」
「飯か!?」
「まぁジャーキーも飯っちゃ飯だけど、夕飯食ってからな。お前アイス苦手だろ?その代わりにと思って。」
「……一本だけ。」
「ダメ。」
「ちっ、このしっかり者め。飯前に着替えとけよ、汗くせーぞ。」
「おにーちゃん臭くないよ?おにーちゃんはおにーちゃんのいい匂いだもん。」
「ありがとメリーちゃん。でも恥ずかしいからあんまりそういうことしちゃダメだよ?」
頭に顔を埋めてスンスンと匂いをかぐメリーちゃんをひょいと持ち上げ、ベッドに腰掛けさせる。
着替えを取るためにクローゼットに近づくと、クローゼットと壁の隙間から女の子がこちらを覗いてきた。
着替えを取るためにクローゼットに近づくと、クローゼットと壁の隙間から女の子がこちらを覗いてきた。
「お、お兄さん、おかえりなさい。」
「ただいまマオちゃん。着替え持ってくからちょっとクローゼット使うね。」
「あ、あの。服、洗面所に……置いて、ある。き……着替えると思って、用意しておいた、から。」
「お、わざわざありがとうマオちゃん。助かるよ。」
「ただいまマオちゃん。着替え持ってくからちょっとクローゼット使うね。」
「あ、あの。服、洗面所に……置いて、ある。き……着替えると思って、用意しておいた、から。」
「お、わざわざありがとうマオちゃん。助かるよ。」
ぽんぽんと頭をなでてやると、マオちゃんは顔を赤くしてクローゼットの裏に隠れてしまった。
着替えの用意された洗面所に向かう最中、台所から声をかけられた。
着替えの用意された洗面所に向かう最中、台所から声をかけられた。
「あ、シャワー浴びるの?もうすぐご飯できるから早めにね。」
「いや、着替えるだけだよ。着替えたらお皿運ぶの手伝うね。」
「いや、着替えるだけだよ。着替えたらお皿運ぶの手伝うね。」
そういうとちゃっちゃと着替えて台所へ行き、盛り付けられた食事をリビングへと運んでいく。
そして全員が席に着き、いただきますと唱和して、賑やかな食事の時間が訪れる。
そして全員が席に着き、いただきますと唱和して、賑やかな食事の時間が訪れる。
「あ、この漬物おいしい。手作りっぽいけれど、サキさん作ったの?」
「ううん。それ、ついさっき隣の赤井さんから頂いたの。」
「そうなんだ。買い物と入れ違いになっちゃったのかな?後でお礼言いに行こう。」
「そうそう、お返しにと思って、お惣菜多めに作っておいたの。一緒に持っていってもらっていいかしら?」
「うん、ありがとうサキさん。……あ、そういえば、大家さんから『今度一緒に食事でも』って誘われたんだけれど、みんなも来る?」
「……大家さんって、メアリさん?」
「うん。みんなと一緒でも二人っきりでもいいって言ってたから、みんなはどうかなって。」
「メアリおばさんとお食事するの?」
「メリーちゃん、それ大家さんの前で言っちゃダメだからね?メアリ『お姉さん』って言わないとあの人怒るから。」
「ひひっ、にーちゃんとあの大家が二人っきりねぇ……。さぁてなにをされるのやら。」
「なっ、何言ってるのよ馬鹿犬!何もあるわけないじゃない……そりゃまぁ確かにちょっと……心配、だけれど……。」
「おにーちゃんとメアリおばさ……メアリおねーちゃんが一緒だとイケナイの?」
「ふ、二人っきりは、ダメ。行くなら、み……みんなと。」
「ううん。それ、ついさっき隣の赤井さんから頂いたの。」
「そうなんだ。買い物と入れ違いになっちゃったのかな?後でお礼言いに行こう。」
「そうそう、お返しにと思って、お惣菜多めに作っておいたの。一緒に持っていってもらっていいかしら?」
「うん、ありがとうサキさん。……あ、そういえば、大家さんから『今度一緒に食事でも』って誘われたんだけれど、みんなも来る?」
「……大家さんって、メアリさん?」
「うん。みんなと一緒でも二人っきりでもいいって言ってたから、みんなはどうかなって。」
「メアリおばさんとお食事するの?」
「メリーちゃん、それ大家さんの前で言っちゃダメだからね?メアリ『お姉さん』って言わないとあの人怒るから。」
「ひひっ、にーちゃんとあの大家が二人っきりねぇ……。さぁてなにをされるのやら。」
「なっ、何言ってるのよ馬鹿犬!何もあるわけないじゃない……そりゃまぁ確かにちょっと……心配、だけれど……。」
「おにーちゃんとメアリおばさ……メアリおねーちゃんが一緒だとイケナイの?」
「ふ、二人っきりは、ダメ。行くなら、み……みんなと。」
マオちゃんが袖をきゅっと掴んで上目遣いで懇願してくる。
苦笑しつつ反対側の手で安心させるように頭をなでてやると、マオちゃんは再び顔を赤くしてわたわたとうろたえる。
苦笑しつつ反対側の手で安心させるように頭をなでてやると、マオちゃんは再び顔を赤くしてわたわたとうろたえる。
「ああは言われたけれど、みんなを置いては行かないよ。みんながダメなら申し訳ないけれど断ろうかな、って。」
「ま、まあそういうことなら考えてあげなくもないけれど。……あ、あなたがいいならあたしは別に……。」
「メリーはメアリおば……メアリおねーちゃんとお食事したい!」
「み、みんなが行くなら、わっ、私も……。」
「当然オレだけ仲間はずれってことはないよなぁ?」
「みんなありがとう。じゃあみんなと一緒に、って明日伝えてくるよ。日付とかも適当に決めちゃうね。」
「ひひっ、あいつの残念そうな顔が目に浮かぶぜ。」
「……?残念ってことはないと思うけど……。」
「おにーちゃんアイス食べたいー!」
「あ、そうだね。じゃあごちそうさまして片付けたらアイスにしよっか。ジンはジャーキーな。」
「ま、まあそういうことなら考えてあげなくもないけれど。……あ、あなたがいいならあたしは別に……。」
「メリーはメアリおば……メアリおねーちゃんとお食事したい!」
「み、みんなが行くなら、わっ、私も……。」
「当然オレだけ仲間はずれってことはないよなぁ?」
「みんなありがとう。じゃあみんなと一緒に、って明日伝えてくるよ。日付とかも適当に決めちゃうね。」
「ひひっ、あいつの残念そうな顔が目に浮かぶぜ。」
「……?残念ってことはないと思うけど……。」
「おにーちゃんアイス食べたいー!」
「あ、そうだね。じゃあごちそうさまして片付けたらアイスにしよっか。ジンはジャーキーな。」
手を合わせてごちそうさまでした、と唱和してめいめい食器を片づける。
そしてアイスを片手に談笑しつつ、一家の夜は更けていく。
そしてアイスを片手に談笑しつつ、一家の夜は更けていく。
これは、どこにでもある家族の物語。
これは、どこまでも平和な家族ごっこ。
共に笑い、共に泣き、共に歩む、人と都市伝説の物語。
この平和な日常が、いつまでも、どこまでも続きますように。
これは、どこまでも平和な家族ごっこ。
共に笑い、共に泣き、共に歩む、人と都市伝説の物語。
この平和な日常が、いつまでも、どこまでも続きますように。
【終】