ギザ十と幽霊少女とご先祖様と組織の狗 20
~ノートの太郎さんサイド~
「くふふ……来たか、小童」
その声に、僕は振り返る。
「暗部」の地下施設へと突入して行った彼が何かを叫んでいたけれどそれを聞く余裕も、既に僕には無かった。
「……B-No.006」
「くふふ……覚えていてくれたか、確か怪談仮面TAROⅢと名乗っておったな小僧、さてここへ来たという事は、あの時の続きをする…と言う事で良いのかな?」
ニヤリと嗤う目の前の黒衣の老人へ、僕は静かに頷く。
そんな僕の様子に、くふふ…と、笑みを浮かべると、敵は無言で構えを取った。
右手から放出するビームソード、「日光剣・タロウサンブレード」を消し、僕も構えを取る。
僕のその行為に、方眉を上げる老人、「その剣は使わなくても良いのか?」そう眼で問いかけてくる老人に
無言で返す、もとより、この老人を相手に武器を使う気は無い。
先日の戦いの、記憶が蘇る。
たった、人撫で、それだけで行動不能にさせられた僕。
悪に屈し膝をつく、正義のヒーローとしてあってはならない事だ、許す事は出来ない事だ!
だから雪辱を果たす、僕はこの強大な敵を、この拳だけで打ち倒す!
ズドンッ!という、大きな爆発が祭り会場の方角から聞こえる。
その瞬間、僕と老人は同時に動き出した。
その声に、僕は振り返る。
「暗部」の地下施設へと突入して行った彼が何かを叫んでいたけれどそれを聞く余裕も、既に僕には無かった。
「……B-No.006」
「くふふ……覚えていてくれたか、確か怪談仮面TAROⅢと名乗っておったな小僧、さてここへ来たという事は、あの時の続きをする…と言う事で良いのかな?」
ニヤリと嗤う目の前の黒衣の老人へ、僕は静かに頷く。
そんな僕の様子に、くふふ…と、笑みを浮かべると、敵は無言で構えを取った。
右手から放出するビームソード、「日光剣・タロウサンブレード」を消し、僕も構えを取る。
僕のその行為に、方眉を上げる老人、「その剣は使わなくても良いのか?」そう眼で問いかけてくる老人に
無言で返す、もとより、この老人を相手に武器を使う気は無い。
先日の戦いの、記憶が蘇る。
たった、人撫で、それだけで行動不能にさせられた僕。
悪に屈し膝をつく、正義のヒーローとしてあってはならない事だ、許す事は出来ない事だ!
だから雪辱を果たす、僕はこの強大な敵を、この拳だけで打ち倒す!
ズドンッ!という、大きな爆発が祭り会場の方角から聞こえる。
その瞬間、僕と老人は同時に動き出した。
――瞬転。
強烈な気迫を込めた左拳を相手へ向けて打ち出す、それを当たり前のように軽く避け、お返しとばかりに、繰り出された裂帛の肘打ちを、右掌で受け止める。
ズンッと重い衝撃が僕の身体を揺らし強烈な破裂音が鳴り響く、僕の背後、数十メートル先に立っていたはずの廃ビルが彼の技の残滓によって倒壊していくのを肌に感じる。
「くっ……」
小さく呻き、不意打ちの膝蹴りを老人の顎へと向けて放つ、だがそれすらも予想していたかのように自然な動きで避けきると。
次の瞬間にはどうやったのか僕の背後へと回った老人の掌が、僕の背中を打ち貫いた。
まるで対戦車用のロケットランチャーを至近距離から直撃されたような衝撃に、僕の身体が仰向けに宙を舞う。
そんな、僕の身体に平行するように飛びかかり、かかと落としを僕の腹へと叩き込む老人。
上空へと舞上げられた瞬間に、直下へと突き落とされた僕の身体は、轟音を巻き起こしながら無人のビル街のど真ん中にクレーターを一つ作りだした。
「なんじゃ、もう終わりか、意外とあっけないもんじゃのう……」
心底、呆れ果てたように呟く老人の言葉に、僕は何も言えない。
たったアレだけの攻防で、僕の力が相手に微塵も適わない事を痛感させられてしまった。
ジャリジャリと、粉砕されたアスファルトを踏みしめる足音が聞こえる、立ち上がらなければ、次こそはとどめを刺される。
だが、身体が動かない、力が出ない、戦う事も、逃げる事すら出来ず。
ただ僕は、直ぐ側に立つ死神の気配だけを感じていた。
強烈な気迫を込めた左拳を相手へ向けて打ち出す、それを当たり前のように軽く避け、お返しとばかりに、繰り出された裂帛の肘打ちを、右掌で受け止める。
ズンッと重い衝撃が僕の身体を揺らし強烈な破裂音が鳴り響く、僕の背後、数十メートル先に立っていたはずの廃ビルが彼の技の残滓によって倒壊していくのを肌に感じる。
「くっ……」
小さく呻き、不意打ちの膝蹴りを老人の顎へと向けて放つ、だがそれすらも予想していたかのように自然な動きで避けきると。
次の瞬間にはどうやったのか僕の背後へと回った老人の掌が、僕の背中を打ち貫いた。
まるで対戦車用のロケットランチャーを至近距離から直撃されたような衝撃に、僕の身体が仰向けに宙を舞う。
そんな、僕の身体に平行するように飛びかかり、かかと落としを僕の腹へと叩き込む老人。
上空へと舞上げられた瞬間に、直下へと突き落とされた僕の身体は、轟音を巻き起こしながら無人のビル街のど真ん中にクレーターを一つ作りだした。
「なんじゃ、もう終わりか、意外とあっけないもんじゃのう……」
心底、呆れ果てたように呟く老人の言葉に、僕は何も言えない。
たったアレだけの攻防で、僕の力が相手に微塵も適わない事を痛感させられてしまった。
ジャリジャリと、粉砕されたアスファルトを踏みしめる足音が聞こえる、立ち上がらなければ、次こそはとどめを刺される。
だが、身体が動かない、力が出ない、戦う事も、逃げる事すら出来ず。
ただ僕は、直ぐ側に立つ死神の気配だけを感じていた。
―続くー。