「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 赤い幼星-31

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Retsuya

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だれでも歓迎! 編集
がちゃり、とドアが開かれる
その部屋に入って来た女性――C-No.0、セシリア・クロンクヴィストは、
とある少女に用事があり、やってきたのだが

(セシリア>ローゼ、すまないが少し話がッ・・・

部屋の中の光景に言葉が詰まり、顔が引き攣った
彼女が呼んだ相手であるR-No.0――ローゼ・ラインハルト
その本人は今、目の前でとんでもないことになっていた

(ローゼ>ひゃあんっ!? もうやめてぇ蓮華ちゃぁん!?
(蓮華>あれから少し真面目になったと微塵でも思った私が馬鹿でした
    まさか居眠りしているなんて思いもしませんでしたよ
    No.0の名を冠しながら、恥ずかしいとは思わないんですか?

どうやら居眠りした罰らしい
ローゼは植物の蔓で両手両足を縛られ、身動きが出来ない状態で蓮華の蔓の鞭をビシバシと叩きつけられていた
音を立てて身体を鞭打たれる度に、彼女はびくんっと飛び上がり、蓮華は恍惚とした表情でその様子を眺めていた

(セシリア>・・・あ、あの・・・
(蓮華>え、ぁ、し、C-No.0、これには深い訳が
(ローゼ>セシリアさぁん助けてぇ!!
(セシリア>とりあえず、何も見なかった事にしておいてやるからローゼを解放して貰えないだろうか



    †    †    †    †    †    †    †


所変わって此処はセシリアのデスクがあるC-No.の部屋

(ローゼ>ふぅ・・・ありがとうございますわセシリアさん、ホントに何とお礼を申し上げればいいか
(セシリア>いや、構わない・・・尤も、あれを見捨てると後味が悪いしな;

ソファに腰かけ上品に紅茶を飲むローゼとセシリア
ことん、とティーカップを置き、話を切り出したのはローゼだった

(ローゼ>ところで・・・ワタクシに御用事って?

そう尋ねた瞬間に、セシリアの手が止まった
と同時に頬が見る見る紅潮していったのだが、それはローゼには分からなかった

(セシリア>・・・じ、実は、な・・・

かたかたとカップを震わせながら、そっとテーブルにそれを置くセシリア
首を傾げるローゼの目を真っ直ぐ見て、やや照れくさそうに尋ね返した

(セシリア>その・・・ローゼは、人を好いた事があるか?
(ローゼ>あらまぁセシリアさん!もしかして恋をなさtt
(セシリア>っこ、声が大きい!誰かに聞かれでもしたらどうする!?
(ローゼ>あ、ごめんあそばせ

口を押さえ、声を抑えて謝罪する
溜息を吐きつつ、セシリアは再び紅茶を一口飲んだ

(セシリア>・・・まぁ、その通り、なのだが・・・
(ローゼ>あら、良い事じゃありませんの! それで何方? エーテルさん? イクトミさん? サンジェルマンさん?
(セシリア>エーテルは良いとして何故よりによってその2人を挙げた!?
(ローゼ>もしかて日天さん!? ダメですわ、あの子はワタクシだけのものですの!
(セシリア>お前は・・・言っておくが、「組織」ではない
(ローゼ>あらそうでしたの?
(セシリア>それと、誰だとははっきり言えないし、言わない

頬を膨らませ、むすっとした表情を作るローゼ
「可愛らしい顔が台無しだな」、とセシリアが苦笑した

(ローゼ>それで、その殿方とは何処までお付き合いしてらっしゃるの?
     キスは? ハグは? あ、もしかしてもうそんな所まd
(セシリア>なっ!? ば、ばばばばばば馬鹿を言うな!? そんなこと出来るか!?
      ・・・ま、まだ、偶に出会うくらいだ
(ローゼ>あらあら、じゃあこれからですのね

と、ローゼは朗らかに笑うが、セシリアは浮かない表情をしている

(ローゼ>・・・セシリアさん?
(セシリア>ん、あぁ、すまない・・・ローゼ、どうすればいい?
(ローゼ>と仰いますと?
(セシリア>その、あの人に、私のことを・・・す、好きになって貰うには、どうすればいいと思う?

顔を真っ赤にしながら、セシリアははっきりと尋ねた
ん~、とローゼは首を捻り、顎に手を当てて思案する

(ローゼ>やっぱり告白ですわね。貴方の想いを正直に、相手に打ち明けるのですわ
(セシリア>こ、こここここ告白!? そ、そんな、の、私に言え、言える訳が・・・
(ローゼ>相手に想いを伝えるのは、とても大事なことですのよ?
(セシリア>わ、わかっている・・・だ、だが、どうやって伝えればよいのだ・・・
      そもそも、私なんかが告白しても・・・

自虐的になり顔を俯かせるセシリアの手を、テーブルの向こうからローゼがそっと握った
はっと顔をあげた彼女に、ローゼはにっこりと微笑んだ

(ローゼ>自分を信じなきゃ、そこからは何も生まれませんわ
     ほら、貴方の契約してる「魔法」と同じですの
     想いや願いを篭めれば、きっと叶いますわ
(セシリア>・・・自分を・・・信じる・・・
(ローゼ>そう、自分を信じて、相手を想って
     心を篭めて伝えれば、叶わない恋なんてありませんわ
     もしそれでフラれたら、その殿方には女性を見る目が無かっただけですわ! そんな殿方ならフラれて正解ですわ!!
(セシリア>違う、伝わらなかったとしても、あの人は悪くない。悪いのは私。私だけが悪いんだ・・・
(ローゼ>そこまで想ってらっしゃるのなら、絶対に大丈夫ですわ
     とにかく、自信を持つ事が大切ですの
     『世界の幼い殿方は皆ワタクシのものですわおほほほほ♪』くらいの自信があった方が確実かしら?
(セシリア>それは自信過剰すぎはしないだろうか・・・?
(ローゼ>少しくらい過剰になった方が良いんですの、だって女の子ですもの♪
     あぁ、あとワイドショーで仰ってたけど、上目遣いとアヒル口を使えば殿方もイチコロだそうですわ♪
(セシリア>・・・? 何だ、それは?
(ローゼ>えーっと、上目遣いというのは、こうやって相手を見上げるような感じで―――――

ローゼの熱心な指導を、セシリアは真剣に聞いていた
結局、彼女達の甘いトークは2時間にも渡って繰り広げられたのだった



しかしセシリアは知らなかった
ローゼは未だに、彼氏と呼べるものを持った事が無いという事を

   ...To be Continued

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