「父さん、幽霊が人面犬を追い掛け回してます。」
昔、娘が突然そう言った。
普段から頭がおかしいのではないかと思っていた娘が、ついに本当におかしくなったと思ったものだ。
今思えば、あれは本当だったのかもしれない。それを確かめる術などもうないが。
娘は、黒服の男達に連れていかれ、自分は娘がいた事を忘れてしまったのだから。
昔、娘が突然そう言った。
普段から頭がおかしいのではないかと思っていた娘が、ついに本当におかしくなったと思ったものだ。
今思えば、あれは本当だったのかもしれない。それを確かめる術などもうないが。
娘は、黒服の男達に連れていかれ、自分は娘がいた事を忘れてしまったのだから。
さて、どうしたものだろう。
見渡せば、無表情な黒服の男に、幾人かの契約者らしき者達。
「失礼。契約したばかりで状況が解っていないと思いますが、それは我々の敵でしてね。
それを引き渡してください。大丈夫です。その事で貴方に損はありません。貴方はいつも通りの生活に戻るだけです。」
無表情な黒服の男が無機質な声で言った。
……そうか、つまりまた俺の記憶を弄ろうというのか。
俺から娘を奪い、日が浅いとはいえ、仲良くなった彼女も奪うと言うのか。そんな事はお断りだ。
とはいうものの、相手は契約者が複数だ。この状況をうまく切り抜ける作戦など、とっさには出てこない。
まあ、はじめから作戦など必要ないのだが。
見渡せば、無表情な黒服の男に、幾人かの契約者らしき者達。
「失礼。契約したばかりで状況が解っていないと思いますが、それは我々の敵でしてね。
それを引き渡してください。大丈夫です。その事で貴方に損はありません。貴方はいつも通りの生活に戻るだけです。」
無表情な黒服の男が無機質な声で言った。
……そうか、つまりまた俺の記憶を弄ろうというのか。
俺から娘を奪い、日が浅いとはいえ、仲良くなった彼女も奪うと言うのか。そんな事はお断りだ。
とはいうものの、相手は契約者が複数だ。この状況をうまく切り抜ける作戦など、とっさには出てこない。
まあ、はじめから作戦など必要ないのだが。
「やれるか?」
隣の先程契約したばかりの彼女、口裂け女に話し掛ける。
「わたくしこれでも、光の玉が必要ないぐらい強いですわ。
あら?でもこんな細腕の何処にそんな力が?
まあそんな事どうでもいいわ。」
そう言って彼女は俺の視界から消えた。
「うわっ!?」
どこかで誰かの悲鳴があがる。
そちらを振り向くと、一人の青年の首が切り落とされていた。
全員が気がついた時には、すでに別の契約者の胸にナイフが刺さった後。秒速約33メートル、なんの訓練も受けていない人間が反応出来る速度ではない。
彼女の能力はたいしたものではない。刃物を召喚するという単純な能力。刃さえついていれば、包丁やナイフ、斧に、ギロチンと、多少なんでもありなところはあるが。
「能力」より恐れるべきは、彼女の「力」。有名なモノほど力を増す都市伝説。故に、最も有名な都市伝説としての「力」。敵を「能力」ごと捩伏せる圧倒的な身体能力。
隣の先程契約したばかりの彼女、口裂け女に話し掛ける。
「わたくしこれでも、光の玉が必要ないぐらい強いですわ。
あら?でもこんな細腕の何処にそんな力が?
まあそんな事どうでもいいわ。」
そう言って彼女は俺の視界から消えた。
「うわっ!?」
どこかで誰かの悲鳴があがる。
そちらを振り向くと、一人の青年の首が切り落とされていた。
全員が気がついた時には、すでに別の契約者の胸にナイフが刺さった後。秒速約33メートル、なんの訓練も受けていない人間が反応出来る速度ではない。
彼女の能力はたいしたものではない。刃物を召喚するという単純な能力。刃さえついていれば、包丁やナイフ、斧に、ギロチンと、多少なんでもありなところはあるが。
「能力」より恐れるべきは、彼女の「力」。有名なモノほど力を増す都市伝説。故に、最も有名な都市伝説としての「力」。敵を「能力」ごと捩伏せる圧倒的な身体能力。
包丁を力まかせに投げていた彼女が、不意に俺を担いで走りだした。
突然、上空から巨大な水の固まりが落ちてくる。それは俺達のすぐ後に落ち、その水圧で地面を揺らし、大きくえぐり取った。
「な、んだ、こりゃあ!?」
「空から水が落ちてきたらそれは雨だと思うわ。
でも女の子が落ちてしたら、ナイフとランプを持って旅にでなきゃいけない事態。私、40秒で仕度する自信ないわ。
まあそんな事どうでもいいわ。」
何の都市伝説かはわからないが、高威力、広範囲、正体不明で、契約者の位置不明、そんなモノをと戦うのは流石に時間がかかる。
時間をかけて仲間をよばれたら面倒臭いな。
ここは一旦退いた方がいいか。
「空から水が落ちてきたらそれは雨だと思うわ。
でも女の子が落ちてしたら、ナイフとランプを持って旅にでなきゃいけない事態。私、40秒で仕度する自信ないわ。
まあそんな事どうでもいいわ。」
何の都市伝説かはわからないが、高威力、広範囲、正体不明で、契約者の位置不明、そんなモノをと戦うのは流石に時間がかかる。
時間をかけて仲間をよばれたら面倒臭いな。
ここは一旦退いた方がいいか。
俺はもう忘れない。娘のこと、契約した彼女のこと。
俺の記憶を改竄させはしない。
ああそうだ、俺の記憶を改竄した奴らに、しっかり借りを返さなきゃな。そして、娘を返してもらう。
俺の戦いはこれからだ。
俺の記憶を改竄させはしない。
ああそうだ、俺の記憶を改竄した奴らに、しっかり借りを返さなきゃな。そして、娘を返してもらう。
俺の戦いはこれからだ。
終