走る人形 走る人間
追われる人形 追う人間
追われる人形 追う人間
時は少し遡る
「お前も」
景色を、空間を、全て消していく男が目の前にいた
人間のはずなのに、私と同じような人形のような感じしかしない 人間の感じがしない
「メリー!逃げろ!!」
契約者の声が聞こえる
しかし、今から逃げてももう間に合わないことはわかっていた
「なんなのよお前は・・・」
そう、言おうとして、
「こちらへ来るときが来た」
言葉を遮られる
ぐにゃり 視界が歪んで 黒が混ざり
気づけば私は空の上 重力でまっさかさまに落ちていく
少し驚きはしたが、人形の軽さのおかげで無傷で着地が出来た
「・・・ココは・・・?」
私は周りを見渡す
そこは今の文明社会には殆どありえないはずの、のどかな村
車もなく、アスファルトの地面もなく、代わりに畑仕事をしている人間が大勢いた
景色を、空間を、全て消していく男が目の前にいた
人間のはずなのに、私と同じような人形のような感じしかしない 人間の感じがしない
「メリー!逃げろ!!」
契約者の声が聞こえる
しかし、今から逃げてももう間に合わないことはわかっていた
「なんなのよお前は・・・」
そう、言おうとして、
「こちらへ来るときが来た」
言葉を遮られる
ぐにゃり 視界が歪んで 黒が混ざり
気づけば私は空の上 重力でまっさかさまに落ちていく
少し驚きはしたが、人形の軽さのおかげで無傷で着地が出来た
「・・・ココは・・・?」
私は周りを見渡す
そこは今の文明社会には殆どありえないはずの、のどかな村
車もなく、アスファルトの地面もなく、代わりに畑仕事をしている人間が大勢いた
「(・・・・・・・・・チャンス?)」
見慣れない場所に来たことに戸惑いつつも私はそんなことを考える
これだけ人がいるのだ 一人傷つかせればたちまち大騒ぎがおき、「メリーさん」の噂が広がるかもしれない
そう考え、それを実行するべく休んでいる男の背に包丁突き刺す
殺すのは敵対する都市伝説しか駄目だと契約者に言われていたため、かなり軽く、だが
見慣れない場所に来たことに戸惑いつつも私はそんなことを考える
これだけ人がいるのだ 一人傷つかせればたちまち大騒ぎがおき、「メリーさん」の噂が広がるかもしれない
そう考え、それを実行するべく休んでいる男の背に包丁突き刺す
殺すのは敵対する都市伝説しか駄目だと契約者に言われていたため、かなり軽く、だが
刺した男は・・・動かない
倒れるでも、痛みに悶えるでもなく 「動かない」
グリン
「ひっ・・・」
男の首が180度回り、私を見た
私はそれに驚き、小さな悲鳴を漏らす
すぐ包丁を抜いて逃げようとするがうまく抜けない
軽く刺さっているだけなのに、まるで強い力に掴まれているよう
仕方ないので数年をともにした相棒(特に思い出無し)を手放す あとで取りに行けばいい話だ
男は包丁を抜くことはなく、ゆっくりと
立ち上がる 体をこちらへ向ける そして・・・ 口元を、三日月のように歪め、
パタリと倒れた
「(・・・・・・ふぅ)」
今までいろんな人間を傷つけてきたが、あんな反応は今のが始めてだ 倒れたことに、心の中で安心の声を漏らす 一応死んでもいないようなのでそこらへんも大丈夫
しかし、その安心はすぐに崩壊する
他の者達がこちらを見ている
それだけなら普通の反応といえよう 自分と同種のものが倒れたのだ 無関心な方がおかしい
だが、それらは普通ではない
男と同じく、首だけがねじれてこちらを向いていた
続いて
体をこちらへ向ける 鍬などを手に取る 目を大きく開ける 口元をつりあげる
それをまるでロボットのように、順番に、皆いっせいに行う
「あ・・・あ・・・・・・」
恐怖で声が出ない 怖がらせるはずのものが怖がるなんて、いい笑い話ね
ザッザッザッザッ
人間達が、こちらを囲むようにして近づいてくる
そして何か話をしだした
「傷つけた」「人間を傷つけた」
倒れるでも、痛みに悶えるでもなく 「動かない」
グリン
「ひっ・・・」
男の首が180度回り、私を見た
私はそれに驚き、小さな悲鳴を漏らす
すぐ包丁を抜いて逃げようとするがうまく抜けない
軽く刺さっているだけなのに、まるで強い力に掴まれているよう
仕方ないので数年をともにした相棒(特に思い出無し)を手放す あとで取りに行けばいい話だ
男は包丁を抜くことはなく、ゆっくりと
立ち上がる 体をこちらへ向ける そして・・・ 口元を、三日月のように歪め、
パタリと倒れた
「(・・・・・・ふぅ)」
今までいろんな人間を傷つけてきたが、あんな反応は今のが始めてだ 倒れたことに、心の中で安心の声を漏らす 一応死んでもいないようなのでそこらへんも大丈夫
しかし、その安心はすぐに崩壊する
他の者達がこちらを見ている
それだけなら普通の反応といえよう 自分と同種のものが倒れたのだ 無関心な方がおかしい
だが、それらは普通ではない
男と同じく、首だけがねじれてこちらを向いていた
続いて
体をこちらへ向ける 鍬などを手に取る 目を大きく開ける 口元をつりあげる
それをまるでロボットのように、順番に、皆いっせいに行う
「あ・・・あ・・・・・・」
恐怖で声が出ない 怖がらせるはずのものが怖がるなんて、いい笑い話ね
ザッザッザッザッ
人間達が、こちらを囲むようにして近づいてくる
そして何か話をしだした
「傷つけた」「人間を傷つけた」
それがどうしたっていうのよ 私はそういう都市伝説なの
そう言おうにも、声が出なくては意味がない
そう言おうにも、声が出なくては意味がない
「危険だ」「危険だ」「危険だ」
体の震えが止まらない
私はこの人間達に何をされてしまうのだろうか
体の震えが止まらない
私はこの人間達に何をされてしまうのだろうか
「それならば消さねばなるまい」「ああそうだ 抹殺せねば」
人間達が、持っていた鎌や鍬を振り上げる
「・・・・・・ッ!」
硬直していた体が、声帯が、さらなる恐怖で元に戻る
私は携帯電話を耳に当て、叫んだ
「私メリーさん!!今っ・・・」
そこで言葉に詰まる
貴方の後ろ では恐らく捕まってしまうだろう
第一、どの人間の後ろに出るのかもわからない
何か、見えるもの 遠くにあるもの・・・
そこで、私の目に、一本の木が入る
名前はわからないが、とりあえず叫ぶ
「あの木の下にいるの!!」
シュンッと音がして、私が見た木の下にワープする
多少曖昧なものでも大丈夫なのか 自分の能力のくせに知らなかった
しかし、まだ人間達は近い
もう一度、移動をしようとして
「痛っ!?」
何かがとんできて携帯を持った手に当たり、そのせいで携帯を落としてしまう
「・・・・・・ッ!」
硬直していた体が、声帯が、さらなる恐怖で元に戻る
私は携帯電話を耳に当て、叫んだ
「私メリーさん!!今っ・・・」
そこで言葉に詰まる
貴方の後ろ では恐らく捕まってしまうだろう
第一、どの人間の後ろに出るのかもわからない
何か、見えるもの 遠くにあるもの・・・
そこで、私の目に、一本の木が入る
名前はわからないが、とりあえず叫ぶ
「あの木の下にいるの!!」
シュンッと音がして、私が見た木の下にワープする
多少曖昧なものでも大丈夫なのか 自分の能力のくせに知らなかった
しかし、まだ人間達は近い
もう一度、移動をしようとして
「痛っ!?」
何かがとんできて携帯を持った手に当たり、そのせいで携帯を落としてしまう
飛んできた方向を見ると少年が木の枝とツルで作られたパチンコを構えている
少年に怒りを覚えつつ、携帯に目をうつすと
バキリ 携帯が踏み潰されるところだった
「・・・・え?・・・え?」
見上げるとそこには太陽の逆光により黒く染まった男が立っていた
「・・・ッキャァァァァァァァァ!!?」
情けない悲鳴を上げながらその男から全速力で逃げる
・・・だが、少し進んだところで石に躓き転んでしまう
「・・・・・・・・・!」
・・・男が鎌を振り上げた
目を閉じる すると今まですっかり忘れていた契約者の声が聞こえた
・・・さようなら 契約者
少年に怒りを覚えつつ、携帯に目をうつすと
バキリ 携帯が踏み潰されるところだった
「・・・・え?・・・え?」
見上げるとそこには太陽の逆光により黒く染まった男が立っていた
「・・・ッキャァァァァァァァァ!!?」
情けない悲鳴を上げながらその男から全速力で逃げる
・・・だが、少し進んだところで石に躓き転んでしまう
「・・・・・・・・・!」
・・・男が鎌を振り上げた
目を閉じる すると今まですっかり忘れていた契約者の声が聞こえた
・・・さようなら 契約者
「うちのメリーに何しとんじゃゴラァ!!」
・・・あれ?
今まで幻聴程度にしか聞こえなかった契約者の声が、しっかりと聞こえる
目を開けるとそこには男を殴り飛ばす契約者の姿があった
・・・あれ?
今まで幻聴程度にしか聞こえなかった契約者の声が、しっかりと聞こえる
目を開けるとそこには男を殴り飛ばす契約者の姿があった
「抹殺を」「排除を」「消さなくては」「消さなくては」
人間達が契約者に襲い掛かるが、契約者は全員蹴り飛ばし、距離を開ける
そして私の手を掴んで、
「メリー!逃げるぞ!」
・・・合わせ鏡に入ったようにいくつもの私達が現れ、同時に消えた
そして私の手を掴んで、
「メリー!逃げるぞ!」
・・・合わせ鏡に入ったようにいくつもの私達が現れ、同時に消えた
「大丈夫か?メリー」
心配しているような顔で契約者が私を見る
どうやら元の世界に返ってきたようだ
「私は無事 でも包丁と携帯電話が・・・・・・」
そう 包丁は最初の男に刺したままだし、携帯電話にいたっては踏み潰されてしまった
「あぁ、それだけか その程度ならまた買えばいいよ な!」
とても安心した顔で契約者が言う
その顔には安心の他に、かなりの疲労が見えた
・・・恐らくもう一つの契約した都市伝説「合わせ鏡の異次元」を何度も使ったのだろう
「合わせ鏡の異次元」の能力は「異次元へ行く」 ただし確実にいける行き先は「元の世界」しかない
つまり狙った異次元にいけないのだ
・・・私を探して、私がいる次元に行けるまで、何度も何度も能力の使用を繰り返したのだろう
また、:涙が出そうになる
と、契約者の顔が、睨むような顔に変わった
視線の先を見ると・・・・・・私をあの次元へ引き込んだ張本人の男が立っていた
あの次元にいたような感覚がよみがえり、全身が石のように強張る
「何故メリーを引き込んだ」
契約者が怒鳴るように言う
「「そりゃあ」「決まって」「いるだろう」「前に」「いたからさ」」
男が答える
一人の人間、のような何かがしゃべっているはずなのに、複数の人が順番に喋っているように聞こえた
「「安心しろ」「もう引き込まない」「人を傷つけるものなど」「こちらにいては」「いけないのだから」」
それだけ言って、男は空間が歪むとともに消える
契約者は男がいた場所をいまだ睨んでいた
心配しているような顔で契約者が私を見る
どうやら元の世界に返ってきたようだ
「私は無事 でも包丁と携帯電話が・・・・・・」
そう 包丁は最初の男に刺したままだし、携帯電話にいたっては踏み潰されてしまった
「あぁ、それだけか その程度ならまた買えばいいよ な!」
とても安心した顔で契約者が言う
その顔には安心の他に、かなりの疲労が見えた
・・・恐らくもう一つの契約した都市伝説「合わせ鏡の異次元」を何度も使ったのだろう
「合わせ鏡の異次元」の能力は「異次元へ行く」 ただし確実にいける行き先は「元の世界」しかない
つまり狙った異次元にいけないのだ
・・・私を探して、私がいる次元に行けるまで、何度も何度も能力の使用を繰り返したのだろう
また、:涙が出そうになる
と、契約者の顔が、睨むような顔に変わった
視線の先を見ると・・・・・・私をあの次元へ引き込んだ張本人の男が立っていた
あの次元にいたような感覚がよみがえり、全身が石のように強張る
「何故メリーを引き込んだ」
契約者が怒鳴るように言う
「「そりゃあ」「決まって」「いるだろう」「前に」「いたからさ」」
男が答える
一人の人間、のような何かがしゃべっているはずなのに、複数の人が順番に喋っているように聞こえた
「「安心しろ」「もう引き込まない」「人を傷つけるものなど」「こちらにいては」「いけないのだから」」
それだけ言って、男は空間が歪むとともに消える
契約者は男がいた場所をいまだ睨んでいた
「とりあえず、町に警告をしなくちゃな」
睨むのをやめ、落ち着いた表情と声で言う
まだ声帯が軽く硬直していたので、私は肯定の意味を込めて、コクリと頷いた
睨むのをやめ、落ち着いた表情と声で言う
まだ声帯が軽く硬直していたので、私は肯定の意味を込めて、コクリと頷いた