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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

単発 - The Man In Black In Black In ...

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匿名ユーザー

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夜の公園を男は走っている。
何が起きているのか、理解できなかった。
男は契約者である。
都市伝説の世界に足を踏み入れているのだ、常識はずれな事には慣れていたはずだった。
男の後を追うのは、黒い服の男女八人。
感情も表情も皆無の組織の黒服。
いや、八人の中に一人だけ、感情の見える青年がいた。
青年は黒い服を着てはいたが、黒服ではなく契約者のようだった。
「組織、組織が何故、俺を狙う!」
男は逃げるのをやめ、青年と対峙する。
「俺は、俺は一般人に、迷惑をかけた事は、ないはずだ!」
男は、都市伝説と契約して以来、その能力は都市伝説関係者との戦いにしか使用していなかった。
その能力は強く、殆どの都市伝説や契約者を一撃で仕留めた。
昼は普通に仕事をし、夜はパトロール。
この街を守るのだと、男は頑張っていた。
一般人に迷惑などかけず、一般人を守ってきた。
その自分が何故。当然の疑問だった。
「何故?何故と聞かれれば、貴方が組織の勧誘を蹴ったからですね」
黒服の青年は答える。
けれど、それは命を狙われねばならない理由とは到底思えなかった。
「貴方が、その辺の有象無象の契約者ならどうでもよかったんですけどね。
 貴方、強いでしょう」
「強い、強いから何だって、いうんだ!?」
「例えば、人間と同等の知能を持つライオンがいたとします」
「は?」
「貴方、そいつが街を歩いていたら、仲良くできます?」
黒服の青年が何を言いたいのか、男にはさっぱり分からなかった。
「か弱い人間にできるのは、襲われたり食べられたりしないよう、
 媚びへつらうか、大勢で銃を持ってきて殺してしまうか、隔離して人間と住み分けるか」
青年は男が理解しているかどうかを気にすることなく、喋り続ける。
「我々組織の理想は人間と都市伝説の共存です」
組織には穏健派も過激派もある事を一切無視し、自分の理想を組織全体の物のようにしながら、青年は喋る。
「媚びへつらう事は共存とはいえない。住み分ける事は拒否された。
 では、銃を持って殺してしまうしかない」
そう言い切り、黒服の青年は男に銃を向ける。

青年の銃口が男に向くより速く、青年が、青年のいた場所が、周りの黒服を巻き込みながら、爆発した。
それが男の能力。
『ツングースカ大爆発』という、UFOや反物質、マイクロブラックホールなど様々な説の飛び交う原因不明の爆発と契約した、男の能力である。
あらゆるモノを爆発させる能力。
けれど、
「さて、さてどうなる……」
この能力による攻撃は、すでに何度目か分からず。
この能力による攻撃が、意味のない事だと分かっていた。
聞こえたのは、背後からの銃声。感じたのは、耳元を掠める銃弾。
黒服の青年が、男の後ろに立っていた。
「銃にはまだまだ慣れませんね。この距離で外すとは」
そう言う黒服の青年は無傷で、青年と共に吹き飛ばした黒服もまた、何事も無かったかのように、男を取り囲んでいた。
これが瞬間移動なら、それでよかったのだ。
それならただ、当たるまで、あるいは、何処に逃げても意味が無い程の爆発で、攻撃すればよかった。
問題は、ただ一つの問題は、爆発し、肉塊となった青年や黒服の死体が、すぐそこに存在しているという点である。
いつの間にか、まるで始めからそこにいたかのように立つ黒服の青年と、
爆発でバラバラになった黒服の青年は、見比べてみてもまったくの同一人物で、これで数度目の確認にもかかわらず、
何が起きているのか、さっぱり理解できなかった。
「何の、何の契約者なんだ……」
「私は黒服と契約……」
答えなど期待していなかった男の呟きに、黒服の青年はあっさりと自分の都市伝説をばらす。
先程と言い、人に自分の知識や知恵、考え等をひけらかすのが好きなのだろう。
そして、その都市伝説は
「していた黒服、と契約していた黒服、と契約していた黒服と契約していた黒服と契約していた黒服と契約していた……」
かなりイレギュラーな存在だった。
「とまあ、黒服の契約者が容量に限界がきて黒服化。その黒服と契約した人がまた黒服化して、を九人繰り返した黒服との契約者です」
どこからともなく現れる都市伝説「黒服の男」。
いくらでも量産可能な組織の「黒服」。
最大九人の黒服を召喚する能力。
攻撃され、誰かが死んだとしても契約者を含む十人の内、一人でも生きていれば、再び十人になる能力。
そして、ここにいるのは八人。つまり、二人の黒服がこの場にいないのだ。
ここの八人をいくら殺そうとも、別に待機した二人が即座に召喚する、無限の兵。
「そんな、そんな無茶苦茶な、契約者が……」
「そうですね。無茶苦茶です。自然には生まれないでしょう。組織が造りでもしなければ、ね」
黒服の青年は、まだまだ何か教えたかったようだが、いい加減喋り過ぎだと思ったのか、思い出したように男に銃口を向ける。
それに合わせるように、他の黒服も銃を向ける。
もはや、男は抵抗しない。
いくら目の前の青年達を爆破しようと、この銃口はまた自分へと向くのだ。何度でも。何度でも。
男は既に、諦めていた。
「さようなら、ライオンさん。人間の安息の為に」
そして、夜の公園に銃声が響いた。

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