【聖母の涙】
「仕方ないですよね、性癖ですものね」
彼女は優しく笑う。
「うん」
そう言って、すでに青アザの痛々しい彼女の顔を思い切り殴りつける。
物も言わずに吹き飛ばされて床に叩きつけられる彼女。
硬い床。
馬乗りになって首を絞める。
僕の下で苦しそうにもがく彼女はすごく愛らしかった。
でも胸が痛くなる。
こんな可愛らしい女性を痛めつけているなんて僕は最低の人間だ。
おそらく俺より最低な人間など刑務所でも探してこない限り出てこないだろう。
首を締めるのをやめて腹を殴りつける。
小さく悲鳴をあげる彼女。
僕の顔に向けてそれでも手を伸ばしてくる。
だから手首を捻ってみる。
慣れているのかそれくらいでは痛くないらしい。
腕をねじり上げて組み敷くと彼女の荒い息遣いが聞こえる。
あと少し腕を強くひねれば関節が外れるだろう。
骨が折れるかもしれない。
痛くて痛くて彼女は泣いていた。
声を出せば僕がためらうと思ったのだろうか?
そんな彼女の優しさが僕には辛かった。
だから、手を離して、彼女を抱き起こして、涙をそっと拭いてから
物も言わずに吹き飛ばされて床に叩きつけられる彼女。
硬い床。
馬乗りになって首を絞める。
僕の下で苦しそうにもがく彼女はすごく愛らしかった。
でも胸が痛くなる。
こんな可愛らしい女性を痛めつけているなんて僕は最低の人間だ。
おそらく俺より最低な人間など刑務所でも探してこない限り出てこないだろう。
首を締めるのをやめて腹を殴りつける。
小さく悲鳴をあげる彼女。
僕の顔に向けてそれでも手を伸ばしてくる。
だから手首を捻ってみる。
慣れているのかそれくらいでは痛くないらしい。
腕をねじり上げて組み敷くと彼女の荒い息遣いが聞こえる。
あと少し腕を強くひねれば関節が外れるだろう。
骨が折れるかもしれない。
痛くて痛くて彼女は泣いていた。
声を出せば僕がためらうと思ったのだろうか?
そんな彼女の優しさが僕には辛かった。
だから、手を離して、彼女を抱き起こして、涙をそっと拭いてから
もう一度顔を殴った。
放心したような顔でソファーに倒れこむ彼女。
そのまま彼女はピクリとも動かなくなった。
そのまま彼女はピクリとも動かなくなった。
「……ごめん、ごめん」
なんで僕はこんなにも優しい娘を殴りつけなくてはいけないんだろう。
なんで僕はこんなにも愛らしい娘を傷つけなくてはいけないんだろう。
口から謝罪の言葉がポロポロと溢れる。
放心状態の彼女の胸に埋もれたままに僕は泣き続けていた。
なんで僕はこんなにも愛らしい娘を傷つけなくてはいけないんだろう。
口から謝罪の言葉がポロポロと溢れる。
放心状態の彼女の胸に埋もれたままに僕は泣き続けていた。
「仕方ないんですよ」
ポン、と僕の頭の上に手が乗る。
柔らかくてやさしい手が僕を撫でる。
柔らかくてやさしい手が僕を撫でる。
「う……うぅ、ごめんね。僕がこんな男だから……」
「気にしないで下さい
でも……私以外の女の子にこんなことしたら駄目ですよ?」
でも……私以外の女の子にこんなことしたら駄目ですよ?」
「うん、こんなことしない。人を傷つけて喜ぶなんて最低だもん」
「解っているんなら良いの」
僕を撫でていた手が僕を抱きしめる。
「愛してる」
顔を上げた僕の目に映る彼女の顔には傷一つ無い。
「僕も……君以外の女性なんて考えられれない」
「その台詞じゃあまだまだね」
デコピンが額に入る。
「え?」
「ふふ、もうちょっと私を喜ばせる台詞が言えるようになってね?」
「…………うん」
そう言った僕の瞳を彼女は見つめてにこりと笑った。
首を締めた後も消えて行く。
首を締めた後も消えて行く。
「ふふ、本当に馬鹿な子、愛おしい子」
彼女は“マリア像の涙”の契約者。
彼女の涙にはあらゆる怪我や病気を治す能力がある。
彼女はきっと僕を救うために神様が地上に遣わせた天使なのだと思う。
ぼくは君を絶対に離さない。
彼女の涙にはあらゆる怪我や病気を治す能力がある。
彼女はきっと僕を救うために神様が地上に遣わせた天使なのだと思う。
ぼくは君を絶対に離さない。
【聖母の涙 おしまい】