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単発 - 死亡フラグのさしすせ“そ”

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Retsuya

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だれでも歓迎! 編集
私は名も無い刑事だ
今日もとある事件の捜査をしている
ギタリスト連続殺人事件―――――全く、この町は妙な事件ばかりだから困る

その名の通り、被害者は全員ギタリスト
死因はケーブルで首を吊った事による窒息死
面白い事に、全員ギターを抱えたまま死亡している
“首を吊った”という結果だけを見れば、この事件は自殺だろう
署の奴らも皆そう断定している
だが私は違う
これは立派な殺人事件だ
何故なら、犠牲者はどれも僅かに“何者かと争った形跡がある”からだ
しかしその事に誰も耳を貸しちゃくれない
若い頃ギタリストを目指していた所為か、彼等の仇を取ってやりたい気持ちになっていた私は痺れを切らし、単独捜査を実行した




「・・・これで何度目だろうな、ここに来るのは」

手掛かりが見つかるまで、私は事件現場を何度も転々としていた
今私がいるのはとあるマンション
最初の犠牲者である男子高校生の自宅だ
彼は寝室でギターを弾いている間に殺されたらしい
これは彼の演奏を聞いていたという隣人から得た情報なので確かだろう
だが問題は、誰に殺されたのか
母親は既に他界しており、父親は当時勤務中だったらしく、兄弟姉妹はいない
このマンションの管理人によれば、当日は友人等の客が彼を訪ねてきた事は無かったようだ
窓が割られた様子も無し、だが窓の鍵は閉まったままだ
となると完全な密室・・・いや何かある筈だ、見落としている何かが・・・

「ん?」

ふと、無造作に敷かれた布団の上に落ちていた紙を拾った
今まで気づかなかったが、どうやら楽譜のようだ
音符は印刷されたものでなく、手書きだった
作曲していたのか?

「そういえば、他の事件現場にも楽譜があったな・・・ん!?」

私は楽譜の中の、ある点に目が行った
それは、『ConG』というコードだ
他の現場にあった楽譜にも、この楽譜と同じ『ConG』のコードが書かれていたのだ

「こ、これは余りにもおかしすぎる・・・だがどうして・・・?」

部屋を見回し、目に入ったギターケースを開く
案の定、そこに納められていた1本のギターを手に取った

「むぅ・・・確か、ConGはこうだったな――――っ!!」

『ConG』とは
ギターの『ソ』、『ド』、『ミ』を押さえたコードの事だ
ソ  ド  ミ
So Do Me(私もそうします)



「そうかっ!そういうことだったのか!」



ようやく、答えに辿りついたと思ったのに
扉が、強く“絞め”られた

   ...end





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