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街灯が夜道を照らす帰り道、後ろから誰かがついてきている気配を感じた。
OL狙いの変質者の類かと思ったが、この独特の感覚はおそらく都市伝説だろう。……面倒だ。
OL狙いの変質者の類かと思ったが、この独特の感覚はおそらく都市伝説だろう。……面倒だ。
「ねぇ、ワタシ、きれい?」
「見逃してあげるからとっとと逝ねブス女。」
「見逃してあげるからとっとと逝ねブス女。」
歩みを止めず、振り返ろうともせず、背後の口裂け女に言い放つ。
一瞬唖然とした気配が伝わってきたが、それはみるみるうちに怒りのそれへと変わっていく。
一瞬唖然とした気配が伝わってきたが、それはみるみるうちに怒りのそれへと変わっていく。
「ふ、ふふふ、そう……。じゃあ刻まれて死……ッ!?」
口裂け女が何事か言い終わる前に、周囲の街灯が爆ぜた。
そしてそれら街灯やそこに繋がっている電線から青い球電が次々と現れ、口裂け女を取り囲む。
そしてそれら街灯やそこに繋がっている電線から青い球電が次々と現れ、口裂け女を取り囲む。
「見逃してあげるって言ったじゃない……後悔しても遅いわよ。」
私は「Street Lamp Interference Data Exchange」という特異体質の契約者だ。
翻訳すると「歩いているだけで通過する側の街灯を次々に消してしまう人々」。
つまり私は、自分の周りの電化製品に干渉する能力を持っている。
周囲を飛び交う球電も、街灯や電線などの『電源』に干渉して作り上げたものだ。
翻訳すると「歩いているだけで通過する側の街灯を次々に消してしまう人々」。
つまり私は、自分の周りの電化製品に干渉する能力を持っている。
周囲を飛び交う球電も、街灯や電線などの『電源』に干渉して作り上げたものだ。
私はくるりと口裂け女に向き直りつつ、告げる。
「さぁ、焼け焦げて頂戴。」
100mを3秒で走る足も全方位から襲い掛かる球電には成す術もなく、バチバチと電気の迸る音が辺りに響く。
その激しい音が止んだとき、全身を焼かれた口裂け女は光の粒となり、静かな夜道に消えた。
その激しい音が止んだとき、全身を焼かれた口裂け女は光の粒となり、静かな夜道に消えた。
「……ま、少しはストレス解消になったかしら。一応感謝しておくわ、ブス女。」
私はきびすを返し、少々晴れやかな顔をしながら家路へと戻った。
【終】