それは“人型”とも形容しがたい、何とも奇妙な姿だった
寒空に漆黒のスカーフを靡かせるそれは、七色の天使とも悪魔ともつかない者
右腕は鋭い爪と鋭利な装飾が施された金色
左腕は紫電が光る剣を構えた冷たく燃える紫色
胴体はまるで蛋白石のような輝きを放つシャボン玉の散りばめられた青色
右足は煙のようにすぐに消えてしまいそうな白色
左足は爪先にドリル、脹脛にマシンガン、太腿にランチャーパックと重装備された灰色
背の翼は陽炎が揺らめく程に轟々と燃え盛る赤色
そして頭部は何の飾り気も無く、顔を構成するものが存在しない黒色
寒空に漆黒のスカーフを靡かせるそれは、七色の天使とも悪魔ともつかない者
右腕は鋭い爪と鋭利な装飾が施された金色
左腕は紫電が光る剣を構えた冷たく燃える紫色
胴体はまるで蛋白石のような輝きを放つシャボン玉の散りばめられた青色
右足は煙のようにすぐに消えてしまいそうな白色
左足は爪先にドリル、脹脛にマシンガン、太腿にランチャーパックと重装備された灰色
背の翼は陽炎が揺らめく程に轟々と燃え盛る赤色
そして頭部は何の飾り気も無く、顔を構成するものが存在しない黒色
《派手な演出の割には、随分と小さな姿だね》
【戦いに大きさなんて関係ない……強者か、弱者か……それだけだ】
《ほう……ならば試してみようか》
【戦いに大きさなんて関係ない……強者か、弱者か……それだけだ】
《ほう……ならば試してみようか》
と、『βガンダムMk-ⅩⅠ』を操るβ-No.0はビームサーベルを取り出し、
裂邪に向けて容赦無く、光の刃を振り下ろした
裂邪に向けて容赦無く、光の刃を振り下ろした
《………何?》
瞬間、その一帯の時が止まったかのような錯覚に見舞われた
ビームサーベルが、ぴくりとも動かない
原因は直ぐに解せた
裂邪が黄金の指1本で、光の刃を受け止めていたのだ
ビームサーベルが、ぴくりとも動かない
原因は直ぐに解せた
裂邪が黄金の指1本で、光の刃を受け止めていたのだ
【忘れるな、β-No.0……お前の相手は“1人”じゃない!!】
ビームサーベルを弾き、裂邪は「ティルヴィング」を構えて振るう
激しく火花が散り、2度、3度と刃がぶつかり合った
4度目にβ-No.0が降り下ろそうとすると、裂邪の背の炎の翼がごう!!と唸りを上げて燃え、
推進力を生み出して大きく横に反れつつ接近した
かなり距離を縮めると、至近距離で左足のマシンガンとチタン製ベアリング弾を射出した
咄嗟にシールドを使って防いだが、ものの見事に大破し、使い物にならなくなった
激しく火花が散り、2度、3度と刃がぶつかり合った
4度目にβ-No.0が降り下ろそうとすると、裂邪の背の炎の翼がごう!!と唸りを上げて燃え、
推進力を生み出して大きく横に反れつつ接近した
かなり距離を縮めると、至近距離で左足のマシンガンとチタン製ベアリング弾を射出した
咄嗟にシールドを使って防いだが、ものの見事に大破し、使い物にならなくなった
《くっ……フフフ、確かに甘く見ていたようだ》
シールドを破棄し、距離をとって、β-No.0は背中に装備されたキャノン砲を装備した
その砲口に、徐々に光が灯り始める
その砲口に、徐々に光が灯り始める
《換装式特殊射撃兵器『TrojanHorse』タイプB……発射》
吐き出されたのは3つの弾丸
熱を帯びたそれは、人一人消すには十分過ぎるに違いなかったが、
裂邪は胸のシャボン玉に触れて、巨大なシャボン玉を3つ作り出し、
飛んできた弾丸を全て防御し、相殺させた
熱を帯びたそれは、人一人消すには十分過ぎるに違いなかったが、
裂邪は胸のシャボン玉に触れて、巨大なシャボン玉を3つ作り出し、
飛んできた弾丸を全て防御し、相殺させた
《なっ……!?》
【どうした?さっきからお前の攻撃は…一つも俺には届いてないぞ?】
《…舐められたものだね……『TrojanHorse』タイプE!!》
【どうした?さっきからお前の攻撃は…一つも俺には届いてないぞ?】
《…舐められたものだね……『TrojanHorse』タイプE!!》
今度は砲口から一筋の光条が伸び、裂邪に襲い掛かる
が、その光は「ティルヴィング」の刀身に吸い込まれ、彼は切っ先を向けて撃ち返した
直撃は避けたが、背の黒い翼が1枚抉られた
もう一度ビームサーベルを構え、裂邪を横薙ぎに斬り裂かんとする
それもひらりと躱され、それどころか持ち手を白い右足の蹴りによって破壊され、
ビームサーベルは広く深い海へと落ちていった
が、その光は「ティルヴィング」の刀身に吸い込まれ、彼は切っ先を向けて撃ち返した
直撃は避けたが、背の黒い翼が1枚抉られた
もう一度ビームサーベルを構え、裂邪を横薙ぎに斬り裂かんとする
それもひらりと躱され、それどころか持ち手を白い右足の蹴りによって破壊され、
ビームサーベルは広く深い海へと落ちていった
《ッ!?》
【お前だけはもう、謝っても許さねぇからな……!!】
【お前だけはもう、謝っても許さねぇからな……!!】
炎の翼でブーストし、頭部目掛けて一直線に飛んでゆく
巨大化した黄金の右手がガンダムの頭部を鷲掴みすると、めきめきと鈍い音を立て始め、
遂に木っ端微塵に破壊された
巨大化した黄金の右手がガンダムの頭部を鷲掴みすると、めきめきと鈍い音を立て始め、
遂に木っ端微塵に破壊された
【頭部を破壊されると失格になるんだが】
《まだだ……まだメインカメラがやられた程度……!》
【それで終わらせると思ってんのか!!】
《まだだ……まだメインカメラがやられた程度……!》
【それで終わらせると思ってんのか!!】
左足の爪先のドリルを付き立て、破壊された箇所に突っ込み掘り進め、
上から下へと綺麗に貫通させた
翼が炎であるだけに内部が焼かれ、ガンダムの動きがかなり鈍くなっていた
上から下へと綺麗に貫通させた
翼が炎であるだけに内部が焼かれ、ガンダムの動きがかなり鈍くなっていた
《ば、馬鹿な………こんな一契約者如きに……!?》
【俺がここに来た時点でお前の敗北は決まってたんだ
“心”を理解しないお前が、俺に勝てる訳がねぇだろ!!】
【俺がここに来た時点でお前の敗北は決まってたんだ
“心”を理解しないお前が、俺に勝てる訳がねぇだろ!!】
元の大きさに戻った金色の拳を、黒、青、白、赤、紫、灰、そして金の雷光が纏う
裂邪は凄まじいスピードでガンダムに急接近し、
その拳を振りかぶった
裂邪は凄まじいスピードでガンダムに急接近し、
その拳を振りかぶった
【何もかも、これで………最後(レッツト)だ!!!】
ぼんっ!!という爆発音とも取れる音が、南極の空に響き渡った
腹部に大穴の空いたガンダムは、ぎこちなく動きながらも穴から血のように燃料を漏らし、
機体全体にスパークを瞬かせていた
腹部に大穴の空いたガンダムは、ぎこちなく動きながらも穴から血のように燃料を漏らし、
機体全体にスパークを瞬かせていた
《フ、フフ……ハハハハハハハハ……
そうか、分かったよ……“彼”のいう通り、君は“後継者”に相応しい……》
【“後継者”だと?】
《そうさ、いつか君は人間を超え、契約者とも都市伝説とも属さない……“邪神”へと変わる
その日が来れば、君はただ一人この全宇宙に君臨する支配者になるんだ
正義も悪も、勝利も敗北も、生も死も無くなる混沌とした世界の、ね……》
【“邪神”、か……悪くないが、もう支配だのにはとっくに興味が失せてるんでな
またそれが決められた運命だっつぅなら……そんなつまらねぇ運命、俺が全部変えてやる】
《その瞬間に立ち会えないのが、非常に残念だけど…高みの見物とさせて貰うよ
さようなら、黄昏裂邪……君の事は、忘れはしないよ―――――――――――――》
そうか、分かったよ……“彼”のいう通り、君は“後継者”に相応しい……》
【“後継者”だと?】
《そうさ、いつか君は人間を超え、契約者とも都市伝説とも属さない……“邪神”へと変わる
その日が来れば、君はただ一人この全宇宙に君臨する支配者になるんだ
正義も悪も、勝利も敗北も、生も死も無くなる混沌とした世界の、ね……》
【“邪神”、か……悪くないが、もう支配だのにはとっくに興味が失せてるんでな
またそれが決められた運命だっつぅなら……そんなつまらねぇ運命、俺が全部変えてやる】
《その瞬間に立ち会えないのが、非常に残念だけど…高みの見物とさせて貰うよ
さようなら、黄昏裂邪……君の事は、忘れはしないよ―――――――――――――》
爆発
爆炎と爆風、黒煙と残骸を撒き散らし、
空っぽの“夢”の塊は、空っぽの“野望”と共に、四散した
その煙が風によって霧散するまで傍観すると、裂邪はくるりと背を向けた
爆炎と爆風、黒煙と残骸を撒き散らし、
空っぽの“夢”の塊は、空っぽの“野望”と共に、四散した
その煙が風によって霧散するまで傍観すると、裂邪はくるりと背を向けた
【任務、完了……さて、帰ろうか。ローゼちゃん達に報告しないとな】
と誰に言うでもなく呟いて、ゆっくりと地上に降下し始めた
――――――――――――――――――――――――――――――ドクンッ!!
【あ゙ぐっ!?】
心臓が強く高鳴った
苦しい
身体が、物凄く、熱い
【う、そだろ……………こ、こん、な…………】
頭の中が真っ白になってゆく
目の前の景色が全部、闇に墜ちていく
意識がどんどん遠のいて、いく
【ま……だ…………まだ…………俺、は……………】
いやだ
もう少し待ってくれ
まだ駄目だ
まだ俺は
飲 ま れ る 訳 に は ―――――――――――
【あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!!!!】
...To be Continued