「皆さんおはようございます、今日は一学期最終日です」
夏休みの前日の暑い暑い朝。僕達は校庭に集められて校長先生の話を聞かされる。
校長先生の話は長い。聞いている途中で女の先生が貧血を起こしたこともある。
僕が思うに校長先生は悪い人ではないし僕達に迷惑をかけようとも思っていない。
だが校長先生は自分が偉くないと気が済まない人なのだ。
長々していて説教臭い挨拶をかますことが偉いと勘違いしているのだ。
そうやって内心彼を馬鹿にしながらじっと耐えている間も太陽は僕達の背中を静かに焼き続ける。
それにしても今日は少し暑すぎる。
今すぐにでも服を脱ぎ捨ててしまいたいがそれをするには服の枚数が足りない。
呼吸が次第に荒くなっていく。
視界がやけに明るい。違う、単に白く染まっていっているだけだ。
頭がピリピリ痒くなってきた。
校長先生の話の内容は意味が解らない。僕には理解できない難しい単語をさっきからしきりに繰り返していた。
外国の言葉なのか一々発音が変な感じで聞いているだけで胃の中身がせりあがってきそうな感じがする。
僕は耐え切れずに皆に笑われることを覚悟で保健室へと連れて行ってもらうことにした。
担任の先生のほうを向いて手をあげようとする。
……しかし、手が動かない。
周りを見回してみると何かがおかしい。
皆が皆、普段ならば退屈そうな顔をしているのに今日に限って校長先生の方をまっすぐ眺めている。
校長先生は目を爛々と輝かせて天を仰ぎ、もはや言葉にもならない言葉で泥の中でのたうち回る蜈蚣が立てる音のような声をあげている。
頭がガンガンしてきて、痛い。同時に表面もビリビリと痺れてきた。
内側と外側から僕の頭が壊されていく。
唯一自由の効く首で僕は真上を見上げる。
僕は気づいてしまった。
太陽が校舎のすぐ側まで近づいている。
あまりの眩しさに僕は目を閉じて下を向く。一体何なんだあれは。そんな馬鹿な、嘘だ。
僕は先程あれを太陽と言った。だがあれは太陽じゃあない。
あんなものが、あんなグロテスクなものが太陽であって溜まるか。
あれは炎、いいや、幾つもの高熱と光を帯びた触手が互いに絡み合い締め付け合い蠢いていたのだ。
そしてそれら触手の中央には、あの中央から、あの眼が!眼が僕を見ていた!
黒目と白目の逆転した意思を感じさせない瞳が間違い無く僕だけを見ていたんだ!
でももう僕は逃げられない。足が動かない。何処かから硫黄臭が漂ってくる。
これはどこかからじゃない。僕には場所が解ってる。
肌が沸々と泡立ち、異様な臭気を発している。
閉じていた瞼はくっついて、僕に目を開けることさえ許さない。
燃えている。僕の髪が、僕の周りの人が、煙を上げて燃え上がっている。
校長の笑い声がほんの僅かに聞こえる。
死にたくない。助けて、誰か助けてくれ。わずかに開いた口から喉へ炎が滑り込んでくる。
痛い熱い痛い臭い熱いいたいあつクサいイタイアツイ痛い朝ツア血あたう地厚痛いああああああああああああああ!!!!!
校長先生の話は長い。聞いている途中で女の先生が貧血を起こしたこともある。
僕が思うに校長先生は悪い人ではないし僕達に迷惑をかけようとも思っていない。
だが校長先生は自分が偉くないと気が済まない人なのだ。
長々していて説教臭い挨拶をかますことが偉いと勘違いしているのだ。
そうやって内心彼を馬鹿にしながらじっと耐えている間も太陽は僕達の背中を静かに焼き続ける。
それにしても今日は少し暑すぎる。
今すぐにでも服を脱ぎ捨ててしまいたいがそれをするには服の枚数が足りない。
呼吸が次第に荒くなっていく。
視界がやけに明るい。違う、単に白く染まっていっているだけだ。
頭がピリピリ痒くなってきた。
校長先生の話の内容は意味が解らない。僕には理解できない難しい単語をさっきからしきりに繰り返していた。
外国の言葉なのか一々発音が変な感じで聞いているだけで胃の中身がせりあがってきそうな感じがする。
僕は耐え切れずに皆に笑われることを覚悟で保健室へと連れて行ってもらうことにした。
担任の先生のほうを向いて手をあげようとする。
……しかし、手が動かない。
周りを見回してみると何かがおかしい。
皆が皆、普段ならば退屈そうな顔をしているのに今日に限って校長先生の方をまっすぐ眺めている。
校長先生は目を爛々と輝かせて天を仰ぎ、もはや言葉にもならない言葉で泥の中でのたうち回る蜈蚣が立てる音のような声をあげている。
頭がガンガンしてきて、痛い。同時に表面もビリビリと痺れてきた。
内側と外側から僕の頭が壊されていく。
唯一自由の効く首で僕は真上を見上げる。
僕は気づいてしまった。
太陽が校舎のすぐ側まで近づいている。
あまりの眩しさに僕は目を閉じて下を向く。一体何なんだあれは。そんな馬鹿な、嘘だ。
僕は先程あれを太陽と言った。だがあれは太陽じゃあない。
あんなものが、あんなグロテスクなものが太陽であって溜まるか。
あれは炎、いいや、幾つもの高熱と光を帯びた触手が互いに絡み合い締め付け合い蠢いていたのだ。
そしてそれら触手の中央には、あの中央から、あの眼が!眼が僕を見ていた!
黒目と白目の逆転した意思を感じさせない瞳が間違い無く僕だけを見ていたんだ!
でももう僕は逃げられない。足が動かない。何処かから硫黄臭が漂ってくる。
これはどこかからじゃない。僕には場所が解ってる。
肌が沸々と泡立ち、異様な臭気を発している。
閉じていた瞼はくっついて、僕に目を開けることさえ許さない。
燃えている。僕の髪が、僕の周りの人が、煙を上げて燃え上がっている。
校長の笑い声がほんの僅かに聞こえる。
死にたくない。助けて、誰か助けてくれ。わずかに開いた口から喉へ炎が滑り込んでくる。
痛い熱い痛い臭い熱いいたいあつクサいイタイアツイ痛い朝ツア血あたう地厚痛いああああああああああああああ!!!!!