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単発 - 都市伝説と戦わない「猫の恩返し」

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匿名ユーザー

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十年前、この街のとある大きな屋敷に猫嫌いな少年が居た。
だが彼の家族は猫が大好きで、何匹も何匹も猫を飼っていた。
猫は気まぐれで、ある日急に消えることも多かったが、すると彼の家族はすぐに次の猫を買ってきた。
そして彼らは多くの猫を飼うことに飽きたらず、何時しか野良猫にまで餌付けをするようになっていた。
そんなことをすれば当然彼の家の周りに猫は増える。
そうなると糞害や猫の悪戯などで周囲の迷惑になる筈だ。
周りから苦情が来れば家族の異常な猫好きも治まるだろうと少年は思っていた。
ところが、猫は増えなかった。
訝しんだ少年はその日から猫の観察日記をつけることにした。
家族にバレないように慎重に猫を観察し、特徴を纏め、数を数えた。
すると不可解なことに、どちらかと言えば動きの遅い太った猫や、生まれたばかりの子猫が消えている確率が高いことが解った。
この理由が分からなかった彼は調査に行き詰まってしまう。
そしてすっかり疑問を持ったことすら忘れ、猫嫌いも治りかけてきたある日、彼は用事で家に帰るのが遅れてしまう。
それは彼の誕生日で、家族が特別なごちそうを用意してくれる日だった。
ただいま、と言って家のドアを開けた時、まず彼が眼にしたものは鉈が頭に突き刺さり、四肢を切り落とされた父親の姿だった。
悲鳴をあげて彼がその場で腰を抜かしていると奥から目を爛々と輝かせた男が現れる。
そして男は言うのだ。
お前もこの家の人間か、と。
何のことかわからない少年はとにかく必死で逃げようとする。
無論他の家族のことも心配だったが、彼にとってはまず自分の命が優先だった。
だが彼は恐怖のあまり足がもつれてその場に転んでしまう。
後ろから迫る男は父親の頭部から鉈を抜き取って少年に向けて振り下ろした。
しかし、その時だった。
男は悲鳴をあげて鉈を落としてしまう。
少年が見たのは男の腕に噛み付く一匹の猫だった。
男の悲鳴を聞きつけたかのように家の奥や玄関から次々と猫が集まってくる。
猫達は怯んだ男に次から次へと襲いかかり、食らいつき、肉を引きちぎり彼をズタズタにしていく。
男は何度も猫達に向けてよくわからない恨み事のような言葉を吐いてから彼の前で皮膚を無くした肉人形となってしまった。
あまりの恐怖に少年はその場で気絶してしまった。
そして数時間後、彼が目を覚ました時には既に猫達は居なくなっていた。
残っていたのは父親と謎の男の遺体だけ。
少年は勇気を振り絞り、家族がまだ生きていないか家の奥へと探しに向かう。
彼は途中でキッチンを通った。
その時に彼は気づいてしまったのだ。
まな板の上に残る猫の毛に。
 

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