「私は綺麗よ!・・・た、たぶん」
なんだこの口裂け女は。ふつーは「私、綺麗?」だろ?
そんなことを心の中で呟きつつ、俺は戦闘態勢を取る。
「奇遇だな」
俺の契約都市伝説も「口裂け女」
「ふふっ…私、綺麗?」
こちらの口裂け女は正統派だ。一見没個性的な問いかけながら、その口調にも声色にも、自信が満ちあふれている。
「え!き、綺麗だと思います、たぶん・・・」
早くも向こうの口裂け女は腰が引けている。敵ではないな。
「行けっ、口裂け女!」
「きゃああああ!い、荊ちゃん!」
「頑張って!口裂けさん!」
向こうでは黒い服にワカメみたいなウェーブヘアの男が一生懸命口裂け女を励ましている。
「死ねっ!」
「い、いやああああっ!」
なんだこの口裂け女は。ふつーは「私、綺麗?」だろ?
そんなことを心の中で呟きつつ、俺は戦闘態勢を取る。
「奇遇だな」
俺の契約都市伝説も「口裂け女」
「ふふっ…私、綺麗?」
こちらの口裂け女は正統派だ。一見没個性的な問いかけながら、その口調にも声色にも、自信が満ちあふれている。
「え!き、綺麗だと思います、たぶん・・・」
早くも向こうの口裂け女は腰が引けている。敵ではないな。
「行けっ、口裂け女!」
「きゃああああ!い、荊ちゃん!」
「頑張って!口裂けさん!」
向こうでは黒い服にワカメみたいなウェーブヘアの男が一生懸命口裂け女を励ましている。
「死ねっ!」
「い、いやああああっ!」
ざしゅ
「な・・・」
「あ・・・あ・・・ああ」
「あ・・・あ・・・ああ」
なんと、鎌が深々と突き刺さったのは、俺の口裂け女の方だった
口裂け女は地面に倒れる暇すらなく光となって消えていった。
口裂け女は地面に倒れる暇すらなく光となって消えていった。
「こ・・・これで勝ったと思うなよ!」
俺は言い捨てて身を翻し、夜の帳に一時の安息を求めた。
俺は言い捨てて身を翻し、夜の帳に一時の安息を求めた。
―そう。これが「俺」と「奴」との長い戦いの始まりだった―
「没」
竹下荊の目の前に腰掛けた編集長はその一言で原稿を突っ返した。
「もっとこうさあ、新鮮なの頼みますよ。先が読めなくてハラハラドキドキするような」
「善処します」
竹下荊の目の前に腰掛けた編集長はその一言で原稿を突っ返した。
「もっとこうさあ、新鮮なの頼みますよ。先が読めなくてハラハラドキドキするような」
「善処します」
「どうでした、荊ちゃん?」
雑誌社のビルを出た僕を出迎えてくれたのは、口裂けさんでした。
「やっぱり駄目でしたねえ。やはり現実は小説より奇なり、とはいかないようです」
「また次がありますよ、荊ちゃん」
そう言うと口裂けさんは鎌を手にして電柱の影に佇むマスク姿の女性に言いました。
「わ、私はキレイよ!・・・たぶん」
雑誌社のビルを出た僕を出迎えてくれたのは、口裂けさんでした。
「やっぱり駄目でしたねえ。やはり現実は小説より奇なり、とはいかないようです」
「また次がありますよ、荊ちゃん」
そう言うと口裂けさんは鎌を手にして電柱の影に佇むマスク姿の女性に言いました。
「わ、私はキレイよ!・・・たぶん」
さて、次はどのようなお話が書けますやら。
〈了〉