「それじゃ、幻も・・・お父さんとお母さんを、こ・・・死なせちゃった、の?」
蒼い瞳がひたと見据えるその先。
ピンク色の髪の少女は、公園の芝生に行儀悪く寝そべってあらぬ方を眺めている。
ピンク色の髪の少女は、公園の芝生に行儀悪く寝そべってあらぬ方を眺めている。
「まあ、もう生きてはいねーでしょうね」
「魂を盗む鏡」の中に閉じこめられた者の運命は幻自身も知らない。
どのみち鏡から出られなきゃ、どっちだろーと同じなのですよ。
そう意地悪く笑う。
「幻・・・」
ノイは学校町に来るまで、ムーンストラックと二人で暮らしたことしかなかった。
四歳の頃自らの過ちで命を奪った両親との記憶はない。
でも。幻は、どんな思いで。
どのみち鏡から出られなきゃ、どっちだろーと同じなのですよ。
そう意地悪く笑う。
「幻・・・」
ノイは学校町に来るまで、ムーンストラックと二人で暮らしたことしかなかった。
四歳の頃自らの過ちで命を奪った両親との記憶はない。
でも。幻は、どんな思いで。
「幻、辛かった?」
「辛くなんかねかったですよ」
ボクは強いですからね、と笑う幻の表情が、それでもどこか痛々しくて。
「ね」
ぴょこんとノイが幻の顔をのぞき込み、黒髪が揺れる。
「あたしは、幻の、味方だからね。誰が何を言っても、幻のこと、守るからね」
「それが柳でも?」
「え!?う・・・うん!」
頭を抱えて、それでも頷いたノイに、幻はくくっと笑って頭をぽふっと撫でる。
「冗談なのですよ・・・いい天気なのですよ」
「そうだね」