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連載 - 次世代の子供達-16

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匿名ユーザー

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 その子達は、他の子供達とはちょっと違っていた
 いつも同じグループで固まっている………と言うのは、よくある事
 けれど、それだけではなくて。なんだか、他の子供達を寄せ付けないような
 緩やかにではあるけれど拒絶しているような、そんな雰囲気があった

「ねぇ、どうして、他の子達と遊ばないの?」

 気になって訪ねてみた事がある
 そうすると、そのグループのリーダー格であるらしい、他の子より大きめの体格のハーフの男の子は、こう答えてきた

「だって、他の奴らはきっと、理解してくれないから」

 何を、と
 口を開くよりも先に、さらに答えてくる

「お前だって、「見えて」ないだろう?見えてないし知らない奴を、ヘタに巻き込むわけにはいかないからな」

 はっきりとした拒絶だった
 そして、その時の男の子の様子は、まるで己の群れを護ろうとするリーダーのようでもあった


 今度は、いつも和服を身につけている男の子に、同じことを聞いてみた
 そうすると、その子はちょっと困ったような表情をしながら、答えてきた

「カタギの方に、迷惑をかける訳にはいきませんから」

 ぴしりと背筋を伸ばし、こちらを見上げてきながら、迷いのない瞳で、そう言い切った

「心配してくださるお気持ちは、ありがたくいただきます。しかし、僕達としましては、一般の方に万が一のことがあってはいけないと、そう考えてしまうのです」

 ……それは、「責任」を背負っている者の目だった
 本来ならば、自分よりも年下の子供がするような眼差しではない
 己の背負う者をはっきりと自覚している、そんな様子だった


 よく、リーダー格の子の背後に隠れている、これまたハーフの子にも訪ねてみた事がある
 その子は、たいてい他の子と一緒にいて。その時に話しかけようとすると怯えたように他の子の背後に隠れてしまう子だった
 なんとか一人でいるところを見つけて訪ねてみれば、悲しそうに俯いて

「……………だって。きっと、嫌われてしまうから」

 と、そう答えてきた
 どうして、と尋ねる
 悲しそうに俯いたまま、男の子はこう答えてきた

「だって、ボクは………怖がらせてしまったから。みんな、気づいてしまえば………ボクの事、怖いって思ってしまうから」

 あなただって、と
 こちらを見上げてくる表情は、今にも泣き出しそうで
 そんな事ない、とこちらが答えるよりも先に、その子は逃げ出してしまった


 確かなのは、あの子達には何かしら抱えているものがあって
 それらは、もしかしたらあの子達に共通した「秘密」であって
 それがあるがゆえにあのグループでの結びつきが強く、しかしそれが強すぎて、他を拒絶してしまうのではないか、と言う事だった

 純粋に、心配だった
 あの子達が同じグループでつながり続けて、他とは全く繋がりを持たないまま成長してしまうのではないか、と

 思えば、それはただのおせっかいだったのかもしれない
 余計なお世話だったのかもしれない
 それでも、きっと、自分は放っておけなくて


 そして、私は、あの非日常へと足を踏み入れた

 たとえ、誰に何を言われようとも、私はその選択を後悔した事等、一度足りともなかったのだ



to be … ?





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