「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 次世代の子供達-58o

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匿名ユーザー

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「…K-No,0まで出ているとなると、やっぱり参加し」
「駄目ーーーっ!?まなっちはまだ絶対安静ーっ!!」

 引き続き、ザン相手のスペシャルマッチに参加しようとする愛人を引き止める憐
 愛人の様子にちょっとは精神的な余裕が出てきたのか、喋り方が3年前からのものに戻りつつある

「…つーか、先生!先生もっとちゃんと止めて!今、この現場で一番医療知識しっかりしてる人!!」
「うむ、まぁ止めてもあまり効果がない予感しかないのであるが。とりあえず、そこな少年」
「何だ?」

 何やら、また新たに布を手にしている「先生」に声をかけられ、とりあえずそちらを見る愛人
 にこり、と「先生」は特に怒っている様子もなく笑ったままで、こう告げる

「先ほどまで、私があちらのお嬢さんの服を優先して作っていたのでうっかり忘れがちであると思うが、今の君は全裸だ。流石に医務室出るのやめよう?」

 そう、そうなのだ
 「先生」が女性優先だと言わんばかりに服がボロボロになった美亜の服の作成を優先していた為見落としがちかもしれないが、愛人は今現在全裸なのだ
 あの戦闘の結果全裸になって、そのままだったとのである

 この姿のまま、バトルフィールドに向かうというのは、大変と問題がある

「…シーツまとえば」
「チラリズム満載になるねぇ。どちらにせよやめようか」

 ちらり、愛人が憐を見れば、「絶対安静じゃないと駄目」とでも言わんばかりの表情
 ちらり、今度は灰人を見れば、「いいからおとなしくしておけ」と言わんばかりの表情

 ………総合して考えた、結果

「構わない、行く」
「駄目ーーーーっ!!」

 がっし!!
 それでも行こうとした愛人を、憐が全力で止めた

「憐、あのな。戦闘中は服が破けようが全裸になろうが、そんな事を気にしているようじゃ勝てる勝負にも勝てなくなるんであって……」
「それは戦闘中や緊急事態の話であって、今のお前は戦闘中じゃないし、あの戦闘はお前がどうしても参加しなきゃいけないような緊急性のあるものじゃない」

 憐に対して喋っていた愛人だったが、そこに灰人が容赦なくツッコミを入れた
 っち、と愛人はこっそり舌打ちする

「とりあえず、憐。離せ」
「離したら、まなっち、即戦いに向かうでしょ?」
「あぁ」

 ごがっ

「~~~~っ!?」
「清々しいまでに即答しない」
「あ。アンナさん」

 いつの間に、治療室に来ていたのだろうか
 アンナがごんっ、と愛人にげんこつ喰らわせ、強制的におとなしくさせた
 瞬間的に身体能力を強化して、強めにげんこつしたらしい。じんじんと痛むのか、愛人が頭を抑えている

「先生、大丈夫とは思うんだけど、ちょっと診察してくれるかな?遥が「念の為診てもらって来い」ってうるさくて」
「うむ。来なかったら我が助手に呼んでこさせようと思っていたからちょうど良かった。肉体を溶かし崩して戻す、と言うことをやったのだからね」

 憐が撒き散らしてしまった治癒の力がこもった羽毛を半分避けつつ、椅子を引っ張り出してくる先生
 取り出していた布地を、一旦端に置いた
 ……愛人の服の替えをなんとかするのは、またもや後回しになったらしい

「ほら、まなっちー。そもそも、冷静に考えたらもう選手受付終わってると思うから参加無理っすー。ここで大人しく見てるしか無いと思うっす」
「っく……なんという事だ………!」

 がっくりと、愛人がうなだれている間にも、モニターには試合の様子が映し出され続けている


 ………また、少し、戦況が動き出そうとしていた



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