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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 次世代ーズ-CL04

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kumaa

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追尾開始


☞ “鳥居を探すの人 ◆12zUSOBYLQ”様の“炎と、氷と” から
   本スレ Part12 >>827


 学校町東区、中央高校近辺


「おや」


 南区へ向かう車内で
 「アブラカダブラ」の契約者は勘付いた


「『海から』の。あの子が『観測』を使ったらしい」
「君の網にでも引っ掛かったのかい?」
「東区だ。痕跡を見つけた。二人。『組織』の気配がする」
「いいねえ。楽しくなってきた」


 二人のやり取りに、「ピエロ」は急ブレーキを踏みつつハンドルを切った


「すんませんッセンセ方! ただいま東区に向かうッす!」

「いや、その必要は無いよ。僕らが“直接”行く
 どうやら東区では『シェキナー』の矢が雨霰のように降り注いで君らの同胞を殺してるようだからね
 尤も、君らが死地に飛び込んで殺されることに快感を覚えるのなら僕らとて無理に止めたりはしないが」

「え、ええ~……」
「オレ達、放火チームみたいな性癖じゃ無いしなァ」


 「カダブラ」の言葉に
 車内の「ピエロ」は互いに目配せをしながら困惑した笑みを浮かべた

 「ピエロ」達のやり取りを耳にしながら
 「カダブラ」は「海からやってくるモノ」の契約者に視線を送る


「『海から』の、確認だが未だ“カウンター”は発動していないんだな?」
「まーだだよ」

「じゃあそろそろ発動してくれ
 イレギュラーが立て続けに二匹も現れているんだ
 君があの子に惚れたからって任務の方を蔑ろにしてもらっちゃあ困るよ」

「大丈夫大丈夫
 ひかりちゃんのことだって任務の一部なんだから
 さっきみたいに手を抜いたりしないさ。ねえ『カダブラ』の」


 何が可笑しいのか「海から」の契約者は笑いを押し殺している


「終了条件はたったの二つ
 ひかりちゃんが俺を[ピーーー]
 俺の世界にひかりちゃんを引き入れるか」

「本当に入れ込んでもらっちゃあ困るよ? 君には大役があるんだからな」


 笑いに堪え続ける同僚を尻目に
 「カダブラ」の契約者はやれやれと大仰に頭を振った




 「海からやってくるモノ」の契約者が保有する能力の一つに“カウンター”と呼ばれるものがある
 尤もこの“カウンター”、彼の同僚達からは専ら「攻勢防壁」という俗称で呼ばれている

 “カウンター”とは要するに、射程圏内で「観測」を含めた予知・察知系契約者が
 各自の能力を発動した際にカウンター発動する能力だ

 その能力は予知・察知系の能力者を錯乱させ、あるいは発狂から強制的に自殺させる

 早い話が、「海から」の射程圏内で予知・察知を使用した際に反撃を行う能力である
 更に付け加えると“カウンター”の能力は、丁度学校町全域をカバーする射程を有している

 「海から」の契約者が学校町へやって来たこと
 それはつまり、該当契約者の能力発動に対する封殺・牽制を意味する


「楽しみでならないよ。ひかりちゃんと会うのが」


 笑いを堪え過ぎたのか、「海から」の契約者は目尻に涙を浮かべている


「全く、これだからロリコンは嫌なんだ」
「君だって子供を飼うようになれば分かるよ、『カダブラ』の」
「君は何時だってあの位の年頃の子に発情しているだろう!」


 「カダブラ」の契約者は彼の言葉に苦笑を浮かべながら
 彼らの顔色を窺っている「ピエロ」達の方を見やった


「じゃあ僕らは行くので後は任せるよ」
「「「はいー! かしこまりー!!」」」




 その瞬間に車中から「カダブラ」と「海から」の契約者は消失
 東区の住宅街の只中に出現した




「早速『シェキナー』の洗礼だな」


 「シェキナー」の洗礼、とはつまり
 出現したばかりの彼らの頭上から降り掛かる無数の矢だ

 光り輝く軌道は闇夜の中にあって非常に視認しやすい
 上空からの攻撃は当然、この二人組にも襲い掛かった

 しかし
 この契約者達は意に介さない
 それもその筈、頭上の矢は彼らを貫通しなかった
 まるで二人組の頭上に不可視の傘が開かれているかのように
 頭上数メートルの位置で「シェキナー」の矢が消失しているではないか


「あれに関してもコメントしておくと
 正直、『教会』が保有して良い代物では無いと思うのだけどね」

「それよりひかりちゃんだ。匂いが近づいてきている」
「ガソリンの灼ける臭いしかしないようだが?」
「いいや、そっちじゃない。確かに近いよ」
「なるほど、痕跡の元の方かな」


 二人の契約者は世間話でもするかのような体で歩を進める
 上空からは流星群の如き「シェキナー」の矢による面の攻撃だ
 冷えた大気に混じるガソリンとアスファルトの焦げる臭いが鼻を衝いた


「『海から』の、今の内にやっておけ」
「“カウンター”かい? 了解した」


 「カダブラ」の要請に「海から」の契約者は今までと同じく微笑んで応じる


 このとき
 「海から」の笑みに僅かだが悪意が混じった


「これより、“カウンター”を発動する
 これ以後、町内の察知系能力者には俺の世界を見せて[ピーーー]


 「海から」の言葉に「カダブラ」は嗤った
 この二人の契約者は学校町東区を徘徊する
 現時点の目的は、痕跡の追尾と新宮ひかりの発見
 そして彼女の牽制、あるいは、その存在の抹消である



☞ “鳥居を探すの人 ◆12zUSOBYLQ”様の 掲載一話、
   本スレ Part12 >>963
   “罪深い赤薔薇の花子さんとかの人  ◆7JHcQOyXBMim”様の“ピエロの夜” へ続く
   本スレ Part12 >>966


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