……画面に映し出された情報を、パスカルはじっと見つめる
膨大な情報
とある歴史ある巨大な組織の腐敗した面にかかわるその情報は
間違いなく、殉職した同僚である、バーナードが集めていた情報に間違いなかった
膨大な情報
とある歴史ある巨大な組織の腐敗した面にかかわるその情報は
間違いなく、殉職した同僚である、バーナードが集めていた情報に間違いなかった
「…よく、今まで誰にも奪われずに持っておけたな」
ぽつり、そう口に出すパスカル
この情報は、ディランから渡されたデータチップに入っていたものだ
この情報は、ディランから渡されたデータチップに入っていたものだ
ザンからタオルを受け取った時、ディランから、このデータチップを渡され
引き返して着替えをとりに行こうとしていたザンに頼んで、部屋に置いてあったノートパソコンを持ってきてもらったのだ
…ついでに、着替えもそこから持ってきてほしかったのだが…
女性にしか見えないパスカルのクローゼットを開けるのには抵抗があったのか、ザンが持ってきたのはディランの服
若干胸元がきついが、まぁ、着れない訳ではない
体のラインがくっきりするぴっちりとした服でついでに露出もわりと多いが、まぁ、屋内では大丈夫だ
ヘンリーがザンに、コートを持ってくるよう頼み込んでいたから、外に出る時はそれを着ればいいだろうし
引き返して着替えをとりに行こうとしていたザンに頼んで、部屋に置いてあったノートパソコンを持ってきてもらったのだ
…ついでに、着替えもそこから持ってきてほしかったのだが…
女性にしか見えないパスカルのクローゼットを開けるのには抵抗があったのか、ザンが持ってきたのはディランの服
若干胸元がきついが、まぁ、着れない訳ではない
体のラインがくっきりするぴっちりとした服でついでに露出もわりと多いが、まぁ、屋内では大丈夫だ
ヘンリーがザンに、コートを持ってくるよう頼み込んでいたから、外に出る時はそれを着ればいいだろうし
「その情報、役に立ちそうか?」
そのヘンリーが、パスカルに問いかけてきた
…着替えたパスカルを直視できないらしく、やや視線をそらしながらも、画面を見ている
…着替えたパスカルを直視できないらしく、やや視線をそらしながらも、画面を見ている
なお、パスカルが着替えていた時は、ちゃんとヘンリーは背を向けていた
今思えば男女で部屋を分けていればよかったのだろうが、まぁ、すぎた話である
今思えば男女で部屋を分けていればよかったのだろうが、まぁ、すぎた話である
「そりゃぁな………「教会」にとっちゃ、痛すぎる情報だろうよ。特にエイブラハムにとっちゃ、な」
…すぐに、「MI6」にこの情報を送るべきだろう
そう考え、実行に移そうとして…
……ふと、手が止まった
そう考え、実行に移そうとして…
……ふと、手が止まった
「…なぁ、ヘンリー」
「?」
「お前が所属している組織がたいへんな事になるかもしれないが、いいか?」
「?」
「お前が所属している組織がたいへんな事になるかもしれないが、いいか?」
確認など、とる必要はなかったはずだ
自分は「MI6」に所属している人間なのだから
そちらを、優先すべきだ
自分は「MI6」に所属している人間なのだから
そちらを、優先すべきだ
……だと、言うのに
何故、この時、確認を取ってしまったのか
パスカルには、わからなかった
何故、この時、確認を取ってしまったのか
パスカルには、わからなかった
「いいさ。不正は正されるべきだから」
そして
パスカルの問いに、ヘンリーはきっぱりと答えた
…彼もまた、エイブラハムの計画の犠牲者の一人
だからこその答えだったかもしれないが
パスカルの問いに、ヘンリーはきっぱりと答えた
…彼もまた、エイブラハムの計画の犠牲者の一人
だからこその答えだったかもしれないが
………こいつらしいな
そう、パスカルはこっそりと、考えて
手に入れた、その情報を…「MI6」本部に、送信した
そう、パスカルはこっそりと、考えて
手に入れた、その情報を…「MI6」本部に、送信した
この情報を送るはずだった、バーナードの代わりに
数年越しの、結果報告を
数年越しの、結果報告を
to be … ?