エンジェルさん 06
放送が流れる。≪夢の国≫をどうにかしたらしい。
「始末……なあ」
そう言えば足を獲ったまんまだった。
「これも始末、だよな」
「多分な」
「多分な」
鞄から取り出した足に火をつける。
「こういうのってなんつーの? 供養?」
「悪霊みたいな言い方だな。言い方だな」
「実質、悪夢だっただろ?」
「悪霊みたいな言い方だな。言い方だな」
「実質、悪夢だっただろ?」
子供達をさらい、内臓を抜いてしまうなんて悪夢でしかない。
「≪夢の国≫が子供達に良い夢を見せ続けてくれたら良いんだけどな……生まれ変わったら良い夢見せてくれよ?」
今燃やしている足に言ってみる。
「そんなこと言ったって無駄だろ?」
「無駄じゃねえよ。だってさ」
「無駄じゃねえよ。だってさ」
『夢の国の住民は死なない』んだろ?
「きっと生まれ変わって良い夢を見せてくれるさ」
一言言って大きく伸びをする。
「俺も三日目に備えるかな」
俺、何もできなかったしな。せめて他の契約者達を労ってやろう。
「皆疲れて休んでるだろうけど、もし来たら都市伝説関係の人は無料で占ってやろう」
そう呟いて祭り会場への道を歩き出す。
俺が学校町の惨状を目の当たりにするのは、その少し後のはなし……
俺が学校町の惨状を目の当たりにするのは、その少し後のはなし……
三日目はエンジェルさんが無料で占いを行うようです