---ッガ!!!
……子供を護るのは、大人の役目なのだ
私が小さな頃、不思議な出来事から助けてくれた男の人が話していた
あれは、赤いはんてんをきた女の子を連れていた男の人
…思えば、あれが、私が怪異に関わるようになったキッカケに思える
元々、霊感と呼ばれるものはあったけれど…滝夜叉と契約してから、劇的に見えるものは増えてきたし
……まさか、それが息子にまで継承されるとは、思わなかったけれど
私が小さな頃、不思議な出来事から助けてくれた男の人が話していた
あれは、赤いはんてんをきた女の子を連れていた男の人
…思えば、あれが、私が怪異に関わるようになったキッカケに思える
元々、霊感と呼ばれるものはあったけれど…滝夜叉と契約してから、劇的に見えるものは増えてきたし
……まさか、それが息子にまで継承されるとは、思わなかったけれど
その滝夜叉は、と言うと、先ほどからきひひひひ、と不気味に笑いながら、大髑髏と蝦蟇を操り、毛むくじゃらのマスコットと戦っている
まったく、あの子があんな無気味な笑い方をするから、息子にも移ってしまった
多忙な私に代わって、息子の面倒を見てくれるのはありがたいのだけれども…
まったく、あの子があんな無気味な笑い方をするから、息子にも移ってしまった
多忙な私に代わって、息子の面倒を見てくれるのはありがたいのだけれども…
「危ないっ!」
「っ!」
「っ!」
しまった!
「夢の国の黒服」が、私に向かって手を伸ばす
反応、しきれない!?
……が、その「夢の国の黒服」は、樽によって拘束された
もがくそれを、私はショットガンで殴りつける
「夢の国の黒服」が、私に向かって手を伸ばす
反応、しきれない!?
……が、その「夢の国の黒服」は、樽によって拘束された
もがくそれを、私はショットガンで殴りつける
「ありがとう」
「どういたしましてっ」
「どういたしましてっ」
…彼女は、相手を樽に拘束できる力をもっているようだ
しかし、どのくらいの期間、拘束できるのかはわからない
他の2人も、「夢の国の黒服」やパレード相手に善戦しているけれど…
しかし、どのくらいの期間、拘束できるのかはわからない
他の2人も、「夢の国の黒服」やパレード相手に善戦しているけれど…
…はたして、この面子でどれだけ持つか?
機を見て、逃亡の機会も考えた方がいいのかもしれない
私が、そんな事を考え出した時
機を見て、逃亡の機会も考えた方がいいのかもしれない
私が、そんな事を考え出した時
携帯が、着信を告げた
「-----っ!!」
この着信音は……あの子!
私は慌てて、コートのポケットから携帯を取り出すと、スピーカーモードにする
私は慌てて、コートのポケットから携帯を取り出すと、スピーカーモードにする
「もしもし!?○○ちゃん!?」
『うー!パパー!!』
『うー!パパー!!』
…一体、何があったのか?!
滝夜叉は、あの子の傍に護ってくれる相手がいる、と言っていたけれど…まさか、危険な事に!?
滝夜叉は、あの子の傍に護ってくれる相手がいる、と言っていたけれど…まさか、危険な事に!?
『うーうー!鮫島事件ー!うー!』
「…「鮫島事件」?」
「…「鮫島事件」?」
ぴくりっ
あの子が発した、その単語に、少女たちが反応する
あの子が発した、その単語に、少女たちが反応する
『うー!「鮫島事件」嘘吐きー!嘘一杯バラまくー!信じちゃ駄目ー!うーうーうー!!』
…嘘?
それは、どう言う事か?
それは、どう言う事か?
『町が全部、「組織」の悪い人に操られるー!「組織」の狗にされるって嘘言ってるー!うーうーうーうーうー!!』
あの子が、拙い言葉で、一生懸命伝えようとしてくれている
…狗、なんて、悪い単語が出た気もするが、気にしない
あの子にそんな悪い言葉を教えたのが誰なのか、後で探しておかないと
…狗、なんて、悪い単語が出た気もするが、気にしない
あの子にそんな悪い言葉を教えたのが誰なのか、後で探しておかないと
『パパ、そんな嘘、信じちゃ駄目ー!そんなの全部嘘!うーうーうーうー!!!』
「…えぇ、信じるわ。そんな事、嘘よね」
「…えぇ、信じるわ。そんな事、嘘よね」
私は、この子の言う事を、息子の言う事を、信じる
この子を通わせていた保育園の先生は、この子の言う事を信じなかった
息子はいつだって、何かを感じ取り、周りに危険を報せようとしていたのに
あそこの保育園は信じなかった
……だから、あんな事になって
その癖して、責任を息子に押し付けようとした
…まぁ、その報いであそこは……いや、今はそれどころじゃないか
この子を通わせていた保育園の先生は、この子の言う事を信じなかった
息子はいつだって、何かを感じ取り、周りに危険を報せようとしていたのに
あそこの保育園は信じなかった
……だから、あんな事になって
その癖して、責任を息子に押し付けようとした
…まぁ、その報いであそこは……いや、今はそれどころじゃないか
「教えてくれて、ありがとう」
『うー!パパ、信じてくれたー!パパ、みんなにも伝えてー!』
「えぇ、伝えるわ」
『うー!パパ、信じてくれたー!パパ、みんなにも伝えてー!』
「えぇ、伝えるわ」
…通話を切る
スピーカーモードにしていたから、周りにも聞こえただろう
スピーカーモードにしていたから、周りにも聞こえただろう
「滝夜叉!」
『聞こえておる……この街には、今、父上も来ておるのだぞ!?父上を狗にしようとなど……図に乗るでないぞ、「組織」の馬鹿共め!』
『聞こえておる……この街には、今、父上も来ておるのだぞ!?父上を狗にしようとなど……図に乗るでないぞ、「組織」の馬鹿共め!』
滝夜叉の声に、怒りが篭る
暴れ回る大髑髏と蝦蟇に、彼女の怒りが伝わる
暴れ回る大髑髏と蝦蟇に、彼女の怒りが伝わる
『…きっひひひひひひひひ!!こ奴等を葬ったら、さめじまじけんとやらの発動、邪魔してやろうではないか!!』
「そうね、滝夜叉…私たちなら、きっと、できるものね」
「そうね、滝夜叉…私たちなら、きっと、できるものね」
…そうだ
今までずっと、滝夜叉と一緒に頑張ってきた
今回だって、きっと、乗り越えられる
今までずっと、滝夜叉と一緒に頑張ってきた
今回だって、きっと、乗り越えられる
「…「組織」とやらに、見せてやりましょう。本当の、地獄を」
迫り来るパレードを、ショットガンで殴り倒しながら
私は滝夜叉と一緒に、笑った
私は滝夜叉と一緒に、笑った
「……うー」
…ぎゅう、と
少年は、携帯を握り緊める
聞こえてきた音からして…父親は、戦っていた
…どんな状況なのか
少年には、わからない
…でもきっと、父親は大丈夫だ
だって、傍に滝夜叉がいるから
少年は、携帯を握り緊める
聞こえてきた音からして…父親は、戦っていた
…どんな状況なのか
少年には、わからない
…でもきっと、父親は大丈夫だ
だって、傍に滝夜叉がいるから
「…大丈夫ですか?」
「うー!パパは大丈夫ー!」
「うー!パパは大丈夫ー!」
一緒にブラックドックの背中に乗っている女性に、少年は笑って答えた
そうだ、大丈夫
大丈夫だと信じて、少年はキャリアウーマンからもたらされた情報を、父親に伝えたのだ
そうだ、大丈夫
大丈夫だと信じて、少年はキャリアウーマンからもたらされた情報を、父親に伝えたのだ
「……大丈夫。だって、僕は滝夜叉や、将門様を信じてるからね……きひひっ」
…滝夜叉そっくりの笑いを浮かべながら
少年はぼそり、そう呟いたのだった
少年はぼそり、そう呟いたのだった
to be …?