「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 赤い靴-11

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だれでも歓迎! 編集
 夢を見た
 それは、ある意味、悪夢と言って間違いないのだろう
 誰かによって、見せられている夢にも思えた
 しかし、悪夢である癖に、それを見せている相手に悪意なんてカケラもなく
 あえて言うならば…常識のない奴の、無邪気で迷惑な行為
 そんな印象を受けた


「…おい、大丈夫か」
「……目覚めは最悪だけどね…」

 赤い靴に起こされて、目を覚ました
 …夢の中に、生首だけの男が出てきた
 多分、落ち武者とかそんな感じの雰囲気の生首
 夢だと言うのにそれは酷く、酷く生々しくて

 …ぞくり
 思い出しただけで、寒気がする
 そんな、おぞましい生首だと言うのに

「どうして、あんな生首が偉そうに宴会の誘いなんてしてくんのよ」
「…あの口ぶりから、同じ夢を見ている予感はしたがやはりか」
「あぁ、あんたも見た訳ね」

 「夢の国」もしくは「鮫島事件」と戦った者を、勝利の祝いの宴へと招待する
 そんな感じのことを言っていた
 …まぁ、私たちだって、ほんの少しは戦ったのは、事実
 だからこそ、招待状が届いたという事か
 でも…

「…次の休日の夕方から、って言ってたわよね?その日のスケジュールは?」
「午前中は特に予定なし、ただ、2時から4時までスケート教室。それが終わったら家で家庭教師が」

 すらすらと、私のスケジュールを口にする赤い靴
 一応、私の週のスケジュールはすべて把握しているのだ
 …まぁ、それはどうでもいいとして

「…それじゃあ、無理ね」

 肩をすくめる
 家庭教師が終わった後の時間に、家を抜け出すのは難しい
 宴とやらに参加するのは無理だろう

「じゃあ、不参加か?」
「えぇ。別に、参加を強制する訳でもないみたいだしね」

 …正直、馴れ合うのは苦手だ
 私は、他の都市伝説たちとの戦いを「ゲーム」として捕らえている
 だからこそ、宴に参加して他の都市伝説やら契約者やらと顔見知りになると言うのは…どこか、気まずい
 だから、余計に不参加の方がいい

「……まだ、ちょっと時間早いわね。30分後に起こして頂戴」
「あぁ、わかった」

 赤い靴に、そう告げて
 私は、さっさと二度寝に入ったのだった






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