―第31章 情報強者―
俺と天照で建速をフルボッコにしている最中、月読には地下の超高性能スパコンで町内の組織等について探ってもらっていた。
「こちらがそのデータになります。」
運動後の俺はその情報にざっと目を通す。
まずは『組織』。存在自体が都市伝説という随分ベタな組織である。黒服さんはその『組織』という都市伝説の一部である。
その黒服さんだが、複数いるようで、元は人間だった人もいるらしい。
トップはおろか、上層部の詳細なデータすら非公開という随分とベタな組織である。ゼー○みたいな感じだろう。
続いては通称「首塚の組織」。打倒『組織』を狙う組織で、トップは「首塚の呪い」の平将門公らしい。『組織』と違って規則は緩いようだが、女子供には手を上げないようだ。
ちなみに、あの「童貞の魔術師」も「首塚の組織」の構成員らしいが、「ルーモア」襲撃を知った同じ組織の契約者に追われているらしい。
どうやらあいつは輪廻転生を司る少年―マスターの葬式の際に喪主を務めたあの少年だろう―を消そうとして、マスターが少年を庇ったためマスターが巻き添えを食らったらしい。
さらに一緒にいた女性店員にも危害を加えたため、組織構成員の怒りを買った形になるのだろう。
奴はいずれ「首塚の組織」自体も潰そうとも考えていたみたいだ。
さてと、お次はどうやら「機関」という組織についてだ。此処に関しても調べは多少ついているみたいだ。
「機関」は『組織』とは全然違うらしい。「機関」だからといって某ガチホモ超能力高校生が所属しているようなのではない。
トップが自ら「謎のボス」と言い張っている辺りちょっとどうかと思うが、やはり構成員は優秀で、花子さんとその契約者(フリーの契約者であり、「機関」がバックアップしているらしい。)の為に多数の仮設トイレを準備するくらいの資金力もある模様。
詳細なデータは揃ってはいないが、どうやらこの町には「花子さんとその契約者」が2組存在するようだ。どちらもお互いの事は知っているらしい。
片方は小学生で純粋な少女の「花子さん」、もう片方は中高生で女王様気質の「花子様」と性格も呼び方も違うみたいだ。「機関」がバックアップしているのは「花子様」の方のようだ。
さて、お次は…なになに、「怪奇同盟」という組織についても調べは多少ついているようだ。
「怪奇同盟」とは、所謂「都市伝説の情報を何らかの媒体―携帯電話が主な通信手段である―を通じて契約者に通知する。」という組織というよりかは情報屋みたいなものである。
『組織』とは対極の行動理念であり、『組織』が「手におえない都市伝説を消滅させる事により自らの手で都市伝説を管理する」というものである。
それに対し、「怪奇同盟」は「都市伝説を消滅させる事で都市伝説自体の風化または自然消滅を誘導する」というものだ。
あと、単独とはいえ見過ごせないのが強力な都市伝説『夢の国』である。
『夢の国』は某巨大遊園地に纏わる複数の都市伝説の集合体で、中でも一番強力かつ厄介なのが「『夢の国』では子供が攫われその臓器が売買されている」というものである。
子供を食い物にする奴は例え都市伝説でも俺が許さない!と言いたいが…
「肝心の居場所が特定できてない、か…」
「すみません…」
「いや、月読が謝る事じゃないさ。」
他にも、『夢の国』関連の都市伝説といえば、「『夢の国』では人は死なない」というものがある。多分俺が光に昇華しても連中は復活しそうだ。どこぞの童貞よろしく。
調べていくと、『組織』や他の契約者の中にも『夢の国』関連の能力を持つ者がいる事が判明した。「『夢の国』の巨大トンネル」と「『夢の国』の巨大カジノ」か…
あとはフリーの契約者だけ、という感じで今回の調査は終了した。とりあえず元データの処理とハッキング後の後始末は完璧だ。流石月読、仕事が早い。
俺は今回得たデータを携帯とPDAに保存した。今のご時世、情報がなければままならない。特に俺みたいなフリーの契約者ならなおさらだ。情報は少しでも多い方がいい。
このデータがどう活かされるかは俺にもまだ分からない…
俺と天照で建速をフルボッコにしている最中、月読には地下の超高性能スパコンで町内の組織等について探ってもらっていた。
「こちらがそのデータになります。」
運動後の俺はその情報にざっと目を通す。
まずは『組織』。存在自体が都市伝説という随分ベタな組織である。黒服さんはその『組織』という都市伝説の一部である。
その黒服さんだが、複数いるようで、元は人間だった人もいるらしい。
トップはおろか、上層部の詳細なデータすら非公開という随分とベタな組織である。ゼー○みたいな感じだろう。
続いては通称「首塚の組織」。打倒『組織』を狙う組織で、トップは「首塚の呪い」の平将門公らしい。『組織』と違って規則は緩いようだが、女子供には手を上げないようだ。
ちなみに、あの「童貞の魔術師」も「首塚の組織」の構成員らしいが、「ルーモア」襲撃を知った同じ組織の契約者に追われているらしい。
どうやらあいつは輪廻転生を司る少年―マスターの葬式の際に喪主を務めたあの少年だろう―を消そうとして、マスターが少年を庇ったためマスターが巻き添えを食らったらしい。
さらに一緒にいた女性店員にも危害を加えたため、組織構成員の怒りを買った形になるのだろう。
奴はいずれ「首塚の組織」自体も潰そうとも考えていたみたいだ。
さてと、お次はどうやら「機関」という組織についてだ。此処に関しても調べは多少ついているみたいだ。
「機関」は『組織』とは全然違うらしい。「機関」だからといって某ガチホモ超能力高校生が所属しているようなのではない。
トップが自ら「謎のボス」と言い張っている辺りちょっとどうかと思うが、やはり構成員は優秀で、花子さんとその契約者(フリーの契約者であり、「機関」がバックアップしているらしい。)の為に多数の仮設トイレを準備するくらいの資金力もある模様。
詳細なデータは揃ってはいないが、どうやらこの町には「花子さんとその契約者」が2組存在するようだ。どちらもお互いの事は知っているらしい。
片方は小学生で純粋な少女の「花子さん」、もう片方は中高生で女王様気質の「花子様」と性格も呼び方も違うみたいだ。「機関」がバックアップしているのは「花子様」の方のようだ。
さて、お次は…なになに、「怪奇同盟」という組織についても調べは多少ついているようだ。
「怪奇同盟」とは、所謂「都市伝説の情報を何らかの媒体―携帯電話が主な通信手段である―を通じて契約者に通知する。」という組織というよりかは情報屋みたいなものである。
『組織』とは対極の行動理念であり、『組織』が「手におえない都市伝説を消滅させる事により自らの手で都市伝説を管理する」というものである。
それに対し、「怪奇同盟」は「都市伝説を消滅させる事で都市伝説自体の風化または自然消滅を誘導する」というものだ。
あと、単独とはいえ見過ごせないのが強力な都市伝説『夢の国』である。
『夢の国』は某巨大遊園地に纏わる複数の都市伝説の集合体で、中でも一番強力かつ厄介なのが「『夢の国』では子供が攫われその臓器が売買されている」というものである。
子供を食い物にする奴は例え都市伝説でも俺が許さない!と言いたいが…
「肝心の居場所が特定できてない、か…」
「すみません…」
「いや、月読が謝る事じゃないさ。」
他にも、『夢の国』関連の都市伝説といえば、「『夢の国』では人は死なない」というものがある。多分俺が光に昇華しても連中は復活しそうだ。どこぞの童貞よろしく。
調べていくと、『組織』や他の契約者の中にも『夢の国』関連の能力を持つ者がいる事が判明した。「『夢の国』の巨大トンネル」と「『夢の国』の巨大カジノ」か…
あとはフリーの契約者だけ、という感じで今回の調査は終了した。とりあえず元データの処理とハッキング後の後始末は完璧だ。流石月読、仕事が早い。
俺は今回得たデータを携帯とPDAに保存した。今のご時世、情報がなければままならない。特に俺みたいなフリーの契約者ならなおさらだ。情報は少しでも多い方がいい。
このデータがどう活かされるかは俺にもまだ分からない…