(ったく、街の中央に買い出しとはなぁ。工場でのんきに機械いじりの方が楽なんだが)
元いた世界とは大きくかけ離れた近代的な街並みに溜息を付きながらも、ラカムは充てがわれた『仕事』に従事していた。
ラカムは見慣れぬ品々に四苦八苦している身なのだ、買い出しなんて素早く終えられるとは到底思えない。
それでも、自分を指名してきたのは、最近溜息ばかりで疲れていることを見越した工場長の気遣いなのか。
たまには気晴らしに外でも回って来いということなのだろう。気遣い自体はありがたいが、あいにくとラカムにとっては苦痛でしかない。
この近代的な生活をこなすだけでも手一杯だというのに、これ以上心労を増やして溜息をつきたくはない。
吐く溜息にも深みが増し、今日はしばらく帰れなさそうだとぐったりと身体を窄める。
ラカムは見慣れぬ品々に四苦八苦している身なのだ、買い出しなんて素早く終えられるとは到底思えない。
それでも、自分を指名してきたのは、最近溜息ばかりで疲れていることを見越した工場長の気遣いなのか。
たまには気晴らしに外でも回って来いということなのだろう。気遣い自体はありがたいが、あいにくとラカムにとっては苦痛でしかない。
この近代的な生活をこなすだけでも手一杯だというのに、これ以上心労を増やして溜息をつきたくはない。
吐く溜息にも深みが増し、今日はしばらく帰れなさそうだとぐったりと身体を窄める。
(愚痴ってもしゃあねぇか。偽りのモンとはいえ、仕事は仕事だ)
喧騒の中をすり抜けるように粛々と頼まれた仕事を終わらせるようと歩を進めるも、足取りは重い。
日常と非日常が重なったこの世界で戦わなければならない、生き残らなければならない。
それが、どれだけ過酷な道か。わかってはいても、気疲れしてしまう。
日常と非日常が重なったこの世界で戦わなければならない、生き残らなければならない。
それが、どれだけ過酷な道か。わかってはいても、気疲れしてしまう。
「…………早速かよ」
そして、非日常は前触れもなくやってくる。
見上げた視線の先にはとあるデパートが映っている。
そして、そこへと飛翔していくガン・フォールの姿も、彼の視界にはバッチリと見えた。
道行く人は目の錯覚だと無視しているが、アレは断じて本物だ。
彼が実体化し、ピエールに跨っているということは――きっと。
見上げた視線の先にはとあるデパートが映っている。
そして、そこへと飛翔していくガン・フォールの姿も、彼の視界にはバッチリと見えた。
道行く人は目の錯覚だと無視しているが、アレは断じて本物だ。
彼が実体化し、ピエールに跨っているということは――きっと。
「行くしか、ねぇよな」
躊躇は一瞬だった。
相棒であるガン・フォールを援護するべく戦場へと飛び込むことを、ラカムは迷わず選択する。
愛用の銃は置いてきて武器はない。どこか手頃な所から拝借して臨むしかない。
ステゴロで戦うと言っても、無茶が過ぎる。本来なら大人しくしておくべきだと理性は囁いているけれど。
相棒であるガン・フォールを援護するべく戦場へと飛び込むことを、ラカムは迷わず選択する。
愛用の銃は置いてきて武器はない。どこか手頃な所から拝借して臨むしかない。
ステゴロで戦うと言っても、無茶が過ぎる。本来なら大人しくしておくべきだと理性は囁いているけれど。
(黙って指を咥えてるなんざ、ゴメンだ)
けれど、何かができるかもしれない。
自分の存在が場を打開する一歩となる可能性がほんの少しでも秘められているならば。
ラカムは恐怖なんて投げ捨てて走っていられるのだから。
自分の存在が場を打開する一歩となる可能性がほんの少しでも秘められているならば。
ラカムは恐怖なんて投げ捨てて走っていられるのだから。
■
ガン・フォールから見ても、それはまさしく化物だった。
巨体を狂気で包み込み、今にも総てを喰らい尽くそうとするその姿は対峙するだけでも身震いがする。
此方の数はニ。数というアドヴァンテージを取っておきながら、全く余裕が生まれない。
狂戦士――ブレードトゥースはその程度の開きなどあっという間に縮めてしまう。
巨体を狂気で包み込み、今にも総てを喰らい尽くそうとするその姿は対峙するだけでも身震いがする。
此方の数はニ。数というアドヴァンテージを取っておきながら、全く余裕が生まれない。
狂戦士――ブレードトゥースはその程度の開きなどあっという間に縮めてしまう。
「吹き飛ばした奴はどうやら逃げたみたいだな」
「……次は我輩達か? 老骨故に、痛みに喘ぐのは中々に辛いのではあるがな」
「いいや、その心配はいらない。すぐに死ぬんだ、痛みなんて感じる暇はないだろう。
サーヴァントが二体、マスターが一人。初戦にしてはまずますの戦果だと思わないか?」
「……次は我輩達か? 老骨故に、痛みに喘ぐのは中々に辛いのではあるがな」
「いいや、その心配はいらない。すぐに死ぬんだ、痛みなんて感じる暇はないだろう。
サーヴァントが二体、マスターが一人。初戦にしてはまずますの戦果だと思わないか?」
金髪の少年――ボッシュは口元を釣り上げ、一歩前へと踏み出した。
燃費の悪い狂戦士を操って尚、余裕を見せるマスターを相手に、自分達は今から戦わなければならない。
斎藤は鈍った力を必死に手繰り寄せ、ガン・フォールは槍をくるりと回して、鋒をブレードトゥースへと突きつける。
燃費の悪い狂戦士を操って尚、余裕を見せるマスターを相手に、自分達は今から戦わなければならない。
斎藤は鈍った力を必死に手繰り寄せ、ガン・フォールは槍をくるりと回して、鋒をブレードトゥースへと突きつける。
「行け、バーサーカー」
瞬間、狂風が吹き荒れる。
狙われたのは当然、動くことすらままならないゆりだった。
ブレードトゥースが一撫でするだけで四散する脆いマスターである彼女を、放置などできるはずもなく。
舌打ちしながら、近くにいた斎藤が彼女を抱き寄せ、横へと跳躍。
間一髪、振るわれた巨腕を躱す。土塊が顔に飛び散り煩わしいが、そんなものは無視である。
今はこの状況を生命を携えて切り抜けることが第一だ。
狙われたのは当然、動くことすらままならないゆりだった。
ブレードトゥースが一撫でするだけで四散する脆いマスターである彼女を、放置などできるはずもなく。
舌打ちしながら、近くにいた斎藤が彼女を抱き寄せ、横へと跳躍。
間一髪、振るわれた巨腕を躱す。土塊が顔に飛び散り煩わしいが、そんなものは無視である。
今はこの状況を生命を携えて切り抜けることが第一だ。
「征くぞ、ピエール!」
説得は不可能。彼らに最初から話し合う気なんてなかった。
相手の目的は此処にいる全てのサーヴァントを鏖殺。自分達が生き残るには、相手の主従を倒すしかない。
ガン・フォールはピエールへと跨がり、一瞬でブレードトゥースへと迫る。
空を自由に駆けれるスピードは生半可なものではない。
しかし、そのスピードが力にまで及ぼすには至らなかった。
槍を突き立てようとしても、相手の巨腕に阻まれ一向に通らない。
自分達には決め手がない。ガン・フォールも、斎藤も技量で相手を打倒するサーヴァントだ。
真っ向から戦う現状は望ましくない。
相手の目的は此処にいる全てのサーヴァントを鏖殺。自分達が生き残るには、相手の主従を倒すしかない。
ガン・フォールはピエールへと跨がり、一瞬でブレードトゥースへと迫る。
空を自由に駆けれるスピードは生半可なものではない。
しかし、そのスピードが力にまで及ぼすには至らなかった。
槍を突き立てようとしても、相手の巨腕に阻まれ一向に通らない。
自分達には決め手がない。ガン・フォールも、斎藤も技量で相手を打倒するサーヴァントだ。
真っ向から戦う現状は望ましくない。
(逃げようにも、あの御仁達を連れて行かせてはくれぬよな)
ピエールに乗って、高速戦を仕掛けても、かの狂戦士はピッタリと付いてくるだろう。
底上げされた身体能力に研ぎ澄まされた本能。
ブレードトゥースの打倒には、斎藤と二人がかりでも苦戦は免れなかった。
故に、必然と自分達の取る手段は狭められていく。
狙うべきはマスターだ。後ろで余裕を見せているマスターを叩く。
まだ、自分達を甘く見ている今こそが、唯一の好機である。
底上げされた身体能力に研ぎ澄まされた本能。
ブレードトゥースの打倒には、斎藤と二人がかりでも苦戦は免れなかった。
故に、必然と自分達の取る手段は狭められていく。
狙うべきはマスターだ。後ろで余裕を見せているマスターを叩く。
まだ、自分達を甘く見ている今こそが、唯一の好機である。
「バーサーカー、あいつらを近づかせるな」
無論のこと、相手もそれを承知で此方へと勝負をふっかけてきている。
斎藤は身体の不調に加えてゆりを護らねばならず、実質前線で戦えるのはガン・フォールだけだ。
空を縦横無尽に駆け、ボッシュへと近寄ろうとはしているが、ブレードトゥースが邪魔である。
薙いだ槍は爪に弾かれ、貫くことすら敵わない。
斎藤は身体の不調に加えてゆりを護らねばならず、実質前線で戦えるのはガン・フォールだけだ。
空を縦横無尽に駆け、ボッシュへと近寄ろうとはしているが、ブレードトゥースが邪魔である。
薙いだ槍は爪に弾かれ、貫くことすら敵わない。
「セイバーッ!」
「わかってる!」
「わかってる!」
そして、ブレードトゥースはガン・フォールを無視して斎藤へと攻撃を繰り返す。
ゆりを抱きかかえてることに加え、死神の笛の影響が残る斎藤の身体は自由が効かず、回避に専念することで精一杯だ。
戦闘経験と類稀なる心眼によって今はまだ、耐えれる。数ではニ対一と優勢だから、自分達は生き残れている。
しかし、それも時間が経つにつれて押し込まれていくだろう。
勝たなければならない。されど、勝ちに行けない。
解決策がない現状、バーサーカー相手にはマスターの魔力切れを狙いたいが、その前に斎藤達が殺されてしまうことは間違いない。
斎藤を庇うべく大振りな斬撃を槍でいなしつつ、ガン・フォールは勝機を見出すべく前進する。
機会は一瞬だ。相手が様子見を含んで攻めあぐねている今こそが好機
生か、死か。自分の選択に全てがかかっている。
どれだけ歳を重ねても、サーヴァントとなっても。
戦場で槍を持つ重みは、変わりやしない。
ガン・フォールは自分にできることを、ただやるだけだ。
駆ける、懸ける。生命を燃やし、眼前の狂戦士を撃ち貫く為にも、空の騎士は正面から敵を撃ち貫く。
ブレードトゥースも相手が下手な小細工がないと見たのか、そのまま大きく腕を振りかぶり、必殺の一撃をガン・フォールへと放つ。
ゆりを抱きかかえてることに加え、死神の笛の影響が残る斎藤の身体は自由が効かず、回避に専念することで精一杯だ。
戦闘経験と類稀なる心眼によって今はまだ、耐えれる。数ではニ対一と優勢だから、自分達は生き残れている。
しかし、それも時間が経つにつれて押し込まれていくだろう。
勝たなければならない。されど、勝ちに行けない。
解決策がない現状、バーサーカー相手にはマスターの魔力切れを狙いたいが、その前に斎藤達が殺されてしまうことは間違いない。
斎藤を庇うべく大振りな斬撃を槍でいなしつつ、ガン・フォールは勝機を見出すべく前進する。
機会は一瞬だ。相手が様子見を含んで攻めあぐねている今こそが好機
生か、死か。自分の選択に全てがかかっている。
どれだけ歳を重ねても、サーヴァントとなっても。
戦場で槍を持つ重みは、変わりやしない。
ガン・フォールは自分にできることを、ただやるだけだ。
駆ける、懸ける。生命を燃やし、眼前の狂戦士を撃ち貫く為にも、空の騎士は正面から敵を撃ち貫く。
ブレードトゥースも相手が下手な小細工がないと見たのか、そのまま大きく腕を振りかぶり、必殺の一撃をガン・フォールへと放つ。
「貰ったぞ、その衝撃」
巨腕はそのままガン・フォールを貫き、吹き飛ばす。
少なくともマスターであるボッシュは思っていたし、後方にいる斎藤達もそう思っていた。
けれど、彼の身体は一ミリも動かず、代わりに突き出された篭手が其処に。
何が起こったのか。それに気づくにはブレードトゥースの時間は遅すぎて。
少なくともマスターであるボッシュは思っていたし、後方にいる斎藤達もそう思っていた。
けれど、彼の身体は一ミリも動かず、代わりに突き出された篭手が其処に。
何が起こったのか。それに気づくにはブレードトゥースの時間は遅すぎて。
「衝撃貝!!!」
気づく頃には、腹部へと放たれた掌底がブレードトゥースの巨体を吹き飛ばしていた。
衝撃貝。宝具でこそないが、ガン・フォールの武器である篭手に取り付けられた武器である。
ブレードトゥースの一撃を吸収させ、そっくりと相手へと返すカウンターは見事に直撃し、全身へと響く衝撃は、敵の動きを阻害するには十分過ぎるものだった。
衝撃貝。宝具でこそないが、ガン・フォールの武器である篭手に取り付けられた武器である。
ブレードトゥースの一撃を吸収させ、そっくりと相手へと返すカウンターは見事に直撃し、全身へと響く衝撃は、敵の動きを阻害するには十分過ぎるものだった。
「後は、頼むぞッ! セイバー!!」
ただし、その分の反動は大きく、ガン・フォールの身体にもダメージが跳ね返っている。
本来なら即座に追撃したい所だが、痛む身体がそれを許さなかった。
故に、彼一人で相対していたならば取るに足らないカウンターの一つとして処理されただろう。
しかし、此処にはもう一人、サーヴァントが存在する。
斎藤一が与えられた絶好の機会を逃すはずもなく、剣を構え一直線に疾走していた。
本来なら即座に追撃したい所だが、痛む身体がそれを許さなかった。
故に、彼一人で相対していたならば取るに足らないカウンターの一つとして処理されただろう。
しかし、此処にはもう一人、サーヴァントが存在する。
斎藤一が与えられた絶好の機会を逃すはずもなく、剣を構え一直線に疾走していた。
「――――ッ!」
彼の身体が万全でないことも、剣を振るうことですら満足にできないことも、ガン・フォールは知っている。
それでも、今は彼に頼るしかないのだ。
ガン・フォールの影に隠れるように、斎藤は遠ざかっていた間合いを縮め、ブレードトゥースへと肉薄する。
唯一無二の構えから放たれる神速の一突き――牙突。
満足に剣を握ることすらできないが、やるしかない。
一撃必殺による逆転でしか、自分達の勝利は成り得なかった。
それでも、今は彼に頼るしかないのだ。
ガン・フォールの影に隠れるように、斎藤は遠ざかっていた間合いを縮め、ブレードトゥースへと肉薄する。
唯一無二の構えから放たれる神速の一突き――牙突。
満足に剣を握ることすらできないが、やるしかない。
一撃必殺による逆転でしか、自分達の勝利は成り得なかった。
勝負は一瞬だった。
斎藤の刃は、ブレードトゥースの心臓を穿つには至らなかった。
もしも、キルバーンとの戦闘がなければ。そんなイフを考えさせる程に斎藤の一撃は不調でありながら研ぎ澄まされていたものだった。
刀の鋒は脇腹を切り裂くだけで、致命傷とは程遠い。
そして、剣を繰り出した後の隙をブレードトゥースが逃す訳がなかった。
巨腕による一振りは斎藤へと容赦なく払われ、彼の身体は塵屑のように吹き飛ばされていく。
それでも、当たる直前に少しでも衝撃を緩和させようとわざと後ろへと飛んだからか。
致命傷には至らなかったのが唯一の救いである。
もしも、キルバーンとの戦闘がなければ。そんなイフを考えさせる程に斎藤の一撃は不調でありながら研ぎ澄まされていたものだった。
刀の鋒は脇腹を切り裂くだけで、致命傷とは程遠い。
そして、剣を繰り出した後の隙をブレードトゥースが逃す訳がなかった。
巨腕による一振りは斎藤へと容赦なく払われ、彼の身体は塵屑のように吹き飛ばされていく。
それでも、当たる直前に少しでも衝撃を緩和させようとわざと後ろへと飛んだからか。
致命傷には至らなかったのが唯一の救いである。
そして、その考えをすぐに破り捨てた。
斎藤が倒され、ガン・フォールはブレードトゥースへと対処しなければならなくなる。
そのことがどういった事態を招くのか。聡い者でなくても、すぐに気づく。
仲村ゆりを護る者が誰もいない。動けない人間など、戦場では致命的である。
そんな隙をボッシュが見逃すはずがない。
既にボッシュはロッドケースから剣を取り出し、ゆりへと近づきつつある。
狂戦士という強力な手札に驕らず、淡々と良手を打ち出す彼を慢心した主と見誤っていたか。
ゆりを護るべく、転進したいがブレードトゥースによる妨害もあってか中々に向かえない。
斎藤は立ち上がれず、ゆりも身体の硬直は未だ強く、逃れることはできない。
もう間に合わないだろう。
ボッシュの剣がゆりを引き裂く所を黙って見ていることしかできないというのか。
そのことがどういった事態を招くのか。聡い者でなくても、すぐに気づく。
仲村ゆりを護る者が誰もいない。動けない人間など、戦場では致命的である。
そんな隙をボッシュが見逃すはずがない。
既にボッシュはロッドケースから剣を取り出し、ゆりへと近づきつつある。
狂戦士という強力な手札に驕らず、淡々と良手を打ち出す彼を慢心した主と見誤っていたか。
ゆりを護るべく、転進したいがブレードトゥースによる妨害もあってか中々に向かえない。
斎藤は立ち上がれず、ゆりも身体の硬直は未だ強く、逃れることはできない。
もう間に合わないだろう。
ボッシュの剣がゆりを引き裂く所を黙って見ていることしかできないというのか。
「介入するなら今だって思ってたよ」
物陰から姿を現し、ゆりを護るべく立ち塞がる青年がいなければ。
一人の少女の命は確かに奪われていただろう。
青年は手元にあった串を投擲し、ボッシュの動きを止め、その合間を縫ってゆりを抱きかかえて距離を取る。
一人の少女の命は確かに奪われていただろう。
青年は手元にあった串を投擲し、ボッシュの動きを止め、その合間を縫ってゆりを抱きかかえて距離を取る。
「へぇ、そのまま隠れていたらよかったのに。足手まといなんて助けても、意味はないと思うけどな?」
「確かに、君からするとそう思うかもしれない。けれど、意味があるかはぼくが決める」
「確かに、君からするとそう思うかもしれない。けれど、意味があるかはぼくが決める」
青年――キリヤ・ケイジは顔色一つ変えずに淡々と言葉を紡いだ。
剣というわかりやすい凶器を目の前にしても尚、その立ち振舞には余裕さえ見受けられる。
予定外の形ではあるが、援護もやってきた。もしかすると、勝てるかもしれない。
そう、楽観視してしまいたくなるけれど。
剣というわかりやすい凶器を目の前にしても尚、その立ち振舞には余裕さえ見受けられる。
予定外の形ではあるが、援護もやってきた。もしかすると、勝てるかもしれない。
そう、楽観視してしまいたくなるけれど。
(これ以上の戦闘は不可能……ッ!)
ガン・フォールの頭は冷静に状況を見極めていた。
自分一人でブレードトゥースを倒せる程、慢心はしていない。
剣を握り締め、鬼の形相を浮かべていようが、斎藤が負った傷は重く、身体の自由はまだ効かないだろう。
立ち上がり、戦える。しかし、勝てるとは感じない。
対するブレードトゥースはほぼ傷を負っておらず、マスターの魔力供給も枯渇にはまだ時間がかかる。
持久戦は不可能。かといって、短期決戦による決着も自分達の手札では持ち込めない。
一方のマスター達は未知数であるが、ケイジが幾ら熟練した戦士であっても、武器持ちのボッシュ相手に苦戦は免れないことだろう。
何かを護りながらの戦いは、それだけで状況を不利にさせる。
改めて、楽観は捨てるべきだ。全滅という可能性をなるべく削り取るにはどうすればよいのか。
ガン・フォールがこの場で取れる最適な行動とは何か。
考えて、悩んで、辿り着く。
自分一人でブレードトゥースを倒せる程、慢心はしていない。
剣を握り締め、鬼の形相を浮かべていようが、斎藤が負った傷は重く、身体の自由はまだ効かないだろう。
立ち上がり、戦える。しかし、勝てるとは感じない。
対するブレードトゥースはほぼ傷を負っておらず、マスターの魔力供給も枯渇にはまだ時間がかかる。
持久戦は不可能。かといって、短期決戦による決着も自分達の手札では持ち込めない。
一方のマスター達は未知数であるが、ケイジが幾ら熟練した戦士であっても、武器持ちのボッシュ相手に苦戦は免れないことだろう。
何かを護りながらの戦いは、それだけで状況を不利にさせる。
改めて、楽観は捨てるべきだ。全滅という可能性をなるべく削り取るにはどうすればよいのか。
ガン・フォールがこの場で取れる最適な行動とは何か。
考えて、悩んで、辿り着く。
空の騎士の名に恥じぬ行動。
浮かんだのは戦争のセオリーとはかけ離れたものだ。
サーヴァントはマスターの勝利だけを考え行動すべきである。
心は冷静に、判断には正確さを。
感情で動くな、誇りを胸に抱くな。
ただ、この場は自分が生き残ることだけを考えろ。
そうして、ピエールに跨がり、今すぐにでも逃げてしまえばいい。
斎藤達など捨て置いて、自分だけ逃走に動けばきっと成功する。
サーヴァントはマスターの勝利だけを考え行動すべきである。
心は冷静に、判断には正確さを。
感情で動くな、誇りを胸に抱くな。
ただ、この場は自分が生き残ることだけを考えろ。
そうして、ピエールに跨がり、今すぐにでも逃げてしまえばいい。
斎藤達など捨て置いて、自分だけ逃走に動けばきっと成功する。
(決まっている。我輩が取るべき行動は、最初から決まっていた)
けれど。けれど、だ。
「ピエール…………頼む!」
そんな理屈は『クソくらえ』だった。
空の世界を救ったあの海賊達は理屈に縛られずにやりたいことをとことんやり通していた。
自由な世界で自由に生きる。護りたいから護り、助けたいから助ける。
彼らが貫いた眩いまでの奔放さが空の明るさを取り戻した。
やりたいことをやる。サーヴァントになっても、それはきっと――忘れ得ぬ意志だった。
故に、決断は速かった。
欲に忠実で真っ直ぐな彼らのように、自分もまた貪欲に行こう。
空の世界を救ったあの海賊達は理屈に縛られずにやりたいことをとことんやり通していた。
自由な世界で自由に生きる。護りたいから護り、助けたいから助ける。
彼らが貫いた眩いまでの奔放さが空の明るさを取り戻した。
やりたいことをやる。サーヴァントになっても、それはきっと――忘れ得ぬ意志だった。
故に、決断は速かった。
欲に忠実で真っ直ぐな彼らのように、自分もまた貪欲に行こう。
「阿呆、が……! 逃げるべきは、貴様だろうが! これは、俺の戦だ!」
「しかし、我輩の戦でもある。セイバー……お主はこの老骨とは違い、願いもあろう」
「しかし、我輩の戦でもある。セイバー……お主はこの老骨とは違い、願いもあろう」
ピエールへと命じた内容は斎藤を怒りに滾らせるには十分過ぎるものだった。
ガン・フォールがブレードトゥースを足止めしている間、斎藤達は安全な場所へと運ばれる。
護る側である斎藤が護られる。そして、戦線に背を向けて離脱する。
その行為が彼の誇りを踏み躙るものであり、到底許容できるものではない。
それは彼の憤怒を見て、はっきりとわかる。
ガン・フォールがブレードトゥースを足止めしている間、斎藤達は安全な場所へと運ばれる。
護る側である斎藤が護られる。そして、戦線に背を向けて離脱する。
その行為が彼の誇りを踏み躙るものであり、到底許容できるものではない。
それは彼の憤怒を見て、はっきりとわかる。
「征け。それに、舐めるなよ若造。理性無き戦士相手に、我輩は負けるつもりなど毛頭ない!
此奴を倒して、すぐに追いついてみせよう!」
此奴を倒して、すぐに追いついてみせよう!」
ガン・フォールは知る由もなかったか、斎藤一という男はそういうものだ。
退くということは士道不覚悟。敵に背を向けるなど、もってのほか。
ましてや、庇われ逃されるなど屈辱以外の何物でもない。
ピエールの背へとゆり達共々乗せられ、離脱する最中も声を張り上げて、怒りを叫び続ける。
退くということは士道不覚悟。敵に背を向けるなど、もってのほか。
ましてや、庇われ逃されるなど屈辱以外の何物でもない。
ピエールの背へとゆり達共々乗せられ、離脱する最中も声を張り上げて、怒りを叫び続ける。
(それでいい。その怒りを強さの糧にして、再び立ち上がるのを、我輩は強く願おう)
槍を薙ぎ払い、ブレードトゥースと剣劇を繰り広げながら、そっと思う。
彼らの行く末に幸があらんことを。
彼らの行く末に幸があらんことを。
「ククッ、追いつく? できもしないことをよくほざいたものだ」
振るわれる爪を受け流しながらも、徐々に捌き切れずに鎧は傷だらけになる。
どうやら、相手のマスターはやはり優秀らしい。
無理に斎藤達を追わず、ガン・フォールを確実に仕留めにかかっている。
どうやら、相手のマスターはやはり優秀らしい。
無理に斎藤達を追わず、ガン・フォールを確実に仕留めにかかっている。
「一人で残って、勝てるとでも思ったか? 一緒に逃げてしまえば良かったのにな」
ボッシュの言うとおりだ。
自らの行く末がこれで本当によかったのか。
飛び去っていく最後の命綱。空の騎士として誇り高い行動を優先したが、間違ってはいないか。
再度、問いかける。
やはり、間違えだったのか。マスターの意向も考えず、誇りと情を優先してしまった自らの行いは正しいのか。
自らの行く末がこれで本当によかったのか。
飛び去っていく最後の命綱。空の騎士として誇り高い行動を優先したが、間違ってはいないか。
再度、問いかける。
やはり、間違えだったのか。マスターの意向も考えず、誇りと情を優先してしまった自らの行いは正しいのか。
「もっとも、そうしていたら全員が死んでいたか。成程、素晴らしい自己犠牲精神だよ。
ふらふらの女共を助けて、自分は死ぬ。そんなにも騎士を気取りたかったか? 間抜け」
ふらふらの女共を助けて、自分は死ぬ。そんなにも騎士を気取りたかったか? 間抜け」
惑い、迷い、悩む。
その選択に後悔はなかったのか。
その選択に後悔はなかったのか。
「おう、間抜けで上等じゃねぇかよ」
その後悔を打ち砕いてくれるのはいつだって、若者だった。
ドアを蹴破り、どこからか調達した鉄パイプを振りかぶり、ボッシュへと相対するラカムの姿を見て、胸の淀みは瞬く間に掻き消された。
何故、此処に。
ガン・フォールの疑問などどこ吹く風で無視し、軽く笑うラカムは言葉を並べ立てていく。
ドアを蹴破り、どこからか調達した鉄パイプを振りかぶり、ボッシュへと相対するラカムの姿を見て、胸の淀みは瞬く間に掻き消された。
何故、此処に。
ガン・フォールの疑問などどこ吹く風で無視し、軽く笑うラカムは言葉を並べ立てていく。
「女を見捨てて逃げるとかそのまま死んどけや。んなサーヴァント、こっちからお断りだっつーの。
その点、俺のサーヴァントはわかっていやがる。もしその場面に俺がいても、同じように頼んだと思うぜ」
その点、俺のサーヴァントはわかっていやがる。もしその場面に俺がいても、同じように頼んだと思うぜ」
にやりと笑いながら、口笛を吹かすラカムに在りし日の世界を想起する。
空の下、一人の雷電魔神に支配された時。
一つの海賊団が来航したことを。
あの騒がしくも、心地良い時間を。
空の下、一人の雷電魔神に支配された時。
一つの海賊団が来航したことを。
あの騒がしくも、心地良い時間を。
「確かに、お前の言うことは正しいさ。聖杯戦争を勝ち抜くって点じゃあ、うちのサーヴァントの取った行動なんて間違いだ。
んなこと、重々承知だがよ。正しいセオリーなんざ、やりてぇことの前だとクソ食らえだろうが」
んなこと、重々承知だがよ。正しいセオリーなんざ、やりてぇことの前だとクソ食らえだろうが」
嗚呼、その口車は嘗て邂逅した海賊の男にそっくりで。
容姿は違えど、住む世界は異なれど。
ガン・フォールの心に沸き立つ不安など瞬時に掻き消された。
容姿は違えど、住む世界は異なれど。
ガン・フォールの心に沸き立つ不安など瞬時に掻き消された。
「証明してやるよ。俺のサーヴァントは、騎士の名前に相応しいイカした爺だってことをなァ!」
この輝きがあれば、怖いもんなんて何もない。
何処までも真っ直ぐに空を愛するマスターと一緒なら。
自分の選択を迷いなく肯定してくれた彼を勝たせる為なら。
何処までも真っ直ぐに空を愛するマスターと一緒なら。
自分の選択を迷いなく肯定してくれた彼を勝たせる為なら。
「令呪を以って命じるぜ――――――勝つぞ!!!」
「心得た、我がマスターよ――っ!」
「心得た、我がマスターよ――っ!」
年甲斐もなく燃えてくるではないか。
応えよう、彼の想いに自分の槍を預けよう。
だから、先程までの弱気はもう置き去りにしてしまえ。
この槍で勝利を切り開く。例え、格上の狂戦士相手でも絶対に。
応えよう、彼の想いに自分の槍を預けよう。
だから、先程までの弱気はもう置き去りにしてしまえ。
この槍で勝利を切り開く。例え、格上の狂戦士相手でも絶対に。
「そういうことだ。命尽きるまで、付き合ってもらうぞ! 狂戦士よ!」
咆哮に負けず、ガン・フォールも吠える。
夜を駆ける流星の如く。あるいは、草原を馳せる風の如く。
ほとんど足を使い潰す勢いで、ガン・フォールが大地を踏みしめて、疾走する。
分の悪い戦いだというのに、その心の内はとても晴れやかであった。
夜を駆ける流星の如く。あるいは、草原を馳せる風の如く。
ほとんど足を使い潰す勢いで、ガン・フォールが大地を踏みしめて、疾走する。
分の悪い戦いだというのに、その心の内はとても晴れやかであった。
■
ガン・フォールとブレードトゥースが戦闘を始めたのを合図に、残った二人の戦闘も始まっていた。
当然、互いの繰り出す一撃には手加減なんてものはない。
敵意を持って接してくる奴には相応の対応である。
当然、互いの繰り出す一撃には手加減なんてものはない。
敵意を持って接してくる奴には相応の対応である。
「後ろでふんぞり返ってやがるガキだと思ってたんだがなァ……!」
自慢することではないが、ラカムは荒事に慣れている。
そんじゃそこらの傭兵などと比べても、自分の方が強いと豪語できるぐらいには腕が立つはずだ。
扱っているのが慣れていない武器ということを差し引いても、この聖杯戦争で際立つ強さだというのに。
眼前の少年を打倒するヴィジョンが全く見えないのだ。
ラカムの見立てでは、少年はかなり強い。
それこそ、気を抜けば即座に死んでしまうと感じる程に。
本来ならば、手慣れたマスケット銃を武器に戦うのがベストなのだが、生憎と家へと置いてきてしまい、鉄パイプを使うしかないのだ。
ぎちぎちと金属音をがなりたてながら鍔迫り合い、返す刃をぶつけて後退。
手加減はしていないつもりだが、有効な一撃を与えられない。
そんじゃそこらの傭兵などと比べても、自分の方が強いと豪語できるぐらいには腕が立つはずだ。
扱っているのが慣れていない武器ということを差し引いても、この聖杯戦争で際立つ強さだというのに。
眼前の少年を打倒するヴィジョンが全く見えないのだ。
ラカムの見立てでは、少年はかなり強い。
それこそ、気を抜けば即座に死んでしまうと感じる程に。
本来ならば、手慣れたマスケット銃を武器に戦うのがベストなのだが、生憎と家へと置いてきてしまい、鉄パイプを使うしかないのだ。
ぎちぎちと金属音をがなりたてながら鍔迫り合い、返す刃をぶつけて後退。
手加減はしていないつもりだが、有効な一撃を与えられない。
殺す覚悟はとうにできている。
容赦なく致死確実の一振りをくれてやっているのに、ボッシュの生命を刈り取るには至らない。
態度だけがでかい小物であると断じ、彼の技量を見誤っていたか。
幾度の交錯を経て理解する。
彼の剣技の冴えは鋭く、放たれる一撃全てが必殺である。
認めたくはなかったが、ボッシュという少年は一流だ。
迷いもなく、肝もすわっている。中途半端に管を巻いていた自分とは大違いである。
態度だけがでかい小物であると断じ、彼の技量を見誤っていたか。
幾度の交錯を経て理解する。
彼の剣技の冴えは鋭く、放たれる一撃全てが必殺である。
認めたくはなかったが、ボッシュという少年は一流だ。
迷いもなく、肝もすわっている。中途半端に管を巻いていた自分とは大違いである。
「ハッ、こんないい空の下で殺り合うなんざ、ごめんなんだがな!」
「バカかよ。あの空は偽りだ。どれだけ姿を似せようとも、本物には足り得ない」
「バカかよ。あの空は偽りだ。どれだけ姿を似せようとも、本物には足り得ない」
蔑みの表情を浮かべながら、剣で切り込んでくるボッシュの目には憎悪が孕んでいる。
深く淀み、揺るぎない漆黒の意志が言葉の節々に潜んでいた。
それはラカムの愛する空へと投げかけているのか。それとも、まだ知らぬ因縁からなのか。
そして、彼の口から吐き出された言葉が意外にもラカムへと通じるものであり。
深く淀み、揺るぎない漆黒の意志が言葉の節々に潜んでいた。
それはラカムの愛する空へと投げかけているのか。それとも、まだ知らぬ因縁からなのか。
そして、彼の口から吐き出された言葉が意外にもラカムへと通じるものであり。
「俺が、俺達が目指した空は……偽物で満たされるものじゃない」
奇しくも、ラカムとボッシュは空で繋がっていた。
誰もが夢を見て、憧れる自由の世界。
例え、生きた場所が違えども、彼らは同じく空を求め、地へと落ちた敗北者達だ。
ラカムは夢に、ボッシュは運命に敗れた。
膝を屈し、どうにもならない現実を味わった彼らは空という言葉で繋がっている。
誰もが夢を見て、憧れる自由の世界。
例え、生きた場所が違えども、彼らは同じく空を求め、地へと落ちた敗北者達だ。
ラカムは夢に、ボッシュは運命に敗れた。
膝を屈し、どうにもならない現実を味わった彼らは空という言葉で繋がっている。
「リュウが、俺が――到達すべき空は……模造された世界程度で満たせるものか」
けれど、ラカムとボッシュの間にはどうしようもなく隔たりがあった。
ラカムにとって、空とは自由であるべきものだった。
ボッシュにとって、空とはあくまで目的の付随物だった。
彼らは同じ空に焦がれているが、同時に――違っている。
ラカムにとって、空とは自由であるべきものだった。
ボッシュにとって、空とはあくまで目的の付随物だった。
彼らは同じ空に焦がれているが、同時に――違っている。
「選んでやった、くれてやった、晒してやった、俺という存在を全て懸けて――!
俺が俺でなくなるまで、ひたすらに走ってきた!」
俺が俺でなくなるまで、ひたすらに走ってきた!」
ボッシュという少年が願ったのは、ただ一つ。
相棒であるリュウに追いつくことだ。
同じ景色を見て、同じ強さを得て、そして――踏み越えたかった。
地を這いつくばり、惨めな思いをしてでも。
最後まで手を伸ばし続けた彼を憎むことになってでも。
相棒であるリュウに追いつくことだ。
同じ景色を見て、同じ強さを得て、そして――踏み越えたかった。
地を這いつくばり、惨めな思いをしてでも。
最後まで手を伸ばし続けた彼を憎むことになってでも。
「リュウが空を目指すというなら、俺も目指す。
置き去りになんてさせるものか、栄光などくれてやるものか。
俺を無視など万死に当たる。この俺がリュウの視界から消えることなんて、あってはならないんだ」
置き去りになんてさせるものか、栄光などくれてやるものか。
俺を無視など万死に当たる。この俺がリュウの視界から消えることなんて、あってはならないんだ」
狂気で煮詰めた妄執を糧に、ボッシュは剣を振るってきた。
一度は底辺に落ちながらも、諦めずやり直すことを繰り返す。
その身に異物を埋め込み、立ち塞がる障害物は尽く斬り捨てた。
剣に誓い、自分に誓い、相棒に誓った。
空の頂きに追いつく、と。
一度は底辺に落ちながらも、諦めずやり直すことを繰り返す。
その身に異物を埋め込み、立ち塞がる障害物は尽く斬り捨てた。
剣に誓い、自分に誓い、相棒に誓った。
空の頂きに追いつく、と。
「お前程度が足止めなんて笑わせるなよ。俺の前に立っていいのは、リュウだけだ。
この俺が、ローディに舐められるなんてあっちゃいけないんだよ」
この俺が、ローディに舐められるなんてあっちゃいけないんだよ」
だから、お前は邪魔だ。
ラカムが振るう一撃など、取るに足らない。
相棒からもらった最後の一撃に比べたら、軽すぎる。
袈裟に落とされた鉄パイプを弾き返し、逆に切り込んでくる。
首筋狙いの横薙ぎ、心臓の貫く一突き。
必殺の鋭さを携えた斬撃はラカムの身体に傷をつけていく。
ラカムが振るう一撃など、取るに足らない。
相棒からもらった最後の一撃に比べたら、軽すぎる。
袈裟に落とされた鉄パイプを弾き返し、逆に切り込んでくる。
首筋狙いの横薙ぎ、心臓の貫く一突き。
必殺の鋭さを携えた斬撃はラカムの身体に傷をつけていく。
「一応聞いておく。お前に、俺を止めるだけの理由があるのか?」
「――大有りだっつーの」
「――大有りだっつーの」
それでも、ラカムはボッシュに対して、一歩も引かずに相対する。
誰にだって、負けられない理由はある。
この聖杯戦争に呼ばれている全員が何らかの想いを秘めているし、それはラカムにだって言えることだ。
誰にだって、負けられない理由はある。
この聖杯戦争に呼ばれている全員が何らかの想いを秘めているし、それはラカムにだって言えることだ。
「目につくモノ全部に噛み付く狂犬野郎を放置できる訳ねぇだろうが。
こっちにまで被害が来たらたまったもんじゃねぇ。精神衛生上、ぶっ倒すしかねーならよ……やるだけだ」
こっちにまで被害が来たらたまったもんじゃねぇ。精神衛生上、ぶっ倒すしかねーならよ……やるだけだ」
もう一度、空を飛ぶ。
あの自由な青で、グランサイファーを泳がす夢は譲るつもりはない。
あの自由な青で、グランサイファーを泳がす夢は譲るつもりはない。
「お互い、空には縁深いし、こんな形じゃなければもっと違っていたんだろうが――戦争だしな。
どっちかが死ぬまで、終わらねぇなら――!」
「邪魔なんだよ、お前。こんなどうでもいい所で、俺の道を塞ぐなよ。
そこまでして、俺の歩みを止めるなら――!」
どっちかが死ぬまで、終わらねぇなら――!」
「邪魔なんだよ、お前。こんなどうでもいい所で、俺の道を塞ぐなよ。
そこまでして、俺の歩みを止めるなら――!」
これ以上、話すことなんて何もなかった。
反目し合い、互いに敵を見逃すつもりはない。
ならば、選択は既に絞られた。
聖杯戦争に則り、眼前の敵を殺して決着をつけよう。
反目し合い、互いに敵を見逃すつもりはない。
ならば、選択は既に絞られた。
聖杯戦争に則り、眼前の敵を殺して決着をつけよう。
「お前を殺して、俺はリュウに追いつく!」 「お前をぶっ倒して、俺は空に追いつく!」
サーヴァントの勝敗を待つ時間すら惜しい。
頭上の空ではない、本物の空へと征く為には――剣を取れ!
頭上の空ではない、本物の空へと征く為には――剣を取れ!
「どでかい風穴開けてやらぁ!」
鉄パイプを握った手とは逆手をくるりと回し、ラカムは懐から取り出したスパナをボッシュめがけて思い切り投げつける。
自棄っぱちか、それとも何か策を編み出したのかとボッシュは疑うも、考えても詮なきことだ。
ひとまずは、真っ向から弾けばいい。
そう思って、何の気なしにボッシュは横薙ぎに剣を振るう。
しかし、その投擲は彼の振るう一撃よりも数段重く、弾くのにも少しのタイムログが生まれてしまう。
硬直する身体、生まれる隙。
ラカムが繰り出したブルスナイプという技は二倍のダメージにするものだが、ボッシュにも作用したらしい。
いつもの拳銃とは違う為、上手く発動できるかが不安だったが、杞憂だったようだ。
そして、その数秒間の余裕があれば、ラカムには十分だった。
自棄っぱちか、それとも何か策を編み出したのかとボッシュは疑うも、考えても詮なきことだ。
ひとまずは、真っ向から弾けばいい。
そう思って、何の気なしにボッシュは横薙ぎに剣を振るう。
しかし、その投擲は彼の振るう一撃よりも数段重く、弾くのにも少しのタイムログが生まれてしまう。
硬直する身体、生まれる隙。
ラカムが繰り出したブルスナイプという技は二倍のダメージにするものだが、ボッシュにも作用したらしい。
いつもの拳銃とは違う為、上手く発動できるかが不安だったが、杞憂だったようだ。
そして、その数秒間の余裕があれば、ラカムには十分だった。
(此処で、決める――! 爺さんが殺られる前に、俺が勝つ!)
鉄パイプを手に持ち、間合いを縮めるべく疾走する。
剣が上へと浮き、胴ががら空きになっている今こそ、好機。
一振りだ。ボッシュがまだラカムを侮っている内に、完全に殺す。
距離は後少し。一足一刀の間合いに入り、電光石火で勝負を決める。
研ぎ澄まされた神経には過剰なまでにアドレナリンが充満し、今にも暴発しそうだ。
いつだって、どんな勝負であっても、勝ちが見える寸前というのは酷く興奮してしまう。
それはラカムも例外ではなく、操舵する時とは違った想いが生まれていた。
勝つのは自分だ。空へと征く夢を終わらせてなるものか。
集中力、充填。振りかぶった鉄パイプが緩慢しているかのような刹那の刻を味わいつつ、疾風の一太刀を――――!
剣が上へと浮き、胴ががら空きになっている今こそ、好機。
一振りだ。ボッシュがまだラカムを侮っている内に、完全に殺す。
距離は後少し。一足一刀の間合いに入り、電光石火で勝負を決める。
研ぎ澄まされた神経には過剰なまでにアドレナリンが充満し、今にも暴発しそうだ。
いつだって、どんな勝負であっても、勝ちが見える寸前というのは酷く興奮してしまう。
それはラカムも例外ではなく、操舵する時とは違った想いが生まれていた。
勝つのは自分だ。空へと征く夢を終わらせてなるものか。
集中力、充填。振りかぶった鉄パイプが緩慢しているかのような刹那の刻を味わいつつ、疾風の一太刀を――――!
「――憐れだな、ローディ」
されど最短でボッシュの意識を刈り取るであろう銀光は途中で止まった。
止められるとは思っていなかったのか、ラカムは防御姿勢を取ること無く呆けてしまう。
一瞬。秒で表すとコンマの単位による隙間。
それが、致命的な油断だった。
鉄パイプをすり抜けるかのように、ボッシュの剣がラカムの胸元を貫き進む。
皮膚が破れ、肉が裂かれ、骨が絶たれ、臓物が千切れ飛ぶ。
ごぼりとラカムの口から血が漏れ出した頃には、白金の刃は背中を貫通していた。
止められるとは思っていなかったのか、ラカムは防御姿勢を取ること無く呆けてしまう。
一瞬。秒で表すとコンマの単位による隙間。
それが、致命的な油断だった。
鉄パイプをすり抜けるかのように、ボッシュの剣がラカムの胸元を貫き進む。
皮膚が破れ、肉が裂かれ、骨が絶たれ、臓物が千切れ飛ぶ。
ごぼりとラカムの口から血が漏れ出した頃には、白金の刃は背中を貫通していた。
「やはり、技のキレが悪い。無理矢理に出したのがいけなかったか。
バーサーカーに魔力が吸い取られているにしろ、いずれは慣れないといけないな」
バーサーカーに魔力が吸い取られているにしろ、いずれは慣れないといけないな」
本来なら、更なる上位の技で確実に仕留めたかった、と溜息混じりにボッシュは呟いた。
ラカムは知る由もないが、ボッシュが修めた獣剣技の中でも、初歩の範疇であろう一撃。
それが、獣剣技・蛇噛である。
無理矢理に、絞り出すかのように撃ち放った奥義は当然、十全ではなかった。
されど、人を屠るには十全過ぎる一撃であった。
ラカムは知る由もないが、ボッシュが修めた獣剣技の中でも、初歩の範疇であろう一撃。
それが、獣剣技・蛇噛である。
無理矢理に、絞り出すかのように撃ち放った奥義は当然、十全ではなかった。
されど、人を屠るには十全過ぎる一撃であった。
「それでも、ローディには十分過ぎる一撃だったか」
「最初から、力、隠してたって訳かよ。俺はまんまと、誘われたってか?」
「察しがいいな、ローディの癖に。お前のことだ、直に攻めてくると予測していた」
「最初から、力、隠してたって訳かよ。俺はまんまと、誘われたってか?」
「察しがいいな、ローディの癖に。お前のことだ、直に攻めてくると予測していた」
ラカムは一つ勘違いをしていた。
彼の尊大な発言から、自分を舐めてかかっていると判断したこと。
見下してはいるが、ボッシュはラカムのことを舐めてはかかっていなかった。
障害物として、力の程を測って、貪欲に彼が勝負を決めに来るのを待っていた。
それを真っ向から打ち破れる力を持っているからこそできる余裕。
ボッシュという少年が培った強さを見極められなかったラカムに、勝てる要素なんて何一つなかったのだ。
彼の尊大な発言から、自分を舐めてかかっていると判断したこと。
見下してはいるが、ボッシュはラカムのことを舐めてはかかっていなかった。
障害物として、力の程を測って、貪欲に彼が勝負を決めに来るのを待っていた。
それを真っ向から打ち破れる力を持っているからこそできる余裕。
ボッシュという少年が培った強さを見極められなかったラカムに、勝てる要素なんて何一つなかったのだ。
「まあ、どちらにせよお前はここで終わりだったがな」
剣が引き抜かれ、蹴り飛ばされ、ラカムの身体は地面を転がっていく。
撒き散った血は致死量に至り、数分もしない内に永遠の暗闇へと自分は堕ちていくだろう。
立ち上がろうにも、力が入らない。
たったの一撃。それだけで言うことを聞かない自分の体に嫌気がさす。
撒き散った血は致死量に至り、数分もしない内に永遠の暗闇へと自分は堕ちていくだろう。
立ち上がろうにも、力が入らない。
たったの一撃。それだけで言うことを聞かない自分の体に嫌気がさす。
「面を上げろ。お前に残った僅かな希望も砕いてやる」
視線の先。咆哮がぶつかり、槍と爪がけたたましく音を響かせていた戦場跡。
今はもう何も聞こえない終わってしまった夢の跡。
そこには、なるべくしてなった結末が残っていた。
五体満足に立っていたのはブレードトゥースだ。
槍で突き刺された跡は無数にあれど、致命傷ではないだろう。
今はもう何も聞こえない終わってしまった夢の跡。
そこには、なるべくしてなった結末が残っていた。
五体満足に立っていたのはブレードトゥースだ。
槍で突き刺された跡は無数にあれど、致命傷ではないだろう。
「俺の勝ちだ、ローディ。逃げた奴等もいずれは送ってやるから地獄で待っているといい」
そして、その足元でガン・フォールが、打ち捨てられていた。
無事な箇所なんて何一つない。白金の鎧は真っ赤に染まり、持っていた槍はひしゃげている。
文字通り、塵芥のように翁のサーヴァントは生命を終えようとしていた。
ガン・フォールの顔がこちらへとゆっくりと向く。
何かを必死に伝えようと、力を振り絞り声にもならない叫びをラカムへと。
無事な箇所なんて何一つない。白金の鎧は真っ赤に染まり、持っていた槍はひしゃげている。
文字通り、塵芥のように翁のサーヴァントは生命を終えようとしていた。
ガン・フォールの顔がこちらへとゆっくりと向く。
何かを必死に伝えようと、力を振り絞り声にもならない叫びをラカムへと。
(チクショウ、もうちっと、割り切れたら、なァ)
すまない、と。
僅かに動いた口元が最後に伝える言葉が謝罪であったことに、ラカムは申し訳なく思った。
ガン・フォールがいたから、自分はもう一度空へと飛ぶ踏ん切りが付いた。
彼のおかげで、この淀んだ世界でも自分を見失わずに済んだのだ。
礼を言うのは此方の方である。
こんな誇り高い騎士が自分と一緒に戦ってくれるなんて、文句が付けられるはずがないじゃないか。
ガン・フォールはラカムにとって最高のサーヴァントであった。
それだけは、誰にも否定させやしない。
僅かに動いた口元が最後に伝える言葉が謝罪であったことに、ラカムは申し訳なく思った。
ガン・フォールがいたから、自分はもう一度空へと飛ぶ踏ん切りが付いた。
彼のおかげで、この淀んだ世界でも自分を見失わずに済んだのだ。
礼を言うのは此方の方である。
こんな誇り高い騎士が自分と一緒に戦ってくれるなんて、文句が付けられるはずがないじゃないか。
ガン・フォールはラカムにとって最高のサーヴァントであった。
それだけは、誰にも否定させやしない。
「つっても、自分を貫けねぇよりは、マシだ」
流した血の量は多く、サーヴァントであるガン・フォールも消えかかっている。
誰かが助けが来ようとも既に手遅れだ。
自分達はどうしようもなく、詰んでいる。
これ以上の抵抗は無意味であり、空に戻るという夢は破られる。
同じく空を願う少年によってラカムの世界は終わりを告げた。
それもまた、一つの結末だろう。ままならぬ人生ではあったが、悪くはない。
誰かが助けが来ようとも既に手遅れだ。
自分達はどうしようもなく、詰んでいる。
これ以上の抵抗は無意味であり、空に戻るという夢は破られる。
同じく空を願う少年によってラカムの世界は終わりを告げた。
それもまた、一つの結末だろう。ままならぬ人生ではあったが、悪くはない。
「俺は、俺のやりたいように、生きたぞ」
もしもの話だ。もしも、こんな世界へと迷わなければ、自分はどうしていただろう。
夢に怯え、ぐだぐだと惨めったらしい人生を送っていたか。
それとも、何かを契機にして今の自分と同じく、再起を図っていたのか。
ありもしない未来に思いを寄せて、命を惜しむなんて柄ではないのに。
後悔はある。こんな所で死にたくはないと強く思っている。
けれど、もうどうしようもないことなのだ。
自分達は負け、死ぬことを定められた敗残者である。
それでも、ずっと憧れた自由の空はこの掌にある。
夢を追いかけ、挫折し、それでもと恋い焦がれた人生の縮図。
青空。夢が謳われる自由の空。ラカムだけの、空。
夢に怯え、ぐだぐだと惨めったらしい人生を送っていたか。
それとも、何かを契機にして今の自分と同じく、再起を図っていたのか。
ありもしない未来に思いを寄せて、命を惜しむなんて柄ではないのに。
後悔はある。こんな所で死にたくはないと強く思っている。
けれど、もうどうしようもないことなのだ。
自分達は負け、死ぬことを定められた敗残者である。
それでも、ずっと憧れた自由の空はこの掌にある。
夢を追いかけ、挫折し、それでもと恋い焦がれた人生の縮図。
青空。夢が謳われる自由の空。ラカムだけの、空。
(わりぃな、グランサイファー。お前を残して逝く俺を、許せとは言わねぇ。
けれど、俺は最後に――お前と向きあおうって思えたからよぉ)
けれど、俺は最後に――お前と向きあおうって思えたからよぉ)
最後に見る景色が、青空で良かった。
右手を伸ばす。ぎゅっと力を込め、握り締める。
震え、覚束ない意識を必死にかき集め、自分がいた証を突きつけるように。
その手は何にも届かないのに、強く。
ラカムという男が此処にいたと証明する為に、強く。
右手を伸ばす。ぎゅっと力を込め、握り締める。
震え、覚束ない意識を必死にかき集め、自分がいた証を突きつけるように。
その手は何にも届かないのに、強く。
ラカムという男が此処にいたと証明する為に、強く。
「それでいいじゃねぇか……なァ?」
最後に、祈る。
このクソッタレな聖杯戦争がこれ以上の犠牲なく終わることを、空へと願う。
空の下で、誰かが泣き、怒り、狂うのは悲しいことだから。
綺麗な空にはやはり、笑顔が一番だ。
少なくとも、ラカムとガン・フォールはそう感じている。
自分のお人好し加減に辟易しながらも、どこか満足気に綻んだ表情は――諦めた男の顔ではなかった。
夢から逃げずに戦い、呆れるほどに直向きな少年のような笑みだった。
このクソッタレな聖杯戦争がこれ以上の犠牲なく終わることを、空へと願う。
空の下で、誰かが泣き、怒り、狂うのは悲しいことだから。
綺麗な空にはやはり、笑顔が一番だ。
少なくとも、ラカムとガン・フォールはそう感じている。
自分のお人好し加減に辟易しながらも、どこか満足気に綻んだ表情は――諦めた男の顔ではなかった。
夢から逃げずに戦い、呆れるほどに直向きな少年のような笑みだった。
【ラカム@グランブルーファンタジー 死亡】
【ライダー(ガン・フォール)@ONE PIECE 消滅】
【ライダー(ガン・フォール)@ONE PIECE 消滅】
【C-8/デパート屋上付近/1日目・午後】
【キリヤ・ケイジ@All you need is kill】
[状態]少々の徹夜疲れ、若干腕に痛み、五感に異常(軽度)
[令呪]残り二画
[装備]なし
[道具]
[金銭状況]同年代よりは多めに持っている。
[思考・状況]
基本行動方針:絶対に生き残る。
1.ひとまず、ゆりの回復を待つ。
2.アサシン(T-1000)と他のマスターを探す。
3.サーヴァントの鞍替えを検討中。ただし、無茶はしない。というより出来ない。
4.非常時には戦闘ジャケットを拝借する。
[備考]
1.ケイジのループは157回目を終了した時点なので、元の世界でのリタ・ヴラタスキがループ体験者である事を知りません。
2.研究施設を調べ尽したため、セキュリティーを無効化&潜り抜けて戦闘ジャケットを持ち去る事ができる算段は立っています。
3.ケイジの戦闘ジャケットは一日目の夕方位まで使用できない見込みです。早まる場合もあれば遅くなる場合もあります。
[状態]少々の徹夜疲れ、若干腕に痛み、五感に異常(軽度)
[令呪]残り二画
[装備]なし
[道具]
[金銭状況]同年代よりは多めに持っている。
[思考・状況]
基本行動方針:絶対に生き残る。
1.ひとまず、ゆりの回復を待つ。
2.アサシン(T-1000)と他のマスターを探す。
3.サーヴァントの鞍替えを検討中。ただし、無茶はしない。というより出来ない。
4.非常時には戦闘ジャケットを拝借する。
[備考]
1.ケイジのループは157回目を終了した時点なので、元の世界でのリタ・ヴラタスキがループ体験者である事を知りません。
2.研究施設を調べ尽したため、セキュリティーを無効化&潜り抜けて戦闘ジャケットを持ち去る事ができる算段は立っています。
3.ケイジの戦闘ジャケットは一日目の夕方位まで使用できない見込みです。早まる場合もあれば遅くなる場合もあります。
【仲村ゆり@Angel Beats!】
[状態]五感に異常 (重度)
[令呪]残り三画
[装備]私服姿、リボン付カチューシャ
[道具]お出掛けバック
[金銭状況]普通の学生よりは多い
[思考・状況]
基本行動方針:ふざけた神様をぶっ殺す、聖杯もぶっ壊す。
0.――――!
1.新都の各所を調査、その後も余裕があれば後回しにしていた場所も見て回る。
2.赤毛の男(サーシェス)を警戒する。
[備考]
学園を大絶賛サポタージュ中。
家出もしています。寝床に関しては後続の書き手にお任せします。
赤毛の男(サーシェス)の名前は知りません。
[状態]五感に異常 (重度)
[令呪]残り三画
[装備]私服姿、リボン付カチューシャ
[道具]お出掛けバック
[金銭状況]普通の学生よりは多い
[思考・状況]
基本行動方針:ふざけた神様をぶっ殺す、聖杯もぶっ壊す。
0.――――!
1.新都の各所を調査、その後も余裕があれば後回しにしていた場所も見て回る。
2.赤毛の男(サーシェス)を警戒する。
[備考]
学園を大絶賛サポタージュ中。
家出もしています。寝床に関しては後続の書き手にお任せします。
赤毛の男(サーシェス)の名前は知りません。
【セイバー(斎藤一)@るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-】
[状態]五感に異常(軽微) 、全身ダメージ(大)、憤怒
[装備]日本刀
[道具]なし
[思考・状況]
基本行動方針:マスターに付き合ってやる。
0.――――阿呆は、俺だ。
1.赤毛の男(サーシェス)に警戒。
[備考]
赤毛の男(サーシェス)の名前は知りません。
[状態]五感に異常(軽微) 、全身ダメージ(大)、憤怒
[装備]日本刀
[道具]なし
[思考・状況]
基本行動方針:マスターに付き合ってやる。
0.――――阿呆は、俺だ。
1.赤毛の男(サーシェス)に警戒。
[備考]
赤毛の男(サーシェス)の名前は知りません。
【ボッシュ=1/64@ブレス オブ ファイア V ドラゴンクォーター】
[状態]魔力消費(大)
[令呪]残り3画
[装備] 獣剣
[道具]ロッドケース
[金銭状況]奪った分だけ。今は余裕がある。
[思考・状況]
基本行動方針:勝利し、空を見に行く。
1.最低限の戦果を良しとする。
2.戦闘の結果を見て、今後どうするかを考える。
[備考]
NPCを何人か殺害しています。
バーサーカーを警戒しています。
[状態]魔力消費(大)
[令呪]残り3画
[装備] 獣剣
[道具]ロッドケース
[金銭状況]奪った分だけ。今は余裕がある。
[思考・状況]
基本行動方針:勝利し、空を見に行く。
1.最低限の戦果を良しとする。
2.戦闘の結果を見て、今後どうするかを考える。
[備考]
NPCを何人か殺害しています。
バーサーカーを警戒しています。
【バーサーカー(ブレードトゥース)@メタルマックス3】
[状態]全身ダメージ(小)、脇腹負傷
[装備]無し
[道具]無し
[思考・状況]
基本行動方針:マスターを殺す。
1.マスターを殺したい。
[備考]
どんな命令でも絶対服従。近づかない限り暴走はしません。
マスターに殺意を抱いています。
[状態]全身ダメージ(小)、脇腹負傷
[装備]無し
[道具]無し
[思考・状況]
基本行動方針:マスターを殺す。
1.マスターを殺したい。
[備考]
どんな命令でも絶対服従。近づかない限り暴走はしません。
マスターに殺意を抱いています。
BACK | NEXT | |
032:Endless Waltz | 投下順 | 034:ワイルドルーザー/ブレイブウィナー |
032:Endless Waltz | 時系列順 | 034:ワイルドルーザー/ブレイブウィナー |
BACK | 登場キャラ | NEXT |
031:空の騎士 | 仲村ゆり | 042:生贄の逆さ磔 |
セイバー(斎藤一) | ||
022:老兵は死なず、ただ戦うのみ | ラカム | GAME OVER |
031:空の騎士 | ライダー(ガン・フォール) | |
032:Endless Waltz | キリヤ・ケイジ | 042:生贄の逆さ磔 |
031:空の騎士 | ボッシュ=1/64 | 057:戦の真は千の信に顕現する |
バーサーカー(ブレードトゥース) |