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粗悪品共の舞踏会

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粗悪品共の舞踏会 ◆LxH6hCs9JU



 闇夜に溶け込む街々が、進む二人の足取りを重く、慎重な色に染める。
 浸透する深々とした空気は、舗装された硬い街路の感触も相まって、通行人に緊張を促す。

 前を歩くのは、グリーンのセーターを着た二十代前半と見受けられる男だった。
 腰には抜き身の大太刀が一本提げられおり、刃が脚を掠めないよう気をつけて進んでいた。

 後ろを歩くのは、赤いジャケットにパンツルックの三十代半ばと見受けられる女だった。
 腰の後ろで手を組み、周囲の街並みを物珍しそうに観察しながら進んでいた。

 会話は少なく、だからといって二人とも気まずいとは感じていない。
 前を行く男の名はシズ、後ろを行く女の名前はアリソン・ウェッティングトン・シュルツといった。

 ふと、前を行くシズが足を止めた。
 釣られて、後ろのアリソンも立ち止まる。

 二人が視線を注ぐ前方、立ち塞がるように女が一人、立っていた。
 夜風に靡くのはドレスの端、体の凹凸は激しく、手にはなにか突起物を握っている。
 暗がりのため表情は窺えないが、雰囲気だけで初対面の相手に向けるべき笑みがないことを、二人は感じ取った。

 シズとアリソンは互いに一瞬だけ目配せする。その隙をついて女が走り寄った。
 それほど速くはなかった。距離が十分に開いていたこともあり、二人はまったくと言っていいほど動揺しなかった。

 なにも言わず、シズがベルトとズボンの間に挟んでいた大太刀を抜く。
 片手で扱うには重く、長さもあるそれはいつも愛用している刀と比べても勝手が違ったが、現状を打破するのに問題はない。

 シズは大太刀を両手で持ち、一直線に向かってくる女を袈裟に斬った。女は避けなかった。
 シズが大太刀を構えている姿が見えていなかったのか、アリソンから見ればわざわざ斬られに走ってきたようなものだった。

「あなたって情け容赦ないのね」

 左肩から右の腰にかけて真っ二つに分かれた女を見下ろし、アリソンがシズに言った。

「“これ”に情けもなにもないだろう」

 自身がその手で分断した女を見下ろし、シズはアリソンにそう返した。
 アリソンは、ごもっともで、とだけ返した。




【B-4/一日目・黎明】

【シズ@キノの旅】
[状態]健康
[装備]贄殿遮那@灼眼のシャナ
[道具]デイパック、支給品一式、不明支給品(0~2個)
[思考]
0:生き残る。
1:一先ずは脱出を目指す。
2:それが不可能ならば殺し合いに乗る。
3:アリソンは気にしない。
[備考]
※ 参戦時期は6巻『祝福のつもり』より前です。
※ 殺し合いをどこかの国の富豪の開いた悪趣味な催しだと考えています。

アリソン・ウィッティングトン・シュルツ@リリアとトレイズ】
[状態]健康
[装備]カノン(6/6)@キノの旅、かなめのハリセン@フルメタル・パニック!
[道具]デイパック、支給品一式、カノン予備弾×24
[思考・状況]
1:シズが心配だから付いていく。
2:リリア達と合流。



 ◇ ◇ ◇



 物騒な世の中になったわねぇ、などといった世間話を軒先でする奥様方の気持ちになったつもりというわけではないが、
 世の中本当に物騒になったよなぁ、と高校生の身分ながらに痛感することがしばしばある。
 物騒と一口に言ってもその種類は様々で、西の方じゃ公園で遊んでいる女の子にポストの場所を尋ねただけで通報されたり、
 東の方じゃ日常のストレスやら抑圧された鬱憤の解放やらで見知らぬ通行人を次々刺していったりと方向性は多岐に渡る。

 俺にとって怖いのは後者だ。特に通り魔というわけではないがナイフ、これにはある種のトラウマのようなものさえ芽生えている。
 今を思えば懐かしい、あの放課後の教室での出来事。朝倉はシンプルにも、ナイフで俺を刺し殺そうとしてきやがった。
 なんで刃物だったんだろうな。長門のお仲間であるところのあいつの素性を考えれば、他にいくらでも殺し方なんてあったろう。
 それこそよりハルヒに影響を与えるような、ミステリーに富んだ殺し方だってアリだったはずだ。キャトルミューティレーションとか。
 ……自分の内臓が何者かの手によって摘出される。外側は一切を傷をつけずに。すまん。想像した数秒前の俺が馬鹿だった。

 想像力豊かなのはいいが、安易な想像は自分へのダメージに繋がるんだと実感したところで現在の状況を説明しよう。
 夜の街はまだまだ真っ暗闇で、例の声のでかい自己主張に身の危険を感じた俺はマオさんや陸と逃げ出すことしばらく、
 とりあえず川でも渡って北東のほうに回ろうかとせかせかしていたところ、見知らぬ女性に行く手を阻まれた。
 ここで前述の物騒な話が生きてくる。俺たちの前に立ち塞がる女の方は、なんとこちらに向けて包丁の切っ先を向けているではないか。
 いくら今が真夜中とはいえ、深夜勤務ご苦労様ですと前置きしてからおまわりさんに通報したくなるのが小市民の心ってやつだ。

キョンさん。訊きそびれていたのですが、格闘技かなにかの心得はおありで?」

 ない。と俺はスッパリ言い切った。俺が非常時であるにも関わらず素手でいたもんだからかね。
 シャミセンもびっくりなこの喋る犬、陸は変わらずにこにこした表情で俺に包丁女の対処を委ねてくる。
 そういや訓練された警察犬なんかは武装した犯人に対しても果敢に向かっていくと聞くが、こいつにそういうのを期待するのは無駄だろうか。

 まあそれはともかくとして、いよいよもってヤバイ展開である。
 暗がりのため顔はよく見えないが、どうやらドレスを着ているらしい女性は今にも俺たちに斬りかかってきそうな雰囲気だ。
 陸が期待するように俺が彼女の腕に手刀を打ち込んで包丁を叩き落とし、流麗な動作で一本背負いに持ち込むなんざ逆立ちしてもできん。
 ここは三十六系逃げるにしかず、言葉の意味は覚えちゃいないがとにかくすたこらさっさと退散するのが一番だろう。
 俺は未だ酔いどれ気分が回復していないだろうマオさんに合図を送るべく、チラリとを後ろを振り向こうとしたのだが、

 その瞬間、目の前にいた女性の頭が吹っ飛んだ。

 夜目でもわかるくらい、派手にだ。
 突然の出来事に俺は唖然とし、表情が変わらないのでどうかは知らないがおそらく陸も唖然としていた。
 唯一、俺の後ろで千鳥足を刻んでいるかと思われたマオさんだけが飄々とした態度で声を発することができた。

「あー……ったく、いくらなんでも酔いがさめるってなもんよ」

 飄々と、というのは語弊があるな。たとえるなら二日酔いのサラリーマンが渋々、頑張って再起しましたよー、ってな状態か。
 マオさんは頭痛でもするのか片手で額を押さえつつ、もう片方の手にはこれまた物騒な長物を持っていた。
 銃だ。それも世間一般の方々が連想する拳銃じゃない。両手で構えなければ撃てなさそうなキリンの首のように長い銃だ。
 素人の俺にはこれがライフルなのかショットガンなのか判別がつかなかったが、マオさんがこれを持っている意味はわかる。
 彼女は生粋のガンマニアだったのだ、などといった素っ頓狂な回答も用意してはいたが今はそれを繰り出せる余裕もなく、
 眼前の銃刀法違反者が背後の銃刀法違反者に頭を派手に吹っ飛ばされたのだ、と誰の目から見ても明らかな解を提示しよう。

「キョンさん。これを見てみてください」

 バーチャルゲームじゃあるまいし、ただの飲んだくれにこんな代物がいきなり撃てるはずもなく、
 ましてや包丁を所持していたというだけの女性の頭を躊躇なく狙えるかと考えれば、半信半疑だったマオさんの経歴も納得できる。
 そのへんを再確認するのは先延ばしにするとして、俺は陸に誘われるがまま、頭部を失い果てた女性のもとに駆け寄った。
 そこには見るも無残な肉片と脳髄のコントラストが……広がっていると思っちまったんだがな、軽い気持ちで近づいたことを後悔せずに済んだ。

「なんだこりゃ」
「見るも明らかでしょう」

 状況を改めて整理してみよう。今は深夜、辺りは暗がりだ。さっきは遠目で、女性の顔は窺えなかった。
 突然の事態に動揺してたってのもあるんだろう。だが、今広がっている惨状を鑑みてみれば、なんてことはない。
 こりゃあミステリーでもサスペンスでもなくホラーだった。そういう解釈がぴったり当てはまるだろう。
 なにせ、マオさんが銃で木っ端微塵にし、俺と陸が今まさに見下ろしているそれは、死体ではありえない代物なんだからな。

「マオさん、これは……」
「考えるのは後よ。派手に鳴らしちゃったからねぇ、とりあえずここから離れるわよ」
「同感ですね。誰かが駆けつけてくる前に退散するとしましょう」

 酔いからさめたらしいマオさんはたいへんごもっともな提案をし、その場からとっとと逃走なさった。
 陸もそれについていき、俺といえば慌ててこれを追いかける三羽烏のオチ担当、というような構図だ。
 この差から見て、驚きが一番大きかったのは俺なんだろう。ハルヒ絡み以外の非日常には慣れてないからな。
 今この場での体験談を夏の怪奇特番にでも投稿すれば、おもしろいと採用されるかネタだなとそっぽ向かれるかのどちらかだろう。
 ちなみに、俺は後者だと信じて疑わない。こんな話、谷口や国木田はもちろんのこと古泉に振ったって鼻で笑われるだろうよ。

 一つわかっていることだけを言わせてもらうとするならば、とりあえずマオさんは殺人犯にはならなかったってことだけだ。




【C-4/一日目・黎明】

【キョン@涼宮ハルヒの憂鬱】
[状態]:健康
[装備]:陸@キノの旅
[道具]:デイパック、支給品一式(確認済みランダム支給品1~2個所持)
[思考・状況]
0:なんだったんだ、ありゃ?
1:この場から離れる。
2:SOS団との合流し、脱出する。
[備考]
※陸の思考
1:キョンたちについていく。
2:シズとの合流

メリッサ・マオ@フルメタル・パニック!】
[状態]:健康
[装備]:モスバーグM590(8/9)
[道具]:デイパック、支給品一式(確認済みランダム支給品0~2個所持)
[思考・状況]
1:この場から離れる。
2:キョンを守る。
3:仲間達と合流。
4:自身の名前が無い事に疑問。



【モスバーグM590@現実】
口径:12ゲージ 全長:1042mm 重量:3.6kg
モスバーグ社が開発したポンプアクション式散弾銃。アメリカ海兵隊などに使用されている。
工具なしで銃身を交換することができるのが特徴。



 ◇ ◇ ◇



 煌々と輝く満月の膝元、それだけでは足りない、と整地された路面を照らす照明灯の連なりがあった。
 端にシャッターの下ろされた格納庫を並べ、中央には滑走路を差別化するための白線と黄線が引かれている。
 辺りを取り囲むのは草地だ。平坦に整えられた緑の絨毯は、思わず寝転びたくなるような魅力を秘めている。

 若輩ながら世界の各地を巡り歩いてきた相良宗介にとって、飛行場という施設はさして珍しいものでもない。
 対テロ極秘傭兵組織『ミスリル』所属の彼は、ここに置かれている飛行機はもちろんのこと、
 AS(アーム・スレイブ)と呼ばれる人型機動兵器の操縦すら得意とする、専門家(スペシャリスト)だ。

 時間の経過により一定の区画が消滅する、島を舞台にしているにも関わらず脱出は不可能、
 そういった信じ難いルールの根底を暴くべく、調査に立ち寄ったのがこれまでの経緯。
 実際に飛行機を飛ばしてみれば今の不可解な状況が一挙に解明できるだろう、と考え飛行場に立ち寄ったまではよかったのだ。

 結果から言って、宗介の打ち立てた計画は第三者の妨害を受けてしまった。
 彼は今、望まぬ交戦状態にある。

 戦地は滑走路のど真ん中。深夜とはいえ、照明がいくつもついているので活動するには不自由ない。
 おかげで、飛行場を訪れてすぐに遭遇し、顔を合わせるなりこちらに襲い掛かってきた者の姿がよく見える。
 背丈は同等、知人ではありえず、性別は女、ナイフを得物とし、停戦の様子はなし、こちら側からの警告も効果なし。
 制圧は容易だった。しかし宗介はある見極めのため、即座の撃退を選ばず、三分半ほどを対象の観察に当てた。

“これ”はいったいなんなのか、という疑問を解消するべく、相良軍曹らしからぬ戦いが続く。

 基本的には女が攻撃し、宗介がそれを寸前で回避するという流れが延々と繰り返されるだけだ。
 攻撃方法はパターン性に乏しく、手に持ったナイフによる振り下ろしや振り上げ、稀に突きなど。
 それ以外の武器を使ったり、ナイフを捨てての肉弾戦に持ち込もうという気配はまったくない。
 馬鹿の一つ覚え、としか言いようがないほどに愚かしい、アマチュア以下の戦い方が宗介の目の前にあった。

 やがて十分だと判断したのか、宗介は軽いため息の後、所持していた拳銃を構え女に向かって発砲した。
 銃弾が女の額に命中し、決着する。
 人間ならば確実に死ぬ急所を狙ったが、宗介は女が倒れても銃を下ろさず、警戒に努めた。

 しばらく待ち完全に反応が見られないと判断するや否や、宗介は被弾した女の体を抱き起こし念入りに調べ始めた。
 身につけていたドレスを強引に破き、凹凸のハッキリした体の質感を確かめる。
 予想していた通りの感触が手の平に伝わり、さらに全身の重量もそう大したものではないと確かめてから、
 宗介は女の口内へと指を突っ込み中を探る。同時に、銃弾が命中した箇所の損傷具合も、間近から見て確かめる。

 傍目にも怪しい調査が終わり、宗介は悩ましげな表情を一つ浮かべた。
 どう対応したものか、判断に困る。
 こういった不可思議な事象は戦場というよりもむしろ、陣代高校での生活の中で多く見受けられただろうか。
 そのときは警護対象でもあり親しき友人でもある級友、千鳥かなめが代わって対処に当たってくれたりもした。

「リリア、君の意見を聞かせてくれないか」

 不測の事態により今は離れ離れになってしまった少女を思い出すと同時、
 つい先ほど前に関係を築き上げた同行者の存在も思い出す。
 格納庫の裏で宗介の戦闘を見守っていた彼女、リリア・シュルツは険しい顔を浮かべながら歩み寄ってくる。
 宗介のすぐ傍に横たわる女の亡骸を見て、リリアはその顔をさらに顰めた。

「……まさか幽霊の仕業!? とでも反応すればいいのかしらね。わたしにだってわかんないわよ」
「そうか。俺は最初、首謀者グループが差し向けてきた刺客かとも思ったんだが。調べてみればなんてことはない」

 宗介とリリアは互いに目配せした後、もう一度女の亡骸に目を向け、その揺ぎない事実を再確認する。

「まったくもって不可解だ。これは機械でも、ましてや人間でもない。単なる“マネキン人形”だ」




【B-5/飛行場/一日目・黎明】

リリアーヌ・アイカシア・コラソン・ウィッティングトン・シュルツ@リリアとトレイズ】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:デイパック、支給品一式(ランダム支給品0~2個所持)
[思考・状況]
0:ひとりでに動くマネキン人形……? ホラーだわ。
1:それはともかくとして、飛行場を調べたい。
2:宗介と行動。
3:トレイズが心配。
4:アリソン、トレイズ、トラヴァスと合流。

【相良宗介@フルメタル・パニック!】
[状態]:健康
[装備]:サバイバルナイフ、IMI ジェリコ941(16/16+1)
[道具]:デイパック、支給品一式(確認済みランダム支給品0~2個所持)、予備マガジン×4
[思考・状況]
0:不可解ではあるが、ただのマネキンに用はない。
1:飛行場を調べる。飛ばせる飛行機があるようなら、空からこの会場を調査してみたい。
2:リリアと行動。
3:かなめとテッサとの合流最優先。



 ◇ ◇ ◇



 会場東部に聳え立つ背の高いデパート、その地上階の中ほどに、一連の事件の黒幕は潜んでいた。
 全身を白の長衣で包む美麗の容貌は、過ぎ去る時刻を思い深くため息をついた。
 辺り一帯は玩具売り場。御崎市に巣くっていた頃、アジトとしていた環境となんら変わりない。
 だというのに、今の自分は酷く見劣りする存在になってしまったのだと、柄にもなく落胆する。
 種族の壁を越えて対等に扱われる……ある種、嬉しきことではあった。が、彼女がいなければそれも無価値だ。

「結果は出た。幕を下ろし、甘んじてこれを受け入れよう」

 落胆も一瞬、“狩人”フリアグネは表情を毅然としたものに変え、今しがたこの階に踏み入ってきた男に語りかける。

「報告を聞こうか、“少佐”」

 その呼称は、人間を名前で呼ぶという行為に慣れていないフリアグネにとって、極めて都合のいいものだった。
 軍人の階級など、“紅世の王”であるところのフリアグネと比せば毛ほどの意味もありはしない。
 上からでも下からでもなく、この場は単なる呼び名として、一時的同志である“少佐”の返答を待つ。

「管轄外の三体に関しては時間が結果を告げています。私が追った一体についても同じく。“舞踏会”はこれにてお開きです」

 レジカウンターに腰を落ち着かせるフリアグネの前に立ち、“少佐”ことトラヴァスは報告を遂げた。

「まさか、全滅とはね。ちなみに“少佐”、君が観察すると言った一体は、どんな人間にやられたんだい?」
「少年でした。歳は十代の半ばか後半かといったところです。鈍器で一撃。威力はそれほど大したものではありませんでしたが」
「つまり、耐久力もその程度だったというわけか。“少佐”、君はその少年を最終的にどうしたんだい?」
「特になにも。今回は観察に努め、不干渉を貫きましたよ。急いては事を仕損じますし、隙もありませんでしたから」
「もっともだ。だからこその“舞踏会”だったんだがね……私としては後味の悪い方向に転がってしまったようだ」

 フリアグネは悔しそうに歯噛みし、カウンターから腰を上げる。
 対象年齢一桁ほどの玩具が並べられた棚と棚の間を、考え事に耽りながら数歩、足で刻む。
“常ならざる”今だからこその、人間らしい、いや人間の“ような”仕草。

「『玻璃壇』でもあれば、この場に留まる意味も大きいが……彼女たちが偵察にも使えないとなると、盤面はまた厳しくなるな」
「人の世では、“狩人”とは狩りをする者のことを指します。時機に夜も明けるでしょうし、出撃するなら頃合かと」
「それは人間で言うところの軍略かい、“少佐”? 私としての正攻法は別にあるのだが、いつまでも渋ってはいられないな」

 考え込むフリアグネの決断を、トラヴァスは表情を変えぬまま待つ。
 時計の針は四の数字より南に傾き、窓の外はほんの微かにだが、白っぽい光が見られ始めた。

「出かけようか“少佐”。『万条の仕手』に法衣のお嬢ちゃん、君、そして彼女たちを打ち破った人間。
 世界に対しての認識が隔てられていた以前では考えられなかったが、今は実際に交流を図るべき時なんだろう。
 蒐集家として自ら集め歩く……なにも珍しいことというわけではないさ。君という頼もしい同志もいることだしね」

 程なくして、“狩人”フリアグネが百貨店からの出立を決める。
 同志と呼ばれたトラヴァス“少佐”は、首肯して彼の後に続く。

 殺し合いに乗った二人が、“舞踏会”を終えて“狩り”に出向く。




【C-5/百貨店・玩具売り場/一日目・早朝】

【フリアグネ@灼眼のシャナ】
[状態]:健康
[装備]:吸血鬼(ブルートザオガー)@灼眼のシャナ
[道具]:デイパック(肩紐片方破損)、支給品一式、不明支給品1~2個
[思考・状況]
基本:『愛しのマリアンヌ』のため、生き残りを目指す。
1:当面、トラヴァスと組んで他の参加者を減らしていく。ただし、トラヴァスにも警戒。
2:他の参加者が(吸血鬼のような)未知の宝具を持っていたら蒐集したい。
3:他の「名簿で名前を伏せられた9人」の中に『愛しのマリアンヌ』がいるかどうか不安。いたらどうする?
[備考]
坂井悠二を攫う直前より参加。
※封絶使用不可能。
※“燐子”の精製は可能。が、意思総体を持たせることはできず、また個々の能力も本来に比べ大きく劣る。



 ◇ ◇ ◇



「そんな、まさか……フリアグネの“燐子”!?」

 両儀式と別れた坂井悠二は、警察署からの謎の電話に応えるべく、南西へとひた走っていた。
 その道中、彼の行く手を阻むように現れたのが、ドレスを纏った表情のない女――のマネキン人形である。
 周囲は暗がりのため、人の目ではそれが、一瞥しただけで非人間であるとは気づけなかっただろう。

 だが、この坂井悠二という少年は違う。
 かつての夢想家が宣布しようとした『この世の本当のこと』を自らの消滅と共に認知し、
 自身が『零時迷子』という宝具を宿したトーチ、“ミステス”として在ることを自覚した。

 ゆえに、見えるのだ。
 己が人間として暮らしてきたそれまでの世の中と、“紅世”との明確な境界線が。
 命とも言うべき“存在の力”を視覚化したものであり、それが人間でないという確たる証拠でもある、『炎』が。

(あのときのマネキンと同じ……それに、炎の色も。僕の記憶違いじゃないとすれば、まず間違いない)

 目の前に立つ女の胸部では、薄い白の色をした炎が、今にも消えそうなほど儚く燃えている。
 悠二が初めて遭遇した“紅世の徒”である“狩人”フリアグネもまた、炎の色は薄い白だった。
 炎が同色の“徒”は、基本的にはありえないと聞いている。もちろん、色彩に微かな違いがあるのかもしれないが。
 その可能性を含めて考えてみても、人形型の“燐子”を使役することは、フリアグネの得意とする分野だった。

 つまり、このマネキン人形はフリアグネの“燐子”である可能性が極めて高いのだ。
 フリアグネは既にシャナの手によって討滅されており、名簿にも掲載されていなかった、という点を無視すれば。

(考えるのは後だ。相手は“燐子”、そしてこの状況下……やるしか、ない)

 マネキン人形は手に刃物らしきものを握っている。ここで逃走を図れば他の人間に標的を変えるかもしれない。
 敵と相対して数秒、悠二は相手が襲い掛かってくるよりも前に考えをまとめ、これの撃退に打って出る。

 デイパックから取り出したのは、自身の身長の倍ほどはあろうかという長い鉄棒だ。
 これは宝具『メケスト』。かつて御崎市を訪れた調律師、『儀装の駆り手』カムシンが所持していたものだ。
 棒術の心得などまったくない悠二ではあったが、これが宝具であり、自身“存在の力”をある程度扱える以上、下手な武器よりも心強い。

 悠二が『メケスト』を構えたところで、マネキンの“燐子”が一直線に駆けてきた。
 真っ向からの突撃は反撃に好都合でもあり、相手の本気が正面から伝わってくるので脅威でもある。
 構える鉄棒は決して軽くはない。下手に振るうのは愚策、ならば攻撃法は一つしかない、と瞬時に判断を下す。
 軌道を変える素振りがまったく見られない“燐子”の突進に対し、悠二はあえて前に踏み出し、『メケスト』を突き出した。

 先端が狙い、穿ったのは、“燐子”の喉下である。
 驚くほど綺麗に命中した。と悠二が思うと同時、“燐子”が跳ね返るように後ろへと倒れる。
 受け身を取ることもなく地面へと激突し、衝撃で首が取れ、胸元に宿っていた存在の炎は一瞬で掻き消えた。

「――えっ?」

 思わず、そんな声が漏れる。
 弱い――“徒”やフレイムヘイズなどとは比べられず、そして人間よりも容易く、“燐子”はほんの一突きで壊れてしまった。
 元の炎からして見た目脆弱ではあったが、それにしてもあっけなさすぎる。
 悠二はなにかしら罠があるのではないか、と存在が希薄になったマネキンを棒で小突くが、当たり前のごとく反応はない。

「いやあ、お見事」

 呆然と“燐子”だったものを見下ろす悠二、その背後から、落ち着いた男性の声がかかる。
 咄嗟に振り返ると、そこには眼鏡をかけた三十代半ばほどの優男が、こちらに銃口を向けつつ微笑んでいた。

「素晴らしい一撃だ。いや、褒めるべきは判断力と度胸のほうかな。なんにせよ、ただの子供として接することはできないね」

 ――人間だ。
 悠二はまず、目の前の存在が“徒”でもフレイムヘイズでもトーチでもない、純正の人間だと目を凝らし判断する。
 その上で、慎重に問うための言葉を選択した。

「……あなたは?」
「本名は教えられない。あえて名乗るなら“少佐”か。それとも、“フリアグネ様”の仲間といったほうがわかりやすいかな?」

 ――フリアグネ。
 この世の人間が口に出すには風変わりすぎるその名を耳にし、悠二は今一度足下のマネキンのへと目をやる。
 状況証拠は十分すぎる。マネキン型の“燐子”、“少佐”なる男の発言内容、揃いすぎている。
 やはり、この椅子取りゲームに討滅されたはずの“狩人”フリアグネが存在しているのだ。
 信じがたくはあるが安易に否定もできない事実に行き着き、悠二が険しい表情を浮かべていると、

「とりあえず手を上げてくれないかな? この銃は警告の意味もあるんだがね」

 男が優しげな口調で降伏を促してきた。
 悠二は表情を変えず、毅然とした態度でこれに応える。

「……手は上げません。上げる意味がない」
「それは銃が怖くない、ということかな?」
「いいえ、違いますよ」

 悠二は、男の目を見ている。
 黒光りする銃口ではなく、男の目だけを見つめ言い放つ。

「僕を撃つつもりなら、声をかけるより先にいくらでも機会があったはずだ。
 たとえ僕を尋問することが目的だったとしても、邪魔になる手足の一本や二本、撃ち抜いてから声をかければいい。
 フリアグネの仲間を名乗るほどの人間なら、それくらいはしてのけるのが普通でしょう? それに、なにより……」

 ――あなたの銃からは、“殺し”が感じられない。
 悠二は、目の前の男にこちらを殺害する意はないと確かに見極め、だからこそ冷や汗の一つもかかずに相対していられた。
 悠二の返答に対し、男は無言。いや、無反応だ。銃口はぶれず、引き金も絞られず、電池の切れた玩具のごとく停止してしまった。

 さあどう出る、と悠二が唾を飲む――その瞬間、銃声は鳴った。



 ◇ ◇ ◇



(どことなく“王子様”に印象が似ているようだが、これはこれは……トレイズ殿下よりも頼もしいくらいじゃないかな?)

 内心苦笑しながら、“少佐”ことトラヴァスは硝煙を上げる銃をより強調するように持ち直した。
 眼前の少年は、さすがにびっくりした表情を浮かべている。が、恐怖で竦んだりしないところがますます好印象だ。

「勘違いしないでもらおうか。用があるのは、君の口だけじゃない。だから下手に傷つけることを避けたまでさ」

 銃には消音機をつけていたため、音での威嚇は望めない。なので、少年の足下のマネキンを撃ち抜かせてもらった。

「君はその人形のことを知っている風だったね。“フリアグネ様”の名も、すぐに出てきた。僕はそれについて知りたいのさ」

 マネキンを前にした少年の反応。そこが現在の行動に至った分岐点であり、トラヴァスにとっての幸福だった。
 発言の内容からして、この少年はフリアグネを知っている。さらには、フリアグネが秘した“紅世”に関する情報もおそらく。

「訝しげな顔だね。答えやすいようにヒントをあげようか……僕は“フリアグネ”の仲間だ。いずれ、裏切るつもりだけどね」

 トラヴァスに殺意がないことを容易く見破ってみせたこの少年、はたしてこの言動からどこまで推察することができるか。
 綱渡りを楽しむような童心は持ち合わせないのが理想だったが、将来有望な若者に対すると、つい悪い癖が出てしまう。

「互いに背中には気をつけるべき関係なのさ。そんな僕が今最も欲しいものは、なんだと思う?」
「……フリアグネ自身が隠し、あなたも知らない、僕という第三者だけが知っている、情報ですか」

 トラヴァスは鷹揚に微笑み、頷く。口には出さないが、大した少年だ、と精一杯の賛辞を秘めて。

「察しがよくて助かるよ。僕はいつかフリアグネを出し抜くための情報が欲しい。特に弱味を握りたい」
「僕がフリアグネについて知っていることは、あまり多くありません。それでも、助かるための行動にはなりますか?」

 内容次第さ、とトラヴァスは返した。
 少年は悔しそうに歯噛みし、そして訥々と語り出す。

 ――トラヴァスが教えられなかった、“狩人”フリアグネの情報。
 ――フレイムヘイズと対したときの戦闘スタイルや、得意な武器。
 ――人間関係、性格等、そういった彼に囚われた者からの、印象。
 ――そして、この『坂井悠二』という少年の素性も、それとなく。

 すべて有意義なものとして捌き、吸収する。
 やがてトラヴァスは、銃を下ろし自ら悠二の言葉を切った。

「なるほど、彼は宝具を扱うことに長け、そして戦略家でもあるのか……同時に、君にも生かす価値が見つかった」

 銃を下ろしても、悠二は警戒を解かない。表情に緊張を保ったまま、トラヴァスの言葉の真意を探ろうとしている。

「その、フリアグネを討滅したというフレイムヘイズ。彼女と彼が共倒れになってくれれば、僕としてはこの上なく都合がいい」

 トラヴァスは悠二に、一度フリアグネを討滅――殺したという少女、シャナを連れてくるよう指示を出した。
 ただでさえ“魔法遣い”のような異能を有する王様だ。自ら討ち取るよりも、専門家の手を借りたほうが早い。

「フレイムヘイズにとって、“紅世の徒”は見過ごせない存在なんだろう?」

 シャナという存在がフリアグネを討つ、この行動についての正当性は十分にある。
 だからこそ誰に疑われることもない、トラヴァスの見逃しが、単なる甘えでないと知らしめることができる。
 悠二は単なる足、シャナという災厄を呼び、フリアグネをそれに巻き込ませるための――だからこそ、この場は見逃すのだ。

「さあ、もう行くといい。僕の気が変わらぬ内に。次はそう、そのシャナという子も一緒に会えるといいね」

 それが本心でなく、建前だとしても。
 悠二本人が、どこまで了解しているか知れずとも。

 トラヴァスは今はまだ、“フリアグネ様”の恩恵に縋る浅ましい人間として。
 去っていく坂井悠二の背中を、激励の一つもなしに見送るのだった。




【C-5/百貨店付近/一日目・黎明】

【坂井悠二@灼眼のシャナ】
[状態]:健康、強い不安
[装備]:メケスト@灼眼のシャナ
[道具]:デイパック、支給品一式、湊啓太の携帯電話@空の境界(バッテリー残量100%)、不明支給品0~1個
[思考・状況]
基本:シャナ、吉田一美、ヴィルヘルミナを捜す。
0:あの人は、いったい……。
1:“少佐”の真意について考える。
2:警察署を目指す。
3:他の参加者と接触しつつ、情報を集める。
[備考]
※清秋祭~クリスマスの間の何処かからの登場です(11巻~14巻の間)。
※警察署に殺し合いに積極的な殺人者がいると思っています。



【メケスト@灼眼のシャナ】
『儀装の駆り手』カムシンが持つ鉄棒型の宝具。長さは三メートルほど。
本来はカムシンが『瓦礫の巨人』で儀装した時に使う武器で、鉄棒は巨大な鞭の柄となる。
調律時のマーキングなどにも用いられるが、ただ単に“存在の力”を込めても効果が現れるわけではない。



 ◇ ◇ ◇



 突如として始まった、『粗悪品共の舞踏会(ダンスパーティ)』。
 フリアグネが主催を務め、トラヴァスがそれに乗じた、不可解な催しの真相を曝け出そう――。

 まず、同盟結成後に場所を百貨店へと移した二人は、婦人服売り場で四体の“燐子”を精製する作業に入った。
 制作者はフリアグネ、“燐子”とは彼が“存在の力”を物体に注ぎ込みむことで完成する、己の命に忠実な下僕のことである。
 この“燐子”の精製はフリアグネが“紅世の王”として得意とする技術であり、素材は人形を好むという。
 だからこそ実験場に婦人服売り場を、素材に女性型のマネキンを選んだのだが、出来上がった“燐子”はまさに粗悪品だった。
 自我を持たない。“存在の力”が希薄。動きが鈍い。命令通りに行動はする。スペックは込める“存在の力”に見合わない。
 そのときのフリアグネといえば、酷く憤慨したものだ。封絶が使えない“常ならざる”時とはいえ、異能の劣化は激しすぎた。
 もちろん、トラヴァスにとっては都合がいい。無尽蔵に兵隊を量産できる能力など、オーバースキルにもほどがある。

 フリアグネは作り出した“燐子”が実際にどの程度戦果を得るか試すため、彼女たちを外へと放逐した。
 与えた命令は『人間を見つけたら襲え』、『どんなことがあっても四時までには戻れ』という簡素なものだ。
 時間通りに戻ってこれたならば、まだ使い道は――『存在するかもしれないマリアンヌ』を探すくらいの役には立つ。
 時間通りに戻ってこれなかったならば、襲った人間に返り討ちにあったと判断し、頼るには危うき力だと判断を下す。
 その際、トラヴァスは自らフリアグネに申し立てたのだ。この“燐子”の戦力、自らの目で見極めたい、と。
 敵情視察かい、とフリアグネはトラヴァスの狙いを正しく読み取ったが、これにはあっさりと許可を出した。
 トラヴァスは四体の“燐子”の内一体を追い、単体での有用性がどの程度のものかを観察、報告するという取り決めで。

 そして、トラヴァスは“狩人”フリアグネを自分よりもよく知る少年、坂井悠二に出くわした。
 幸運な出会いだった。おかげでトラヴァスは、フリアグネに関する有益な情報を入手することができたのだから。
 名乗ってはいないが、“少佐”という人間がフリアグネの傍でなにをしているのか、彼はある程度察してくれたと思う。
 確信などがあるわけではないが、短い交戦で垣間見た彼の洞察力、観察眼は、十分評価に値するものだ。
 きっと、“少佐”の顔を覚えても僕の不利に働くような動きはしまい、とトラヴァスは踏んでいた。

 すべてを明かさず、真相を彼の洞察力に委ねたのは、トラヴァスが“主催者”と定める者たちに悟れないためだ。
 彼らとの接触を望むというのであれば、トラヴァスは誰の目から見ても“ゲーム肯定派”でなくてはならない。
 このゲームの推移を、彼らがなんらかの手段で眺めているだろうことは明白。ゆえに、スパイ活動は徹底しなければならなかった。

 百貨店に帰ってきてみれば案の定、トラヴァスが追わなかった他三体も、定時通りに戻ることはできなかったようだ。
 殺意を持った自動人形という存在は怖いものではあるが、場慣れした人物ならば冷静に対応するだけでどうとでもなる。
 実際に観察して、安堵すると同時に判断した。フリアグネの“燐子”に、このゲームの参加者を殺すことは無理だ。
 フリアグネの持ち札の中で、厄介なカードが一枚潰えた。そう解釈しても問題はなく、当人も残酷な現実を受け入れたようだ。

 百貨店に篭城して“燐子”に参加者たちを殺させていく――というトラヴァスにとって不都合な札の切り方も封殺された。
 フリアグネは再び実地へと降り立ち、その身で戦いに赴くことを決める。
 悠二から聞いたフリアグネの戦闘スタイルを踏まえれば、宝具不足の今、彼はそれほどの脅威にはなるまい。
 だとすればトラヴァスとしても御しやすく、被害も最小限に納めることが可能だ。

(それとは別に、気になることもあるんだけれどね)

 引っかかるのは、坂井悠二の言にあった『フリアグネはシャナに討滅されたはず』という部分。
 悠二の認識によれば、このフリアグネはシャナという名のフレイムヘイズに一度殺されているのだ。
 しかし当の本人からそんな話は一切されておらず、シャナという名前も聞き及んではいない。
 明らかな情報の、あるいは認識の齟齬。どちらかが間違えているのか、嘘をついているのか、隠しているのか。
 もしくは、どちらも正しいことだけを言っている可能性とて、十分にありうる。それが“常ならざる”という考え方だ。

(仮にフリアグネが幽霊のような存在だとしても、目の前で動いている以上、やることは変わらないさ)

 今まさに玩具売り場から離れようという“狩人”フリアグネの背後、トラヴァス“少佐”は決意も新たに一歩を踏み出す。
 いつもどおりの“汚い仕事”だ。“常ならざる”仕事場だとしても、初心を忘れずにいこう、と。




【C-5/百貨店・玩具売り場/一日目・早朝】

【トラヴァス@リリアとトレイズ】
[状態]:健康
[装備]:ワルサーP38(6/8、消音機付き)、フルート@キノの旅(残弾6/9、消音器つき)
[道具]:デイパック、支給品一式、不明支給品0~1個、フルートの予備マガジン×3
[思考・状況]
基本:殺し合いに乗っている風を装いつつ、殺し合いに乗っている者を減らしコントロールする。
1:当面、フリアグネと『同盟』を組んだフリをし、彼の行動をさりげなくコントロールする。
2:殺し合いに乗っている者を見つけたら『同盟』に組み込むことを検討する。無理なようなら戦って倒す。
3:殺し合いに乗っていない者を見つけたら、上手く戦闘を避ける。最悪でもトドメは刺さないようにして去る。
4:ダメで元々だが、主催者側からの接触を待つ。あるいは、主催者側から送り込まれた者と接触する。
5:坂井悠二の動向に興味。できることならもう一度会ってみたい。



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