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マジカルミステリー劇場

「マジカルミステリー劇場」とは、仲谷(なかや)昇さん演じる「中谷(なかたに)探偵」を主人公にしたミステリードラマの中で起こる事件の謎を解き明かす推理クイズ

番組初期のラストクイズでありメインコーナーで、第1回・1990年10月27日放送から登場。第47回・1992年4月18日放送までレギュラー放送47話・スペシャル7話の全54話放送されました

出題されるトリックなどの質も高く、ドラマとして見ても本格的で、今でも番組ファン・ミステリファンから根強い人気を誇るクイズです。

 

クイズの流れ

  1. まずマジカル・オペレーターから問題の頭脳指数が発表されます。
    「マジカルミステリー劇場」における頭脳指数の平均は180とされています。
  2. VTRを使って問題が出されます。
  3. マジカル・オペレーターが問題の内容をもう一度説明。
  4. 司会者が「パワーオン!」とコールすると、シンキングタイムへ。
  5. パネラーはシンキングタイム中にフリップに答えを書きます。
  6. 司会者がランダムで1人(1チーム)ずつ書いた答えをオープンし、そのパネラーは出した答えの説明をします。
  7. 全員の答えをオープンし解答の説明を聞き終えたら、VTRで「マジカル君の答え(模範解答)」を発表。
  8. 「マジカル君の答え」と一致していたパネラーは、その問題の頭脳指数の2倍の得点が加算されます。
    犯人その理由」など複数問われている場合はすべて当たっていないと得点にはなりません。
  9. 「マジカル君の答え」と異なる答えでも、マジカル君と近い答え・マジカル君よりも優れた答えなどをしたパネラーには、司会者の裁量でボーナス点が加算されます。

 

主要登場人物

  • 中谷探偵(演:仲谷 昇)
    事件を解決する主人公の私立探偵。フルネームは中谷昇一。

    第1回放送「作られた密室」から登場。
     
  • 島田 香(演:島田 香)
    M&M探偵社に勤める中谷探偵の秘書。第1回放送「作られた密室」から登場。

    第36回放送「ファジーなあいつ」のストーリー内で結婚を理由に秘書を辞めている。
     
  • 中谷夏子(演:速川明子)
    中谷探偵の姪。真叱留(まじかる)大学文学部に通う大学生。第5回放送「ミステリー倶楽部殺人事件」から登場。

    大学のサークルはミステリー倶楽部に所属しており、サークルの仲間や先輩が事件の関係者となるエピソードも多い。
     
  • 鬼瓦警部(演:丸岡奨詞)
    警視庁捜査一課の警部で、中谷探偵の親友。フルネームは鬼瓦大作。

    第7回放送「とても奇妙な誘拐」から登場。
     
  • 花形刑事(演:中井信之)
    鬼瓦警部の部下である刑事。フルネームは花形俊一郎。

 

 

魅力POINT プロ協力の本格派ミステリードラマ!

この1コーナーのためだけに原案スタッフとして6名のプロのミステリ作家・ミステリー評論家の方々が参加されていました。

  • 田奈純一(第1回~第47回放送)
  • 新保博久(第1回~第47回放送)
  • 松岡智恵(第1回・第2回・第6回~第47回放送)
  • 鈴木隆久(第1回・第2回・第6回~第47回放送)
  • 折原一(第20回~第24回放送)
  • 我孫子武丸(第19回~第47回放送)

※エンディングのクレジット表示順(当時の名前で表記、田奈氏は第10回放送までは徳山諄一の名前で表示)

原作・原案に複数人のミステリのプロを集める手法は、日本の犯人当てクイズ番組の草分けとなる『素人ラジオ探偵局』(NHKラジオ第1・1953年~1961年)、それをテレビ番組化した『私だけが知っている』(NHK・1957年~1963年)に倣ったものだったとか。

脚本は『クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!』で構成スタッフも務めていた杉江秋典氏が54話すべて担当。

杉江氏は『マジカル』以前にも『推理クイズ マゴベエ探偵団』(名古屋放送・1976年~1980年)で主要ライターとして参加。「マジカルミステリー劇場」では脚本のみならずトリックの方にも関わっていたこともあったそう。

演出は水田伸生氏(『Mother』2010年)、吉野 洋氏(『星の金貨』1995年)、雨宮 望氏(『金田一少年の事件簿』第1シリーズ 1995年)、大塚恭司氏(『女王の教室』2005年)など日本テレビの名作ドラマを手がけたプロの演出家の方々を中心に交代で担当

・・・

出典・参考:新保博久『シンポ教授のマジカルミステリー劇場』(光文社)

 

魅力POINT ドラマパートはもちろん、スタジオパートも・・・

・・・

ストーリー内に登場した重要なアイテムは、現物を持ってきて紹介する際には指紋がつかないようにとビニール袋に入れたり、板東さんが白い手袋を着用するケースも。

実際にはドラマの小道具でありながら「警察が押収した物」という世界観をスタジオでも崩さない『マジカル』らしいこだわり。

ZARD×ミステリ作品の親和性
このコーナーがメインの初期のエンディングでは『不思議ね・・・』『誰かが待ってる』とZARDの曲が2曲起用されています。

後にアニメ『名探偵コナン』で『運命のルーレット廻して』(1998年)他、・・・

 


 小ネタDATA 全体正解率は・・・32.7%
※レギュラー放送47話分のデータより。マジカル君の答えと同じで、頭脳指数の2倍の点数を獲得=正解として集計。

全体正解率(正解者延べ人数/パネラー延べ人数)は32.7%。ちなみにマジカル最強の頭脳・所ジョージさんの正解率は38.0%(レギュラー放送のみの集計)。

通常のマジカル君からの書き問題では一度も正解(マジカル君の答えと一致)したことがない間寛平さんはこの「マジカルミステリー劇場」では二度正解されています(第34回・第47回放送)。
 

1人正解 2人正解 3人正解 4人正解 5人正解 全員不正解
19回 12回 6回 3回 0回 7回

1問あたりの正解者(レギュラー放送のみ)を集計すると、5人中1人正解のケースが最も多い一方、全員不正解が3番目に多いという結果に。やはり「マジカルミステリー劇場」の謎解きの難易度は高かったようです。
 

 小ネタDATA 問題の出題傾向は・・・?

出題傾向を以下のように分類して集計すると、劇中で起こる事件の犯人が誰であるかを問うものが最も多かったです。

その逆で犯人は誰か明かした上で犯行の一部始終を見せるいわゆる倒叙スタイルで、アリバイトリックや犯したミスを指摘する出題もあったり、さまざまな出題パターンがあったのもこの「マジカルミステリー劇場」が質の高いミステリパズルといえる理由の一つではないでしょうか。
 

犯人探し 犯行トリック/殺害方法 アリバイトリック 推理根拠
22問 18問 10問 8問
暗号・メッセージ解読 犯行ミス探し そ の 他
7問 4問 9問

※全54話のデータ。1つの問題で複数の要素があったものはそれぞれにカウント。

設定された頭脳指数の数値別で分類すると、このコーナーにおいて平均とされる「頭脳指数180」の問題が最も多かったです。

スペシャル含め正解者なしとなった8回のうち6回は頭脳指数180の問題。出題数の差がありますが、正解率は頭脳指数180の問題よりも難しい頭脳指数190の方が少し高いという結果に。
 

頭脳指数150 頭脳指数170 頭脳指数180 頭脳指数190 頭脳指数200
2問
(正解率80%)

10問
(正解率40%)

28問
(正解率30.7%)
10問
(正解率31.1%)
2問
(正解率10%)

※出題数は大マジカル頭脳パワー!!スペシャルも含む。正解率はレギュラー放送のみのデータ。
 

 EPISODE 出題VTR最後の決め台詞を中谷探偵が言わない回がある。

このクイズの出題VTRの最後は、中谷探偵がカメラの方を向いて「さて諸君」とパネラーや視聴者に呼びかけた後、犯人やトリックなど解き明かされていない謎を問いかけて、「さあ考えたまえ」と言って締めるのがお決まりになっていましたが、中谷探偵以外の人物がこの台詞を言う回が数回ありました。

まず出題VTR中に事件現場に中谷探偵が現れていない、第19回放送「迷探偵 夏子」と第23回放送「白雪姫殺人事件」では、現場にいた夏子が言っています。

第18回放送「推理作家誘拐事件」では、鬼瓦警部が「一度やってみたかった」と言って最後の決め台詞を中谷探偵に譲ってもらっています。

ちなみに第26回放送「砂時計の女」では、中谷探偵が「さて犯人は誰か」と言った後、鬼瓦警部が「諸君考えたまえ。」と2人で言っていました。

 

 EPISODE レギュラーパネラーが出演している回がある。

所ジョージさんは第15回放送「美川憲一殺人事件」、千堂あきほさんは番組初出演となった大マジカル頭脳パワー!!スペシャルの「光GENJI殺人事件」で本人役として出演。

間寛平さんは1991年秋の4時間クイズスーパースペシャル「間 寛平 華麗なる詐欺師」で本人役ではなく結婚詐欺師・間寛平役(役名の「間」の読みは「はざま」ではなく「あいだ」)で出演されていました。

ちなみにパネラーではありませんが、永井美奈子さんも司会進行アシスタント(マジカル・オペレーター)に就任する前に、所さんと同じく「美川憲一殺人事件」の中で生放送の番組の司会役として出演されていました。

 

 EPISODE 鬼瓦警部は「あるなしクイズ上級編」のVTRにも登場している。

「マジカルミステリー劇場」のコーナーが終了後、鬼瓦警部は「あるなしクイズ上級編」の出題VTRに2度登場しています。

1度目は第55回・1992年10月31日放送で、取調室で目撃者の話から犯人の似顔絵を作成するストーリー。『お笑いマンガ道場』でおなじみだった漫画家・富永一朗さんが似顔絵を作成しゲスト出演。

2度目は第78回・1993年6月26日放送で、殺害された女性の部屋の現場検証をしながらの出題。花形刑事も出演されているのですが、この時は名前がイトウ君に変わっています。

 

 EPISODE お蔵入りになったエピソードがある。

1992年4月11日放送の『大マジカル頭脳パワー!!スペシャルⅣ』で出題する予定だった杉本彩さんがゲスト出演されているミステリー劇場の問題を、前半のクイズの展開が面白かったことで現場のスタッフさんの判断で急遽お蔵入りにしたのだとか。

翌週の1992年4月18日放送でコーナーが終了。最終回らしいストーリーでもなく唐突に終わったのは・・・

 

 EPISODE 登場したトリックを使ったオリジナルストーリーで小説化されている。

・・・

  • 『推理劇場 マジカル探偵の挑戦 これであなたも名探偵!?』KKベストセラーズ(1992年8月5日初版)
  • 『殺人トリック劇場 難題ミステリー11連発』KKベストセラーズ<ワニ文庫>(1996年8月5日初版)
  • 『ネット探偵局の推理簿』KKベストセラーズ<ワニ文庫>(2001年11月5日初版)
  • 『シンポ教授のマジカルミステリー劇場』光文社<光文社文庫>(2026年1月20日初版)

・・・

 

 考 察 1つのパターンに偏らない、質の高いオリジナルトリック

ダイイングメッセージや暗号に偏りすぎかつ強引な設定や解釈のものが多い近年の謎解き・推理パズルとは違い、出題傾向のデータをご覧の通り・・・

 


放映リスト

  サブタイトル 放送日 備 考
1 作られた密室 1990/10/27  
2 死者からのメッセージ 1990/11/3  
3 5番アイアン殺人事件 1990/11/10  
4 殺意を運ぶ風 1990/11/17  
5 ミステリー倶楽部殺人事件 1990/11/24 中谷探偵の姪・夏子、初登場。
6 悪魔の手 1990/12/1 番組初の頭脳指数200の問題。
7 とても奇妙な誘拐 1990/12/8 鬼瓦警部、初登場。
8 ゴッホは見ていた 1990/12/15  
9 消えた切手 1990/12/22 初の殺人事件ではないエピソード。
10 破魔矢が殺した 1991/1/12  
11 鮮血のシャワールーム 1991/1/19 犯人が女性だったのはこの回が初。
12 夏子が消えた 1991/1/26 中谷探偵がトリックを仕掛ける側に。
13 エアロビクスで殺されて 1991/2/2  
14 不倫の代償 1991/2/9  
15 美川憲一殺人事件 1991/2/16 特別編につき通常の書き問題が1問削られる。
16 岡本夏生殺人事件 1991/2/23  
17 詐欺師の甘い罠 1991/3/2  
18 推理作家誘拐事件 1991/3/9  
19 迷探偵 夏子 1991/3/16 中谷探偵が直接事件に関わっていない。
20 犬は知っていた 1991/3/23  
21 森口博子のヒゲ事件 1991/3/30 大マジカル頭脳パワー!!スペシャルで出題。
22 光GENJI殺人事件
23 かとうれいこ殺人事件
24 闇にひそむ悪魔 1991/4/20  
25 ダイエット殺人事件 1991/4/27  
26 白雪姫殺人事件 1991/5/25  
27 五枚の絵はがき 1991/6/29  
28 安岡力也片想い殺人事件 1991/7/20  
29 砂時計の女 1991/8/3  
30 かまきり 1991/9/21  
31 間 寛平 華麗なる詐欺師 1991/10/2 4時間クイズスーパースペシャルの中で出題。
32 コロッケ誘拐事件 1991/10/12 大マジカル頭脳パワー!!スペシャルⅡで出題。
33 カムバックに賭けた男 1991/10/26  
34 怪奇 殺人マジック 1991/11/2  
35 羽のはえた拳銃 1991/11/9  
36 クリーナー殺人事件 1991/11/16  
37 空に消えた身代金 1991/11/23  
38 不完全密室殺人事件 1991/11/30  
39 友よ 1991/12/14  
40 凍りついた関係 1991/12/21  
41 ハワイにて 1991/12/28 大マジカル頭脳パワー!!スペシャルⅢで出題。
42 ファジーなあいつ 1992/1/11 M&M探偵社が移転し、香が退職。
43 サバイバルゲーム殺人事件 1992/1/18  
44 五億円拾得 時効成立!! 1992/1/25  
45 演歌を聴く女 1992/2/1  
46 パリ画伯の謎 1992/2/8  
47 殺人仮面 1992/2/15 寝ていた中谷探偵の夢の中の話という設定。
48 Beautifulな女達 1992/2/22  
49 予知能力者(刺青あり) 1992/2/29 出題前に「推理ポイント」の表示が始まる。
50 愛しているから殺す 1992/3/7  
51 赤の破壊団 1992/3/14  
52 殺しでドン 1992/3/21  
53 ルー大柴 世直し探偵稼業 1992/4/1 4時間クイズスーパースペシャルの中で出題。
54 勇み足 1992/4/18  

 

最終更新:2026年05月29日 01:57