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王国議会は、王冠の下における王国の立法機関として、代議院及び元老院の二院をもってこれを構成する。王国議会は、国民及び王国の歴史的諸身分をそれぞれの議院を通じて代表し、この憲法の定めるところにより、王国の立法及び財政その他国政上重要なる事項について、その権能を行使する。王国議会の両院は、その性質及び構成を異にするものとするが、いずれも王冠の下における王国の憲法秩序を維持し、その永続と繁栄に寄与することをその使命とする。
王国議会代議院は、ボストニア臣民を代表する議院として、王国の立法権を行使する。代議院は、国民の選挙によって正当に選出された議員をもって組織し、臣民の意思を王国の政治に反映させるとともに、国政に関する公的意思を形成する機関とする。代議院議員は、特定の地方、身分、団体又は個人の利益のみを代表するものではなく、王国全体及びその国民の利益を代表して、その職務を行わなければならない。代議院は、臣民の代表機関として、この憲法に定める立法、財政及びその他の権能を行使し、王国の行政を担う内閣評議会を組織する主体となる。
代議院議員は、法律の定めるところにより、臣民の選挙によってこれを選出する。選挙は、国民がその代表者を自由なる意思によって選定するための公正なる制度として行われなければならず、何人も、その選挙権の行使について不当に干渉されてはならない。選挙の区域、選挙権及び被選挙権その他選挙に関して必要なる事項は、法律をもってこれを定める。ただし、選挙制度を定めるにあたっては、国民の代表機関たる代議院の性質を損なうことがあってはならない。
代議院議員の任期は、三年とする。前項の任期は、総選挙の施行及びその結果に基づく代議院の成立を確実ならしめるために定められるものとし、任期満了によって当然に次の代議院が成立するものとする。ただし、代議院がこの憲法の定めるところにより解散されたときは、その解散の日をもって議員の任期は終了する。総選挙後に新たに選出された議員は、法律の定めるところにより、速やかにその職務を開始しなければならない。
代議院は、毎年一月十日にこれを召集する。前項の召集は、特別の勅令その他の国家機関の裁量によることなく、この憲法の定めるところにより当然に行われるものとする。通常議会は、召集の日から起算して百八十日を超えて継続することができない。ただし、審議すべき事項がなお残され、かつ、この憲法の定めるところにより議会を延長する必要があるときは、第二議会としてその議事を継続することができる。
代議院は、この憲法の定めるところにより、王の国事行為によって解散されることがある。王による代議院の解散は、国王自身の政治的意思によって行われるものではなく、この憲法及び法律の定めるところに従い、内閣評議会その他責任を負う国家機関の輔弼又は決定に基づいて行われなければならない。代議院が解散されたときは、その解散の日から法律の定める期間内に総選挙を行い、新たなる代議院を成立させなければならない。代議院の解散によっても、王国の立法及び行政その他の国家機能が不当に停止することがあってはならない。
王国議会において、国政に関する政治上及び財政上の意思を形成するにあたっては、代議院を優越するものとする。特に予算、租税、公債その他王国の財政に関する事項については、国民を直接代表する代議院の議決を基礎として、これを処理しなければならない。元老院は、王国の立法及び国政上重要なる事項について審議し、その権能を行使するものとするが、代議院に認められた政治上及び財政上の優越を侵すことはできない。代議院の優越は、元老院の歴史的及び身分的地位を否定するものではなく、両院の異なる性質を調整し、国民の政治的意思を国政に反映させるための基本原則である。
代議院は、その議員の中から議長一人を選出する。議長は、代議院を代表し、その議事を整理し、院内の秩序を維持するとともに、代議院に与えられた憲法上の権能を適正に行使する責任を負う。議長は、特定の政党、党派又は議員のみを代表する者ではなく、代議院全体を代表する者として、その職務を公平かつ誠実に遂行しなければならない。議長は、この憲法及び法律の定めるところにより、内閣評議会の組織その他国政上必要なる事項について、その権限を行使する。
内閣評議会は、王国の行政権を担う国家機関として、必ず代議院によって組織されなければならない。内閣評議会は、国王、元老院その他いかなる国家機関によっても、代議院の組織によらずして成立し、又はその職務を行うことができない。代議院による内閣評議会の組織は、王国における行政権の成立及び継続のための憲法上の要件であり、これに反して組織された内閣評議会は、正当なる行政機関としての権限を有しない。
内閣評議会主席は、代議院議員の中から、代議院議員の互選によってこれを選出する。前項の選出には、代議院議員総数の過半数の支持を必要とする。代議院議長は、前二項の規定による選出の結果を確認し、代議院の意思に基づいて、その者に対して内閣評議会の組織を命ずるものとする。内閣評議会主席の選出について、国王、元老院その他代議院以外の国家機関は、これを指名し、選出し、又はその結果を変更する権能を有しない。
内閣評議会主席は、代議院議員その他法律の定める資格を有する者の中から国務大臣を選定し、内閣評議会を組織する。内閣評議会の組織は、代議院議長の命に基づいてこれを行うものとし、内閣評議会主席は、その組織について代議院に対して責任を負う。国王は、代議院によって正当に組織された内閣評議会主席及び国務大臣を、この憲法の定める国事に関する行為として認証し、これを正式に任命する。国王は、前項の任命について、内閣評議会主席又は国務大臣を自ら選択し、これを拒否し、又はその者に代えて他の者を任命する政治上の権能を有しない。
内閣評議会は、その行政について、代議院に対して連帯して責任を負う。内閣評議会は、代議院の信任を失ったとき、又は代議院がその存続を否認したときは、総辞職しなければならない。内閣評議会主席は、内閣評議会を代表して、その政策及び行政について代議院に対して責任を負う。国王は、内閣評議会の政治上の責任を負わず、また、その行政上の決定について直接の責任を負うものではない。
代議院の議事は、この憲法に特別の定めがある場合を除き、出席議員の過半数をもってこれを決する。議事の審議及び議決は、公開を原則とし、法律又は院則に特別の定めがある場合を除き、何人もその内容を知ることができるものとする。可否同数の場合は、議長の決するところによる。ただし、憲法改正、代議院の解散、国家非常時その他特に重要なる事項については、この憲法に別段の定めを置くことができる。
第一議会において、その審議すべき事項を完了することができず、なおこれを継続して審議する必要があるときは、これを延長して第二議会とすることができる。第二議会は、新たなる議員又は新たなる議院を組織するものではなく、通常議会の議事を継続するために設けられるものとする。第二議会においては、通常議会において既に成立した議案その他の議事を引き続き処理することができる。
第二議会の期間及びその運営に関して必要なる事項は、法律又は院則の定めるところによる。
国家の存立、独立又は公共の安全に重大なる危機が生じ、国家非常時が発動されたときは、この憲法の定めるところにより第三議会を設けることができる。第三議会の設置は、内閣評議会主席による建議によって、元老院議長がこれを組織する。第三議会が組織されたときは、元老院及び代議院を統合し、これを国家臨時会議とする。国家臨時会議は、国家非常時に限り、この憲法の定めるところにより臨時の立法権を行使するものとし、通常時における王国議会の権能を恒久的に代替するものではない。
王国議会元老院は、ボストニア王国の貴族を代表する議院として、王国の歴史、伝統及び身分上の秩序を守護する。元老院は、世襲貴族及び一代名誉貴族をもってこれを組織し、王国に古来より存在する貴族身分の歴史的及び公的な地位を議会に反映させるものとする。元老院は、代議院とは異なる構成及び性質を有するものとするが、いずれも王冠の下における王国の憲法秩序を維持するために、その権能を行使しなければならない。
元老院議員は、世襲貴族又は一代名誉貴族たる者のうち、法律の定める資格を有する者からこれを選定する。国王、女王その他王室に属する者は、王冠と元老院との間における身分上及び制度上の独立を保つため、元老院議員となることができない。ボストニア正教会の高位聖職者その他法律の定める宗教上の職にある者についても、その宗教上の職責と元老院議員としての職務との分離を保つため、元老院議員となることができない。元老院議員たる資格その他必要なる事項は、法律の定めるところによる。
元老院議員の任期は、六年とする。元老院議員は、元老院の継続性及びその歴史的性格を維持するため、三年ごとにその半数を改選する。前項の改選によっても、元老院の議事及びその権能が中断されることがあってはならず、常に一定数の議員をもってこれを構成するものとする。
元老院議員の改選は、国民の選挙によらず、紋章院が公開の抽選によってこれを行う。前項の抽選は、法律の定めるところに従い、元老院議員たる資格を有する者の中から、公平かつ機械的にこれを行わなければならない。紋章院は、抽選の実施及びその結果の確認に関して必要なる事務を行うものとするが、その権限は、元老院議員を任意に選任し、特定の者を排除し、又は自己の判断によって議員を指名する権限を含まない。抽選の方法、資格者名簿その他必要なる事項は、法律の定めるところによる。
元老院は、その議員の中から議長一人を選出する。議長は、元老院を代表し、その議事を整理し、院内の秩序を維持するとともに、元老院に与えられた憲法上の権能を適正に行使する責任を負う。議長は、元老院の議長として、その議事を公平に運営し、特定の貴族又は政治的勢力の利益のためにその権限を行使してはならない。国家非常時において第三議会が組織されたときは、元老院議長をもって国家臨時会議の議長に充てる。
元老院は、法律案その他王国議会に付託された事項を審議し、この憲法の定めるところにより、これを議決する。元老院は、特に貴族の身分、爵位、紋章、席次その他王国の歴史的及び身分的秩序に関する事項について、その正当なる権利及び伝統を守護する。元老院は、王国の歴史及び伝統を代表する議院として、立法に際してその永続性及び安定性を考慮し、代議院と協力して王国の法秩序の形成に参与する。ただし、元老院は、この憲法によって代議院に認められた政治上及び財政上の優越を侵すことができない。
元老院は、世襲貴族及び一代名誉貴族の正当なる身分、爵位、紋章その他これに伴う権利及び名誉を擁護する。何人も、憲法及び法律の定めるところによらず、正当に成立した貴族の身分、爵位その他これに伴う権利を侵害することはできない。貴族身分に関する事項について法律を制定し、又はこれを改正するときは、王国の歴史的伝統及び身分秩序を尊重しなければならない。元老院は、前各項の目的を達成するため、法律の定めるところにより、必要なる建議、意見の表明その他の議会上の権能を行使することができる。
元老院の議事は、この憲法に特別の定めがある場合を除き、出席議員の過半数をもってこれを決する。元老院における審議及び議決は、その構成員たる貴族の身分的利益のみを目的とするものではなく、王国全体の永続及び公共の利益を考慮して行われなければならない。可否同数の場合は、議長の決するところによる。法律案その他両院の議決を必要とする事項については、この憲法に別段の定めがある場合を除き、両院の議決を経なければならない。
元老院議員が世襲貴族又は一代名誉貴族としての身分を失ったときは、その事実の確定と同時に元老院議員たる身分を失う。元老院議員は、貴族としての身分を失った後も、元老院議員としての権能を引き続き行使することができない。前二項に関する身分の確認その他必要なる事項は、法律の定めるところによる。
国家非常時において第三議会が組織されたときは、代議院及び元老院は、その通常の議事を停止し、国家臨時会議を構成する。国家臨時会議においては、両院の議員は、通常の院別の資格及び権能を離れ、一つの臨時議会を構成するものとする。国家臨時会議の議長には元老院議長を充て、議事その他その運営については、この憲法及び法律の定めるところによる。国家非常時が終了したときは、国家臨時会議はその権限を失い、代議院及び元老院は、それぞれ通常の議院としてその権能を回復する。
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