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純愛戦争(じゅんあいせんそう、統一歴161年)は、クラフタリアの議員による失言をきっかけとして クラフタリアとDICE諸国(蒼星・瑞州・ラエリア・月の谷)によって行われた戦争である。 |
純愛戦争 | ||||
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目次[非表示] 1. 概要 2. 背景 2-1. 文章 2-2. 文章 3. 開戦 4. 開戦後の経緯 4-1. クラフタリアのアラスカ(蒼星)侵攻開始 4-2. 極東方面の動向 4-3. DICE諸国の動き 4-4. 開戦後のクラフタリア・蒼星両国の状況 4-5. クラフタリア・蒼星の航空戦・艦隊戦 4-6. 瑞州航空基地をめぐる戦い(奄箕基地攻防戦) 4-7. DICE潜水空母艦隊の奇襲作戦(パナマ沖航空戦) 4-8. ドミニカ沖の艦隊遭遇戦 4-9. クラフタリアの蒼星上陸 4-10. グレイシャー・ ビューでの遭遇戦 4-11. DICEとクラフタリアの停戦と、アンカレッジの戦い 4-12. 文章 4-13. 文章 4-14. 文章 5. 終戦と講和 6. 影響 7. 関連項目 8. 参考文献 |
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戦争:純愛戦争 | |||||
年月日:統一歴161年~ | |||||
場所:アラスカ(蒼星)・大西洋・カリブ海等 | |||||
結果: | |||||
交戦勢力 | |||||
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スティーブ・クラフタリア同盟連邦 | imageプラグインエラー : 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 | 蒼星連邦国 | ||
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国名 | ![]() |
瑞州合衆国連邦 | ||
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国名 | imageプラグインエラー : 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 | 神聖ラエリア帝国 | ||
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国名 | imageプラグインエラー : 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 | 月ノ谷共和国連邦 | ||
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国名 | DICE | |||
指導者・指揮官 | |||||
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スティーブ・ペルソン(クラフタリア大統領) | imageプラグインエラー : 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 | マティアス フォン・シリングス | ||
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東雲 優(海軍上級大将) | imageプラグインエラー : 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 | ゴットロープ・フーバー元帥 | ||
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ジョセフ・ウジョア(陸軍上級大将) | ![]() |
新城 彰一郎(瑞州大統領) | ||
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レナード・アバークロンビー(海軍少将) | ![]() |
川添 光雄(国防大臣) | ||
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ベン・ウッドワード(陸軍大佐) | imageプラグインエラー : 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 | ラエリア首脳 | ||
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クレト・モンタルボ(陸軍中佐) | imageプラグインエラー : 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 | ラエリア将軍A | ||
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ヴィクトル・アレンスキー(空軍大佐) | imageプラグインエラー : 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 | 月の谷首脳 | ||
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アルバ・トゥナン(空軍少佐) | imageプラグインエラー : 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 | 月の谷将軍A | ||
概要 | |||||
純愛戦争とは、統一歴161年某日にクラフタリアのジンデル下院議員が行った演説に反発したDICE諸国とクラフタリアの関係が悪化、軍事衝突へと至った戦争である。 クラフタリアが初めて単独で複数国家からなる連合軍と衝突した戦争であり、またDICE諸国が組織立って敵性勢力に対抗した初めての戦争でもあった。 戦術・使用兵器面での特徴としては、双方の勢力が有力な航空戦力を有していたこともあって各戦線で大規模な現代航空戦が発生した一方、陸戦では夜襲という特定の条件下とはいえ、斧や弓といった古典的兵器が大きな戦果を挙げた。 また皮肉にも戦争直前に蒼星連邦国に輸出されていたクラフタリア製のエナンティオルニス級軽空母がクラフタリア海軍艦隊・航空部隊に対し猛威を振るっていおり、両軍が同一の兵器を用いて戦った戦争という側面も持ち合わせている。 |
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背景 | |||||
クラフタリア下院議員ジンデルの失言 統一歴16x年X月X日、クラフタリア議会においてスティーヴン・ジンデル議員が行った演説「愛の形とは」でのある発言がDICE諸国のネット上で物議を醸すこととなった。 ジンデル議員は「純愛は尊い。しかし愛の形は純愛だけでなく多様であるべきであり、それ以外の愛の在り方も尊重されるべきなのだ」と発言し、純愛派が多数を占めるDICE諸国の世論は過熱した。 DICE各国で反クラフタリアデモが展開され、DICE各国大使館はクラフタリア政府に対し、ジンデル議員の辞職を求めるなど騒動は次第に大きくなっていった。 ジンデル議員本人は早急に謝罪会見を開き、辞職の意向を示したものの、クラフタリア与党自由経済党は要職に就くジンデル議員の後任が決まるまでは辞職を受け入れないとし、さらなるDICE諸国世論の反発を招いた。 特に激しい反発を見せたのがアラスカであり、報復として在蒼星クラフタリア人に対する暴行や略奪が横行し、そのニュースがクラフタリアへもたらされると、クラフタリア人の反蒼星感情までもが沸騰した。 さらに、「蒼星首都アンカレッジで旅行中のクラフタリア人数名が純愛派蒼星人襲われ殺害された」という真偽不明の情報がクラフタリアのインターネットで広まったことで、ますます反感と危機感は大きくなった。 クラフタリア政府はアラスカ政府に対し、在留邦人の保護を要請したものの、政府の中核を占めるショーパン純愛派はこれを拒絶、両国の関係は瞬く間に著しく悪化してしまう。 間もなく後任が決まったジンデル議員は辞職したが、その時には既に両国の国交はもはや修復不能な状態となっており、そのほかのDICE諸国とクラフタリアの関係も急激に悪化し始めていた。 クラフタリア政府は在留邦人を保護するには同盟統合軍のアラスカ派遣以外にないと判断、史上初のCELTO加盟国に対する軍事作戦の実行へと至ったのである。 |
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背景2 統一歴150年のシェラルドの侵攻以後、クラフタリア国内では君主制に反発する勢力が強い影響力を有すようになっており、専門家は「クラフタリアの反君主感情が蒼星に対する強硬な態度につながり、ショーパン純愛派もまた彼らを煽るような過激な主張を繰り返したことが純愛戦争の要因」と分析している。 |
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開戦 | |||||
クラフタリアのアラスカ(蒼星)侵攻開始 数日後、クラフタリア同盟統合軍は在留邦人救出を目的とした蒼星への派兵を開始する。 投入された戦力は、ティタニス級空母とエナンティオルニス級軽空母各1隻に2個護衛艦隊、そしてAMUや戦車を含めた大規模陸上戦力を満載した大型輸送艦6隻と決して小さくはない規模であった。 蒼星では同盟国であるクラフタリアとの武力衝突を避けるべきという声もあったが、ショーパン純愛派は強硬な対応を指示、陸海空軍を展開し万全の状態でクラフタリア艦隊を迎え撃つこととなった。 クラフタリア側の作戦目標は、蒼星首都アンカレッジに上陸後議事堂を始めとする政府中枢を制圧、ショーパン純愛派を拘束した上で邦人保護を要請、クラフタリア軍自体も邦人保護の活動を開始するというものであった。 クラフタリア側は敵を「ショーパン純愛派」のみであるとし、それ以外の一般アラスカ人に対する武力行使は勿論、アラスカ軍との交戦も極力避けるよう派遣部隊に厳命していた。 アラスカ人の中でも過激派は一部であることから、これに与する軍部隊も少数であろうとの想定で作戦計画は立てられたが、これはのちに大きな誤算であると判明する。 当日未明、アンカレッジへ向かうクラフタリア艦隊は空母艦載機を各方面へ展開し警戒しつつ航海を続けていた。そして、哨戒中の艦載機CMF-90が蒼星軍戦闘機と遭遇する。 この蒼星軍機はなんとクラフタリア製のCVF-88 V/STOL戦闘機であった。 開戦数か月前に、母艦であるエナンティオルニス級軽空母と共に蒼星へ輸出されたものが、実戦投入されて製造国へと牙をむいたのである。 両者は領空内侵入と艦隊への接近に対する警告をそれぞれ発した後、空中戦へと突入した。 この戦争初の空中戦は蒼星側のCVF-88がクラフタリア側のCMF-90 4機中2機を一方的に撃墜するという結果で終わった。 蒼星側の航空戦力について詳細を把握していないクラフタリア側は最大限の警戒をしつつ前進、蒼星側は艦艇・航空機を多数展開しアラスカ湾にて迎撃態勢を整えつつあった。 |
![]() 当時のクラフタリア製戦闘機としては非常に高い性能を有していた。 | ||||
開戦後の経緯 | |||||
開戦直後のDICE諸国の動き クラフタリアと蒼星両軍がついに交戦したとの情報を得たDICE各国は、それぞれが対クラフタリア戦へ向けた行動を開始する。 この時、クラフタリア側は「蒼星との全面戦争」ではなく「過激派の無力化及び邦人保護」を名目に派兵を行っていたため、未だ宣戦布告を行っていなかった。 これに対しDICE諸国は「宣戦布告なしでの攻撃」であるとして激しく批判、クラフタリアに対する経済制裁を開始しており、武力の行使も仄めかしていた。 最初に動いたのはクラフタリアに最も近い瑞州であった。瑞州海軍はクラフタリアにも比肩する強力な洋上航空戦力を保有していたが、このうち数隻の大型空母が出撃し、瑞州近海に展開した。 そしてラエリア・月の谷も艦隊を瑞州へと派遣、DICEの4カ国は共同声明を発表。クラフタリア政府に対し、派兵した戦力の即時撤退を要求し、それが実行に移されない場合実力行使もやむを得ないとした。 対するクラフタリア側も徹底的に対抗する姿勢を見せ、瑞州近海に空母複数隻を擁する大艦隊を展開。両勢力は睨み合いながらも大規模衝突には至らず、散発的な戦闘が終戦まで続くこととなる |
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開戦後の極東方面の動向 大日本王国は開戦前、DICE諸国とクラフタリアの緊張状態が高まっていた頃にDICE諸国と接触し、ぜひDICE側に加勢したいと伝えていた。 DICE諸国は、複数国と言えど相手が一大陣営の盟主であることにやや不安を感じていたため、この申し出を快諾。開戦後に大日本王国もDICE側で参戦するという密約を結んでいた。 開戦直前、クラフタリアの海軍力を警戒していたDICE軍は、(主要なDICE所属国家が太平洋に面するので)太平洋に展開すると予測されるクラフタリア海軍に対し、背面奇襲による戦力の漸減、並びに東西挟撃による戦力の殲滅を計画。「西」から奇襲、そして挟み撃ちを行う大日本王国海軍の連合艦隊の出動を打診した。 大日本王国はひとまず第二艦隊の出動を容認し、すぐさま東へ向けて出航させた。第一艦隊以下が出撃し連合艦隊を形成するのは、正式な宣戦布告が行われた後にするものとした。 蒼星で戦端が開かれると、第三国の中で真っ先に反応したのはパルミシア連邦共和国であった。パルミシアはCELTOの一員であり、また共和制民主主義を敷く国でもあったため、DICE諸国の行動を「純愛思想の押し付け、思想の自由の侵害」であるとし、強く非難。極東において最もクラフタリアに同調する姿勢を明確にした。 またOSINT活動により、緊張が高まっている最中に大日本王国が太平洋側に一個艦隊を出撃させたという情報を掴んでいたパルミシアは、これを食い止めるべく空軍部隊を出撃させた上、クラフタリアに通報していた。 防空識別圏に対艦攻撃部隊が侵入、との報を受けた大日本王国軍司令部は、数少ない戦闘機を急行させると共に、第二艦隊とパルミシア軍進行予測ルート上に第一艦隊を配置。東シナ海を渡り太平洋上の第二艦隊に迫るパルミシア軍機を、戦闘機、第一艦隊、そして最後の第二艦隊自身で迎撃する態勢を整えた。 まず最初に、大日本王国軍機がパルミシア軍機と接触したが、パルミシアはクラフタリアに強く味方する姿勢を取っていることを把握している大日本王国側は、彼らを敵と見做していた。 また大日本王国海軍第二艦隊撃滅の任に当たるパルミシア側も大日本王国軍機を敵と見做している。戦後調査において双方の交戦記録が喪失していたため詳細は不明ながら、大日本王国の屋久島沖西300kmの地点で双方による空中戦が開始された(東シナ海空戦)。 この空戦により双方共に多大なる損害が出ていたようだが、それでもなおパルミシア軍は大日本王国の航空戦力を強行突破した。 しかし、作戦目標である第二艦隊までのルート上には、虎泰型戦艦率いる大日本王国第一艦隊が布陣していた。激しい対空戦闘の末、パルミシア軍を撤退に追い込むことに成功した第一艦隊であった(屋久島-口之島間海戦)が、これはパルミシア側が先の戦闘の末に燃料を使い果たしており撤退を強いられたという見方が参謀から出されており、第二波攻撃が必ず来ると予測されていた。 またこれだけ大きな戦闘を行っている以上、大日本王国側、つまり西太平洋からの奇襲もクラフタリアに察知され、攻撃しても奇襲効果は望めないと考えた大日本王国軍は、東太平洋に向かっていた第二艦隊を引き返させ、第一艦隊に援軍として向かわせた。 第二艦隊が東太平洋に向かわない以上、パルミシア側は強行策を取る理由がなく、また大日本王国も相手が攻め込んでこない以上、パルミシア沿岸まで進出し攻撃を行う理由もなかった。 以後、東シナ海では大日本王国とパルミシア連邦共和国のにらみ合いが続くこととなる。 戦術的には艦隊に被害のほとんどなかった大日本王国有利に終わり、戦略的にはDICE諸国のクラフタリア挟撃作戦を封じたパルミシア連邦共和国の一手が成功を収めたといえる。 またこの結果により、クラフタリアによる蒼星への上陸作戦やアンカレッジ周辺での戦闘を、DICE側が妨害することができず、蒼星は太平洋北東部を遊弋するクラフタリア海軍相手に単独で立ち向かわざるを得なくなったのである。 |
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開戦直後のクラフタリア・蒼星両国の状況 既に交戦状態となっていたクラフタリア・蒼星の両軍であったが、戦いは些か奇妙な展開を見せていた。 蒼星派遣クラフタリア軍及びアンカレッジ周辺の蒼星軍による、限定的な小規模戦が断続的に発生し、未だ双方の勢力が相手側に宣戦布告しないまま戦闘が継続していたのである。 CELTO加盟国同士の衝突が続くことに懸念を感じたクラフタリア・蒼星双方の穏健派は、戦争の初期段階で速やかな戦闘終結へ向け講和の糸口を探り始めていた。 一方、蒼星のショーパン純愛派と、それに対抗するクラフタリアの反ショーパン純愛勢力は戦争の継続と、敵対勢力の排除を望んでいた。そのために戦闘は継続し、寧ろその規模は少しずつ大きくなっていった。 クラフタリア・蒼星の艦隊が直接的に交戦したのは、最初の航空戦の翌日であった。 |
imageプラグインエラー : 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。画像︰蒼星艦隊で運用されるクラフタリア製エナンティオルニス級航空母艦"CV-C1ヘルミーネ フォン・サヴィニー"。この艦は純愛戦争においてAFB-53などの他に、ARF-64Mも少数機運用した。 | ||||
クラフタリア・蒼星の航空戦・艦隊戦 最初の航空戦以後、両軍の間で数回の航空戦が発生していた。蒼星本土付近に進出したクラフタリアの新型早期警戒/偵察機「ES-16 フライングソーサー」を蒼星空軍の戦闘爆撃機「AFB-53」が迎撃する形で二度目の空戦が発生する。 この戦いは、ES-16が機関砲弾を被弾し撤退したことで終結した。なお前者は円盤型、後者はパンツ型の航空機であったため、目撃した現地住民はのちに「皿とパンツが空中戦をしていた」とコメントしている。 それから数時間後、再び戦闘機同士の空中戦が発生する。クラフタリア側の戦闘機CMF-90 8機と蒼星側の戦闘機AF-27 6機が交戦、前者が3機、後者が2機撃墜されており、次第に戦闘の規模が大きくなっていったことが分かる。 防衛側の優位を活かし、航空戦においてやや優勢な戦いを繰り広げていた蒼星側だったが、クラフタリア側の空母を未だ捕捉できないでいた。 しかし、蒼星軍哨戒機が偶然にもクラフタリア側のティタニス級空母と接敵する。この哨戒機はティタニス級の艦載機によって撃墜されるものの、蒼星側はクラフタリア空母2隻のうち1隻を捕捉することに成功した。 直ちに総攻撃の準備が整えられ、海上からはコルベットや海防戦艦で構成された小艦隊複数が、空からはAFB-53やCVF-88を始めとした航空機20機超がそれぞれ出撃、蒼星側がこの戦争最大の戦力を投入することとなる。 蒼星艦隊及び航空部隊の接近を確認したクラフタリア艦隊は、水上艦の接近阻止を優先し駆逐艦と巡洋艦各1隻を空母の直掩に残し、残りの護衛艦隊(甲巡1 駆逐1 F6)で蒼星艦隊の迎撃へ向かった。 双方の艦隊はまもなく接敵した。クラフタリア側のフリゲート「イビルジョー」が蒼星側の海防戦艦「クインハガック」と思わしき艦影をレーダーに捉え、ハルバード大型対艦ミサイル6発を発射する。大半が迎撃されるものの1発がクインハガックを直撃し、同艦は損傷により戦線離脱を余儀なくされた。 時をほぼ同じくして蒼星側のミサイル艇隊による飽和攻撃が開始され、クラフタリア側の護衛艦隊は迎撃に専念するも、フリゲート「ソーナンス」がミサイルを被弾、航行不能となる。 クラフタリア側は航空機(ZFA-92)及び護衛艦隊の対艦ミサイルで反撃し、蒼星側のミサイル艇複数を大破もしくは撃沈至らしめた。以後も散発的な衝突が続くが、双方の迎撃能力の高さに加え、損害の拡大と戦闘のエスカレートを恐れ大規模な衝突は発生しなかった。 一方、クラフタリア空母に対する蒼星航空部隊の攻撃も開始されていた。ES-16早期警戒機と艦載機、護衛艦の艦対空ミサイルによる迎撃で数機の攻撃機が撃墜されるも、蒼星の航空部隊は数十発の対艦ミサイルの発射に成功する。 その大半は迎撃されるが、3発の対艦ミサイルがティタニス級空母を直撃、うち1発が飛行甲板上の艦載機に命中後大火災を引き起こしたことで航空機運用設備が焼損、艦載機の発着艦が不可能となる被害を受けた。 なお、ES-16早期警戒機が直前に蒼星側のエナンティオルニス級空母を捕捉していたため、ZFA-92 12機がこれを撃破すべくティタニス級空母の被弾前に発艦しており、今回の戦争におけるティタニス級空母最初で最後の対艦攻撃となった。 ZFA-92はES-16に誘導され、蒼星側エナンティオルニス級空母に対する攻撃を開始した。ハルバード大型対艦ミサイルが一斉に発射され、蒼星側護衛艦隊と地対空ミサイルに迎撃されて数を減らしながらも2発がエナンティオルニス級へと到達、直撃した。 ミサイルの直撃によって蒼星側のエナンティオルニス級は大破、こちらも航空機の発着艦が不可能となる。攻撃の成功後、母艦を失ったZFA-92はES-16やCMF-90共々クラフタリア側のエナンティオルニス級へと収容された。 両軍の空母が1隻ずつ大破したことで、航空戦及び艦隊戦は終結へと向かった。蒼星側は防衛戦力の再編を開始し、もう一隻のエナンティオルニス級とその護衛艦隊をアンカレッジへと回航する。 一方のクラフタリア側は、大破したティタニス級を本土へと回航させつつ、比較的付近を航行していたディアトリマ級空母を輸送艦や護衛艦隊と共に呼び寄せ、上陸部隊の再編と共に激減した航空戦力の回復を図った。 |
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瑞州航空基地をめぐる戦い(奄箕基地攻防戦) 両軍空母の大破によって小康状態となった蒼星戦線であるが、時を同じくして大西洋では両陣営の対立が激化しつつあった。 DICE加盟国である瑞州は、クラフタリア軍による攻撃を警戒しラエリア・月の谷両国の支援を要請していた。これを受けた両国は陸海空の戦力を瑞州へと派遣し、クラフタリア側の攻撃に備えていた。 クラフタリアにおいては上陸作戦も含めた瑞州に対する攻撃も検討され、こちらではすでに宣戦布告が行われていたが、攻撃は中々実行に移されることはなかった。 こちらはCELTO内の内ゲバではないとはいえ、中立国を敵に回したうえでの二正面作戦は愚策と考えられたからである。 クラフタリア側はディアトリマ級やティタニス級を始め大型空母4隻、エナンティオルニス級等軽空母5隻、ラヴクラフト級やカストロ級等戦艦6隻を始めとした大戦力を展開したものの、単純な戦力面ではDICE側に対しやや劣勢であった。 DICE側も戦力では勝るものの、各国軍の共同作戦自体が初でありその連携には不安があった。 その結果両勢力は艦隊を展開するものの、双方の距離は航空機の戦闘行動半径すら遥かに超えた2000km以上にも達し、永遠に睨み合いが続くかに見えた。 しかし、DICE連合軍の一部純愛過激派はこの状況を良しとせず、クラフタリア艦隊への奇襲作戦の準備を進めていた。 偵察機及び衛星からの情報からDICE連合軍はベネズエラ沖のカリブ海上に、クラフタリア側総旗艦で艦隊司令東雲 優上級大将の乗艦である揚陸指揮艦「フィッツ・ロイ」に加え空母「ギガント・モア」補給艦「月ノ宮」を確認した。 これら高価値目標たる艦艇は、パナマ沖に展開した空母の戦闘行動半径に収まる位置に展開していた。当時DICE側の空母は太平洋側に展開していなかったものの、DICE機構軍司令部は密かに潜水空母「りゅうほ」「アダメルダ」「ソルテ」をパナマ沖へと展開する。 一方のクラフタリア側は、瑞州国防空軍奄箕基地に所在する第9戦闘航空団を警戒し、太平洋パナマ沖に対する警戒は疎かになっていた。実際に奄箕基地では対艦ミサイルを搭載可能なF-10戦闘機が多数展開し、クラフタリア艦隊に対する攻撃準備を整えていた。 戦いはX月X日、「ギガント・モア」艦載機のZFA-92による対レーダーミサイル攻撃によって幕を開けた。瑞州側の防空網は一時的に麻痺し、その混乱の隙をついて爆装した無人戦闘機QAF-07が「ギガント・モア」から奄箕基地を攻撃するべく発艦する。 電撃的奇襲は成功するかに思えたが、飛来する無人機群は瑞州上空を飛行する早期警戒管制機によって偶然捕捉されており、瑞州空軍は出撃可能な航空機を離陸させ、そうでない機体を速やかに掩体壕へと隠し、攻撃に備えた。 瑞州空軍のF-10戦闘機がQAF-07の編隊と接敵、空対空ミサイルを発射し複数のQAF-07を撃墜した、QAF-07残存機は追跡を避けるため低空を飛行し、奄箕基地上空へと迫った。 奄箕基地の主要なレーダー施設は無力化されており、低空を飛んだことで中長距離SAMの迎撃は避けられたものの、奄箕基地防空隊は近距離SAM及び高射砲で激しく反撃、これによってQAF-07の殆どが撃墜された。 しかし、「ギガント・モア」の無人機オペレーターは機転を利かせ損傷したQAF-07を滑走路へ突入させた。突入した機体は搭載爆弾を誘爆させ、滑走路に大きな穴を開けた。これにより、奄箕基地の機能は事実上半減することとなる。 クラフタリア側はQAF-07による第一次攻撃隊に続き、ZFA-92による第二次攻撃隊によって基地機能の完全無力化を図ったが、対地ミサイルの射程に入る寸前でF-10数機の迎撃を受けることになる。 護衛のCMF-90による反撃でF-10 2機が撃墜されるものの、F-10はZFA-92 3機を撃墜し数機を損傷させ、攻撃を断念させることに成功する。しかし、対地ミサイル2発の発射を許してしまう。 このミサイルが到達する直前、基地司令の判断によって対艦ミサイル搭載のF-10数機が奄箕基地から出撃していた。その直後、残っていた滑走路にミサイルが着弾、奄箕基地は一時的にその機能を喪失した。 対艦ミサイル装備のF-10は対艦ミサイルを射程ギリギリからクラフタリア艦隊へ向けて発射すると、瑞州内陸部へと引き返して、他の奄箕基地所属機と共に内陸の基地へと帰投した。 クラフタリア艦隊は対艦ミサイルを捕捉すると速やかに迎撃を開始した。しかし、早期警戒機が運悪く展開していなかったこともあってシースキマー(低空飛行するミサイル)に対する索敵能力は不十分であり、駆逐艦「バルバレ」が一発を被弾、大破した。 瑞州航空戦力の撃滅には失敗し想定以上の被害を受けたものの、ひとまず奄箕基地の航空戦力を無力化したクラフタリア艦隊は全体的に油断しており、索敵網にいくつもの穴が生じていた。 |
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DICE潜水空母艦隊の奇襲作戦(パナマ沖航空戦) 「ギガント・モア」戦闘群と奄箕基地航空隊による戦いはこの戦争においては最も規模の大きなものであったが、その裏でDICE側は潜水空母による奇襲作戦の準備を着々と進めていた。 潜水空母「りゅうほ」所属の瑞州海軍第1001戦闘飛行隊「グリュプス」に加え、「アダメルダ」「ソルテ」所属のラエリア海軍航空隊が、クラフタリアの対潜警戒網の外で待機する潜水空母から密かに出撃した。 DICE潜水空母艦載機はクラフタリア艦隊へ向かうが、その際クラフタリア側のCMF-90戦闘機と接触、グリュプス隊所属機がこれを速やかに撃墜するものの、クラフタリア側は奇襲を察知することとなる。 前回の戦いの損害を引き摺る「ギガント・モア」航空隊は、突如現れたDICE航空部隊に対し一時混乱状態に陥ったが、ひとまずCMF-90 8機を迎撃のため発進させた。なおこの部隊は精鋭と名高い「プリンス・オブ・リパブリック」部隊(以下、PoR隊)であった。 早期警戒機及び母艦からの情報でDICE航空部隊に対し優位な位置につけたPoR隊は、対艦ミサイルもしくは魚雷を搭載している可能性のあるラエリア航空部隊を優先目標と定め、攻撃を開始しようとした。 しかし、そこへグリュプス隊のF/A-11が割って入り、双方入り乱れる乱戦へと発展した。PoR隊は4機のF/A-11を撃墜するものの、2機のCMF-90を喪失する。双方が激しい空中戦を繰り広げている最中、ラエリア航空部隊はクラフタリア艦隊へ一直線に向かう。 一方、「ギガント・モア」戦闘群は再び混乱していた。DICE航空部隊を補足したE-10早期警戒機が、DICE機構軍独立航空隊のF-6E戦闘機によって撃墜されたのである。 このF-6Eは瑞州内陸の基地から飛来したものであり、戦闘行動半径ギリギリでE-10を撃墜した後即座に基地へと引き返していた。しかしクラフタリア側は先例もあることから別の対潜空母がいると誤認し、対潜索敵網を形成し警戒態勢を取っていた。 また、早期警戒機のさらなる喪失を恐れたクラフタリア側は代わりの早期警戒機の展開を躊躇、結果警戒網に穴が開き、ラエリア航空部隊が突入する隙が生じたのである。 低空から接近したラエリア航空部隊はクラフタリア艦隊の手前で上昇すると、揚陸指揮艦「フィッツ・ロイ」と補給艦「月の宮」、そして空母「ギガント・モア」を補足、対艦ミサイルを発射した。 なおこの時点でクラフタリア艦隊の護衛艦はラエリア攻撃機を探知しており、速やかに長距離SAMを発射するもの1機を撃墜、もう1機のミサイル発射を失敗させたにとどまり、大半のラエリア攻撃機は対艦ミサイルの発射に成功している。 発射された対艦ミサイルのうち、迎撃を免れた2発が「フィッツ・ロイ」に命中、同艦は航行不能となり総員退艦ののち、装甲巡洋艦の砲撃によって自沈処分された。 グリュプス隊及びラエリア航空部隊は撤退したが、クラフタリア側は艦隊司令部が置かれた旗艦を喪失してしまった。司令部要員の大半が健在とはいえこの影響は大きく、クラフタリア艦隊は一時的に指揮系統の乱れが発生していた。 DICE側はこの隙をついてさらなる奇襲攻撃を仕掛けることを計画した。先ほどの戦闘が行われたのとは逆の東側海域、ドミニカ沖でラエリア・月の谷連合艦隊が近辺に展開するクラフタリア艦隊に対する攻撃準備を整えつつあった。 |
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ドミニカ沖の艦隊遭遇戦 ラエリア・月の谷連合艦隊(以下、連合艦隊)はクラフタリア艦隊へ奇襲攻撃を仕掛け、更なる混乱を招いたうえで撤退に追い込むことを狙った。クラフタリア艦隊は統制を重視し損害を恐れており、過去のデータからそのような状況になった場合撤退を選択することを、DICE側は把握していた。 だが、クラフタリア艦隊は旗艦を「フィッツ・ロイ」から「ギガント・モア」へと移し、DICE側の想定より早く態勢を立て直していた。DICE側の奇襲準備を大まかにとはいえ確認したクラフタリア艦隊は、先手を打ってこれを妨害すべく行動を開始する。 奇襲へ向けた編成変更のため、一時的に艦隊から離れた位置にいたDICE機構海軍第21水雷戦隊を攻撃し、その出鼻を挫くべく大型フリゲート「FX-707 ラオシャンロンⅡ」を旗艦とする護衛艦隊(駆逐艦及びフリゲート4隻)及び航空部隊を現地へ向かわせた。 だが状況はクラフタリア護衛艦隊にとっては不利だった。クラフタリア艦隊の優れたレーダーによる探知及びデータリンクによる連携を妨害すべく、DICE側は大規模な電波妨害を実施していたのである。 クラフタリア側の電子装備は様々な妨害に対抗できる能力を有してはいたものの、あらゆる周波数に渡って徹底的に行われた妨害には対処しきれず、第21水雷戦隊に対し行われた対艦ミサイル攻撃は失敗に終わった。 第21水雷戦隊も同様に長距離誘導兵器の使用は不可能となっていたが、同艦隊の主力兵装は魚雷であったため、大きな問題にはならなかった。一方のクラフタリア護衛艦隊はアウトレンジ攻撃で第21水雷戦隊を一方的に撃滅することが叶わず、対応を迫られていた。 クラフタリア護衛艦隊及び第21水雷戦隊は双方の主力艦隊から離れ、ドミニカの島嶼部で戦いを繰り広げることとなる。対水上レーダーは機能を回復していたものの、島陰に隠れた第21水雷戦隊を、クラフタリア護衛艦隊は発見できずにいた。 だが不意の遭遇は、間もなく発生した。島影から現れたクラフタリア護衛艦隊と第21水雷戦隊が、目視可能な距離で突発的に遭遇、なし崩し的に戦闘が開始されたのである。 「ラオシャンロンⅡ」の主砲(旧式とはいえ25.4cmの大口径砲)を始めとした艦砲で接近を阻止しようとするクラフタリア護衛艦隊に、第21水雷戦隊は猛然と突進した。駆逐艦「ホーミー」が主砲弾数発を直撃し大破、戦線離脱を余儀なくされるも、第21水雷戦隊は距離を詰めていく。 クラフタリア護衛艦隊は魚雷射程内への接近を阻止しようと引き撃ちしつつ距離を取ろうとするが、第21水雷戦隊は機動力で勝った。まもなく魚雷射程内に入り、各艦が一斉に魚雷を発射する。クラフタリア護衛艦隊は速やかに回避行動に移り、海面に主砲や機関砲を撃ち込んで迎撃を試みる。 多くの魚雷が躱され、命中前に破壊されたが、うち一発がフリゲート「トリトドン」に命中、撃沈こそ免れたものの推進器を激しく損傷し、航行不能に陥った。 魚雷を撃ち尽くした第21水雷戦隊は速やかに戦線を離脱、クラフタリア護衛艦隊も「トリトドン」を曳航しつつ戦線離脱を図った。 クラフタリア・DICE双方の艦隊による大規模な戦闘は以後あまり行われず、幾度かの小規模な航空戦などはあったものの、終戦まで距離を取ってのにらみ合いが続くこととなった。 |
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クラフタリアの蒼星上陸 一方、蒼星軍と蒼星首都アンカレッジへ上陸を試みるクラフタリア軍による戦いも、両者が態勢を立て直しつつあったことから再び始まろうとしていた。 ディアトリマ級空母「ガストルニス」や車両貨物輸送艦「ヘネラル・メンドーサ」、強襲揚陸艦「ゼルダ」等で編成されたクラフタリア揚陸艦隊であったが、現有の戦力を以てしても蒼星軍の抵抗の中地上部隊を展開するのは自殺行為であると考えられた。 そこで夜間、それも首都アンカレッジに「直接!」殴り込むのではなく、南東部の港湾都市コードバへと奇襲的に上陸し橋頭保を確保し、陸路首都へ向かうという作戦が立案されたのであった。 作戦は速やかに実行へと移された。まずは夕刻、空母「ガストルニス」から発艦した攻撃機がアンカレッジの軍事施設を爆撃した。無論これは陽動である。 蒼星空軍機が迎撃に上がると、クラフタリアの攻撃機は速やかに撤退し、以後しばらくの間攻撃機及び艦対地ミサイルによる小規模な攻撃が繰り返された。蒼星軍の意識がこれらの攻撃に集中している隙に、揚陸艦隊はコードバへ向かっていた。 蒼星軍上層部はアンカレッジの軍事施設への攻撃を、上陸の際の準備攻撃であると考えて警戒態勢を敷いていたが、コードバの守りは手薄となっていた。 夜も更けてきたころ、コードバ港へと到着したクラフタリア揚陸艦隊は、僅かな蒼星軍部隊を航空機と艦砲によって排除すると、陸軍部隊の展開を開始した。 この段階になると蒼星側もクラフタリア揚陸艦隊がコードバに上陸しつつあることを察知していた。だがアンカレッジへの攻撃は継続しており、この対応へと追われる蒼星軍は少数の攻撃機を向かわせるのが精一杯であった。 僅かな抵抗を排除したのち、コードバ港にクラフタリア陸軍の部隊が展開し始めた。装輪装甲車と軽歩兵を主軸とする編成ではあったが、少数の戦車や自走砲も配備されておりアンカレッジ防衛部隊に限定するなら十分に対抗できる戦力である。 アンカレッジへの進軍をいざ始めようとしたその時、蒼星空軍の攻撃機が4機、山の向こうから突然現れた。超低空を飛行し接近したため、クラフタリア側はレーダーで捉えることが出来なかった。 攻撃機はクラフタリア側の攻撃ヘリMAH-9 1機を撃墜、さらには停泊していた輸送艦に爆弾を投下し、そのうち一発が命中し火災が発生、輸送艦は中破した。 突然の奇襲に驚愕するクラフタリア陸軍将兵であったが、「シュルカー」自走近SAMやMANPADS、舞羅製のSPAAG-2改「オクトパス」自走高射砲で蒼星攻撃機へ応戦を開始した。 蒼星攻撃機は瞬く間に2機が撃墜され残りの2機も撤退を図ったが、駆け付けた早期警戒機ES-16に捕捉され、沖合のフリゲートから放たれた艦対空ミサイルで撃墜される。奇襲を切り抜けたクラフタリア陸軍は、アンカレッジへ向けて進軍を開始した。 |
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グレイシャー・ ビューでの遭遇戦 人口密集地を避けてアンカレッジを目指すクラフタリア陸軍上陸部隊であったが、幸運にもその工程で蒼星軍と遭遇することは無く、アンカレッジからそう遠くない山麓の村、グレイシャー・ ビューへと到達していた。 しかし、この段階で蒼星側はクラフタリア陸軍の動きを把握していた。上陸成功の直後にアンカレッジでの「ガストルニス」艦載機部隊による攻撃は中止されたため、余裕の出来た蒼星側は上陸したクラフタリア陸軍部隊に対抗すべく、準備を整えていた。 グレイシャー・ ビュー自体は大規模な部隊を展開可能な広い土地ではあるものの、その周囲は森林に囲まれ視界が劣悪な上、戦車や自走砲などの重装備の使用に適さない地形であり、奇襲を行うには最適の場所だった。 蒼星陸軍はグレイシャー・ ビューに展開するクラフタリア陸軍に対し、精鋭部隊による夜襲を仕掛けることを決定、周囲の森林へと多数の将兵を忍ばせていた。 夜になると、クラフタリア将兵も気を緩め始めていた。ここまでに一度も蒼星軍による攻撃を受けていないことは「首都に至るまで反撃は無いのではないか」という楽観論につながっていた。 だが、それは間もなく誤りであることが発覚する。周囲の地形を知り尽くした蒼星兵は、視界の著しく悪化した夜間に弓・斧・ショーパンの三種の神器を装備し、夜襲を仕掛けたのである。 突然の夜襲に、クラフタリア将兵はパニックに陥った。ある兵士は小銃で反撃するも、発砲炎へ向けて放たれた矢で打ち倒された。上陸部隊は暗視装置や暗視ポーションを持ち込んではいたものの各兵士が携帯しておらず、初期の反撃は困難を極めた。 距離を詰めた蒼星兵は、大型の斧でクラフタリア兵へ襲い掛かった。この夜襲に参加した蒼星兵は北連最終戦争を経験した熟練兵が大半を占めており、その戦闘力は蒼星軍内でも上位であったという。 また、夜襲部隊を構成する将兵は殆どが熱狂的なショーパニストであり、士気も極めて高かった。蒼星兵は人外じみたクラフタリア将兵をたやすく両断し撃破していった。 だが、クラフタリア側も黙って一方的にやられていたわけではない。暗視装置や暗視ポーションを手に入れたクラフタリア将兵は、エンチャント弓や工兵が持ち込んでいたスコップ・ツルハシ、そして銃剣付き小銃で反撃を開始した。 戦闘開始からそう経たないうちに、蒼星兵にも死傷者が出始めた。逆にクラフタリア兵から弓で射られたり、スコップやツルハシで殴り倒されたり、銃剣で突き刺されたりと様々であったが、ともあれ双方の被害は次第に大きくなっていく。 そしてついにクラフタリア上陸部隊の指揮官であったウッドワード大佐が打ち取られてしまう。壁際に追い詰めた蒼星兵を素手で殴って嵌め殺す等活躍していたウッドワード大佐であったが、ついに斧で斬首され殺害された。 しかし、蒼星側も限界が早期に訪れた。奇襲に成功はしたものの、クラフタリア兵の必至の反撃で無視できない被害が出つつあり、既に奇襲効果は失われていた。 戦車なども限定的ながら稼働を開始しており、いずれ形勢が逆転されてしまうと判断した蒼星陸軍指揮官○○は撤退を決断、間もなく蒼星兵たちは再び森林へと撤収していった。 奇襲による被害は甚大であり、死傷者の数は今回の戦争で最大となった。 とはいえ未だ部隊は継戦能力を維持していたため、指揮を引き継いだモンタルボ中佐は作戦続行を決断。負傷者を後送しつつ部隊を再編制、アンカレッジへの進軍を再開した。 |
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DICEとクラフタリアの停戦と、アンカレッジの戦い クラフタリア陸軍上陸部隊がアンカレッジへと進撃する中、蒼星・クラフタリア両国国内で少しずつ早期講和を求める声が大きくなっていった。 そもそもCELTO加盟国同士の戦争であり、戦争を支持しているのも蒼星ではショーパン純愛派、クラフタリアにおいてはこれに反発する反ショーパン純愛派のみであり、両国の穏健派は講和への道を模索し始めていた。 クラフタリア側は純愛派への謝罪を行い、DICE側はクラフタリアへの過度な純愛思想の強制をしないことをそれぞれ確約し、停戦へ向けた交渉を開始したのである。 粘り強い交渉の結果、まもなくDICE加盟国(瑞州・ラエリア・月の谷)とクラフタリアの間で停戦協定が結ばれ、大西洋に展開していたクラフタリア艦隊とDICE連合艦隊は撤退を始めた。 しかし、蒼星での戦いはこの時点でも継続していた。蒼星側の主戦派であるショーパン純愛派はクラフタリアに対する徹底抗戦を主張しており、クラフタリアでもショーパン撃滅すべしとの過激な主張が一部で行われていたのである。 蒼星へ侵攻した部隊も反ショーパン派の将兵を中核としたものであり、アンカレッジ市街地へと到達すると蒼星軍ショーパン純愛派部隊と小規模ながら激しい戦いを開始した。 双方の勢力が民間人を巻き込まないことを最優先事項として交戦した結果、小規模部隊同士による銃撃戦と、グレイシャー・ ビュー遭遇戦のような近接戦闘を主体に戦闘が行われることとなった。 蒼星軍ショーパン純愛派の抵抗は概ね散発的であり、クラフタリア上陸部隊は戦いを優位に進めたものの、これはショーパン純愛派の作戦であった。 ショーパン純愛派議員が立てこもる議事堂付近へと到達したクラフタリア上陸部隊は、突如として蒼星軍ショーパン純愛派の激しい抵抗を受け、それ以上の前進が困難となってしまう。 クラフタリア上陸部隊は戦車によってこれを突破しようと試みるも、対戦車ミサイルの攻撃で損傷・擱座させられてしまい、攻め手を失う。しかし蒼星軍ショーパン純愛派もまた、被害の拡大が無視できなくなっていた。 アンカレッジでの戦いが佳境に入る時期になると、クラフタリアと蒼星の両国で講和に向けた動きが本格化、双方が相手側の主義主張・信条を認めつつも、一部過激派に対する処罰などを盛り込んだ講和条約の草案が作成された。 両国の世論も講和支持者が多数派を占めるようになっており、友邦との不幸な対立から起きた戦争を一刻も早く終わらせるべきであるとの主張が、開戦時の強硬な主張に変わって主流となりつつあったのである。 |
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文章 あああああ |
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文章 あああああ |
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文章 あああああ |
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終戦と講和 | |||||
アンカレッジの戦いにおいて双方が攻め手を欠き膠着状態に陥ると、終戦へ向けた両国の動きが活発化するようになっていった。 蒼星では過激なショーパン純愛派議員が一部解任され、クラフタリアにおいても蒼星との戦争継続を主張する議員が相次いで解任されるなど、瞬く間に過激な主張を行う勢力が一掃されていった。 中立国A(イットリカン?)が蒼星及びDICE加盟国とクラフタリアの仲介へと乗り出し、同国の都市○○にDICE各国とクラフタリアの代表が集結すると、講和条約が速やかに締結された。 講和条約においては、将来的な禍根と再度の衝突を避けるべく、双方の勢力が可能な限り相手国に賠償その他の要求を行うことが避けられた。このため条約締結までにさほど時間はかからなかったが、反面これに不満を持つ層も一定数存在した。 特に激しく衝突し大きな被害を受けたクラフタリアと蒼星両国では、講和の条件に対する不満の声も少なからず存在したが、そのような主張はCELTO加盟国同士の戦争を一刻も早く終わらせるべきとの主張に飲み込まれ消えていった。 戦場となった蒼星では民間人及び施設に対する被害は微少であり、その少ない被害も復興費用をクラフタリア政府が負担することで合意したため、戦後処理は異例と言えるほどに円滑に進んだ。 |
imageプラグインエラー : 画像URLまたは画像ファイル名を指定してください。講和会議の風景 | ||||
影響 | |||||
この戦争は、参戦した各国、特にクラフタリアと蒼星に大きな教訓をもたらした。 クラフタリア陸軍は北連最終戦争以後規模・装備・練度いずれの面でも大きく強化されていたものの、それでも蒼星軍に対しては劣位であり、待ち伏せ等不利な状況が多かったとはいえ終始劣勢な戦いを強いられた。 一方の蒼星軍も優勢な海空戦力を持つクラフタリア軍に対し奮戦したものの、大型艦艇の少なさを始めとした決定的に不利な部分を覆すには至らず、最終的には海上・空中の双方で優勢を失った。 両国は戦後、戦争から得られた教訓をもとに自国軍備の増強に努めることとなった。 また大西洋でクラフタリア艦隊と対峙した月の谷・ラエリア・瑞州のDICE諸国の連合艦隊は、航空戦力を除けばクラフタリア艦隊に対し優位な戦力を有していたにも関わらず、最後までクラフタリア艦隊を撃退するには至らなかった。 この背景には可能な限りの交戦を回避しようとする動きがあったとはいえ、DICE加盟国各軍の連携は十分ではなかったこともまた確かで、これを問題視したDICEは戦後、DICE機構軍を中心に各国軍が緊密に連携する体制の構築に邁進することとなる。 この戦争は一国vs一機構全体という珍しい対立構図があり、またCELTO加盟国同士で行われた初の戦争という側面も有している。 戦争当事国以外でもこの戦いを注視していた国は多く、以後の外交や軍備拡充の方向性に少なくない影響を残したのである。 |
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