嘲笑 ◆/Fnde2WILg
「そこの女。何があったか説明してもらうわよ」
「イヤダネ。ワタシはサーニャの為に全員を殺すんダ!」
曹操とエイラは互いに銃を向け一種触発の状態を作り出している。
「こんな殺し合いに乗ってどうするっていうの!
主催者が願いを叶えてくれる保障なんてあるわけないじゃない?」
主催者が願いを叶えてくれる保障なんてあるわけないじゃない?」
「ワタシは確率が高い方を選んでるだけダ。」
「はぁ?あんた馬鹿?」
だが緊迫した状態にも関わらず、如々にエイラの興奮は冷めつつあった。
「……ソリャソーダナ、お前じゃ全員殺して優勝するなんてデキネーしナ。
私は違うゾ。誰だろうが何人だろうが、サーニャ以外なら全員殺してヤル。」
私は違うゾ。誰だろうが何人だろうが、サーニャ以外なら全員殺してヤル。」
――既に、こちらが今から撃つステアーAUGの弾道は曹操の回避行動を予知して
全身に弾丸を命中させている。回避際に向こうも撃ってくるようだが少しだけ
体をずらせば掠りもしない。本来素人は的に命中させることすらできないことを
考えればそれでも大したものだがある程度慣れたことでかえって分かりやすい弾道を描いている。
後ろに居る男は、さっき死んだルッキーニと一緒に居た奴みたいに身を呈して目の前の女を
庇おうとするが間に合わない。反撃しようにもそもそも銃を持っていない。
どう動いても避ける間もなく直後に死ぬ。
全身に弾丸を命中させている。回避際に向こうも撃ってくるようだが少しだけ
体をずらせば掠りもしない。本来素人は的に命中させることすらできないことを
考えればそれでも大したものだがある程度慣れたことでかえって分かりやすい弾道を描いている。
後ろに居る男は、さっき死んだルッキーニと一緒に居た奴みたいに身を呈して目の前の女を
庇おうとするが間に合わない。反撃しようにもそもそも銃を持っていない。
どう動いても避ける間もなく直後に死ぬ。
(コイツは全く問題にナラねーナ……デモ。)
「戦っちゃ、駄目ーーーー!!!!」」
「あなた!目を覚ましたの?」
起き上がったルッキーニがこちらへ向かって駆け出していた。恐らく、私達を止める為に。
ルッキーニがこの場に介入することで少し未来が変わろうとしていた。
ほんの少し先の未来をイメージとして感じることができるのが私の能力。
というより実はほんの少しの先以上は見てもあまり意味がなかったりする。
見えた未来というのは介入者の存在によって未来直ぐ変わってしまうからだ。
まあ分岐がないとそもそもこの能力にまったく意味がないんだが。
例えばビームが命中すると予知したら自分はそれを回避する。
相手が避けると分かったら少しずらして命中させる。
運命とは絶対ではなく常に更新されるもの。
ルッキーニがこの場に介入することで少し未来が変わろうとしていた。
ほんの少し先の未来をイメージとして感じることができるのが私の能力。
というより実はほんの少しの先以上は見てもあまり意味がなかったりする。
見えた未来というのは介入者の存在によって未来直ぐ変わってしまうからだ。
まあ分岐がないとそもそもこの能力にまったく意味がないんだが。
例えばビームが命中すると予知したら自分はそれを回避する。
相手が避けると分かったら少しずらして命中させる。
運命とは絶対ではなく常に更新されるもの。
(でもソレを覗き見て対応できるのは私ダケ。)
「エイラ!話を聞いてよーー!!」
既にいかに参加者を効率よく殺すかということしか興味がない今のエイラにとって、
説得優先ですぐ攻撃してこない参加者などただの的でしかない。
そんなことさっき襲ったことで知ってる筈なのになんで戻ってくるんダヨ?
せっかく助かったんダゾ、早く逃げろよ。
大体わたしを攻めてるけど、お前もシャーリーが死んだらどうするんダ?
それでも絶対殺し合いに乗ったりしないのか?
ちょっとイライラしてきた。
すぐさまルッキーニが介入した状態の未来を視覚する。
その意外な結果をみて少し驚き、久々に本来の悪戯心が蘇ってきた。
口元でニヤリと笑い、
説得優先ですぐ攻撃してこない参加者などただの的でしかない。
そんなことさっき襲ったことで知ってる筈なのになんで戻ってくるんダヨ?
せっかく助かったんダゾ、早く逃げろよ。
大体わたしを攻めてるけど、お前もシャーリーが死んだらどうするんダ?
それでも絶対殺し合いに乗ったりしないのか?
ちょっとイライラしてきた。
すぐさまルッキーニが介入した状態の未来を視覚する。
その意外な結果をみて少し驚き、久々に本来の悪戯心が蘇ってきた。
口元でニヤリと笑い、
(コイツはオマエにヤルよ、ルッキーニ。)
曹操に向けていたステアーAUGを唐突に横へ向け、走ってくるルッキーニ目掛けて一斉掃射した。
◇ ◇ ◇
「にゃ!?」
エイラがこっちのほうも見ないで行き成り撃ってきた。
慌てて急停止して両手を突き出し、最初に空でエイラと戦った時みたいに高熱魔法を身に纏って蒸発させようとした。
かなり疲れてるがあの肉のおかげでまだまだ絶好調だ。
伸ばした手の先から弾丸を蒸発させる為の熱が出る。が、魔力不足の為か、飛んでくる弾丸をすべて蒸発させることはできない。
だが通常と違ってこれは制限されてないのか、使用中は自分の熱が当たるのをふせぐための一瞬で消える小さいシールドが
体の回りに幾重に張られているのだ。その為結果的に飛んでくる弾丸をすべて防ぐことができた。
慌てて急停止して両手を突き出し、最初に空でエイラと戦った時みたいに高熱魔法を身に纏って蒸発させようとした。
かなり疲れてるがあの肉のおかげでまだまだ絶好調だ。
伸ばした手の先から弾丸を蒸発させる為の熱が出る。が、魔力不足の為か、飛んでくる弾丸をすべて蒸発させることはできない。
だが通常と違ってこれは制限されてないのか、使用中は自分の熱が当たるのをふせぐための一瞬で消える小さいシールドが
体の回りに幾重に張られているのだ。その為結果的に飛んでくる弾丸をすべて防ぐことができた。
「もう、酷いなー!」
眩しさの為少しの間瞑ってしまった目を開ける。
「……え?」
「け、剣司!?」
そこで見えたのは。
蒸発しきれなかった幾つかの弾丸が速度を変えぬまま斜め前方に飛び散り、
その弾道の先に居たえらそうな女の人の付人見たいな人の頭部に突き刺さっている光景だった。
蒸発しきれなかった幾つかの弾丸が速度を変えぬまま斜め前方に飛び散り、
その弾道の先に居たえらそうな女の人の付人見たいな人の頭部に突き刺さっている光景だった。
曹操の後ろに控えていた近藤剣司はゆっくりと膝を崩し、うつ伏せに倒れこんだ。
「…う、嘘…。」
「ハハハッ!サンキュー!ルッキーニ。」
エイラがこっちを向いて笑顔を見せる。久々に見るエイラの笑顔。でも、その顔には基地で見せた
心地よさはなく、ぞっとする不快感が感じ取れた。
万に一つもないような不幸な事故。そもそも本来シールドが張れない筈なのに跳ね返るなんて
想定できる筈がない。でも、それが起こると分かってわざと自分を攻撃して。
心地よさはなく、ぞっとする不快感が感じ取れた。
万に一つもないような不幸な事故。そもそも本来シールドが張れない筈なのに跳ね返るなんて
想定できる筈がない。でも、それが起こると分かってわざと自分を攻撃して。
パン!
曹操の銃から放たれた弾丸が、ルッキーニのお下げを霞め、髪の毛がパラパラと地面に落ちた。
「貴様ぁ!!よくも私の家来を!!」
「ち、違っ…!」
私じゃない!でもどうやって説明しよう?
溶けた弾丸が肉を焦がす臭いがする。もう倒れて顔も見えない知らない男の人が倒れ伏せて死んでいる。
溶けた弾丸が肉を焦がす臭いがする。もう倒れて顔も見えない知らない男の人が倒れ伏せて死んでいる。
「ないってんダ?オマエがやったんだろ?やっぱ私達は仲間だったんダナ。」
私が殺し合いを止めなきゃいけないのに。私が。
――――ワタシガコロシタノ?
ナガスミが死んだときも我慢していた涙が頬を伝い、背を向けてその場から逃げだした。
「……う……ウワァァァァァン!!!!」
「ちょっと!待ちなさい!」
それを追いかける曹操の背中にステアーの銃口を向け、引き金を引く。
カチリと、弾切れを告げる金属音が鳴った。
カチリと、弾切れを告げる金属音が鳴った。
「あーあ、頑張れヨー、ルッキーニ……クククッ……アハハハハハッ!!!!」
見えなくなる二人を見届け、笑った。
「……さてト。」
剣司の死体まで歩いていき、右腕を蹴り飛ばす。手に持っていたスタンガンが転がり落ちた。
「ショボイナァ。ま、ナイフ折れちゃったし、ナイヨリマシカナ。」
ソレを拾い上げ、北の方を見る。
さっき戦ったストライカーを使っていた男が落ちたと思われる方向を。
とりあえずアレを手に入れよう。地上戦で動きが制限されていたが、あれが使えるんなら無敵だ。
とはいえ少し疲れたのでしばらく歩くことにした。直ぐに魔力も回復してまた飛べるようになるだろう。
さっき戦ったストライカーを使っていた男が落ちたと思われる方向を。
とりあえずアレを手に入れよう。地上戦で動きが制限されていたが、あれが使えるんなら無敵だ。
とはいえ少し疲れたのでしばらく歩くことにした。直ぐに魔力も回復してまた飛べるようになるだろう。
「器のおおきーいひーとはー!ちょっとのこーとは気にしないんダゾー♪
あーめが降ってもキニシナイー♪かーぜが吹いてもキニシナイー♪
ぶっちゃけ妹のほうが可愛いよね!とか言われても!キニシーナーイー!モーイッチョー!」
あーめが降ってもキニシナイー♪かーぜが吹いてもキニシナイー♪
ぶっちゃけ妹のほうが可愛いよね!とか言われても!キニシーナーイー!モーイッチョー!」
自作ソング、「器の大きい人の歌」を口ずさみながら商店街を優雅に歩く。
放送まであと数分。彼女が最愛の者の死の事実を突きつけられるまでに残された時間はあと僅か。
放送まであと数分。彼女が最愛の者の死の事実を突きつけられるまでに残された時間はあと僅か。
◇ ◇ ◇
曹操は座り込んでワンワン泣いているルッキーニと呼ばれた女の子の様子を背後で眺めている。
シグザウエルの弾丸は既に撃ちつくしていた。まったく、使えない武器だ。
でも、それは今の状況だと寧ろ好機と思うべきか。曹操は銃を地面に叩きつけた。
シグザウエルの弾丸は既に撃ちつくしていた。まったく、使えない武器だ。
でも、それは今の状況だと寧ろ好機と思うべきか。曹操は銃を地面に叩きつけた。
(さっきの女は嘘をついている。あの娘は仲間じゃない。)
逆上して冷静な判断を見誤い遊ばれた。覇王ともあろう者がこれは失態だ。
「今度こそ、何があったか説明してもらうわよ。」
ゆっくりと、ルッキーニに近づいていった。
少し先の未来で判断できるほど、人の心は単純ではないのだ。
【一日目 G-2 商店街 早朝(放送直前)】
【エイラ・イルマタル・ユーティライネン@ストライクウィッチーズ】
[状態]:健康 疲労(小)
[装備]:モップ@現実、アサルトライフルステアーAUG(30/30)@現実、スタンガン@現実
[道具]:基本支給品×1、ステアーAUGの予備弾倉×1、未確認支給品0~2
[思考]
基本:サーニャのために他の参加者を皆殺しにする
1:サーニャと合流する
2:魔力を回復させて再び飛行する
※ステアーAUGの予備弾倉を1つ使用しました
※折れ曲がったコンバットナイフ@現実は捨てました
[状態]:健康 疲労(小)
[装備]:モップ@現実、アサルトライフルステアーAUG(30/30)@現実、スタンガン@現実
[道具]:基本支給品×1、ステアーAUGの予備弾倉×1、未確認支給品0~2
[思考]
基本:サーニャのために他の参加者を皆殺しにする
1:サーニャと合流する
2:魔力を回復させて再び飛行する
※ステアーAUGの予備弾倉を1つ使用しました
※折れ曲がったコンバットナイフ@現実は捨てました
【一日目 G-3 道路 早朝(放送直前)】
【フランチェスカ・ルッキーニ@ストライクウィッチーズ】
[状態]:呆然自失、体力は絶好調! 満腹、疲労(中) 魔力消費(中)
[装備]:箒@現実、包丁@現実、FN Five-seveN(20/20)@GUNSLINGER GIRL
[道具]:基本支給品、未確認支給品0~2、Five-seveNの予備マガジン×4、商店街で手に入れた道具、謎の魚肉の塩漬け
[思考]
基本:シャーリーや芳佳たちを探して、殺し合いに乗っている人たちを止める
1:……どうしよう。
[状態]:呆然自失、体力は絶好調! 満腹、疲労(中) 魔力消費(中)
[装備]:箒@現実、包丁@現実、FN Five-seveN(20/20)@GUNSLINGER GIRL
[道具]:基本支給品、未確認支給品0~2、Five-seveNの予備マガジン×4、商店街で手に入れた道具、謎の魚肉の塩漬け
[思考]
基本:シャーリーや芳佳たちを探して、殺し合いに乗っている人たちを止める
1:……どうしよう。
【曹操@真・恋姫†無双】
[状態]:ダメージ(微小)
[装備]:SIG SAUER P220@現実 0/9 予備弾倉x3
[道具]:基本支給品×1、ランダム支給品0~2
[思考]
基本:再び于吉を倒す
1:目の前の女(ルッキーニ)から何があったかを聞きだす
2:兵隊を集める
3:必ず後悔させてやるわ
[状態]:ダメージ(微小)
[装備]:SIG SAUER P220@現実 0/9 予備弾倉x3
[道具]:基本支給品×1、ランダム支給品0~2
[思考]
基本:再び于吉を倒す
1:目の前の女(ルッキーニ)から何があったかを聞きだす
2:兵隊を集める
3:必ず後悔させてやるわ
043:思い出は奪われ、憎しみの熾火が燻ぶる | 投下順に読む | 045:スクラップド・プリンセス |
時系列順に読む | 046:誤解~だんぜつ~ | |
034:黒豹少女-閃光と共に- | エイラ・イルマタル・ユーティライネン | 000:[[]] |
フランチェスカ・ルッキーニ | 000:[[]] | |
曹操 | ||
近藤剣司 | 死亡 |