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堕天使~foring-Angel~

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堕天使~foring-Angel~ ◆/Fnde2WILg 氏



拝啓、オフクロ様。

竹之内君にフレディ。
まさかあの二人が死んでしまうとは夢にも思いませんでした。
竹之内君はともかく、フレディもやっぱり死ぬときは死ぬんですね。
ハッキリ言って僕の人生における最大のピンチです。

「林田君は……無事だったみたいだね。」

名前を呼ばれなかったということはそういうことだろう。
しかしもう参加者のうち、もう半分も殺されてしまった。
人殺しの数は僕の予想を遥かに上回っているとみて間違いない。
疲労の回復の為ちょっと休んでいたがこれは隠れている場合ではないかもしれない。
林田君、そしてメカ沢君。一刻も早く合流しなくては。

シルバースキンに身を包んだ神山高志が重い腰を上げた、その時だった。

「そこで何をしているの?」

背後から少女の澄んだ声が聞こえたのは。
神山が振り向くと、そこには制服姿の綺麗な少女が立っていた。

「や、やぁ。君も生き残りかい?よかったね、殺されなくて。」
「……ええ、寝てたらいつの間にか放送時間になってたわ。」

少女は少し憂いを秘めた目をして呟く。

「なんだか知っている人も呼ばれたみたい。どうしても思い出せないのだけど。
 すごく大切な思い出だった、気がするわ。」
「そうなんだ、僕も知り合いが何人か呼ばれてね。悲しいことだ。」

ここで神山はふと大事な事を思い出す。
何故自分は林田君と分かれてここまで逃げてきたのか。

「そうだ!ここも危険なんだ!人殺しがまだ近くにいるかもしれない!」
「人殺し?」
「ああ!僕の警告を聞かなかったかい?すぐ移動しよう!」
「……悪いけど、多分私も人を殺す側だわ。」
「え?」

天使みたいな美少女は膠着した神山をじっと見つめる。

「君が?冗談だろ?」
「何も分からないもの。そうするのがいいと言われたわ。もう私にはその道しか残されていない。」
「ははは。嘘を言っちゃいけないよ。君みたいな年端かも無い女の子がどうやってこの過酷な殺し合いで
 生き残るつもりだい?だったら証明してごらん。」
「了解。」

瞬間。腹部に強烈な衝撃を受けた神山は大きく吹き飛ばされた。
数メートル離れて尻餅をつく。

「がはぁ!」
「……硬いわね。」

いつの間にか天使(見た目のイメージで神山が命名)の右手の裾から
半透明の刃が飛び出していた。シルバースキンが少し弾け跳び、ジワジワ修復されていく。


「な、なにするだぁー!?」
「あなたが証明しろと言ったから。」
「と、とにかくもちつくんだ!」

あまりの狼狽振りに喋り方が少し変になってる神山を無視して天使は刃を見つめて何かを喋った。

「ガードスキル、HandSonic、version.3」

一瞬で、透明の刃がトライデント状の無骨なシルエットに変化する。
天使の瞳がきらりと光り、再び襲い掛かってきた。

「う、うおぉ!!」

慌てて防止を脱いでガードする。
パキンと清清しい音と共にトライデントは帽子を貫き、神山のジャケットの襟に接触した。

「……これならイケるわね。」
「う、うわぁぁぁぁぁ!!!!」

せっかく回復させたばかりだかそんなこと言っている場合ではない。
帽子を被り直した神山は死に物狂いで逃走した。

その離れていくシルエットを立ち尽くして眺める天使。

「追わなくていいのですか、エンジェル?」

完全に姿が見えなくなった頃、物陰からこの状況の黒幕が姿を現した。

「あなたの傍を離れるわけにはいかないから、サイスマスター。」
「あぁ、そうだね。やれやれ、まさか仕留め損ねるとは。」
「ごめんなさい。」
「いやいや、初戦だし気に病むことはないよ。
 それに、仮にもサバイバルを生き残った連中の一人だからね。それなりに強いだろうさ。」

放送を聴き終えたサイスマスターは最大の脅威と思われたツヴァイの死に歓喜を覚え、
彼を殺したエイラとやらに祝福を送ったが、同時に少し焦っていた。
予想以上にあまりにもペースが速すぎる。
あの恐ろしい男、ツヴァイも所詮は人間の域を出ていない以上この島においては弱者に過ぎなかったのだろう。
もはや生き残っている連中に直ぐ殺せるような弱者は残っていないのかもしれない。
果たして生まれたての雛も同然のエンジェルが戦えるのか?

「やれやれ、少し動くのが遅かったですかねぇ。」

そんな憂いを察したように、天使は優しく微笑みかけた。

「心配しないで、サイスマスター。あなたの護衛とあの男の始末。同時に進行中です。」

「なんだって?」


◇  ◇  


神山は走っていた。死に物狂いで命を懸けて。
時々後ろを振り向き、叫ぶ。

「落ち着くんだ天使さん!君は殺し合いに乗っちゃいけない!」

「……私は天使じゃないわ。」

クールに追走する襲撃者が返答する。そう、彼は追われていた。
さっきから疲れた様子もまったく見せずに追いかけてくる天使のような少女に。
ただでさえ今日は走ってばかりなのだ。やがて息が切れてくる。

「ゲホッゲホッ!」

「……もらった。」

パッシブスキル――Overdrive.

身体をブーストさせ、ペースを乱した神山に止めを刺すべく襲い掛かる!
だが、その時。正面からある物を見た天使は目を見開き動きを止めた。

「伏せろ!」
「え?」
「ガードスキル、delay――!」

強烈な爆音と共に、天使が炎に包まれ激しく吹き飛んだ。
放物線上に飛んでいき、道路にバウンドする。

「大丈夫か?」
「え、ええ。助かりました。」

フリーガーハマーを構えた黒が、物陰から姿を現した。
しかし黒は神山を無視し、倒れている天使を凝視する。
むくりと、天使が上半身を起こした。

「直撃した筈だが……契約者か?」

天使はパンパンと埃をはらった。
その全身は煤だらけで制服が破れ、下着が露出している。

「ガードが甘いわね。この状態じゃ、二人相手は少しきついかも。」

両手をだらりと下げ、天使は呟いた。

「ガードスキル、ha-monisuku.」

瞬間。

「何!?」
「えぇ!?」

天使がホログラムと共に分裂し、二人に増えた。
新しい方の天使は制服も新品になっている。


「じゃあ、あなたは黒い強そうな方をお願い。」
「人遣い荒いわね。でも、ま、それが適任かな。」

「「ガードスキル、HandSonic、version.2」」

二人並んだ天使達が、両手から刃を突き出し、四本の鋭いスライド音が鳴る。
それの様子を黒はじっと睨みつけて見ていた。

「感傷に浸る暇も無し、か。本当に地獄だな……銀。」
「誰ですそれは?」
「お前には関係の無い話だ。それより、生き残りたければもう少し動け。」
「そ、そうですね。」


拝啓、オフクロ様。
ハッキリ言って僕の人生における最大のピンチです。



【一日目 G-4 道路 朝 】


【黒@DARKER THAN BLACK】
[状態]健康、放心状態
[装備]椎名の短刀×2@Angel Beats!
[道具]基本支給品×2、ロープ@現実、フリーガーハマー(残弾60%)@ストライクウィッチーズ
[思考]
基本:銀とともに殺し合いから脱出する筈だったが…
1:銀…
2:観測霊や時間を操る契約者(アンバー)との接触を図る
3:とにかく、なんとか逃げ延びる
[備考]
※一期最終回後から参加。契約能力使用可能。
※蘇芳の事は別の時間から来たと考えています

【神山高志@魁!!クロマティ高校】
[状態]:胸部に痣、疲労(大)、喉が痛い
[装備]:核鉄「シルバースキン・アナザータイプ」@武装錬金、拡声器@現実
[道具]:基本支給品×1 未確認支給品0~1
[思考]
基本:この島から逃げる為に仲間と協力者を集める
1:僕の考えは正しかった!
2:一刻も早くメカ沢くんを手に入れる
3:このコートは防弾ジャケットだったのか!
4:これはヤバイ

【立華かなで(B)@Angel Beats!】
[状態]:疲労(小)、制服ボロボロ、全身火傷
[装備]:制服、エンジェルプレイヤー
[道具]:なし
[思考]
基本:マスターの命令に従い、参加者を駆逐する
1:神山高志を殺す

【立華かなで(C)@Angel Beats!】
[状態]:健康
[装備]:制服、エンジェルプレイヤー
[道具]:なし
[思考]
基本:マスターの命令に従い、参加者を駆逐する
1:黒を殺す

「ふ、ふは、ふはははははははは!!!!!」

サイスマスターは笑いが止まらなかった。
まさかこの少女がコレほどまでの規格外とは。

「くくく。まったく、まるでギャンブルで大穴を当てた気分ですねぇ。おや?」

二人で並んで歩いていると、やがて宿泊施設に辿り着いた。
恐らく電光掲示板で部屋を選択すると鍵が出てくるタイプの。

「マスター?」
「これはちょうどいい。さ、中に入りましょう。ほんの少しばかりのお礼ですよ、マイエンジェル。」
「はぁ。」

サイスマスターは天使、かなでの肩を抱き、宿泊施設の中に入っていった。

【一日目 G-3 宿泊施設前 朝 】


【サイスマスター@Phantom ~Requiem for the Phantom~】
[状態]:健康 、気分高騰
[装備]:白い普段着
[道具]:基本支給品×2、無線機、オートマグ@現実、義体用の薬品セット@GUNSLINGER GIRL、ランダム支給品0~1
[思考]
基本:どのような形であれ、このゲームに勝利する。
1:エンジェルの教育
2:アインを利用する。策を弄する。
3:適切な行動の為の情報を集める。
※アインとは今後の方針、緊急の連絡方法等を事前に決めました。

【立華かなで(A)@Angel Beats!】
[状態]:健康、脇腹に刺し傷(縫合済み)、記憶喪失
[装備]:制服、エンジェルプレイヤー
[道具]:なし
[思考]
基本:マスターの命令に従い、参加者を駆逐する。――に会いたい。
1:マスターの命令に従う
2:――を探す為に学校に行きたい?


057:な…!?オ…オレの体がアザラシになってる!? 投下順に読む 059:『ハムレット』の四人の亡霊
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043:思い出は奪われ、憎しみの熾火が燻ぶる 神山高志 0:[[]]
029:天使~Angel~ サイスマスター 69:シミュラークル
立華かなで

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