ぼくは何気なくテレビをつけて、番組を見ていた。何かのバラエティだ。そろそろ答えをというタイミングで、CMに移り変わった。
普段ならば「またいいところでCMかよ!」と言っていたであろうぼくはそのCMに釘付けになった。
月兎の神装巫女、つきみんの映ったCMに。
月兎の神装巫女、つきみんの映ったCMに。
CMのシーンはお月見の時期の、満月の夜だった。月を映してから上から下を見下ろすアングルから始まり、シーンは下つきみんへと移動。手に持っているのは月見ハンバーガー。それをつきを見上げウキウキとした楽しそうな感じのステップを踏みながらパクリ大きなひとくちで笑顔で美味しそうに小柄ながらも食べる。そして会社のロゴが表示されCMが終わる。それだけのCMだ。
普段のぼくなら気にもとめない。むしろ早く終われ続きをとなっていただろう。だけどやけに目に焼き付いていた。
あの笑顔が、大きなひとくちがすごくハンバーガーを美味しく感じさせた。それで勢いのままに続きを見るためバラエティ番組に予約ボタンをポチり通すと、ぼくは月見ハンバーガーを買いに出かけていた。