目前のデザイア ◆SrxCX.Oges



 秋葉原までお疲れ様。
 連絡が取れなくてごめんね。ちょっと立て込んでいたんだけど、もう片付いたから大丈夫よ。

 疲れているところに申し訳ないけど、あなたにまたやってほしいことがあるの。
 青いシャツを着た髪の長い中学生くらいの女の子を捜してくれないかしら。私は今、その子を探しているの。
 もし見つけたら合流してね。ただし、出来れば話しかける前にその子が一人か、それとも誰かと一緒にいるか先に私に教えてくれないかしら。
 同行者がいた場合は、まずは見た目の特徴だけでも報告して。そして女の子と合流した後で、もし余裕があったらもう少し詳しい状況の報告をお願いね。
 その女の子を殺したりする必要なんか無いわ。一緒に仲良くしてあげてね。
 あなたは他人と関わることに自信が無いかもしれないけれど、やればできる子だってことは私がよく知っている。だから怖がらないで話しかけて。きっと上手くいくわ。

 それと、秋葉原の地理はあなたも詳しいわね? 勿論あなたが今いる秋葉原はおかしな点があるけど、それでも大体は同じだと思う。
 だから、もし何か見つけたい物があれば探して欲しいの。出来ればあなたと私にとって役に立って、それと見つかる当てのある物ね。
 もしも見つけたら嬉しいけど、見つかりそうに無かったらちゃんと諦めて。あまりこだわりすぎないようにね。

 これは何度も言っていることだけど、無茶だけはしないで。
 あなたは不思議なカードデッキで戦えるようになったのかもしれないけれど、それでも危険には変わりないわ。
 出来る限り危ない事態は避けるようにね。私にとってあなたが傷つくのが一番嫌だってこと、どうか忘れないで。

 こんな辛い状況だけど、私は今までと変わらずにあなたを応援し続けて、あなたの力になるわ。
 今までの指示だって、必ずあなたと私のためになるものだから。
 だから、あなたも頑張ってね。返事を待ってます。

   あなたのお母さん、FBより


「送信、と」
 カザリの親指が携帯電話の中央のボタンを押す。液晶画面に『メールを送信しました』のメッセージが表示されたのを見て、ふう、と一息ついた。
「やっと送れたよ。制限付きとか面倒くさいねえ」
 秋葉原駅に到着した萌郁からのメールに返事を送るのには一手間必要とされた。まず携帯電話で連絡が取れる範囲の制限を把握するため、まず萌郁を秋葉原に向かわせ、カザリ自身はIS学園で待機した。その結果、彼女の移動中のメールは問題なく届いたのに肝心の秋葉原駅到着の報告はなぜか届かなかった。その後、一旦IS学園の敷地外に出てみるとメールの受信に成功した。
 ここから推測するに、携帯電話で交信できる範囲はマップで言うと半径2エリア前後であり、IS学園と秋葉原駅との間では交信できなくなるようだ。これから萌郁にはもっと移動してもらわねばならないとなると、彼女の手綱を握り続けるためにカザリ自身もIS学園を離れて移動するべきだろう。
 勿論、大樹も同行させる。IS学園の探索を望む大樹を外に連れ出した上でその旨を伝えるとあからさまに不服そうな顔を見せたが、すぐに了承した。自らの立場を弁えられる頭を持っていてくれて、こちらとしても助かる。

「まあそれはそれとして、ちゃんと仲良くしてやってね。……メズールと」
 萌郁への新たな指令は、条件を課した上でのメズールの身柄の確保だ。
 四面楚歌の状態で殺し合いを始めたメズールも、すでに優勝に向けて何らかのアクションを起こしているはずだ。
 まずルール通りに青陣営を仲間に引き込む道はあるが、一番近くにいて陣営も同じであるセシリア・オルコットが単独行動を取っていたという大樹の情報によると、その路線を選んだ可能性は低い。
 さて、残された道として思いつくのは二つ。一つは、怪人らしく暴力に任せて戦うこと。彼女もグリードなのだから周りに遅れを取ることは少ないだろう。ただし過信は禁物との自覚はするに違いないが。この場合、誰かを無理矢理従わせない限りは単独行動を取る可能性が高い。
 もう一つは、メズールを取り囲む他陣営の参加者達の多くが持つ大なり小なりの正義感を利用して、グリードの姿を隠して善良な人間として取り入ること。適当な女性参加者の名前を借りて無害をアピールすれば、彼らの庇護下に入ることなど容易いだろう。この場合、誰かとの集団行動を取ることになる。
 メズールがどちらを選んだのか、それを萌郁に探らせる。同陣営で殺し合いにも否定的でない萌郁ならば害される可能性は低いだろう。そこでまずメズールに取り入らせ、後はメズールの方針を探り、一先ず萌郁にも同調してもらう。FBとしても同調した振りをする。名前については、メズールが方針に合わせて相応しい名前を名乗るのを待たせてもらおう。
 ただし、実戦において素人同然の萌郁を一人で戦わせたりしたら、メズールに限らず誰が相手でも敗北は目に見えている。それ以前に、ウヴァガメルと比べて頭の切れるメズールのことだ。下手に萌郁に殺意を抱かせようものなら簡単に見抜かれかねない。なので、今の萌郁には殺害の必要無しだと本気で信じてもらい、メズールとの決戦までの間は極力おとなしくしてもらおう。
「『私にとってあなたが傷つくのが一番嫌だってこと、どうか忘れないで』……まだまだ利用し足りないんだから」

 萌郁からの返信を告げる電子音が鳴り響いた。まさかもうメズールを発見したのかと驚きながら受信メールを見ると、予想と異なる内容が書かれていた。曰く、秋葉原でどうしても探したい物があるという。
「……へえ」
 秋葉原を古巣とする萌郁ならそこで新たな発見をするのではないか、と考えて出した第二の指示だが、どうやら期待できそうだ。その探したい物というのがまた興味深い。
 なので萌郁との距離の短縮までの時間潰しも兼ねて、萌郁の提案に許可を出す返事を送った。さほど時間を待たず、了解と返された。次に来るメールは、目標を発見した報告だろう。

 携帯電話をポケットに入れて前を見ると、大樹がここまでの移動に使用したライドベンダーが見つかる。大樹が当然のように停車中のそれの座席に跨り、続いてカザリも当然のように大樹の後ろに座る。
「……自分のバイクは自分で探すんじゃないのかい」
「バイクが二台だと君が逃げるかもしれないでしょ? 僕がバイクで君が徒歩だ、とか言わないだけ有り難いと思いなよ」
「……」
「ほら、早く運転してよ。別に後ろから襲ったりしないから」
 絶対に文句を言いたくてたまらないのだろうが、海東は何も言わずエンジンをかけてバイクを始動させた。表面だけでも忠誠を果たしてくれる彼の姿を見るのは、王を自負する身としては実に心地良い。

 ともかく、まずはメズールの発見が急務であり、そのために萌郁との連絡が取れる範囲内で何処かを新しい拠点とする必要がある。
 その過程で実際に萌郁と遭遇するのを避けるためにも、彼女の位置を知らせるメールを見逃すわけにはいかない。
「後で止まってほしいって言うと思うからそのつもりでね」
「また携帯でメールでもするのかい? さっきから誰と話してるのかな?」
「教えるわけ無いじゃん」


 支給された地図を見た時から、ずっと気になっていた。
 まるで一部分だけぽっかりと切り取られたような秋葉原の、その奇妙さが。
 なぜか時計回りに90度回転させて配置させたようだが、それは実際のところ問題ではない。記憶の中の地図を回転させ直せばいい話だ。
 問題は「切り取られた」秋葉原が駅の周辺のみで、その範囲に“それ”が含まれないことである。

 秋葉原駅に到着した萌郁は、まずFBの指示の中から秋葉原探索を選ぶことにした。対象は、秋葉原で見つけたいものと聞かれて最初に思い浮かんだ“それ”。
 地図を見る限り“それ”がある可能性は低いと理屈を唱えるが、もしも見つかったらきっとFBにとって有益になる物を与えるはずだと理想が捨てられない。
 そして決めたのが、未だ不確定の可能性だからと“それ”の発見に賭けて歩き始めることだった。
「……やっぱり、無いのかな」
 駅から北東に進み続け、しかし目当ての“それ”はやはり見つからない。十数分、本来ならとっくに到達できる時間をかけて急ぎ足で歩いたが、縮尺まで狂った秋葉原ではようやくD-8に入っただけだ。
 だんだんと、黙々と歩く自分の姿が虚しくなってくる。FBに言われた通り引き際も肝心なのだろうか。そんな諦念が感じられ始めた頃には、瞳の色も沈んだものになっていく。
 それでも進行を止めずに秋葉原の外縁付近、地図上のラジオ会館のほぼ真東まで至った。ああ失敗だったか、とついに溜息をつき、疲れた目で周囲の光景を眺める。
 しかし、その両目はある一点に向けられた時に見開かれる。眼差しの先にあるのは一軒の茶色のレンガ壁のビルと、その一階に掲げられた「ブラウン管工房」の看板。
 萌郁はすぐに駆け出していた。

 真っ先に一階の商店が目に入る。この状況で商店が営業しているわけもなく、開け放たれた入り口の向こうはひたすら薄暗い空間であった。店内には今時珍しいブラウン管テレビがいくつも陳列されているが、一つも電源は点いていない。
 店が使われていないのだから、当然ながら筋肉質の男性店長も、店先で遊ぶ小学生くらいの女の子も、周りから「バイトのお姉ちゃん」とか「スズさん」と呼ばれる三つ編みの女性店員もいない。
 萌郁にとって大事なのはこちらではない。それ以上の興味を持つことはなく、商店から目を離してビルの端の階段へと足を踏み出し、二階へ駆け上がっていく。ドアを見つけたら一旦呼吸を整えて、そっと開けた。
 その先にあるのは、家具や雑貨が並べられたごくありふれた部屋。人一人いない点を除けば生活感のある空間。しかし、今の萌郁にとっては唯一無二の場所。萌郁の探し求めた“それ”。
 未来ガジェット研究所が、そこにあった。
「良かった」

 本来なら賑やかなはずの室内には、今は誰もいない。それでも小さく頭を下げ、中に足を踏み入れる。 部屋の中を調べる前に、購入済みのタカカンドロイドを五基、窓から空に解き放つ。秋葉原エリア周辺で青いブレザーの少女を探し、見つけた場合はここに帰ってくるように命じておいた。FBの指示をできるだけ多く且つ速やかにこなすためには、こうしたアイテムの利用も必要だ。
 まずは何とはなしに談話室を眺めてみるが、記憶と比べても特に変わった点は見つからない気がする。
 ならばラボ全体を二つに仕切るカーテンの向こう側はどうなのだろうかと思い、早速カーテンを横に引いて奥側の部屋、開発室に入った。
 テーブルの上に置かれた一台のパソコンと、下に置かれた電子レンジがすぐに見つかる。
 研究所を称するには相応しい、けれど弱小サークルにはそぐわない世紀の発明品。未来ガジェット第8号機「電話レンジ」。その効果は、携帯メール限定のタイムマシンだ。

「FBに、報告しなきゃ」
 萌郁が未来ガジェット研究所を探した理由は、この電話レンジを見つけるためだ。
 殺し合いが始まる前日、これを初めて見せてもらってからFBに存在を報告した時、彼女はとても興味深そうな返事をくれた。この状況でも同様に発見できたなら彼女の力になるはずだと思って行動してみたが、幸いにも願いは叶えられそうだ。
 僅かに心躍らせながら、メールに添付するための画像を、携帯のカメラで撮影する。レンジとパソコンを1枚ずつ撮り、確認のために2枚を眺めてみると。
「……あれ?」
 違和感に気付いた。もう一度、今度は眼鏡越しにレンジとパソコンを見つめてみる。
 何かが、引っかかる。この違和感の正体は、何だ?
「あ、無い」
 レンジの観察によって気付いた。接続されていたはずの電話レンジ専用携帯電話が無くなっている。あるはずのものが、無い。
「何、これ」
 パソコンの観察によって気付いた。なぜかパソコンにヘッドギアが接続されている。無いはずのものが、ある。
「どうして?」
 萌郁の記憶の中の電話レンジと現実の電話レンジが一致しない。
 萌郁の記憶の方が曖昧なのかと思ったが、それは考え難い。殺し合いに連れて来られるまさに直前までラボに滞在していたのだから、記憶が薄れるほどの時間は経過していないと思う。電話レンジが激しく発生させた放電も、過去改変のためのメールの文面も、携帯の送信ボタンに添えた親指の感触も、今でもまだ思い出せる程度には記憶に残っている。
 知っているはずのものが全く別物に変貌している。なんだか、気味が悪い。

「……早く報告しよう」
 原因を考えた所で、製作に携わっていない自分に結論が出せるわけも無い。
 そもそも、萌郁は電話レンジの使い方を把握していない。発見したといっても使用できるとは最初から思っておらず、電話レンジの状態を報告するだけの予定であった。こうして変化を目の当たりにしたところで、伝達事項が増えただけの話だ。
 電話レンジの発見、現在の状態と変化した点をまとめて文章化し、撮影した2枚の写真を添付すればメールは完成だ。
 すぐさまFBに送信し、一息ついた。電話レンジの報告が終われば、このラボを訪れた目的は達成だ。


(結局大きな収穫は無し。分かってはいたけど、敗者の身分は辛いものだ)
 ライドベンダーを運転する海東は、もはや振り返ることもないIS学園への名残惜しさを心中で零した。
 本当は学園内部をもっと探索したかったのに、カザリに出発を命じられた以上は逆らえない。それどころか今はバイクの運転までさせられている。手足のように扱われる不快さはあるが、憎らしいカザリの顔を直視せずに済むだけマシと考えるべきか。
 滞在中の数少ない発見といえば、備え付けの教科書の流し読みから得たISに関する知識くらいだ。ISは女性にのみ装備できる機動兵器であり、これの登場により世界の情勢は完全に女性優位に傾いた、というのが「ISの世界」の一般常識らしい。
 連鎖的に理解できたのは、どうやら支給品一覧表の情報は不完全で、例えば並行世界毎の齟齬は無視されていることだ。
 それに頼った大樹がセシリアに無知と嘲笑されたのも今なら頷ける。
 それでも一覧表は有用だと考えているし、彼女のISを諦める気も無い。使える使えないの問題ではなく、“お宝”が“お宝”であること自体が奪う理由として十分なのだ。
 本当ならば奪う前にISの現物をここで見つけようとおもっていたのだが、カザリの都合のせいで出来そうにない。駆けずり回れば一つ二つくらいISが見つけられるのか、それとも支給品以外でISは得られないのか、その確証さえ得られず終いだ。
 本当に、カザリさえいなければ好きなようにやれるのに。そんな苛立ちも、今はまだ心中に留めておく。

 しかしISの件はこれ以上考えても仕方が無いと結論づけてひとまず頭の隅に置き、別の課題に取り掛かる。次の“お宝”は、カザリが弄っていた携帯電話だ。
(さて、あれはどの携帯電話なのか)
 支給品一覧表には画像も無いため、外見的特徴の情報まで不十分だ。文字情報と現物との磨り合わせは自力で行えということか。
 そんな一覧表に一通り目を通し内容を頭に叩き込んだ大樹が気付いた点の一つは、何種類かの携帯電話の存在だった。
 それらを大きく二分すれば、ケータロスやスタッグフォンのように戦闘用のハイテクノロジーを搭載した特殊な機種と、岡部倫太郎桐生萌郁が持つ携帯電話のように平時にしか使わないごく一般的な機種だ。カザリの手元にあるのは見たところ一般的な携帯らしい。
 一般的な部類の携帯は、さらに細かく分類することができる。持ち主が殺し合いの参加者の中にいるか、いないか。「本人の持ち物が本人に支給される」ルールがもしもただの私物さえ対象とするルールとだすれば話は変わってくる。本来の持ち主が不参加の、ランダム配布の携帯だけから検討すれば良いことになるからだ。
 これらの条件から大樹の考え付く物といえば。
(……天王寺裕吾の携帯電話、とか?)
 平凡な機種で、持ち主不在で、さらに特定の参加者との連絡が一覧表では用途として述べられている。先程からしばしばカザリと何者かとの交信に使われる携帯電話の正体としては、あながち間違いではないような気がする。
 尤も、この発想は断片的な情報と推測に基づいた仮説に過ぎず、確証を持つに至るものではない点を忘れるのは禁物だが。

(僕は僕で色々考えさせてもらっているよ。まあ、君には教えないけどね)
 不完全ながらも、やはり支給品一覧表は有益な代物だ。これのおかげで、可能性のレベルとはいえカザリの優位性の一つに目星をつけることが出来たのだから。
 カザリが連絡を取り合っている相手は、おそらく桐生萌郁という人物だ。今の彼は天王寺の名を騙り、彼女を利用しようとしている。
 カザリと萌郁の間の偽装された協力関係は、それを認識した大樹には何らかの形で付け入る隙を見出せるはずだ。
 だから仮説の検証のためにも、またカザリ打倒の契機を作るためにも、カザリが持つ携帯電話を手に入れてみたい。そんな発想が大樹の中で形成されていた。

 ようやく踏み出せた自由と勝利への第一歩に、大樹はカザリの視線の外でほくそ笑む。
 そうして悦に浸っていたから、不意に後ろから声をかけられてつい身体を強張らせてしまった。
「そんなにビックリしなくてもいいのに。携帯使いたいから一回停めてほしいってだけ」
「ああ、彼女からメールでも来たのかな?」
「今度は冷やかし?」


 ラボ訪問の目的を達成したのに、萌郁は落ち着かない様子でうろうろと歩き回っていた。
 少女を探すために自分自身も動くべきだろうかと提起し、捜索範囲の広いカンドロイドの帰りをもう少し待つのが懸命だと否定する。タイムマシンを見つけたのだからもう用は無いだろうと出発を訴え、FBがタイムマシンについて質問するかもしれないと待機を訴える。
 頭の中での議論の未にラボでのもうしばらくの滞在を選び、しかし重要な案件も無いからもどかしかった。
 手持ち無沙汰に耐えられなくなり、気が付いたら無意味な徘徊はラボの中の観察に変わっていった。談話室から開発室、キッチンからシャワー室まで歩いて回り、置かれた物の一つ一つも意識するようになっていく。同時に、記憶の中の姿と差異がないかそれぞれ比べて、たまに携帯に保存した写真も見てみる。
 一通り眺め終わって、談話室のソファに腰掛けた。
 それなりに時間をかけた割には、これといって変化は見出せなかった。せいぜい未来ガジェット1号から7号が無くなっていた程度だ。結果がどうであろうと電話レンジと違って重大ではないはずなのに、変わらぬラボの姿に不思議と安堵を感じる。
 そういえば、実際にラボを訪れるのはこれでまだ三回目だ。それにも関わらず、思いのほかラボの構造を把握していた自分自身に驚いた。どうしてこれほどに記憶しているのだろうか。
 それは、簡単な話だ。
『萌郁さんラボ見たいの? じゃあ後で案内してあげるね。まゆしぃ得意なんだよー』
 この場所を萌郁よりずっとよく知る少女、椎名まゆりが丁寧に教えてくれたから。

 ラボの中を一緒に歩き回っていた時のとても楽しそうなまゆりの姿は、今でも思い出せる。
 うきうきした声色からは彼女のラボへの愛着がひしひしと伝わってきて、どんな時も絶やすことの無い笑顔は見ているだけで安らぎを感じた。触れた掌の暖かさも印象的だ。
 そんな彼女は、彼女がラボを愛するのと同じようにラボのメンバー達からも愛されていた。それはラボに限らず、まゆりと関わる人すべてに言えるのだろう。
 誰とでも気兼ねなく繋がりを築くまゆりの姿が、萌郁には眩しいほどに羨ましかった。
「凄かったな……椎名さん」
 まゆりは絆を生む才能の持ち主であり、その力は萌郁にさえも向けられた。
 経緯はともかくラボのメンバーに加入することになった萌郁を、まゆりは喜んで受け入れ、積極的に話しかけてくれた。気の利いた返事なんてろくに出来ない萌郁にも全く不快そうにせず、ラボが賑やかになってくれると無邪気に喜んでいた。
 あの触れ合いには戸惑いを覚えたが、抱いた感情は決してそれだけではない。
 コミュニケーションに不慣れだから、他者からの好意それ自体を人一倍刺激的に感じたのかもしれない。萌郁には願っても得られそうに無い、人懐っこいまゆりの人柄に惹かれたのかもしれない。
 理由は萌郁自身でもはっきり分からないけれど、一つだけ言える。まゆりと過ごした時間が嫌なものではなかったことを。
「……なんで」
 萌郁にとっての“世界”に、まゆりは淡く優しい彩りを新たに与え、適度な暖かさと存在感を保ちながら居場所を作った。
 これから関わる時間が増えるにつれて、きっと彼女の領域は広がっていくのだろうと予感がして。

「なんで、いなくなっちゃったの?」
 けれど、欠けてしまった。ちゃちな音と共に呆気なくまゆりの命は絶たれ、彼女の居場所は萌郁の“世界”から抜け落ちた。後に残るのは、ぽっかりと空いた暗い穴だけだ。
 ああ、これは。
 身寄りもなく孤独に生き続け、ごく限られた人間関係しか持たなかった萌郁が久しく忘れていた感覚を、今頃になって認識できる。殺し合いという異常な環境に翻弄されて目を向ける暇も無かった感傷を、ようやく直視する時が訪れる。
「もう、会えないの?」
 まゆりの死を前にしても、萌郁は泣き叫ぶことも怒り狂うこともない。彼女の存在が大きくなりすぎる前の別れだったから、痛みは大きくない。
 でも、大きくないというのは決してゼロを意味しない。胸の中が裂けるような感覚が生まれている。瞳だって僅かだけれど揺れ動く。ついつい出た溜息が今までのどれよりも重く感じられた。
「……嫌」
 腰掛けるソファの傍らにまゆりが座る時はもう永遠に来ない。消え去った彼女の代わりのように、丸いクッションが置かれていた。
『これがうーぱクッション。疲れた時とか元気が無い時に、むぎゅ~ってするのー』
 まゆりに言われた通り、傍らのうーぱクッションを両腕でぎゅっと抱きしめてみる。僅かに反発しながらクッションが腕の中に収まっていく。この感触が気分を晴らしてくれるような口振りだったのに、陰が取り払われることは無かった。
「椎名さんの嘘つき」
 理不尽な非難が、口を衝いて出てしまった。

 何も言わず、何も音を立てない時間は突然終わる。
「あっ」
 静寂を破ったのは、FBからのメール着信を表す電子音。抱いていたクッションを脇に置き、すぐさま携帯を取り出す。
 メールに書かれていたのは、一つはラボと電話レンジの発見を褒め労う言葉。一つは電話レンジの件を一旦後回しにして、先程の指令の達成に向かう催促。最後の一つは、電話レンジを取り扱える人物についての確認だった。
「岡部君と、橋田君と、牧瀬さん」
 まゆりを除く残りのラボメンの名前が書かれていて、三人のいずれかならば電話レンジを取り扱えると見てよいだろうか、と聞かれた。また、もしそう判断できるなら彼らと遭遇した場合は合流した上ですぐに報告するように、とも言われた。

 FBの判断に問題は無い。電話レンジの改良を行ったのは橋田であり、実験については紅莉栖が詳しい。岡部はそれらを見届けたのだからある程度の知識を持っているかもしれない。電話レンジの使用には、彼らの協力が必要だろう。
 しかし萌郁は、まったく別の点が気に掛かっていた。
「FBは、皆をどうしたいの?」
 タイムマシン研究の独占を目論むSERN、その傭兵部隊ラウンダーの者であるFBは、不完全とはいえタイムマシンを作った岡部達の身柄をどのように扱うのだろうか。
 ラウンダーは目的のためなら非合法的な手段にも訴える組織だとよく知っている。まして今は殺し合いの時で、現に初めて会った警察官はすでに死んだ。命というものがあっさりと奪われる状況下では、何が起こるか分からない。
 まゆりと共に萌郁を決して拒絶することなく受け入れてくれた岡部と橋田と紅莉栖もまた、萌郁にとって無関係な人物ではない。短くとも同じ時間を共有し、そしてまゆりの死という同じ痛みを共有している彼らの未来について、思うところが無いわけではない。
 この不安は、彼らの未来への憂いだ。タイムマシンから連想される簡単な問いなのに、なぜ忘れていたのだろうか。
 FBと彼らは何事も無く協力関係を築くことになるのか、それとも利用された末に犠牲になるのか。もしも悪い結末ならば、そこにあるのは。

「……そんなの、私が考えることじゃない」
 FBが何を見据えているかを自分が知る必要はないし、知ろうとするべきではない。それが萌郁とFBが長らく続けてきた関係で、今更帰る必要は無い。だから、聞かれたことに「はい」と答えるだけでいい。それに込められた意味に目を向けるなど、余計な行為だ。
 さてメールも送ったことだし早く行動を起こそう。萌郁がそう決めるタイミングを見計らったように、一基のタカカンドロイドが窓から入ってきた。右の掌を前に翳すと、その上にそっと着地した。
「本当に見つけてくるなんて」
 どれほど広大かわからない会場全体の中で秋葉原周辺に限定して一人の少女を探すなど、最善とはいえども無茶だと思っていた。それにも関わらず、あっさりと少女は発見できた。
 もしかしたらFBは少女の居場所に目星をつけた上で指令を送ったのだろうかと、またFBの手の内が気になり始める。すぐに、瑣末なことだと打ち消す。
 タカカンドロイドにはそれぞれどの方面を探すか印をつけており、今戻ってきたカンドロイドの印は秋葉原駅の北側を表している。ならば、ラボから北または北西に向かえば目当ての少女を見つけられる可能性が高い。その少女がどこに向かうか不明だが、急げば合流が不可能な距離ではないはずだ。
 時刻はすでに午後三時を過ぎている。早ければ夕方前、遅くとも定時放送の前には見つけたい。

「もう行こう」
 ソファから立ち上がり、早足で入り口へと向かう。靴を履き直して、取っ手を掴んでドアを開けて、ラボの外へと足を踏み出す。
 でも、なんとなく振り返る。誰もいない室内から見送りの言葉がかけられるわけもなく、目が痛くなるほどの空虚さだけがそこにあった。
 見つめるのが辛くなってすぐに前へと向き直り、室外へと出た。

 もしも岡部達が再びラボに集まる時が来たとしても、まゆりを失ったラボで今まで通りの日常を送ることは出来ないだろう。今この瞬間でも、時間が傷を癒してくれた後でも、ラボの内側が完全に元通りになることは有り得ない。どんな手を使おうと、空いた穴を埋めることなど不可能だから。
 そんなことをぼんやりと考えながら、階段を下りて路地に出た。
 今度はビルの方を振り返ることも無く、目的の方角へと歩き出した。FBへの自分の向かう方向の報告も忘れない。
 今からはFBの指令だけに没頭しようと、黒い靄のかかった思考を止めた。



 ――FBの指令を受けてから萌郁の抱いた不安は、突き詰めればFBとラボメンの二者択一だ。
 FBからの命令に従い、岡部達を危険に近づけるか。命令に背いて岡部達を少しでも危険から遠ざけるか。いずれ解答を求められる問いを、早い段階でぶつけられただけの話だ。
 しかし、こんなものは萌郁にとっては問いにすらならない。萌郁は絶対にFBを選ぶ。どんなに迷いや躊躇いを抱こうとも、最後はFB以外を切り捨てる。
 だって、FBは岡部達と出会うずっと前から萌郁の側にいてくれた存在。ほんの数十分連絡が取れなかっただけで恐怖と焦燥に心が占められるほどの完全な依存対象。萌郁の“世界”の一部どころか、まさに全て。たとえ“世界”の一部を欠損させるとしても、“世界”そのものから拒絶されるよりずっとマシだから。
 そんな答えが簡単に出ると分かりきっていながら、萌郁は答えを出さなかった。

 桐生萌郁はFBの指示には絶対に従う、言い換えればFBの望みを叶えようとする人間だ。
 求められるのがどれほど罪深い行為だろうと実行し、指令達成を労う言葉をかけられた時には喜びを噛み締める共に首輪の中のセルメダルが増量する。
 しかし、全ての行為を本心から望んで実行するわけではない。それは例えば笹塚衛士を殺害する時に、人並みに保有する倫理観が抵抗を示したように。彼の最期を目の当たりにして、自らの手を血で染める背徳感と、他者の人生を許可無く終わらせる罪悪感が心中で生まれたように。
 これら全て、無理矢理心の奥に押し込んだに過ぎない。
 FBから動機を与えられた時に限って冷血な強さを装えるだけで、実際は傷つける痛みにも傷つく痛みにも臆病なのだ。

 そんな萌郁にとって、先述の二者択一は大きな重圧でしかなかった。
 FBを悲しませ、FBから見放される恐怖。岡部達を危機に晒し、最悪の場合まゆりと同じ道を辿らせ、それを自分の手で引き起こす恐怖。相対的に見て後者が小さいというだけで、どちらを選んでも結局は苦しみが齎されるのだから。
 笹塚から命を奪った痛みと、まゆりとの未来を奪われた痛み。その両方を背負ってなお新たな痛みに思いを馳せる芯の強さを、萌郁は持ち合わせていない。
 だから、目前の目標達成のための思考だけで完結し、その先やそれ以外のことを想像しない。理由をつけて、覚悟を決めるための一歩を踏み出さない。それが今の萌郁の限界だった。
 ……選択の義務から目を背けたところで問題の先送りにしかならないと、心の奥底では理解しているのに。

 なぜ笹塚を殺す必要があったのか。岡部達をどうしたいのか。少女を探す理由は何か。些細なことでも大事かもしれないと「笹塚のセルメダル消失」の件を報告したら「考えておく」とだけ返されたが、今はどのように考えているのか。そもそも殺し合いにおいて最終的に何を目指しているのか。
 不明瞭な疑問をいくつも持っていながら、その一つも実際に尋ねるはない。今までずっと続けてきた「FBについて詮索しない」関係を崩しかねない行為だけは絶対に取ってはならないと自制する。
 そうして目の前の一つの指令以外の全てを頭の隅に追いやって、萌郁はこれからもFBに尽くし続ける。どんな指令が来た時でも、さながら機械のようであり続けるのだ。

 悲しく惨い未来を見つめるのが、どうしようもなく――喪失感を知った後だから、尚更――怖いから。


「岡部倫太郎と、橋田至と、牧瀬紅莉栖ね」
 地面に腰を落としながら、カザリは携帯との睨めっこを始める。大樹は向こうでライドベンダーの座席に腰掛け、つまらなそうに平坦な地平を眺めている。
 連絡の相手は勿論萌郁だ。電話レンジとやらについての報告に対して、関係者について一応の確認が取れた。メールの履歴と詳細名簿からの推測通り、開発に携わったラボメンの三人がキーパーソンとなることは間違いない。ちなみに阿万音鈴羽も彼らの知り合いだが、どの程度関わっているのか不明なので保留だ。
(タイムマシンとか……面白いもの用意するじゃん、ドクター)
 機能は限定的だが、メールを過去に遅れる画期的なマシンにカザリは心躍る。
 コアメダルやオーズドライバーなど、自分の世界の人間も高度な発明をしていると認識しているが、時間を越える技術など存在しない。なのに、こんな形ですぐ側に用意されているなんて。
 見たい。知りたい。使ってみたい。カザリの欲望が沸き立つ。ゲームを勝ち抜くための手段として有用だからだけではない。未知の領域への探究心が刺激される。“時間の支配”という新たな力への渇望が沸騰しそうになる。
 しかし、今はまだ向かうわけにはいかない。

「ああもう、なんで障害がこんなに多いのかなあ……!」
 苛立ちを露わにするカザリにとっての問題の一つは、萌郁の言うように電話レンジに謎の改造が施されていることだ。真木が何らかの形で介入したせいに違いない。
 二つ目は、情報量の制限だ。FBという男はラウンダーの中でもそれなりの地位があるのだからタイムマシンについての情報を持っているかもしれない、なんて予想しながら携帯のメール送受信履歴を見たのだが、あるのは「M4」の名前だけ。上司や同僚とのメールは一つも無かった。やはり真木によって削除されたのだろう。萌郁との連絡以外には使うな、とでも言う気だろうか。
 門外漢のカザリとタイムマシンの距離が遠いからこそ先の三人との合流が必須なのだが、そこに三つ目の問題がある。彼らの初期配置だ。
 紅莉栖のスタート地点はカザリからも萌郁からも遠い。岡部は比較的近いのだが、大樹との戦闘後に西方面に逃走したという。この二名との速やかな合流は不可能だ。
 残る橋田至はある程度秋葉原から近い場所からスタートという利点がある。しかし彼自身がただの平和ボケした学生であるにも関わらず、彼を取り囲むのはカオス葛西善二郎のような危険人物ばかりで、橋田を保護するヒーローは見当たらない。三人の中で最も命の危機に瀕しているのが彼なのだ。彼が黄陣営であることを考えると、二重の意味で失いたくない人材だというのに。
 今の時点で出来ることは、せいぜい園咲冴子が同陣営という理由で保護してくれるのを願うくらいだ。バースすら知らない時期から来た口だけの正義漢の後藤慎太郎もいるが、どうせ戦力外だからわざわざ語らない。
 そして四つ目が、幸か不幸か、メズールが萌郁のすぐ近くまで移動したことだ。
 すなわちメズールとの対決の始まりを意味し、ラボメン捜索の余裕など無いと言われているに等しい。

「……仕方ない。二兎を追うものは何とやら、ってことね」
 ラボメンの発見とタイムマシンの利用は当分、あくまで当分は後回しだ。今は打倒メズールに集中し、北上する萌郁との追跡だけを考えよう。萌郁には乗り気らしいメールを送ったが、それは一応の対応だ。
 幸い進行方向には(殺し合いの進行の観点ではともかく)比較的常識のある人物が多い。仮に萌郁がメズールより先に彼らと会ったとしても、問題は発生しないはずだ。
「……断言は出来ないけどね」
 殺し合いが始まってからもうすぐ3時間が経過するとなると、危険性のある参加者も各々で移動しているだろう。萌郁の進行方向にそれがいないとは言い切れない。そんな相手と出くわしても上手くやり過ごしてくれたら嬉しいが、悪い事態も想定しなければならない。
 自ら死地に赴くのは正直好ましい話ではないのだが、有事の際に彼女の援護に回れるくらいには接近するべきかもしれない。
「とりあえず、駅あたりまで行こうか」
 秋葉原駅なら萌郁と鉢合わせの心配も無く、何かあったらバイクがあればすぐに追いつけるだろう。新しい拠点としては十分か。
 携帯を仕舞って大樹の方へ近づき、再出発の指示を出す。大樹も貴重な戦力だが、場合によっては戦ってもらう必要がある。
 発進したバイクの上で風を感じながら、カザリは平穏無事を願っていた。



【一日目-午後】
【E-8/秋葉原】

【カザリ@仮面ライダーOOO】
【所属】黄
【状態】ダメージ(小)、疲労(小)、ライドベンダーの後部座席に同乗中
【首輪】90枚:0枚
【コア】ライオン×1、トラ×2、チーター×2
【装備】ヴァイジャヤの猛毒入りカプセル(左腕)@魔人探偵脳噛ネウロ
【道具】基本支給品、詳細名簿@オリジナル、天王寺裕吾の携帯電話@Steins;Gate、ランダム支給品0~1
【思考・状況】
基本:黄陣営の勝利、その過程で出来るだけゲームを面白くする。
1.メズールが居ると思しき場所へ向かい、青陣営を奪う。
2.大樹と共に秋葉原駅へ向かう。
3.萌郁を利用してメズールの持つ戦力を探る。
4.「FB」として萌郁に指令を与え、上手く利用する。
5.笹塚に期待感。きっとゲームを面白くしてくれる。
6.海東に興味を抱きながらも警戒は怠らず、上手く利用する。
7.タイムマシンについて後で調べてみたい。
8.ゲームを盛り上げながらも、真木を出し抜く方法を考える。
9.『閃光の指圧師(シャイニング・フィンガー)』(笑)
【備考】
※対メズール戦ではディエンドと萌郁を最大限に利用するつもりです。一応青陣営である萌郁は意外なところで切り札にもなり得ると考えています。

【海東大樹@仮面ライダーディケイド】
【所属】黄
【状態】ダメージ(小)、ライドベンダーを運転中
【首輪】20枚:0枚
【コア】クワガタ×1(一定時間使用不能)
【装備】ディエンドライバー@仮面ライダーディケイド、ライドベンダー@仮面ライダーOOO
【道具】基本支給品一式、支給品一覧表@オリジナル、不明支給品0~1
【思考・状況】
基本:この会場にある全てのお宝を手に入れて、殺し合いに勝利する。
1.今はカザリに協力し、この状況を最大限に利用して黄色陣営を優勝へ導く。
2.チャンスさえ巡ってくれば、カザリのメダルも全て奪い取る。
3.他陣営の参加者を減らしつつ、お宝も入手する。
4.天王寺裕吾の携帯電話(?)に興味。
5.“王の財宝”は、何としてでも手に入れる。
6.いずれ真木のお宝も奪う。
【備考】
※「555の世界」編終了後からの参戦。
※ディエンドライバーに付属されたカードは今の所不明


【一日目-午後】
【D-8/未来ガジェット研究所付近】

【桐生萌郁@Steins;Gate】
【所属】青
【状態】健康
【首輪】140枚:0枚
【装備】アビスのカードデッキ@仮面ライダーディケイド
【道具】基本支給品、桐生萌郁の携帯電話@Steins;Gate、ランダム支給品0~1(確認済)
【思考・状況】
基本:FBの命令に従う。
1.FBの指示に従い、メズール(名前は知らない)を探す。
2.ラボメンと会った場合は同行してもらう。
3.アビソドンはかわいい。アビスハンマとアビスラッシャーはかわいくない。分離しないように厳しく躾ける。
【備考】
※第8話 Dメール送信前からの参戦です。
※FBの命令を実行するとメダルが増えていきます。

【全体備考】
※D-8 秋葉原エリア外縁付近には未来ガジェット研究所があります。
※未来ガジェット研究所内部にはタイムリープマシン@Steins;Gateが設置されています。
 ただし、少なくともメール転送用の携帯電話の撤去が確認されています。


059:迷いと決意と抱いた祈り(前編) 投下順 062:さらばAライダー/愛よファラウェイ
060:導きの令呪 時系列順 064:押し寄せた闇、振り払って進むよ
043:知略と猫科と必勝法 カザリ 107:Lの楽園/骸なる月
海東大樹
036:Re:GAME START 桐生萌郁 112:謀略の夜


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最終更新:2014年05月17日 18:47