魔法少女俺の最終回

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魔法少女俺の最終回 - (2019/07/20 (土) 18:40:48) の1つ前との変更点

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#center(){|&big(){&bold(){最終話 魔法少女☆決戦}}|} さき「・・・・・・・・、こ・・・これは・・・」 町に大量のゲートが開き、妖魔たちが次々に人々をさらっていく地獄絵図が広がっていた。 そんな中、改造人間藤本は妖魔を締め技で倒していた。 藤本「ようやく来たか・・・」 さき「藤本さん!!」 藤本「見ろ、この有様を・・・とんだ世界の終末だぞ・・・」 さき「マネージャーは今・・・!?」 藤本「ああ・・・ゲートの出現に気をとられていたら、忽然と姿を消していた・・・」 桜世「見逃したってことですか?」 藤本「まあ・・・有り体に言えば・・・」 兵衛「・・・もしかしたら、桃拾をさらうと同時に魔界へ帰ったのかもね」 さき「そんな・・・どうすれば・・・!?」 ?「YOU達、魔界へ来ちゃえばいいんじゃない?」 さき「!?」 ?「フッフッフッ・・・・・」 町中のテレビに、仮面を付けた小波、もとい仮面で顔を隠した妖魔のボスが映し出された。 ボス「ファーハッハッハ!!全テレビ局の電波・・・および全世界は!!我が妖魔の手に落ちた!!」 兵衛「あの面妖な不審者は・・・もしや・・・」 さき(マネージャー・・・・!!) ボス「あー、オホンッ、恐怖に震える人間達よ・・・我々にはいかなる兵器も通じない。加えてこちらには・・・」 ボスは縛られた桃拾を出してきた。 ボス「STAR☆PRINCEの御翔桃拾!!そう、人質が居るのだ!!人間に唯一残された希望・・・魔法少女よ。さあ・・・お前たちはどうする・・・・?」 「平穏を取り戻したくば、ゲートをくぐり、私を倒しに来るがいい・・・急がないと人質・・・もとい世界がどうなるか、わからんぞ。ハッハッハッ」 テレビが消えた。 さき「これは・・・・」 兵衛「明らかに君達を自分のホームに誘導しようとしている。のこのこ敵地に行くなんて無謀にも程がある」 藤本「フン!無謀上等・・・元より正義とはそういうものだ」 さき「藤本さん・・・」 藤本「ほかにも打つ手もなし・・・敵は魔法少女を指名しているが・・・臆しているのなら己が行ってもいいぞ?」 さき「わ・・・私は・・・行きます!!私に・・・行かせて下さい!!」 桜世「・・・私も」 藤本「よかろう。ならばその間町中の妖魔は己が食いとめておく」 さき「よろしくお願いします・・・!!」 兵衛「なっ・・・本気?」 さき「ココロちゃん、お願い」 兵衛「ハァ・・・・・じゃあ僕はゲートを封じる手段がないか試してみるよ。妖精と妖魔 の魔力は質が似ているからね・・・2人とも、桃拾を頼んだ」 さき「はい!!」 変身したさき(魔法少女 俺)と桜世(魔法少女 サキガスキ)がゲートに入る。 さき「それじゃあ・・・気をつけて!」 藤本「パンツ見えてんぞ」 「誰にものを言っている!!貴様等こそ途中で鼻水たらして泣くなよ」 さき「はい!!」 さきと桜世がゲートの向こうへ進んだ。 兵衛「どれどれ・・・ところで・・・今日はちゃんと戦えるの?改造人間クン」 藤本「無論だ。お前が金を前払いしてくれたお陰でパワー充填も完璧だ」 「それに俺は・・・人々の平和を守る、ヒーローだからな!!」 藤本のベルトがスパークを起こす。 ゲート内は、蝶々みたいな虫や顔の付いた花が咲く、ファンシーな空間だった。 さき「こ・・・・ここが魔界・・・・・?なんか異様にファンシーでキモイ、逆に禍々しい。あっ、こんな所にまでカメラが・・・・」 桜世「とことんショー感覚ってこと・・・・・?」 さき「マネージャー・・・一体、何を考えて・・・」 桜世「あっ!!あそこにあからさまな扉が・・・」 二人の進む先に、「ボスのへや」と書かれた扉があった。 その横にはセーブポイントもあった。 さき「クソ~~~~~なめてんな~~~~~~、アレッ開かない」 桜世「・・・さき、やっぱり罠かも」 桜世がセーブした所で、無数の妖魔が群がってきた。 桜世「やけに静かだと思ったら・・・待ち伏せってわけね」 さき「今までの妖魔オールスター!?」 「いやなんか結構新顔もいない!?クッ・・・ここにきて中ボスっぽいのまとめてきやがった」 (くっ・・・早く行かないといけないのに・・・!!) 桜世「・・・・・・ちょっと我慢してね」 桜世がさきを抱え、「ボスのへや」の扉に投げつけた。 さき(!?)「へぶっ」 さきは扉を突き破り、地面に落ちた。 さき「さ・・・桜世!?何・・・!?」 桜世「ここは私に任せて先に行って!!」 さき「そんな・・・無茶だよ!この敵の数相手に・・・それに桜世、私が居なかったらバッタ並の能力なのでは・・・」 桜世「心配しないで、策はある」 さき「でも・・・!」 桜世「さき!!さきは誰のために魔法少女になったの?兄さんを守るためでしょう!?早く行ってマネージャーにビンタの10発でも100発でも食らわせて、目を覚まさせてあげて」 さき「桜世・・・・」 桜世「大丈夫」 さき(!?) 桜世の右手には、さきを模した人形が握られていた。 桜世「私渾身の手作りさき人形よ・・・・」 さき人形「サクヨダ~イスキ」 桜世「そして、さきの右手には私の人形が・・・」 桜世人形「サキダ~~~イスキ」 さき(い・・・いつの間に・・・」 桜世「どんなに離れていても、私達はいつも一緒に居る・・・・これまでも・・・これからも。心配しないで。さきとラブラブチュッチュッな生活をお車で、私は倒れない・・・それに・・・私が誰のために魔法少女になったか覚えてる?」 「私も好きな人のために戦いたい、守りたい」 さき(桜世・・・) 「桜世・・・愛してる!!」 さきが先へ進んでいった。 桜世「それが例え親友としての言葉でも・・・そんなこと言われたら・・・・死ねるって思うのが恋する乙女ってヤツよね」 桜世がさきの写真を無数に取り出し、ばらまいた。 妖魔たち「!?」「!?」「!?」 桜世「私が今まで集めてきたさきの写真数千枚・・・私の命より大切なものだけど・・・それ以上に大切なもののために、私はあえてこれを捨てる」 「さあ、この写真達をこえて攻撃してくるがいいわ・・・ただし!!その度に、私は強くなる!!ウオオオオオ」 さきが妖魔のボスの元にたどり着いた。 ボス「ククク・・・・ようやく来たか・・・魔法少女よ」 さき「・・・街の襲撃をやめて、桃拾ちゃんを解放してください」 ボス「・・・よかろう。ただし!!私が倒せたらの話だ!!」 さき「うおおお!!」 さきが妖魔のボスへ向かっていった! ボス「ククク・・・よくぞここまで辿り着いたな、魔法少女よ・・・!!人類のためにここまでのこのことやってきた勇気はほめてやろう・・・しかし!!こちらには人質が居るのだ・・・」 さき「クッ・・・」 ボス「そしてもう一つ・・・愚かな貴様に教えてやるとしようか・・・そう、妖魔の親玉の正体とは、この私・・・」 妖魔のボスが仮面を外した。その素顔とは・・・ 小波「魔法少女のマネージャー・・・矢茂小波だったのだ――――!!」 LIVE 今明かされる真実・・・ 悲しき運命にどう立ち向かう!?CM後、必見!! 小波とさきの周りで、妖魔達がテレビの撮影と中継をしていた。 小波「カットォ――――、ハイッ、おつかれー。いったんCM入れまーす」 妖魔「ウ―――ス、休モライマ~ス」 妖魔達が下がった。 小波「さきちゃんもおつかれ~あっビックリしたっしょ、僕が親玉って。ほんっとこんな魔界くんだりまでごめんね~」 さき「ちょ」 小波「あれ?桜世ちゃんは?戦力分配間違えたかな~」 さき「ちょっ・・・」 小波「アイドルだし顔は狙わないよう言ってあるんだけどケガとか大丈夫?」 さき「ちょっと!!何っ・・・なんなですか!?さっきから!?いれたりつくせたり!!」 小波はお茶とお菓子まで出していた。 小波「何って・・・あー・・・さっきの口上のこと?あれはドラマ性を高める演出っていうか・・・もしかして「世界の半分をやろう・・・」系の方がよかった?」 さき「そうでなくて。何が目的で、こんなこと・・・するんですか?桃拾ちゃんをさらって町を妖魔だらけにして・・・そのために今まで私達を利用していたんですか・・・!?」 小波「違うよ、君達のために皆を利用したんだ」 さき(!?) 「何を・・・」 小波「うーん・・・オフレコにしとくつもりだったんだけど・・・まあいっか!」 「つまりね・・・」 数年前、魔界統括庁 異世界侵略局。 その局長だった小波は・・・・だらけていた。 妖魔「ちょっ・・・モコっさ~んしっかりしてくださいよ~、午後からまたエルフ界の奴らの仕入れあるんスよぉ」 小波「あ~・・ごめぇん。今日のノルマなんだっけ?」 妖魔「えーと・・・さらってきた生物に無体を強いることっスね」 小波「えぇ・・・またぁ?」 (ハァ~~~~~、なんっかこの仕事あわないんだよな~・・・) (まぁ適当にこなしてりゃ将来安泰だし・・・今日は早めに帰って録りためてたやつを・・・) 妖魔たち「大変だ―!!江頭さんが倒れたぞ―!!」 「江頭さんって・・・人間界担当のか!?」 「人間界ってDクラスに弱小地区じゃねーか・・・どうして・・・」 「いやなんも・・・・マホーショージョってのが俺達の邪魔をしてるらしい」 「こりゃ本格侵略の通達がくるかあ?」 小波「そ・・・その話、本当・・・?」 妖魔「なんで生まれたての妖魔みたくなってんスか」 「は、はい・・・あっ!今すぐ代わりの担当者を・・・」 小波「いや・・・僕が行くよ」 妖魔たち「きょ・・・局長自ら!!?」 「何故そのような・・・きっと長期間の調査を伴う厳しい任務に・・・」 小波「いいから・・・・いいから」 妖魔「いいから!??」 小波「皆に危ないマネ・・・・させたくないんだよ!」 妖魔「局長・・・・」 小波(かくして僕は人間界侵略の任に就いた) 妖魔たち「局長」 「お気をつけて」 「ご武運を」 小波「全ては妖魔のために!!」 小波(現在)「もちろん、大嘘である」 小波(魔法少女に会える。生魔法少女、生魔法少女、生魔法少女) 小波(現在)「そう、ご存じの通り僕はバッキバキの魔法少女オタクであり、そのときの僕をつき動かしていたのはひとえに」 「魔法少女に会える!!」 「ということだった」 「―――しかし、そんな僕を待ち受けていたのは」 「残酷な現実だった」 さより「も――――ムリ!!コーさんほんっとムリムリこれ」 「ねっ見てコレ、息切れスッゴイ」 ココロ「さよちんガンバ!!ほら・・・救心飲んで・・・・」 小波が見たのは、腰痛に苦しむオッサンもとい魔法熟女・さよりの姿だった。 小波(なんだこのオッサン―――――) 小波(現在)「僕の夢は死んだ」 さきと小波は映写機で当時の映像を見ていた。 さき「あんた・・・仮にも人の母親にむかってオッサンて・・・・」 小波「ほら・・・なんていうか・・・僕が好きなのは魔法少女であって・・・瀕死の中年ではない訳じゃん?さすがの僕にも許せる基準があるっていうか・・・」 小波(現在)「やる気を完全に失った僕は、ニートになった」 さき(いきなり社会派ドキュメンタリーみたくなったな・・・) 小波(侵略とかもうどーでもいいや・・・) 小波(現在)「だいぶ投げやりにもなってた。しかしここである問題が浮上する・・――――」 「資金が尽きたのだ」 「経費削減により、これから先の生活費は自己負担でね ♡魔界より♡」 さき(魔界も相当ブラックだな・・・) 小波(現在)「僕は働かざるをえなくなった」 小波は求人情報誌を見た。 小波「あーほんとなんでこんなとこ来ちゃったんだろ。聞いてないよこんなの・・・ん」 (アイドルのマネージャーか・・・) それから、小波はさきと桜世のマネージャーになった。 小波(現在)「気まぐれではじめたマネージャー業だけど」 魔法少女『夢のためならめげないくじけない!私達は誰にも負けない!』 (誰も聞いてないが)歌い続けるさきの姿に小波は魔法少女を重ねていた。 小波「・・・・・」 小波(現在)「いつの間にか」 小波(かっこいいなぁ) 小波(現在)「本当に君達のファンになっていた」 「そしてそんなある日のこと」 小波「くっそ~なんだよあのイベント会社、社員全員モョスウッチ界の奴隷にしてやろうか!!」 小波の机の上に大量の手紙が積まれていた。 小波「・・・・ん?」 「最終通告 貴殿の任務成績及び態度に問題有.今後改善が見られぬ様であれば処分を検討.♡魔界よ」 小波(・・・あー・・・失敗者には厳しいからなー魔界。でも来週オーディションあるから処分は困るし・・・よし!その辺の人間さらってきて・・・) しかし、さきと桜世のことを思い返し、小波は通告書を握りつぶした。 小波(・・・・・う―――――ん、どうしたもんかな――――) 小波(現在)「そう考えていた矢先の、あの出来事だった」 ココロ「魔法少女にならんか?」 小波(現在)「興奮したよ!こんな巡り合わせってあるんだって感動したね。このチャンスを逃す手はないと思った」 小波「ねぇ!今日、桃拾君って家には・・・」 桜世「えっ・・・帰ってきてますけど・・・見えない・・・・」 小波「そうなんだ!」 小波が右手から妖魔へ指令を飛ばし―――― 小波(現在)「あとは知っての通り。君は桃拾くんを助けるために変身した」 小波「やっぱり男だけど・・・まあ・・・オッサンよりかは・・・」 小波(現在)「何度も」 小波「あっもしもしオオボラ新聞社さん?今○○の2丁目でウワサの魔法少女が戦ってるってネタを掴んだんだけど」 小波(現在)「何度も」 街角の女性「かっこよくな―――い?」 小波「グッ!」 小波「そしてその度に『魔法少女』は有名になった。大変だったんだよ?マスコミに現場おさえてもらえるよう仕込むのとか」 さき「なっ・・・・」 小波「そう!つまり・・桃拾君も妖魔も、ただの宣伝手段だったんだよ」 さき「じ、じゃあ桃拾ちゃんの歌の力とかは・・・」 小波「うーん・・・たまに居るじゃん?そういう人。ウタダとか・・・・」 さき「い・・・居ますかね!?」 「本当にそんなことのために・・・・?」 小波「「そんなこと」じゃないよ。『魔法少女』かつ『アイドル』!!君達こそ僕の最高の夢だ!そして今日この日!皆の記憶に『魔法少女』を刻みつけるんだ!!人間は飽きっぽいしすぐ忘れるからね・・・だからこそ人気がピークの今なんだよ!注目が一番集まりやすい今「妖魔の親玉」を倒すシーンを見せつけることで『魔法少女』はヒーローになれる。後世にまで語り継がれる「英雄」になるんだ!」 小波が笑みを浮かべた。 小波「大丈夫!確かにこの後一戦交えることになるけど・・・僕そんな強くないから!3段バトルとか真の真の姿とかハデなイベント起こせなくて申し訳ないけど・・・だから君は思う存分僕を倒してくれていいんだよ。君達の成功を支えることが僕の仕事なんだから!」 「・・・どうしたの?・・・もしかして僕に情がわいちゃったりしてる?それなら尚のこと倒してほしいな」 小波が縛った桃拾に電撃を流した。 桃拾「――――っ・・・・」 小波「「魔法少女の敵」なんてそれこそ夢みたいだもの。それにファンとしてアイドルのかっこいい所を見たいと思うのは当たり前だろ?・・・少しでも僕を思いやってくれるのなら、僕に、勝つところを見せてよ」 「・・・・どうしてわかってくれないの?」 さき「・・・わかりました」 小波「嬉しいよ、それでこそプロ・・・」 さきは周りの映像機器を壊しだした。 小波「!?ちょっ・・・ちょちょっ・・・何して・・・いった」 さきは小波を殴り飛ばし、ステッキの先で足を突く。 小波「ちょっ・・・痛っ・・痛い!!致命傷に至らないレベルで地味に痛い!!!」 さき「・・・・確かに、私達がここまでアイドルとして有名になれたのは魔法少女のおかげです。でも、誰かを傷つけてやっと成り立つ存在なんて、そんなの間違ってる。そんな「アイドル」も「魔法少女」もニセモノです。どうしてマネージャーがそれをわかんないですか」 さきがステッキで小波の頭を小突いた。 小波「・・・さきちゃん・・・痛いよ」 さき「うっ、うぅつ」 小波「アイドルとしてNGな顔になってるし」 さきは大泣きしていた。 さき「うわ~~~~~んマネジヤーのバカァ~~~~~~~、マネージャーのじたことは許ぜないしっ、皆も助げだいけどっ、でもっ、マネージャーと戦いたくないよお――――」 小波「・・・・ムリだよ。この騒ぎを計画した時点で、人間界にしろ魔界にしろ、僕の居場所はなくなったんだ」 小波が電撃で自分の真上の鍾乳洞を折った。 小波「だから、僕にはもう、これくらいしか君達にしてあげられることはない」 さき「!!」 小波はさきを電撃で弾き飛ばした。 そして鍾乳洞が小波に落ちていく―――― さき「マ・・・マネージャ――――ッ」 鍾乳洞は小波の目の前に落ちた。 小波「・・・・・――――っ・・・っ何が・・・」 さき「桃拾」 桃拾が、小波が持っていた自分を縛る縄にかぶりつき、小波を引っ張っていた。 さき「大丈夫!?どうしてこんな・・・」 桃拾がさきの手に文字を書き出した。 桃拾『あなたの役に立ちたかったから』 『あなたの大切な人を』 『いつもあなたが守ってくれるように俺も守りたかった』 さき(あ、まただ、結局また私、桃拾ちゃんに助けてもらってる) 「・・・違う、『俺』は何もしてない、そもそも今までのことだって・・・」 桃拾『そんなことない』 『あなたは今まで何度も危険を省みず皆を救ってくれた』 『それで十分』 『間違いなく「魔法少女 俺」は』 『俺のヒーローだから』 さき「―――――っ・・・」 (桃拾ちゃ・・・) 兵衛「ハイッ、そこまで――――魔法少女は不純異性交遊禁止だから」 兵衛がさきと桃拾の顔を引き離した。 さき「!!?!!??」 兵衛「助けに来たんだけど・・・必要なかったみたいだね―――こっちはギリギリアウトの手つかって妖精界と連絡とったっていうのに・・・」 兵衛は893、もとい妖精の皆さんを連れてきていた。 ココロ「わしが案内したんやでコラァ」 兵衛「やっと侵入できたと思ったらこの有様だよ、うちの業界そういうのダメだから」 「・・・・・桃拾、待たせて悪かった」 桃拾(なぜここに兵衛が・・・・) 兵衛「えっ・・・待って、まだ現状把握してないのこの子」 さき「みたいっスね・・・」 兵衛「さすがにオレも心配になってきたんだけど。どんだけ察する気ないの」 桜世「さき!」 桜世がさきに抱きついた。 さき「わっ・・・桜世!大丈夫!?ケガは・・・」 桜世「大したことない・・・妖精の皆とプロマイドのおかげ」 さき「プロ・・・何?」 桜世「あっ・・・でもしばらくこのままで。さきの胸筋の力で回復するから・・・」 さき「胸筋ってそんないやしのパワーあんの?」 兵衛「・・・・さて」 兵衛が魔法陣を出し、小波を拘束した。 小波「!」 兵衛「君を異界侵略の罪で拘束させてもらう」 小波「ハァ~~~~・・・こんな結果になるとはな~」 兵衛「ま、いいとこどりみたいで申し訳ないけど、ここまで大々的にされたら、妖精界も直に動かざるを得なかったって訳さ」 「じゃ、あと連行よろしく―――」 妖精「ウ―――ス」 さき「あっ、あのっ、マネージャーはこれから・・・」 兵衛「ああ・・・彼は・・・これから妖精界の監視下に置かれる」 妖精が持つモニターから、本郷が小波に勝ち誇っていた。 本郷「貴様ここで会ったが百年目、しかし妖魔の首はこの己が狩り取」 小波「?」 妖精「こらっキリキリ歩け!!」 兵衛「もう人間界に戻ることはないだろう」 さき(やっぱり・・・) 兵衛「・・・酷いことはしないよ。今回実害はほとんどなかったんだ。本当に『パフォーマンス』の一環として妖魔をうまく調節してたんだろうね」 さき「・・・!」 (マネージャー・・・) 小波は妖精にゲートに押し込まれていた。 小波「ちょっとも~~~優しく押してよね~~~~」 さき「・・・・・マネージャー――――!!私達・・・・絶対「本物」になりますから」 小波「楽しみにしてるよ。じゃあ・・・僕からも一つだけ」 「・・・・握手してもらってもいいかな?」 小波がさきと桜世と握手した。 小波「ありがとう。じゃあね、2人とも。応援してる」 小波を入れたゲートが消えた。 その後の人間界。 さき「みんなー!今日はありがとー!!」 元の姿のさきと桜世がライブをしていたが、誰も来てなかった。 さき「うう・・・また1枚も売れなかった・・・」 ココロ「お前・・・ほんっまダンスキモイぞ・・・ヒイた・・・」 桜世「キモくないよ」 さき「心底から言うのやめて・・・」 ココロ「それにしても・・・「魔法少女アイドル」引退、えらい騒ぎやったなぁ。正直おしいことしたとか思ってへん?」 さき「うーん・・・・・・だからこそ追いつかなきゃと思うんだ。マネージャーとも約束したし」 ココロ「そうか・・・・」 男性「すみません、一枚ください」 さき「えっ。あっ・・・ありがとうございますっ!!」 ココロ「やれやれ・・・・・・む?」 「この反応・・・2丁目でチンピラやな。おい行くで」 さき「えっ、まだライブの途中・・・・」 ココロ「それはそれ、これはこれ。ちなみに魔法少女はそんな簡単に引退できんから覚悟しとけよ」 さき(厳しい・・・) ココロ「ちなみに襲われとるのは・・・」 桃拾が4人のチンピラに囲まれていた。 さき「ま・・・また桃拾ちゃん!?」 ココロ「あいつ死兆星の下に生まれついとんちゃうか」 桜世「はやく行かなきゃね」 さき「うん!!」 チンピラたち「ヘイヘ~~~イ」 「あんちゃん、ヘイヘ~~~イ」 桃拾が笑みを浮かべた。 チンピラたち「おん!?」 「OH?」 変身したさきと桜世が駆けつけた。 さき「魔法少女 俺!! 参上!!」 #center(){&big(){&bold(){END}}}
#center(){|&big(){&bold(){最終話 魔法少女☆決戦}}|} さき「・・・・・・・・、こ・・・これは・・・」 町に大量のゲートが開き、妖魔たちが次々に人々をさらっていく地獄絵図が広がっていた。 そんな中、改造人間藤本は妖魔を締め技で倒していた。 藤本「ようやく来たか・・・」 さき「藤本さん!!」 藤本「見ろ、この有様を・・・とんだ世界の終末だぞ・・・」 さき「マネージャーは今・・・!?」 藤本「ああ・・・ゲートの出現に気をとられていたら、忽然と姿を消していた・・・」 桜世「見逃したってことですか?」 藤本「まあ・・・有り体に言えば・・・」 兵衛「・・・もしかしたら、桃拾をさらうと同時に魔界へ帰ったのかもね」 さき「そんな・・・どうすれば・・・!?」 ?「YOU達、魔界へ来ちゃえばいいんじゃない?」 さき「!?」 ?「フッフッフッ・・・・・」 町中のテレビに、仮面を付けた小波、もとい仮面で顔を隠した妖魔のボスが映し出された。 ボス「ファーハッハッハ!!全テレビ局の電波・・・および全世界は!!我が妖魔の手に落ちた!!」 兵衛「あの面妖な不審者は・・・もしや・・・」 さき(マネージャー・・・・!!) ボス「あー、オホンッ、恐怖に震える人間達よ・・・我々にはいかなる兵器も通じない。加えてこちらには・・・」 ボスは縛られた桃拾を出してきた。 ボス「STAR☆PRINCEの御翔桃拾!!そう、人質が居るのだ!!人間に唯一残された希望・・・魔法少女よ。さあ・・・お前たちはどうする・・・・?」 「平穏を取り戻したくば、ゲートをくぐり、私を倒しに来るがいい・・・急がないと人質・・・もとい世界がどうなるか、わからんぞ。ハッハッハッ」 テレビが消えた。 さき「これは・・・・」 兵衛「明らかに君達を自分のホームに誘導しようとしている。のこのこ敵地に行くなんて無謀にも程がある」 藤本「フン!無謀上等・・・元より正義とはそういうものだ」 さき「藤本さん・・・」 藤本「ほかにも打つ手もなし・・・敵は魔法少女を指名しているが・・・臆しているのなら己が行ってもいいぞ?」 さき「わ・・・私は・・・行きます!!私に・・・行かせて下さい!!」 桜世「・・・私も」 藤本「よかろう。ならばその間町中の妖魔は己が食いとめておく」 さき「よろしくお願いします・・・!!」 兵衛「なっ・・・本気?」 さき「ココロちゃん、お願い」 兵衛「ハァ・・・・・じゃあ僕はゲートを封じる手段がないか試してみるよ。妖精と妖魔 の魔力は質が似ているからね・・・2人とも、桃拾を頼んだ」 さき「はい!!」 変身したさき(魔法少女 俺)と桜世(魔法少女 サキガスキ)がゲートに入る。 さき「それじゃあ・・・気をつけて!」 藤本「パンツ見えてんぞ」 「誰にものを言っている!!貴様等こそ途中で鼻水たらして泣くなよ」 さき「はい!!」 さきと桜世がゲートの向こうへ進んだ。 兵衛「どれどれ・・・ところで・・・今日はちゃんと戦えるの?改造人間クン」 藤本「無論だ。お前が金を前払いしてくれたお陰でパワー充填も完璧だ」 「それに俺は・・・人々の平和を守る、ヒーローだからな!!」 藤本のベルトがスパークを起こす。 ゲート内は、蝶々みたいな虫や顔の付いた花が咲く、ファンシーな空間だった。 さき「こ・・・・ここが魔界・・・・・?なんか異様にファンシーでキモイ、逆に禍々しい。あっ、こんな所にまでカメラが・・・・」 桜世「とことんショー感覚ってこと・・・・・?」 さき「マネージャー・・・一体、何を考えて・・・」 桜世「あっ!!あそこにあからさまな扉が・・・」 二人の進む先に、「ボスのへや」と書かれた扉があった。 その横にはセーブポイントもあった。 さき「クソ~~~~~なめてんな~~~~~~、アレッ開かない」 桜世「・・・さき、やっぱり罠かも」 桜世がセーブした所で、無数の妖魔が群がってきた。 桜世「やけに静かだと思ったら・・・待ち伏せってわけね」 さき「今までの妖魔オールスター!?」 「いやなんか結構新顔もいない!?クッ・・・ここにきて中ボスっぽいのまとめてきやがった」 (くっ・・・早く行かないといけないのに・・・!!) 桜世「・・・・・・ちょっと我慢してね」 桜世がさきを抱え、「ボスのへや」の扉に投げつけた。 さき(!?)「へぶっ」 さきは扉を突き破り、地面に落ちた。 さき「さ・・・桜世!?何・・・!?」 桜世「ここは私に任せて先に行って!!」 さき「そんな・・・無茶だよ!この敵の数相手に・・・それに桜世、私が居なかったらバッタ並の能力なのでは・・・」 桜世「心配しないで、策はある」 さき「でも・・・!」 桜世「さき!!さきは誰のために魔法少女になったの?兄さんを守るためでしょう!?早く行ってマネージャーにビンタの10発でも100発でも食らわせて、目を覚まさせてあげて」 さき「桜世・・・・」 桜世「大丈夫」 さき(!?) 桜世の右手には、さきを模した人形が握られていた。 桜世「私渾身の手作りさき人形よ・・・・」 さき人形「サクヨダ~イスキ」 桜世「そして、さきの右手には私の人形が・・・」 桜世人形「サキダ~~~イスキ」 さき(い・・・いつの間に・・・」 桜世「どんなに離れていても、私達はいつも一緒に居る・・・・これまでも・・・これからも。心配しないで。さきとラブラブチュッチュッな生活をお車で、私は倒れない・・・それに・・・私が誰のために魔法少女になったか覚えてる?」 「私も好きな人のために戦いたい、守りたい」 さき(桜世・・・) 「桜世・・・愛してる!!」 さきが先へ進んでいった。 桜世「それが例え親友としての言葉でも・・・そんなこと言われたら・・・・死ねるって思うのが恋する乙女ってヤツよね」 桜世がさきの写真を無数に取り出し、ばらまいた。 妖魔たち「!?」「!?」「!?」 桜世「私が今まで集めてきたさきの写真数千枚・・・私の命より大切なものだけど・・・それ以上に大切なもののために、私はあえてこれを捨てる」 「さあ、この写真達をこえて攻撃してくるがいいわ・・・ただし!!その度に、私は強くなる!!ウオオオオオ」 さきが妖魔のボスの元にたどり着いた。 ボス「ククク・・・・ようやく来たか・・・魔法少女よ」 さき「・・・街の襲撃をやめて、桃拾ちゃんを解放してください」 ボス「・・・よかろう。ただし!!私が倒せたらの話だ!!」 さき「うおおお!!」 さきが妖魔のボスへ向かっていった! ボス「ククク・・・よくぞここまで辿り着いたな、魔法少女よ・・・!!人類のためにここまでのこのことやってきた勇気はほめてやろう・・・しかし!!こちらには人質が居るのだ・・・」 さき「クッ・・・」 ボス「そしてもう一つ・・・愚かな貴様に教えてやるとしようか・・・そう、妖魔の親玉の正体とは、この私・・・」 妖魔のボスが仮面を外した。その素顔とは・・・ 小波「魔法少女のマネージャー・・・矢茂小波だったのだ――――!!」 LIVE 今明かされる真実・・・ 悲しき運命にどう立ち向かう!?CM後、必見!! 小波とさきの周りで、妖魔達がテレビの撮影と中継をしていた。 小波「カットォ――――、ハイッ、おつかれー。いったんCM入れまーす」 妖魔「ウ―――ス、休モライマ~ス」 妖魔達が下がった。 小波「さきちゃんもおつかれ~あっビックリしたっしょ、僕が親玉って。ほんっとこんな魔界くんだりまでごめんね~」 さき「ちょ」 小波「あれ?桜世ちゃんは?戦力分配間違えたかな~」 さき「ちょっ・・・」 小波「アイドルだし顔は狙わないよう言ってあるんだけどケガとか大丈夫?」 さき「ちょっと!!何っ・・・なんなですか!?さっきから!?いれたりつくせたり!!」 小波はお茶とお菓子まで出していた。 小波「何って・・・あー・・・さっきの口上のこと?あれはドラマ性を高める演出っていうか・・・もしかして「世界の半分をやろう・・・」系の方がよかった?」 さき「そうでなくて。何が目的で、こんなこと・・・するんですか?桃拾ちゃんをさらって町を妖魔だらけにして・・・そのために今まで私達を利用していたんですか・・・!?」 小波「違うよ、君達のために皆を利用したんだ」 さき(!?) 「何を・・・」 小波「うーん・・・オフレコにしとくつもりだったんだけど・・・まあいっか!」 「つまりね・・・」 数年前、魔界統括庁 異世界侵略局。 その局長だった小波は・・・・だらけていた。 妖魔「ちょっ・・・モコっさ~んしっかりしてくださいよ~、午後からまたエルフ界の奴らの仕入れあるんスよぉ」 小波「あ~・・ごめぇん。今日のノルマなんだっけ?」 妖魔「えーと・・・さらってきた生物に無体を強いることっスね」 小波「えぇ・・・またぁ?」 (ハァ~~~~~、なんっかこの仕事あわないんだよな~・・・) (まぁ適当にこなしてりゃ将来安泰だし・・・今日は早めに帰って録りためてたやつを・・・) 妖魔たち「大変だ―!!江頭さんが倒れたぞ―!!」 「江頭さんって・・・人間界担当のか!?」 「人間界ってDクラスに弱小地区じゃねーか・・・どうして・・・」 「いやなんも・・・・マホーショージョってのが俺達の邪魔をしてるらしい」 「こりゃ本格侵略の通達がくるかあ?」 小波「そ・・・その話、本当・・・?」 妖魔「なんで生まれたての妖魔みたくなってんスか」 「は、はい・・・あっ!今すぐ代わりの担当者を・・・」 小波「いや・・・僕が行くよ」 妖魔たち「きょ・・・局長自ら!!?」 「何故そのような・・・きっと長期間の調査を伴う厳しい任務に・・・」 小波「いいから・・・・いいから」 妖魔「いいから!??」 小波「皆に危ないマネ・・・・させたくないんだよ!」 妖魔「局長・・・・」 小波(かくして僕は人間界侵略の任に就いた) 妖魔たち「局長」 「お気をつけて」 「ご武運を」 小波「全ては妖魔のために!!」 小波(現在)「もちろん、大嘘である」 小波(魔法少女に会える。生魔法少女、生魔法少女、生魔法少女) 小波(現在)「そう、ご存じの通り僕はバッキバキの魔法少女オタクであり、そのときの僕をつき動かしていたのはひとえに」 「魔法少女に会える!!」 「ということだった」 「―――しかし、そんな僕を待ち受けていたのは」 「残酷な現実だった」 さより「も――――ムリ!!コーさんほんっとムリムリこれ」 「ねっ見てコレ、息切れスッゴイ」 ココロ「さよちんガンバ!!ほら・・・救心飲んで・・・・」 小波が見たのは、腰痛に苦しむオッサンもとい魔法熟女・さよりの姿だった。 小波(なんだこのオッサン―――――) 小波(現在)「僕の夢は死んだ」 さきと小波は映写機で当時の映像を見ていた。 さき「あんた・・・仮にも人の母親にむかってオッサンて・・・・」 小波「ほら・・・なんていうか・・・僕が好きなのは魔法少女であって・・・瀕死の中年ではない訳じゃん?さすがの僕にも許せる基準があるっていうか・・・」 小波(現在)「やる気を完全に失った僕は、ニートになった」 さき(いきなり社会派ドキュメンタリーみたくなったな・・・) 小波(侵略とかもうどーでもいいや・・・) 小波(現在)「だいぶ投げやりにもなってた。しかしここである問題が浮上する・・――――」 「資金が尽きたのだ」 「経費削減により、これから先の生活費は自己負担でね ♡魔界より♡」 さき(魔界も相当ブラックだな・・・) 小波(現在)「僕は働かざるをえなくなった」 小波は求人情報誌を見た。 小波「あーほんとなんでこんなとこ来ちゃったんだろ。聞いてないよこんなの・・・ん」 (アイドルのマネージャーか・・・) それから、小波はさきと桜世のマネージャーになった。 小波(現在)「気まぐれではじめたマネージャー業だけど」 魔法少女『夢のためならめげないくじけない!私達は誰にも負けない!』 (誰も聞いてないが)歌い続けるさきの姿に小波は魔法少女を重ねていた。 小波「・・・・・」 小波(現在)「いつの間にか」 小波(かっこいいなぁ) 小波(現在)「本当に君達のファンになっていた」 「そしてそんなある日のこと」 小波「くっそ~なんだよあのイベント会社、社員全員モョスウッチ界の奴隷にしてやろうか!!」 小波の机の上に大量の手紙が積まれていた。 小波「・・・・ん?」 「最終通告 貴殿の任務成績及び態度に問題有.今後改善が見られぬ様であれば処分を検討.♡魔界よ」 小波(・・・あー・・・失敗者には厳しいからなー魔界。でも来週オーディションあるから処分は困るし・・・よし!その辺の人間さらってきて・・・) しかし、さきと桜世のことを思い返し、小波は通告書を握りつぶした。 小波(・・・・・う―――――ん、どうしたもんかな――――) 小波(現在)「そう考えていた矢先の、[[あの出来事だった>魔法少女俺の第1話]]」 ココロ「魔法少女にならんか?」 小波(現在)「興奮したよ!こんな巡り合わせってあるんだって感動したね。このチャンスを逃す手はないと思った」 小波「ねぇ!今日、桃拾君って家には・・・」 桜世「えっ・・・帰ってきてますけど・・・見えない・・・・」 小波「そうなんだ!」 小波が右手から妖魔へ指令を飛ばし―――― 小波(現在)「あとは知っての通り。君は桃拾くんを助けるために変身した」 小波「やっぱり男だけど・・・まあ・・・オッサンよりかは・・・」 小波(現在)「何度も」 小波「あっもしもしオオボラ新聞社さん?今○○の2丁目でウワサの魔法少女が戦ってるってネタを掴んだんだけど」 小波(現在)「何度も」 街角の女性「かっこよくな―――い?」 小波「グッ!」 小波「そしてその度に『魔法少女』は有名になった。大変だったんだよ?マスコミに現場おさえてもらえるよう仕込むのとか」 さき「なっ・・・・」 小波「そう!つまり・・桃拾君も妖魔も、ただの宣伝手段だったんだよ」 さき「じ、じゃあ桃拾ちゃんの歌の力とかは・・・」 小波「うーん・・・たまに居るじゃん?そういう人。ウタダとか・・・・」 さき「い・・・居ますかね!?」 「本当にそんなことのために・・・・?」 小波「「そんなこと」じゃないよ。『魔法少女』かつ『アイドル』!!君達こそ僕の最高の夢だ!そして今日この日!皆の記憶に『魔法少女』を刻みつけるんだ!!人間は飽きっぽいしすぐ忘れるからね・・・だからこそ人気がピークの今なんだよ!注目が一番集まりやすい今「妖魔の親玉」を倒すシーンを見せつけることで『魔法少女』はヒーローになれる。後世にまで語り継がれる「英雄」になるんだ!」 小波が笑みを浮かべた。 小波「大丈夫!確かにこの後一戦交えることになるけど・・・僕そんな強くないから!3段バトルとか真の真の姿とかハデなイベント起こせなくて申し訳ないけど・・・だから君は思う存分僕を倒してくれていいんだよ。君達の成功を支えることが僕の仕事なんだから!」 「・・・どうしたの?・・・もしかして僕に情がわいちゃったりしてる?それなら尚のこと倒してほしいな」 小波が縛った桃拾に電撃を流した。 桃拾「――――っ・・・・」 小波「「魔法少女の敵」なんてそれこそ夢みたいだもの。それにファンとしてアイドルのかっこいい所を見たいと思うのは当たり前だろ?・・・少しでも僕を思いやってくれるのなら、僕に、勝つところを見せてよ」 「・・・・どうしてわかってくれないの?」 さき「・・・わかりました」 小波「嬉しいよ、それでこそプロ・・・」 さきは周りの映像機器を壊しだした。 小波「!?ちょっ・・・ちょちょっ・・・何して・・・いった」 さきは小波を殴り飛ばし、ステッキの先で足を突く。 小波「ちょっ・・・痛っ・・痛い!!致命傷に至らないレベルで地味に痛い!!!」 さき「・・・・確かに、私達がここまでアイドルとして有名になれたのは魔法少女のおかげです。でも、誰かを傷つけてやっと成り立つ存在なんて、そんなの間違ってる。そんな「アイドル」も「魔法少女」もニセモノです。どうしてマネージャーがそれをわかんないですか」 さきがステッキで小波の頭を小突いた。 小波「・・・さきちゃん・・・痛いよ」 さき「うっ、うぅつ」 小波「アイドルとしてNGな顔になってるし」 さきは大泣きしていた。 さき「うわ~~~~~んマネジヤーのバカァ~~~~~~~、マネージャーのじたことは許ぜないしっ、皆も助げだいけどっ、でもっ、マネージャーと戦いたくないよお――――」 小波「・・・・ムリだよ。この騒ぎを計画した時点で、人間界にしろ魔界にしろ、僕の居場所はなくなったんだ」 小波が電撃で自分の真上の鍾乳洞を折った。 小波「だから、僕にはもう、これくらいしか君達にしてあげられることはない」 さき「!!」 小波はさきを電撃で弾き飛ばした。 そして鍾乳洞が小波に落ちていく―――― さき「マ・・・マネージャ――――ッ」 鍾乳洞は小波の目の前に落ちた。 小波「・・・・・――――っ・・・っ何が・・・」 さき「桃拾」 桃拾が、小波が持っていた自分を縛る縄にかぶりつき、小波を引っ張っていた。 さき「大丈夫!?どうしてこんな・・・」 桃拾がさきの手に文字を書き出した。 桃拾『あなたの役に立ちたかったから』 『あなたの大切な人を』 『いつもあなたが守ってくれるように俺も守りたかった』 さき(あ、まただ、結局また私、桃拾ちゃんに助けてもらってる) 「・・・違う、『俺』は何もしてない、そもそも今までのことだって・・・」 桃拾『そんなことない』 『あなたは今まで何度も危険を省みず皆を救ってくれた』 『それで十分』 『間違いなく「魔法少女 俺」は』 『俺のヒーローだから』 さき「―――――っ・・・」 (桃拾ちゃ・・・) 兵衛「ハイッ、そこまで――――魔法少女は不純異性交遊禁止だから」 兵衛がさきと桃拾の顔を引き離した。 さき「!!?!!??」 兵衛「助けに来たんだけど・・・必要なかったみたいだね―――こっちはギリギリアウトの手つかって妖精界と連絡とったっていうのに・・・」 兵衛は893、もとい妖精の皆さんを連れてきていた。 ココロ「わしが案内したんやでコラァ」 兵衛「やっと侵入できたと思ったらこの有様だよ、うちの業界そういうのダメだから」 「・・・・・桃拾、待たせて悪かった」 桃拾(なぜここに兵衛が・・・・) 兵衛「えっ・・・待って、まだ現状把握してないのこの子」 さき「みたいっスね・・・」 兵衛「さすがにオレも心配になってきたんだけど。どんだけ察する気ないの」 桜世「さき!」 桜世がさきに抱きついた。 さき「わっ・・・桜世!大丈夫!?ケガは・・・」 桜世「大したことない・・・妖精の皆とプロマイドのおかげ」 さき「プロ・・・何?」 桜世「あっ・・・でもしばらくこのままで。さきの胸筋の力で回復するから・・・」 さき「胸筋ってそんないやしのパワーあんの?」 兵衛「・・・・さて」 兵衛が魔法陣を出し、小波を拘束した。 小波「!」 兵衛「君を異界侵略の罪で拘束させてもらう」 小波「ハァ~~~~・・・こんな結果になるとはな~」 兵衛「ま、いいとこどりみたいで申し訳ないけど、ここまで大々的にされたら、妖精界も直に動かざるを得なかったって訳さ」 「じゃ、あと連行よろしく―――」 妖精「ウ―――ス」 さき「あっ、あのっ、マネージャーはこれから・・・」 兵衛「ああ・・・彼は・・・これから妖精界の監視下に置かれる」 妖精が持つモニターから、本郷が小波に勝ち誇っていた。 本郷「貴様ここで会ったが百年目、しかし妖魔の首はこの己が狩り取」 小波「?」 妖精「こらっキリキリ歩け!!」 兵衛「もう人間界に戻ることはないだろう」 さき(やっぱり・・・) 兵衛「・・・酷いことはしないよ。今回実害はほとんどなかったんだ。本当に『パフォーマンス』の一環として妖魔をうまく調節してたんだろうね」 さき「・・・!」 (マネージャー・・・) 小波は妖精にゲートに押し込まれていた。 小波「ちょっとも~~~優しく押してよね~~~~」 さき「・・・・・マネージャー――――!!私達・・・・絶対「本物」になりますから」 小波「楽しみにしてるよ。じゃあ・・・僕からも一つだけ」 「・・・・握手してもらってもいいかな?」 小波がさきと桜世と握手した。 小波「ありがとう。じゃあね、2人とも。応援してる」 小波を入れたゲートが消えた。 その後の人間界。 さき「みんなー!今日はありがとー!!」 元の姿のさきと桜世がライブをしていたが、誰も来てなかった。 さき「うう・・・また1枚も売れなかった・・・」 ココロ「お前・・・ほんっまダンスキモイぞ・・・ヒイた・・・」 桜世「キモくないよ」 さき「心底から言うのやめて・・・」 ココロ「それにしても・・・「魔法少女アイドル」引退、えらい騒ぎやったなぁ。正直おしいことしたとか思ってへん?」 さき「うーん・・・・・・だからこそ追いつかなきゃと思うんだ。マネージャーとも約束したし」 ココロ「そうか・・・・」 男性「すみません、一枚ください」 さき「えっ。あっ・・・ありがとうございますっ!!」 ココロ「やれやれ・・・・・・む?」 「この反応・・・2丁目でチンピラやな。おい行くで」 さき「えっ、まだライブの途中・・・・」 ココロ「それはそれ、これはこれ。ちなみに魔法少女はそんな簡単に引退できんから覚悟しとけよ」 さき(厳しい・・・) ココロ「ちなみに襲われとるのは・・・」 桃拾が4人のチンピラに囲まれていた。 さき「ま・・・また桃拾ちゃん!?」 ココロ「あいつ死兆星の下に生まれついとんちゃうか」 桜世「はやく行かなきゃね」 さき「うん!!」 チンピラたち「ヘイヘ~~~イ」 「あんちゃん、ヘイヘ~~~イ」 桃拾が笑みを浮かべた。 チンピラたち「おん!?」 「OH?」 変身したさきと桜世が駆けつけた。 さき「魔法少女 俺!! 参上!!」 #center(){&big(){&bold(){END}}}

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