パワーレンジャー・ミスティックフォースの最終回

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パワーレンジャー・ミスティックフォースの最終回 - (2016/12/18 (日) 06:51:02) の1つ前との変更点

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パワーレンジャーたちとダークネスの軍勢の最終決戦。 ニックたちの目の前で、ウドナは下界へと連れ去られてしまった。 絶望するニックたちの前に、強敵、魔界の十大邪神テンテラーのブラックランス((本作は『[[魔法戦隊マジレンジャー>http://neoending.web.fc2.com/anime/magyou/majireng.htm]]』の映像と設定を流用したアメリカ作品。ブラックランスは『マジレンジャー』の冥府十神スレイプニル。))が立ち塞がる。 #center(){|BGCOLOR(darkgreen):COLOR(white):CENTER:&br()&bold(){&big(){&color(yellow){MYSTIC FATE II}&br()&big(){決戦(後編)}}}&br()&br()|} ブラックランス「さぁ、覚悟しろ。母親の次はお前だ((これまでの物語で、ニックはウドナの実子ボーエンであることが明らかとなっている。))。ハハハハハ!」 ニック「俺を怒らせたな……!」 燃え盛るエネルギーに包まれ、ニックがレッドレンジャーに変身する。 レッド「さぁ、来い!」 ブラックランス「お前を倒す!」 ブラックランスの攻撃の中を、レッドは捨て身で突進。渾身の剣撃が、ブラックランスの盾を打ち砕く。 ブラックランス「私の盾が!?」 レッド「ファイヤーハート!」 ブラックランス「何っ!?」 ドラゴンのファイヤーハートが飛来し、ブラックランスに一撃を見舞う。 レッド「いいぞ、ファイヤーハート!」 ブラックランス「ドラゴンが来たところで、お前の負けは変わらん!」 レッドがファイヤーハートと合体し、レッドドラゴンファイヤーレンジャー((『マジレンジャー』には存在しないアメリカ版オリジナル設定。))となる。 レッドとブラックランスの武器同士のぶつかり合い。次第にブラックランスが追いつめられる。 レッド「見たか! みんなでケリをつけるぞ!」 ザンダー「喜んで!」 マディソン「えぇ!」 チップ「もちろん!」 ヴィダ「任せて!」 一同「レディ?」「レディ!」「&bold(){マジカル・ソース! ミスティックフォース!}」 ザンダーたちもパワーレンジャーに変身し、戦いに加わる。 一同「マジスタッフ!」「マジスタッフ!」「やぁっ!」 ブラックランス「ぐわあぁっ!」 レッド「よし、力を合せるぞ!」 一同「&bold(){ミスティック・スペル・シール!!}」 光球と化した5人のパワーがブラックランスに炸裂。ブラックランスは大爆発し、最期を遂げる。 しかしそこへ、ダークネスの支配者にして最後の敵、マスター((『マジレンジャー』の絶対神ン・マ。))が姿を現す。 レッド「あっ、あれは!?」 ピンク「奴よ、マスターだわ! レッド「じゃあ、ダガロンと父さんは!?」 マスター「フフフ、返すぞ」 マスターの前に敗れ去った一同の師、ダガロンが地面に投げ出される。 一同「あぁっ!」「そんなぁ!?」 ブルー「ダガロン、ダガロン!」 マスター「次はこいつだ」 続いて地面に転がった躯は、同じくマスターの前に敗れ去ったニックの実父、リンボー((第1話から登場していた敵側の戦士・コーラッグの正体。敵側に操られてパワーレンジャーと敵対していたが、後にその呪縛から解き放たれ、ウドナの夫にしてニックの実父だと明らかになった。))。 レッド「父さん!? ……今までしてきたことは一体、何だったんだ!? せっかく、父さんを見つけたのに!」 マスター「ダークネスを止められる者はいないのだ。この世を破壊してやる」 グリーン「この世界を破壊して、一体どうするつもりなんだ!?」 マスター「我が物となったこの世界が、果たしてどうなるのか、見せてやろう」 マスターの体から触手が伸び、5人を捕える。 一同「わぁっ!?」「離してよぉ!」 地球が猛烈な勢いで回転を始め、陸、海、空の景色がどんどん変わってゆく。 そして、周囲は真っ暗な空、荒れ果てた大地のみの世界と化す。 ブルー「真っ暗……!?」 マスター「これが、お前たちの世界の未来だ。お前たち、人間には用はない」 荒れ果てた大地に、5人が投げ出される。 マスター「パワーを頂いたら、後は役立たずの躯のみだ。踏み潰してくれるわ! それが、お前たちに残された未来なのだ」 レッド「そうはいくか! 俺たちはまだ戦える!」 一同「レジェンドウォリアー!」 5人が強化形態のレジェンドウォリアー((『マジレンジャー』のレジェンドマジレンジャー。))に変身し、マンティコアメガゾード((『マジレンジャー』のマジレジェンド。))でマスターに挑む。 マスター「よし、たくさんパワーを食べられるぞ。フフフフ!」 レッド「みんな、行くぞ! すべての魔法を使って、奴を倒す!」 一同「レジェンドストライカー・スピンアタック!!」 炎をまとった槍の一撃。だがマスターはその炎を、すべて吸い尽くす。 一同「そんな!?」「ありえない!」「まったくダメージを与えられないなんて!?」 マスター「フフフフ、まったく効かんな」 逆にメガゾードの槍のほうが、粉々に砕かれてりまう。 マスター「これで終わりだ。お前たちの絶望と恐怖は、いいスパイスになる。ではパワーを美味しく頂こう」 メガゾードのパワーが、どんどんマスターに吸い取られ、奪われる。 グリーン「僕らの魔法が、吸い取られていく!?」 ついにメガゾードが消滅。5人は地面に叩きつけられ、ヘルメットを失って素顔が露わとなる。 マスター「フフフフ!」 ニック「行くぞ!」 5人がひとまず、そばの洞窟へ駆け込む。 チップ「ここなら、平気さ」 ニック「平気? 冗談じゃない。メガゾードでも倒せなかった。ダガロンと父さんもやられた」 ヴィダ「だったら、何? リーダー・ニック、レッドレンジャーは降参するわけ!?」 ニックは答えずに、歩き去ろうとする。 ザンダー「おい、待て。どこへ行く気だ? 答えろよ。諦めるのか?」 ニック「どいてくれ……」 チップ「駄目だよ! ちゃんと答えて!」 ニック「みんな、目を覚ませ! この状況を見ろよ! ベストを尽くした、でも負けた。あんなのと戦えるか? そうだ。俺は、もう降りる……」 マディソン「……何言ってるの? 何言ってるの? あなたがそんなこと言わないでよ! リーダーのあなたが降参だなんて、何よ、それ!?」 ニック「……」 マディソン「聞きなさいよ! あなたは降参なんて許されないの! 私たちはチームで、そのリーダーはあなた! 最後まであきらめちゃ駄目なの!」 激しい衝撃が5人を襲う。マスターが洞窟内に出現する。 一同「うわあぁっ!」 マスター「さぁて、デザートを頂くとするか」 一同「うぅっ……」 マスター「ようこそ、世界の終りへ。フフフフフ」 ニック「まだだ…… まだ、やれる!」 ザンダーたちが苦しむ中、ニックがただ1人、進み出る。 ニック「終わりじゃない!」 マスター「1人で何ができる?」 ニック「残ったのが俺だったのが、運の尽きだ! この世に残る、あらゆる善き魔法のパワーよ、集まれ! この体に残るパワーを振り絞る! さぁ、勝負だ! &bold(){マジカル・ソース! ミスティックフォース!}」 ニックの顔がヘルメットに包まれ、レッドレンジャーへと変身を遂げる。 マスター「光のパワーは、さぞ美味いだろう」 マスターの無数の触手がレッドを襲うが、レッドはマジスタッフを振るい、次々に触手を叩き斬る。 大上段からのレッドの剣が、マスターの鎧の頭部を打ち砕く。 マスター「うぅっ! バカな、鎧が!?」 さらにレッドが渾身の剣を、マスターの胴に突きつける。 マスター「うぅおおぉ──っ!?」 レッド「元の世界に戻るぞ! みんな、手を!」 ザンダーたちが必死に立ち上がり、レッドの伸ばした手をつかむ。 レッド「急げ!」「いいか、みんな?」 一同「OK!」 レッド「行くぞ!」 マスターの体からほとばしるエネルギーにより、周囲の光景が猛烈な勢いで変化してゆく。 次の瞬間、ニックたち5人は変身を解除された姿で、もとの戦場へと投げ出される。 チップ「戻ったの!?」 ニック「あぁ。でも、パワーを全部、奴に取られた」 パワーレンジャーに変身できないニックたちに、マスターが迫る。 マスター「この身にダメージを与えるとは、もう許さんぞ!」 マスターが触手を伸ばし、ニックたちを襲う。あわやと思われたとき、触手が凍りついて動きを止める。 そこに現れたのはクレアと、善の魔術師スノープリンス((『マジレンジャー』の天空聖者スノウジェル。))。クレアは新たな衣装に身を包んでいる。 マスター「何だと!?」 ヴィダ「スノープリンス!?」 ニック「クレア! その姿は!?」 クレア「あのね、ミスティック・マザーが一人前にしてくれたの。フフフ」 マスター「嘘をつくな! ミスティック・マザーは倒したはず!」 スノー「いいや。お前の攻撃を受ける前に、魔法でエネルギー体に姿を変えていたんだ」 ルートコアでは、死んだと思われていた魔術師の女王ミスティック・マザー((『マジレンジャー』の天空大聖者マジエル。))が、エネルギー体から元の姿へと甦っている。 ミスティック・マザー「ハハハハハ! 私を簡単に倒せると思った? 残念だったわね」 マスター「そんな小細工でいい気になるな。下界で力を蓄えた後、再び目にもの見せてやる!」 そこへ、スカルピン((『マジレンジャー』の冥府十神ダゴン。))により下界へと連れ去られていたウドナが姿を現す。 ウドナ「そんなことはさせないわ」 一同「ウドナ!」 ウドナ「あなたに帰る場所は、どこにもない!」 マスター「ないだと? どういうことだ!?」 死んだと思われていた十大邪神テンテラーのイタシス((『マジレンジャー』の冥府十神スフィンクス。))、そしてネクロライも現れる。 イタシス「つまり、ダークネスが存在できる場所は、すでにないということ」 マスター「イタシス、生きていたのか!? では、スカルピンは!?」 イタシス「彼も、もう存在しない」 マスター「何!?」 |&br()ウドナを下界に連れ去った十大邪神テンテラーのスカルピンに、イタシスが立ち向かう。&br()&br()スカルピン「なぜ、貴様が生きている!?」&br()イタシス「友人の助けを借りたのよ。ネクロライ」&br()&br()ウドナのそばに、ネクロライが寄り添う。&br()&br()ネクロライ「大丈夫?」&br()スカルピン「ネクロライ!」&br()ネクロライ「親切にしてくれたのは、イタシスが初めてだった! だから生き返らせたわ」&br()スカルピン「やはり、コウモリは信じられん!」&br()&br()イタシスとスカルピンの、激しい戦いが始まる。&br()&br()イタシス「これでも食らえ!」&br()スカルピン「よせぇ!」&br()&br()イタシスのとどめの一撃が、スカルピンに炸裂する。&br()&br()スカルピン「貴様…… なぜ、裏切った!?」&br()イタシス「勇気を得たから」&br()スカルピン「そんなものが、何だ! ダークネスが、この世を…… 支配、するのだ!」&br()&br()スカルピンが大爆発。&br()&br()| マスター「貴様、マスターに逆らうのか!?」 イタシス「操り人形は、もうたくさん」 マスター「な、何!?」 イタシスが強烈な攻撃を放つ。マスターが炎に包まれ、跡形もなく姿を消す。 一同「うわぁ!」「やったぁ!」 ザンダーたちが歓喜し、ウドナは涙ながらにニックと抱き合う。 ウドナ「ボーエン!」 イタシス「マスターは倒したけれど、きっとまた復活する。ホワイトレンジャー、教えてほしい。なぜ、涙を流す?」 ウドナ「それは、悲しいからよ。大事な人を失った…… 夫のリンボーを亡くしたから、泣いている。ダガロンも。うっ、うぅっ……」 イタシス「それは私には、どうにもできない」 そこへ、ネクロライの娘・リーリー((第2話のエンディングに登場した女性客、実はネクロライの娘。))が現れる。 リーリー「ママなら、何とかできる」 ネクロライ「リーリー!?」 リーリー「ねぇ、ママならできるでしょう? 思い通りに。お願い、ママ! ママならできる……」 ネクロライ「……わかった! 生き返らせてみせようじゃない」 ネクロライがリンボーたちの躯の前に進み出、渾身の魔法を放つ。 リンボーとダガロンの体に次第に生気が漲っていくが、ネクロライの体に火花が飛び散る。 ついに、ネクロライが力尽きて倒れる。 リーリー「あぁっ、ママ!?」 リンボーとダガロンが甦り、立ち上がる。スカルピンに倒された魔神ジェンジー((『マジレンジャー』の魔法猫スモーキー。))も姿を現す。 ニック「あぁっ!」 リンボー「息子よ!」 ヴィダ「ダガロン!」 ジェンジー「吾輩を忘れないでぇ~っ!」 チップ「ジェンジー! 先生、復活おめでとう!」 ダガロン「弟子よ!」 ウドナも涙ながらに、夫リンボーに抱きつく。 リーリー「ママ……」 すべてのパワーを失ったネクロライが、人間の女性、ニッキ・アイパンバとなる。 笑顔で立ち上がるニッキに、リーリーが涙ながらに抱きつく。 ザンダー「凄い美人だね」 しかし、マスターが巨大な姿となって甦る。 マスター「感動の再会だが、すぐにさよならだ」 ウドナ「まずいわね。魔法はもう使えない」 ジェンジー「じゃ、こうしましょう。みんなで逃げるんです~」 ニック「もう、逃げない…… やっと家族を見つけて、居場所を見つけた。逃げるもんか」 ニックが臆することなく、進み出る。 ニック「戦うぞ!」 一同「イェイ!」「よし!」「吾輩も!」「戦うわよ!」 マスター「勝手にしろ、フフフフ。お前らにパワーは残っていない。俺の勝ちは決まったようなものだ!」 ニック「本物の勇気ってのを、見せてやろうぜ。魔法が使えなくても……」 ミスティック・マザー「魔法が使えないですって? 使えないんじゃなく、どこにあるかが、わかっていないだけ」 マディソン「どこにあるかって、どういうこと?」 ジェンジー「さぁ……?」 声「こういうことじゃない!?」 一同の店長のトビー((トビーは物語の終盤で、ニックたちがパワーレンジャーだと知り、協力を約束していた。))が、街の人々を連れて現れる。 声「それとも、こういうことかな?」 森でのニックたちの友人・フィニアス((森の住人の1人で、ゴブリンとトロールの混血である「トロブリン」。リンボーとウドナの旧友。))も、森の住人たちを連れて現れる。 トビー「みんな、街の人々に呼びかけたんだ。こう言ってね。『この森と、そこに住んでる者たちは、決して怖くない』って!」 フィニアス「俺も森のみんなに、本当のことを話したんだよ。『今のまんまで暮していて、倒されるか、それとも力を合せ、本当の悪と戦うか』だってな!」」 トビー「パワーレンジャーは、みんなのためにずっと戦ってきた。魔法が尽きたなら、今度は俺たちが、パワーをあげる番だ!」 フィニアス「そうだぞ。君たちには仲間がいる。俺たちはみんな、魔法を信じている! 君たちのおかげさ」 街の人々、森の人々が、互いに手を取り合う。 フィニアス「見せてやろう、俺たちの力を!」 人々が取り合った手を高く掲げ、その手から光が迸り、ニックたちへと注がれる。 人々「みんな、魔法を信じている!」「信じてる!」「信じてる!」 皆からのパワーを受け、ニックたちがパワーレンジャーへと変身を遂げる。 ダガロンはソラリスナイト((『マジレンジャー』の天空勇者マジシャイン。))、リンボーはウルフウォリアー((『マジレンジャー』の天空勇者ウルザードファイヤー。))へと変身する。 ウルフ「ウルフウォリアー!」 ソラリス「ソラリスナイト!」 ホワイト「ホワイトミスティックレンジャー!」 グリーン「グリーンミスティックレンジャー!」 ピンク「ピンクミスティックレンジャー!」 ブルー「ブルーミスティックレンジャー!」 イエロー「イエローミスティックレンジャー!」 レッド「レッドミスティックレンジャー!」 一同「魔法を信じ、いかなるときも力を合せる! &bold(){パワーレンジャー・ミスティックフォース!!}」 マスター「またパワーを食ってやる!」 レッド「望むところだ!」 パワーレンジャーたちがマスター目がけ、強烈な魔法を放つ。 マスターがその魔法のパワーを飲み込むものの、レンジャーたちの魔法は際限なく放たれる。 マスター「うぅっ、腹いっぱいなのに、まだ入ってくる!? ぐぅぅっ……!?」 グリーン「よし、効いてるぞ!」 レッド「続けるんだ! 俺たちの魔法に、限りはない!!」 一同「はぁああぁぁ──っっ!!」 マスター「もうたくさんだぁぁ──っ!!」 フルパワ──っっ!! 人々「行けぇ!」「行けぇぇ!!」 マスター「これ以上、もう入らないぃ! もう駄目だ、破裂するぅぅ──っ!! うわぁぁ──っ!!」 渾身の魔法を浴び、マスターが大爆発、跡形もなく消滅してしまう。 一同「ミスティックフォース!!」 人々「わぁ──っ!!」「やったぁ──っ!!」「やったぁ!!」 ミスティック・マザー「光によって、ダークネスは消え去った。また現れても、あなたたちなら倒せるわね?」 変身を解除したニックたちを、街の人々、森の人々が大歓声で迎える。 一同「イエェェ──イィ!!」 後日。森の戦場跡は、街の人々の協力を得て復興が進んでいる。 ダガロン、ジェンジー、イタシスもいる。 イタシス「勇気について、もう少し教えてもらいたい」 ダガロン「あぁ、喜んで」 ジェンジー「吾輩も忘れないで! 勇気はミドルネームです。……あれ、ちょっと待ってぇ~!」 街では、ニックが旅立ちの準備をしている。 マディソン「行っちゃうの?」 ニック「あぁ。育ての親に会ってくる。色々、話さなきゃ」 マディソン「じゃあ…… 戻って来ない?」 ニック「……わからないな」 マディソン「戻って来る?」 ニック「まぁ…… 戻って来るとしたら、何か理由ができたとか? じゃなかったら、誰か待ってるから、とかかな」 マディソン「それじゃ…… 待ってるわ。ほら、ザンダーも、ヴィダも、チップも、トビーも。フィニアスも、リーリーも。それから……」 ニック「……」 マディソン「あと…… あと、私も。待ってるから、戻って来て」 ニックは返事の代りに、愛用の毛布を手渡す。 ニック「これ、持ってて」 マディソン「いいわ」 バイクに跨り、ニックが走り去る。 マディソン「また、逢える……」 一同の仕事場、レコード店のロック・ポリアム。町と森の人々で賑わっている。 チップが森の人々を相手に、武勇伝を披露している。 チップ「そんで僕がさぁ、ネクロライと一騎打ちって感じになった! あいつ弱虫で……」 得意げなチップの顔を、ニッキが覗きこむ。 ニッキ「あらぁ、そう? 弱虫?」 チップ「弱虫……じゃ、じゃなかったかも。だけど、震えてたんだ」 ニッキ「振るえてた?」 チップ「あ──、汗かいてた」 ニッキ「バンパイアは汗かかないの。光るだけ」 トビー「なぁ、ニッキ。もう映画に行く時間だ」 ニッキ「わかった」 トビーがニッキを連れ、デートへと出かけてゆく。 チップ「本当は…… 汗、かいてたんだ」 リーリーとフィニアスは、店員の制服に身を包んでいる。 リーリー「ねぇ、こうなるって予想できた? この街に来て、新しい家にママと住んで、私はトロブリンの彼とデート。ママは、ここのボスといい感じ。人生って素敵ね」 フィニアス「あぁ、俺も仕事に復帰だ。ハグを」 リーリー「ハグね。フフッ!」 ザンダーは新たな店員となった森の住人に、仕事を指示している。 ザンダー「いいか? CDは前面に、DVDは真ん中、レコードは奥だ。わかった?」 店員「バッチリ、任してくれ」 ザンダーの制服の背には「Manager」の文字。 ザンダー「マネージャーか、気に入った!」 ヴィダはテン・テラーズのマトゥーンボ((『マジレンジャー』の冥府十神ティターン。))とともに、DJを楽しんでいる。 ヴィダ「さぁ、あんたの番よ。バッチリ決めて! ──いいねぇ! じゃ、お客さんに向かって、お尻フリフリ~♪」 音楽に乗せて、街の人々、森の人々がダンスを楽しみ、賑やかな時が流れてゆく。 ブライアーウッドの街の出口。ニックが街を眺めて、想いを馳せる。 その両脇に、ウドナとリンボーのバイクが並ぶ。 リンボー「レディ?」 ニック「……レディ!」 バイクが出発。3人がどこかへと走り去ってゆく。 その頭上を、ドラゴンのファイヤーハートが飛び去ってゆく。 ルートコアでは、クレアが開いた神秘の書物「ジノトーム」の紙面に、最後の文章が浮かび上がる。 #center(){|CENTER:&big(){&big(){&br()&bold(){The End}&br()&br()}}|}
パワーレンジャーたちとダークネスの軍勢の最終決戦。 ニックたちの目の前で、ウドナは下界へと連れ去られてしまった。 絶望するニックたちの前に、強敵、魔界の十大邪神テンテラーのブラックランス((本作は『[[魔法戦隊マジレンジャー>http://neoending.web.fc2.com/anime/magyou/majireng.htm]]』の映像と設定を流用したアメリカ作品。ブラックランスは『マジレンジャー』の冥府十神スレイプニル。))が立ち塞がる。 #center(){|BGCOLOR(darkgreen):COLOR(white):CENTER:&br()&bold(){&big(){&color(yellow){MYSTIC FATE II}&br()&big(){決戦(後編)}}}&br()&br()|} ブラックランス「さぁ、覚悟しろ。母親の次はお前だ((これまでの物語で、ニックはウドナの実子ボーエンであることが明らかとなっている。))。ハハハハハ!」 ニック「俺を怒らせたな……!」 燃え盛るエネルギーに包まれ、ニックがレッドレンジャーに変身する。 レッド「さぁ、来い!」 ブラックランス「お前を倒す!」 ブラックランスの攻撃の中を、レッドは捨て身で突進する。 渾身の剣撃が、ブラックランスの盾を打ち砕く。 ブラックランス「私の盾が!?」 レッド「ファイヤーハート!」 ブラックランス「何っ!?」 ドラゴンのファイヤーハートが飛来し、ブラックランスに一撃を見舞う。 レッド「いいぞ、ファイヤーハート!」 ブラックランス「ドラゴンが来たところで、お前の負けは変わらん!」 レッドがファイヤーハートと合体し、レッドドラゴンファイヤーレンジャー((『マジレンジャー』には存在しないアメリカ版オリジナル設定。))となる。 レッドとブラックランスの武器同士のぶつかり合い。 次第にブラックランスが追いつめられる。 レッド「見たか! みんなでケリをつけるぞ!」 ザンダー「喜んで!」 マディソン「えぇ!」 チップ「もちろん!」 ヴィダ「任せて!」 一同「レディ?」「レディ!」「&bold(){マジカル・ソース! ミスティックフォース!}」 ザンダーたちもパワーレンジャーに変身し、戦いに加わる。 一同「マジスタッフ!」「マジスタッフ!」「やぁっ!」 ブラックランス「ぐわあぁっ!」 レッド「よし、力を合せるぞ!」 一同「&bold(){ミスティック・スペル・シール!!}」 光球と化した5人のパワーがブラックランスに炸裂する。 ブラックランスは大爆発し、最期を遂げる。 しかしそこへ、ダークネスの支配者にして最後の敵、マスター((『マジレンジャー』の絶対神ン・マ。))が姿を現す。 レッド「あっ、あれは!?」 ピンク「奴よ、マスターだわ! レッド「じゃあ、ダガロンと父さんは!?」 マスター「フフフ、返すぞ」 マスターの前に敗れ去った一同の師、ダガロンが地面に投げ出される。 一同「あぁっ!」「そんなぁ!?」 ブルー「ダガロン、ダガロン!」 マスター「次はこいつだ」 続いて地面に転がった躯は、同じくマスターの前に敗れ去ったニックの実父、リンボー((第1話から登場していた敵側の戦士・コーラッグの正体。敵側に操られてパワーレンジャーと敵対していたが、後にその呪縛から解き放たれ、ウドナの夫にしてニックの実父だと明らかになった。))。 レッド「父さん!? ……今までしてきたことは一体、何だったんだ!? せっかく、父さんを見つけたのに!」 マスター「ダークネスを止められる者はいないのだ。この世を破壊してやる」 グリーン「この世界を破壊して、一体どうするつもりなんだ!?」 マスター「我が物となったこの世界が、果たしてどうなるのか、見せてやろう」 マスターの体から触手が伸び、5人を捕える。 一同「わぁっ!?」「離してよぉ!」 地球が猛烈な勢いで回転を始め、陸、海、空の景色がどんどん変わってゆく。 そして、周囲は真っ暗な空、荒れ果てた大地のみの世界と化す。 ブルー「真っ暗……!?」 マスター「これが、お前たちの世界の未来だ。お前たち、人間には用はない」 荒れ果てた大地に、5人が投げ出される。 マスター「パワーを頂いたら、後は役立たずの躯のみだ。踏み潰してくれるわ! それが、お前たちに残された未来なのだ」 レッド「そうはいくか! 俺たちはまだ戦える!」 一同「レジェンドウォリアー!」 5人が強化形態のレジェンドウォリアー((『マジレンジャー』のレジェンドマジレンジャー。))に変身し、マンティコアメガゾード((『マジレンジャー』のマジレジェンド。))でマスターに挑む。 マスター「よし、たくさんパワーを食べられるぞ。フフフフ!」 レッド「みんな、行くぞ! すべての魔法を使って、奴を倒す!」 一同「レジェンドストライカー・スピンアタック!!」 炎をまとった槍の一撃。 だがマスターはその炎を、すべて吸い尽くす。 一同「そんな!?」「ありえない!」「まったくダメージを与えられないなんて!?」 マスター「フフフフ、まったく効かんな」 逆にメガゾードの槍のほうが、粉々に砕かれてしまう。 マスター「これで終わりだ。お前たちの絶望と恐怖は、いいスパイスになる。ではパワーを美味しく頂こう」 メガゾードのパワーが、どんどんマスターに吸い取られ、奪われる。 グリーン「僕らの魔法が、吸い取られていく!?」 ついにメガゾードが消滅。 5人は地面に叩きつけられ、ヘルメットを失って素顔が露わとなる。 マスター「フフフフ!」 ニック「行くぞ!」 5人がひとまず、そばの洞窟へ駆け込む。 チップ「ここなら、平気さ」 ニック「平気? 冗談じゃない。メガゾードでも倒せなかった。ダガロンと父さんもやられた」 ヴィダ「だったら、何? リーダー・ニック、レッドレンジャーは降参するわけ!?」 ニックは答えずに、歩き去ろうとする。 ザンダー「おい、待て。どこへ行く気だ? 答えろよ。諦めるのか?」 ニック「どいてくれ……」 チップ「駄目だよ! ちゃんと答えて!」 ニック「みんな、目を覚ませ! この状況を見ろよ! ベストを尽くした、でも負けた。あんなのと戦えるか? そうだ。俺は、もう降りる……」 マディソン「……何言ってるの? 何言ってるの? あなたがそんなこと言わないでよ! リーダーのあなたが降参だなんて、何よ、それ!?」 ニック「……」 マディソン「聞きなさいよ! あなたは降参なんて許されないの! 私たちはチームで、そのリーダーはあなた! 最後まであきらめちゃ駄目なの!」 激しい衝撃が5人を襲う。 マスターが洞窟内に出現する。 一同「うわあぁっ!」 マスター「さぁて、デザートを頂くとするか」 一同「うぅっ……」 マスター「ようこそ、世界の終りへ。フフフフフ」 ニック「まだだ…… まだ、やれる!」 ザンダーたちが苦しむ中、ニックがただ1人、進み出る。 ニック「終わりじゃない!」 マスター「1人で何ができる?」 ニック「残ったのが俺だったのが、運の尽きだ! この世に残る、あらゆる善き魔法のパワーよ、集まれ! この体に残るパワーを振り絞る! さぁ、勝負だ! &bold(){マジカル・ソース! ミスティックフォース!}」 ニックの顔がヘルメットに包まれ、レッドレンジャーへと変身を遂げる。 マスター「光のパワーは、さぞ美味いだろう」 マスターの無数の触手がレッドを襲うが、レッドはマジスタッフを振るい、次々に触手を叩き斬る。 大上段からのレッドの剣が、マスターの鎧の頭部を打ち砕く。 マスター「うぅっ! 馬鹿な、鎧が!?」 さらにレッドが渾身の剣を、マスターの胴に突きつける。 マスター「うぅおおぉ──っ!?」 レッド「元の世界に戻るぞ! みんな、手を!」 ザンダーたちが必死に立ち上がり、レッドの伸ばした手をつかむ。 レッド「急げ!」「いいか、みんな?」 一同「OK!」 レッド「行くぞ!」 マスターの体からほとばしるエネルギーにより、周囲の光景が猛烈な勢いで変化してゆく。 次の瞬間、ニックたち5人は変身を解除された姿で、もとの戦場へと投げ出される。 チップ「戻ったの!?」 ニック「あぁ。でも、パワーを全部、奴に取られた」 パワーレンジャーに変身できないニックたちに、マスターが迫る。 マスター「この身にダメージを与えるとは、もう許さんぞ!」 マスターが触手を伸ばし、ニックたちを襲う。 あわやと思われたとき、触手が凍りついて動きを止める。 そこに現れたのはクレアと、善の魔術師スノープリンス((『マジレンジャー』の天空聖者スノウジェル。))。 クレアは新たな衣装に身を包んでいる。 マスター「何だと!?」 ヴィダ「スノープリンス!?」 ニック「クレア! その姿は!?」 クレア「あのね、ミスティック・マザーが一人前にしてくれたの。フフフ」 マスター「嘘をつくな! ミスティック・マザーは倒したはず!」 スノー「いいや。お前の攻撃を受ける前に、魔法でエネルギー体に姿を変えていたんだ」 ルートコアでは、死んだと思われていた魔術師の女王ミスティック・マザー((『マジレンジャー』の天空大聖者マジエル。))が、エネルギー体から元の姿へと甦っている。 ミスティック・マザー「ハハハハハ! 私を簡単に倒せると思った? 残念だったわね」 マスター「そんな小細工でいい気になるな。下界で力を蓄えた後、再び目にもの見せてやる!」 そこへ、スカルピン((『マジレンジャー』の冥府十神ダゴン。))により下界へと連れ去られていたウドナが姿を現す。 ウドナ「そんなことはさせないわ」 一同「ウドナ!」 ウドナ「あなたに帰る場所は、どこにもない!」 マスター「ないだと? どういうことだ!?」 死んだと思われていた十大邪神テンテラーのイタシス((『マジレンジャー』の冥府十神スフィンクス。))、そしてネクロライも現れる。 イタシス「つまり、ダークネスが存在できる場所は、すでにないということ」 マスター「イタシス、生きていたのか!? では、スカルピンは!?」 イタシス「彼も、もう存在しない」 マスター「何!?」 |&br()ウドナを下界に連れ去った十大邪神テンテラーのスカルピンに、イタシスが立ち向かう。&br()&br()スカルピン「なぜ、貴様が生きている!?」&br()イタシス「友人の助けを借りたのよ。ネクロライ」&br()&br()ウドナのそばに、ネクロライが寄り添う。&br()&br()ネクロライ「大丈夫?」&br()スカルピン「ネクロライ!」&br()ネクロライ「親切にしてくれたのは、イタシスが初めてだった! だから生き返らせたわ」&br()スカルピン「やはり、コウモリは信じられん!」&br()&br()イタシスとスカルピンの、激しい戦いが始まる。&br()&br()イタシス「これでも食らえ!」&br()スカルピン「よせぇ!」&br()&br()イタシスのとどめの一撃が、スカルピンに炸裂する。&br()&br()スカルピン「貴様…… なぜ、裏切った!?」&br()イタシス「勇気を得たから」&br()スカルピン「そんなものが、何だ! ダークネスが、この世を…… 支配、するのだ!」&br()&br()スカルピンが大爆発。&br()&br()| マスター「貴様、マスターに逆らうのか!?」 イタシス「操り人形は、もうたくさん」 マスター「な、何!?」 イタシスが強烈な攻撃を放つ。 マスターが炎に包まれ、跡形もなく姿を消す。 一同「うわぁ!」「やったぁ!」 ザンダーたちが歓喜し、ウドナは涙ながらにニックと抱き合う。 ウドナ「ボーエン!」 イタシス「マスターは倒したけれど、きっとまた復活する。ホワイトレンジャー、教えてほしい。なぜ、涙を流す?」 ウドナ「それは、悲しいからよ。大事な人を失った…… 夫のリンボーを亡くしたから、泣いている。ダガロンも。うっ、うぅっ……」 イタシス「それは私には、どうにもできない」 そこへ、ネクロライの娘・リーリー((第2話のエンディングに登場した女性客、実はネクロライの娘。))が現れる。 リーリー「ママなら、何とかできる」 ネクロライ「リーリー!?」 リーリー「ねぇ、ママならできるでしょう? 思い通りに。お願い、ママ! ママならできる……」 ネクロライ「……わかった! 生き返らせてみせようじゃない」 ネクロライがリンボーたちの躯の前に進み出、渾身の魔法を放つ。 リンボーとダガロンの体に次第に生気が漲っていくが、ネクロライの体に火花が飛び散る。 ついに、ネクロライが力尽きて倒れる。 リーリー「あぁっ、ママ!?」 リンボーとダガロンが甦り、立ち上がる。 スカルピンに倒された魔神ジェンジー((『マジレンジャー』の魔法猫スモーキー。))も姿を現す。 ニック「あぁっ!」 リンボー「息子よ!」 ヴィダ「ダガロン!」 ジェンジー「吾輩を忘れないでぇ~っ!」 チップ「ジェンジー! 先生、復活おめでとう!」 ダガロン「弟子よ!」 ウドナも涙ながらに、夫リンボーに抱きつく。 リーリー「ママ……」 すべてのパワーを失ったネクロライが、人間の女性、ニッキ・アイパンバとなる。 笑顔で立ち上がるニッキに、リーリーが涙ながらに抱きつく。 ザンダー「凄い美人だね」 しかし、マスターが巨大な姿となって甦る。 マスター「感動の再会だが、すぐにさよならだ」 ウドナ「まずいわね。魔法はもう使えない」 ジェンジー「じゃ、こうしましょう。みんなで逃げるんです~」 ニック「もう、逃げない…… やっと家族を見つけて、居場所を見つけた。逃げるもんか」 ニックが臆することなく、進み出る。 ニック「戦うぞ!」 一同「イェイ!」「よし!」「吾輩も!」「戦うわよ!」 マスター「勝手にしろ、フフフフ。お前らにパワーは残っていない。俺の勝ちは決まったようなものだ!」 ニック「本物の勇気ってのを、見せてやろうぜ。魔法が使えなくても……」 ミスティック・マザー「魔法が使えないですって? 使えないんじゃなく、どこにあるかが、わかっていないだけ」 マディソン「どこにあるかって、どういうこと?」 ジェンジー「さぁ……?」 声「こういうことじゃない!?」 一同の店長のトビー((トビーは物語の終盤で、ニックたちがパワーレンジャーだと知り、協力を約束していた。))が、街の人々を連れて現れる。 声「それとも、こういうことかな?」 森でのニックたちの友人・フィニアス((森の住人の1人で、ゴブリンとトロールの混血である「トロブリン」。リンボーとウドナの旧友。))も、森の住人たちを連れて現れる。 トビー「みんな、街の人々に呼びかけたんだ。こう言ってね。『この森と、そこに住んでる者たちは、決して怖くない』って!」 フィニアス「俺も森のみんなに、本当のことを話したんだよ。『今のまんまで暮していて、倒されるか、それとも力を合せ、本当の悪と戦うか』だってな!」」 トビー「パワーレンジャーは、みんなのためにずっと戦ってきた。魔法が尽きたなら、今度は俺たちが、パワーをあげる番だ!」 フィニアス「そうだぞ。君たちには仲間がいる。俺たちはみんな、魔法を信じている! 君たちのおかげさ」 街の人々、森の人々が、互いに手を取り合う。 フィニアス「見せてやろう、俺たちの力を!」 人々が取り合った手を高く掲げ、その手から光が迸り、ニックたちへと注がれる。 人々「みんな、魔法を信じている!」「信じてる!」「信じてる!」 皆からのパワーを受け、ニックたちがパワーレンジャーへと変身を遂げる。 ダガロンはソラリスナイト((『マジレンジャー』の天空勇者マジシャイン。))、リンボーはウルフウォリアー((『マジレンジャー』の天空勇者ウルザードファイヤー。))へと変身する。 ウルフ「ウルフウォリアー!」 ソラリス「ソラリスナイト!」 ホワイト「ホワイトミスティックレンジャー!」 グリーン「グリーンミスティックレンジャー!」 ピンク「ピンクミスティックレンジャー!」 ブルー「ブルーミスティックレンジャー!」 イエロー「イエローミスティックレンジャー!」 レッド「レッドミスティックレンジャー!」 一同「魔法を信じ、いかなるときも力を合せる! &bold(){パワーレンジャー・ミスティックフォース!!}」 マスター「またパワーを食ってやる!」 レッド「望むところだ!」 パワーレンジャーたちがマスター目がけ、強烈な魔法を放つ。 マスターがその魔法のパワーを飲み込むものの、レンジャーたちの魔法は際限なく放たれる。 マスター「うぅっ、腹いっぱいなのに、まだ入ってくる!? ぐぅぅっ……!?」 グリーン「よし、効いてるぞ!」 レッド「続けるんだ! 俺たちの魔法に、限りはない!!」 一同「はぁああぁぁ──っっ!!」 マスター「もうたくさんだぁぁ──っ!!」 一同「フルパワ──っっ!!」 人々「行けぇ!」「行けぇぇ!!」 マスター「これ以上、もう入らないぃ! もう駄目だ、破裂するぅぅ──っ!! うわぁぁ──っ!!」 渾身の魔法を浴び、マスターが大爆発、跡形もなく消滅してしまう。 一同「ミスティックフォース!!」 人々「わぁ──っ!!」「やったぁ──っ!!」「やったぁ!!」 ミスティック・マザー「光によって、ダークネスは消え去った。また現れても、あなたたちなら倒せるわね?」 変身を解除したニックたちを、街の人々、森の人々が大歓声で迎える。 一同「イエェェ──イィ!!」 後日。森の戦場跡は、街の人々の協力を得て復興が進んでいる。 ダガロン、ジェンジー、イタシスもいる。 イタシス「勇気について、もう少し教えてもらいたい」 ダガロン「あぁ、喜んで」 ジェンジー「吾輩も忘れないで! 勇気はミドルネームです。……あれ、ちょっと待ってぇ~!」 街では、ニックが旅立ちの準備をしている。 マディソン「行っちゃうの?」 ニック「あぁ。育ての親に会ってくる。色々、話さなきゃ」 マディソン「じゃあ…… 戻って来ない?」 ニック「……わからないな」 マディソン「戻って来る?」 ニック「まぁ…… 戻って来るとしたら、何か理由ができたとか? じゃなかったら、誰か待ってるから、とかかな」 マディソン「それじゃ…… 待ってるわ。ほら、ザンダーも、ヴィダも、チップも、トビーも。フィニアスも、リーリーも。それから……」 ニック「……」 マディソン「あと…… あと、私も。待ってるから、戻って来て」 ニックは返事の代りに、愛用の毛布を手渡す。 ニック「これ、持ってて」 マディソン「いいわ」 バイクに跨り、ニックが走り去る。 マディソン「また、逢える……」 一同の仕事場、レコード店のロック・ポリアム。 町と森の人々で賑わっている。 チップが森の人々を相手に、武勇伝を披露している。 チップ「そんで僕がさぁ、ネクロライと一騎打ちって感じになった! あいつ弱虫で……」 得意げなチップの顔を、ニッキが覗きこむ。 ニッキ「あらぁ、そう? 弱虫?」 チップ「弱虫……じゃ、じゃなかったかも。だけど、震えてたんだ」 ニッキ「振るえてた?」 チップ「あ──、汗かいてた」 ニッキ「バンパイアは汗かかないの。光るだけ」 トビー「なぁ、ニッキ。もう映画に行く時間だ」 ニッキ「わかった」 トビーがニッキを連れ、デートへと出かけてゆく。 チップ「本当は…… 汗、かいてたんだ」 リーリーとフィニアスは、店員の制服に身を包んでいる。 リーリー「ねぇ、こうなるって予想できた? この街に来て、新しい家にママと住んで、私はトロブリンの彼とデート。ママは、ここのボスといい感じ。人生って素敵ね」 フィニアス「あぁ、俺も仕事に復帰だ。ハグを」 リーリー「ハグね。フフッ!」 ザンダーは新たな店員となった森の住人に、仕事を指示している。 ザンダー「いいか? CDは前面に、DVDは真ん中、レコードは奥だ。わかった?」 店員「バッチリ、任してくれ」 ザンダーの制服の背には「Manager」の文字。 ザンダー「マネージャーか、気に入った!」 ヴィダはテン・テラーズのマトゥーンボ((『マジレンジャー』の冥府十神ティターン。))とともに、DJを楽しんでいる。 ヴィダ「さぁ、あんたの番よ。バッチリ決めて! ──いいねぇ! じゃ、お客さんに向かって、お尻フリフリ~♪」 音楽に乗せて、街の人々、森の人々がダンスを楽しみ、賑やかな時が流れてゆく。 ブライアーウッドの街の出口。 ニックが街を眺めて、想いを馳せる。 その両脇に、ウドナとリンボーのバイクが並ぶ。 リンボー「レディ?」 ニック「……レディ!」 バイクが出発。3人がどこかへと走り去ってゆく。 その頭上を、ドラゴンのファイヤーハートが飛び去ってゆく。 ルートコアでは、クレアが開いた神秘の書物「ジノトーム」の紙面に、最後の文章が浮かび上がる。 #center(){|CENTER:&big(){&big(){&br()&bold(){The End}&br()&br()}}|}

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