今日もサルベージに明け暮れるレックス レックス「はぁ――やっぱり測探機は買い換えた方がいいなぁ。東に150もズレてるなんてありえないだろ。」 セイリュウ「で、どうじゃったお宝の具合は?見立てどおりだったのか。レックス。」 レックス「結構頑丈だったから、補強の必要もそんなになかったし、手間賃を差し引いても、まぁまぁの儲けになるんじゃないかな。」 セイリュウ「引き揚げるものの構造計算には2日もかけるくせに、損得勘定だけは速いんじゃな。」 レックス「うるさいなじっちゃんは、オレは『商売が得意な』サルベージャーなんだ――よ!たくましい――って、褒めてくれても、いいじゃないかっ!」 カムリ・シュリブ出現 レックス「ううわっ!びっくりしたぁ。こいつの家だったのか。」 セイリュウ「レックス!」 レックス「心配ないって!今日の昼飯、決まりっ!」 カムリ・シュリブ戦開始 チュートリアルを兼ねて勝利 見渡す限りの白―― 天空にそびえ立つ『世界樹』を中心に広がる雲の海 それがオレ達の暮らす世界『アルスト』だ。 この世界ができる遙かな昔、人は世界樹の上に住む創世の『神』と共に暮らしていたという。 天空に築かれた豊穣の大地、昼を夜に 雨を晴れにすることもできる理想郷。 人はそこを、『楽園』と呼んでいた。 だけどある日 人は楽園を追われた。 理由はわからない。 神の怒りに触れたからなのか、それとも別の何かなのか―― 楽園を追われた人は アルストに移り住んだけれど 長く生きることはできなかった 人が滅亡に瀕した時 憐れに思った神は自らの僕―― 『巨神獣』をアルストに遣わし 人を救った 僅かに生き残った人は巨神獣へと移り住み 幾万もの昼と夜を共に過ごした その巨神獣が―― 今 死に絶えようとしている―― セイリュウ「あぁ――七輪の熱が心地良いわい。はぁ――肩こりに効くのぉ…」 レックス「そろそろ動かそうか?」 セイリュウ「いや、しばらくはそこでいい。あぁ――」 レックス「おっけー。」 雷が鳴る レックス「まただ。最近多いよね。」 セイリュウ「うむ――増えたな。」 レックス「人は――誰も住んでない?」 セイリュウ「おらんようじゃの。ま、おったとしてもとっくに逃げ出しとるよ。」 レックス「そうか――なぁ、じっちゃん。イヤサキ村もいつかはあんな風になるのかな?」 セイリュウ「今日明日ってことはなかろうが、そりゃあいつかはああなるじゃろ。」 レックス「じっちゃんも?」 セイリュウ「それがワシら巨神獣の運命じゃからな。抗ったところで詮方ない。」 レックス「人が住める場所、どんどんなくなってる。」 セイリュウ「うむ――」 レックス「じっちゃん達巨神獣ってさ、あの上で生まれたんだろ?」 セイリュウ「さぁなぁ――伝承ではそうなっとるが、ワシが生まれたのはこのアルストの世界じゃ。ご先祖がどこで生まれたのかまでは知らん。」 レックス「あるのかな――楽園。アルストを創った神さまが住むっていう。」 セイリュウ「世界樹の上に広がる豊穣の大地――か。本当にそんな所があるのなら、皆安泰じゃの。争いもせんで済む。」 レックス「あるといいなぁ――そしたら村の皆も――この世界を見て、神は何を思うんだろうか――」 翌日…… レックス「うっん――あぁ――よし!仕事に戻ろう。今日の成果は充分だな。じっちゃん。ひと泳ぎ、アヴァリティア商会に向かってよ。」 セイリュウ「今から換金か?ワシはもう寝る時間なんじゃがのぅ…」 レックス「ワザとらしく老け込むなよ!まだ日は高いって!」 セイリュウ「全く…巨神獣使いの荒い奴じゃ――」 こうして、レックスは換金のため、アヴァリティア商会へ向かうのだった。