戦え! 超ロボット生命体トランスフォーマーVの第1話

「戦え! 超ロボット生命体トランスフォーマーVの第1話」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

戦え! 超ロボット生命体トランスフォーマーVの第1話 - (2015/04/07 (火) 04:48:47) のソース

多くのロボット生命体たちが平和に暮す街。
突如として、デストロン兵士2人が現れ、銃を打ちまくり、建物が砕けてゆく。

立ち昇る硝煙の中から、サイバトロンの新司令官・スターセイバーが現れる。
デストロンたちが銃を撃ちまくるが、スターセイバーにはまったく通じない。

スターセイバー「セイバーブレード!」

必殺剣が炸裂する。
デストロン2人はまとめて吹っ飛ばされる。

スターセイバー「トランスフォーム!」

勝利をおさめたスターセイバーがジェット機に変形し、空へと飛び去って行く。


#center(){|BGCOLOR(darkblue):COLOR(white):CENTER:&br()&big(){&big(){&bold(){宇宙の勇者&br()スターセイバー}}}&br()&br()|}


 ゴッドジンライたちに
 地球から追い出されたデストロンは、
 新たな本拠地となる星を求めて
 宇宙の各地に出没し、侵略を続けていた。
 
 こうした動きに対し、
 平和を愛するサイバトロンは、
 同じく平和と正義と愛する、
 宇宙の様々な生命体と手を結び、
 宇宙平和連合を組織。
 地球もその一員に加わった。
 
 さらに凶悪なデストロンに対するため、
 宇宙防衛軍を結成。
 その本部を、地球から離れたV惑星に置いた。
 
 そして、その総司令官に任命されたのが、
 サイバトロン最強の戦士・
 スターセイバーであった。


デストロンの恐竜型トランスフォーマー部隊、恐竜戦隊が宇宙を突き進む。
隊長のゴウリュウと、彼の率いるカクリュウ、ガイリュウ、ライリュウ、ヨクリュウ、ドリュウ、5人の隊員たち。

ゴウリュウ「野郎ども、遅れるな!」
カクリュウ「遅れそう~! 待ってぇ~!」
ゴウリュウ「いいか、俺たちの狙いは月面基地のエネルギーをかっぱらって持ち帰ることだ。わかってんなぁ!?」
隊員たち「へ~い!」
ゴウリュウ「そしてリーダーは俺だ。わかってんな!?」
隊員たち「へ~い!」
ゴウリュウ「行くぞ! 遅れるなぁ!」
隊員たち「へ~い!」
カクリュウ「待ってぇ! 遅れそう~、待ってぇ~!」


V惑星の宇宙防衛軍本部。
サイバトロンのウィングウェーバーのもとに、救援要請が届く。

ウィングウェーバー「総司令官、地球人のいる月面基地から『デストロンが現れた』と救援要請が今、入りました」
スターセイバー「月に?」
ウィングウェーバー「デスザラスの恐竜戦隊と思われます」
スターセイバー「銀河第一方面軍に連絡。緊急出動指令!」
ウィングウェーバー「了解!」


宇宙防衛軍・銀河第一方面軍。
司令官ブラッカーのもとを、第二方面軍司令官のゴッドジンライが訪れている。

ブラッカー「ゴッドジンライ、もっとゆっくりして行けよ」
ゴッドジンライ「いや、そうもいかんよ。お互い防衛範囲は違っても、司令官の身。のんびりはできんな」
ブラッカー「正確には、今日から俺は第一方面軍の副官だ」
ゴッドジンライ「あぁ、そうだったな。しかし、スターセイバーが自ら出向いて来て指揮をとるということは……」
ブラッカー「デスザラスが俺たちの庭に出没したからだ」
ゴッドジンライ「今、デストロンでマークしなければならないのは、破壊大帝と呼ばれるデスザラスだからな」
ブラッカー「同感だな」

そこへ、サイバトロンのホーリーと、反重力ボートに乗った地球人少年のジャンがやって来る。

ジャン「ホーリー、急げ!」
ホーリー「早すぎるよ、ジャン!」
ブラッカー「どうしたんだ、慌てて?」
ホーリー「デ、デストロンに月が現れました」
ブラッカー「何!?」
ジャン「馬鹿、逆だよ、逆」
ホーリー「ややっ、失礼致しました。月面基地にデストロンの恐竜戦隊が現れました」
ジャン「総司令官から、ただちに出動せよとの連絡が入りました」
ブラッカー「わかった。ラスターとブレイバーに知らせてくれ」
ホーリー「はい、わかりましたです!」
ブラッカー「ゴッドジンライ。いずれ、また」
ゴッドジンライ「うむ」
ジャン「ジンライ司令官、帰るの?」
ゴッドジンライ「私の受け持つ第二方面軍にも、強敵がいるんでな」

ゴッドジンライが帰還のために転送ブースに入る。

ゴッドジンライ「転送スタンバイ、ポートへ転送!」

ブラッカーたち「トランスフォーム・ブレインセット!」

ブラッカー、ラスター、ブレイバーの3人のサイバトロン戦士が出撃する。
ホーリーは本部で、通信連絡を担当する。

ホーリー「総司令官も、V惑星から月面基地へ向かってるそうです」
ブラッカー「OK!」
ジャン「総司令官が来てくれれば、デスザラスなんて目じゃないさ! な?」
ホーリー「でも、かなり手強いって噂だぜ」
ジャン「ホーリーより弱いデストロンなんて、1人もいないよ」
ホーリー「むっ、その反重力ボート、誰が作ってやったと思ってんだよぉ~! 馬鹿にすんなよ!」
ジャン「冗談だよぉ、そう怒るなよ」
ホーリー「ククッ、わかってるって」


ブラッカーたちが、恐竜戦隊の暴れ回る月面に到着する。

ブラッカー「くそぉ、派手に暴れてるぜ」
ラスター「誰かさんとそっくり……」
ブラッカー「よせよ、デストロンと一緒にするのは」

月面基地では、所員たちの避難作業が進められている。

「全員、脱出体制に入れ!」

恐竜戦隊たち「トランスアウト!」「トランスアウト!」

恐竜戦隊の恐竜型ボディから、本体のトランスフォーマーたちが分離する。

ゴウリュウ「行けぇぇ!」
ブラッカーたち「スリーソード!」

ブラッカーたちブレインマスターと、ゴウリュウたち恐竜戦隊の戦いが始まる。
カクリュウが旧式の拳銃を撃ちまくる。

ゴウリュウ「バカタレ! そんな銃で奴らを倒せると思ってるのか!?」
カクリュウ「あ、すんません…… じゃ、これで」

カクリュウが武器を持ち替えて攻撃にかかる。

ブレイバー「ラスター、このままじゃ地球人は皆殺しにされるぞ!」
ブラッカー「ブレイバー、こいつらは俺とラスターが引き受ける。月面基地の方を頼む」
ラスター「それしかないようだな」

しかしブレイバーはゴウリュウの攻撃を食らい、谷底に落とされてしまう。

ブレイバー「うおわぁぁっ!」
ブラッカー「ブレイバー!?」
ゴウリュウ「お前ごときに邪魔はさせん」
ブラッカー「何ぃ!?」

ホーリー「くそぉ、相手が多すぎる」
ジャン「どうすればいいんだ!?」
ホーリー「どうするったって……」
ジャン「総司令官…… 早く、早く!」

そこへサイバトロン新戦士、マルチ戦隊のダッシュタッカー、マッハタックルが降り立つ。

ダッシュタッカー「いかん! ここは私たちに!」
ブラッカー「ダッシュタッカー、マッハタックル、地球人を避難させろ」
ダッシュタッカーたち「マルチアウト!」

ダッシュタッカーたちがビークルモードに変形して基地に向かい、避難誘導にあたる。

「緊急脱出です! シャトル乗場へ急いでください!」「急げ!」
「所長、全員シャトル乗場へ写りました。我々も脱出しましょう」「よし」
「所長、スターセイバーです!」「うむ、彼が来たらもう安心だ」

スターセイバーが月面に近づく。

スターセイバー「トランスフォーム・ブレインセット!」「バトルアップ!」

しかしそこへ、デストロンの新リーダーである破壊大帝デスザラスが現れ、行く手を阻む。

デスザラス「トランスフォーム!」
スターセイバー「デスザラス!」
デスザラス「生きてたか、スターセイバー! 絶対に俺の邪魔はさせん!」

ホーリー「総司令官を足止めしてる」
ジャン「なんで、こんなときに?」
ホーリー「どうしよう……」
ジャン「そうだ! 総司令官、月面基地へ急いで! ブラッカーたちがやられそうだよ!」
スターセイバー「この勝負、一時預ける!」

月面ではブラッカーたちが、恐竜戦隊6人を相手に苦戦を強いられている。

ラスター「い、いかん!」
ブラッカー「くそぉ、ブレイバーがいれば合体できるんだが」
ゴウリュウ「フハハハ! 俺たちを甘く見るなよ!」

そこへ、スターセイバーが降り立つ。

ブラッカー「司令官!」
スターセイバー「ブラッカー、ラスター、ここは私に任せて、生存者をギャラクシーシャトル基地に避難させろ」
ブラッカー「了解!」

スターセイバーの登場に震え上がる恐竜戦隊。

ゴウリュウ「こらぁ、何をビビッってんだ!? 数はこっちの方が多いんだ。算数もできねぇのかい!?」
隊員たち「ホントだ、隊長の言うとおりだ」
ゴウリュウ「だったら倒せ!」
カクリュウ「あ、隊長、お先に」
ゴウリュウ「こういうときは部下からやるもんだ!」
ヨクリュウ「隊長を差し置いて、そんな出すぎた真似を……」
ゴウリュウ「どいつもこいつも! はっ、今だ! 行けぃ」
隊員たち「へぇ~い!」

スターセイバーの注意が基地に向いた隙を突き、恐竜戦隊たちが襲いかかるが、一瞬にしてまとめて倒される。

ゴウリュウ「あ~ぁ、情けなくって涙が出るぜ。次は俺の出番だな!」

月面基地ではダッシュタッカーとマッハタックルの誘導のもと、人々を乗せたシャトルが飛び立つ。

ブラッカー「全員、ギャラクシーシャトルへ誘導しろ。総司令官の命令だ」
マッハタックル「OK、あとはよろしく」
ブラッカー「奴らの狙いはここのエネルギーだ」
ラスター「よし、俺たちはエネルギーブロックを守ろう」

ゴウリュウが単身スターセイバーに挑むが、スターセイバーの前に返り討ちに遭う。
しかし、さらにそこにデスザラスが立ち塞がる。

ゴウリュウ「デスザラス大帝……」
デスザラス「わしが相手だ」
スターセイバー「私は逃げも隠れもせん」
デスザラス「貴様の出現は、今やデストロンのトップはこのわしだと認めたこと。だが、二度と姿を見せるな」
スターセイバー「私が司令官に任命された以上、地球には一歩たりとも入れん!」
デスザラス「フハハハ、強がりも今のうち。食らえぇ!」

デスザラスの放つ鎖分銅を、スターセイバーの剣が叩き斬る。

デスザラス「ブレストアタック!」

デスザラスの胸部パーツ・ブレストが分離、トラ型メカとワシ型メカと変形。
2体がスターセイバーに襲いかかるが、スターセイバーはその攻撃も跳ね返す。

デスザラス「ブレストチェンジ!」

ブレストがデスザラスの手に戻り、弓型に変形する。

スターセイバー「口ほどでもないな、デスザラス!」
デスザラス「フフフ」

デスザラスがブレストの弓矢を放つが、スターセイバーは剣身で矢を打ち返す。

スターセイバー「お返しをさせてもらう!」

双方の剣同士がぶつかり合い、凄まじい鍔迫り合い。

スターセイバー「お望みならもう一度、暗黒星雲に閉じ込めてやる」

渾身のスターセイバーの剣撃がデスザラスを吹き飛ばし、岩盤に叩きつける。
デストロン移動要塞サンダーアローが、月面に接近してくる。
デスザラスがその上に飛び乗る。

デスザラス「貴様はいつか必ず倒す! ハハハハハ!」
ゴウリュウ「引き上げるぞぉ!」
隊員たち「おぉ!」
カクリュウ「待ってぇ~!」

デスザラスたちが飛び去って行く。
デストロン撃退に成功したスターセイバーたちのもとに、ジャンとホーリーが駆けつける。

ジャン「総司令官──!」
スターセイバー「ジャン!」
ジャン「総司令官!」
スターセイバー「ジャン、元気そうだな!」
ジャン「逢えて嬉しいよ、スターセイバー」
スターセイバー「あぁ、私もだ」
ジャン「ねぇ、これからはずっと僕のそばにいてくれるんでしょ?」
スターセイバー「もちろん」
ジャン「やったぁ!」


彼方に見える地球の姿に、スターセイバーが想いを馳せる。

スターセイバー「美しい星だ…… 宇宙広しと言えども、あのような美しい星は、そうあるものではない。地球はこの私が、絶対に守ってみせる!」


#center(){&big(){(続く)}}