パワーレンジャーS.P.D.の最終回

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パワーレンジャーS.P.D.の最終回 - (2016/12/12 (月) 06:32:23) のソース

S.P.D.エリート部隊Aスクワッドの裏切りにより、司令官クルーガー((本作は『[[特捜戦隊デカレンジャー>http://neoending.web.fc2.com/animeop/tagyou/dekareng.htm]]』の映像と設定を流用したアメリカ作品。クルーガーは『デカレンジャー』のドギー・クルーガー。))はエイリアンの手に堕ちた。
ジャックたちBスクワッドは苦戦の末にAスクワッドを倒すものの、情報屋エイリアンのピギーに騙され、クルーガーと共に囚われの身になってしまう。


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一同はエイリアンのボス、グラム皇帝の宇宙船内の牢に閉じ込められる。
変身アイテムのS.P.D.モーファー((『デカレンジャー』の変身アイテム、SPライセンス。))は奪われ、変身もできない。
ジャックが必死に、鉄格子に拳を振るう。

クルーガー「ここではお前の特殊能力は封じられている。破るのは無理だ」
ジャック「試すのは勝手でしょ?」
クルーガー「ジャック」
ジャック「何です!?」
クルーガー「話しておくことがある。お前がS.P.D.を去ろうとしているのはわかっている」
ジャック「は? 俺がいつ、そんなことを?」
クルーガー「……」
ジャック「今、そんな話する意味あります? ここ、簡単には出られそうにないし」
クルーガー「ここを出ようと出まいと、お前は自分の道を行くべきだ」
ジャック「思い過ごしですよ! S.P.D.が好きだ」
クルーガー「あぁ、それはわかってる。すべてを捧げてくれた。だが、心を偽ることはできない」

ジー「あのピギーにハメられたなんて、信じられる?」
ブリッジ「これでわかったろ? 爬虫類は信用できない。爬虫類だよね?」
スカイ「ここを出たら、あいつ、只じゃおかない。今頃、俺らを笑ってるんだ……」


地球では情報屋エイリアンのピギーが、ジャックたちを騙したことを悔やんでいる。

ピギー「何てこと、しちまったんだ! 俺は不潔で薄汚くて、みすぼらしくておぞましい虫ケラだ! そうさ、俺はレンジャーたちをずっと騙してきた。でもそうしなきゃ…… グラムに挑発させられてた。誰だって同じことするはずだろ!? お願い、神様。どうか教えてください! 俺が間違ってなかったって示してください!」

突然、空から雷が落ち、ピギーの愛車のレストランカーが坂道を動き出す。

ピギー「え!? わぁ、俺の店が!? 待ってぇ! そんなぁ……!」

坂道を転がり落ちた車が地面に衝突し、炎上……


S.P.D.地球署では、科学者のキャット、その助手のブームの前に、隊員たちが集合している。

キャット「クルーガー司令官とBスクワッドが、グラムに捕えられた。つまり地球を守る者はいない。私たちだけ。トゥルービアンに立ち向かう意思のある者は残って。オメガレンジャーが指揮するわ」
一同「……」
キャット「勝てる確率は極めて低い。ここを立ち去りたい者は、今すぐ出て行って」

ほとんどの隊員たちが、背を向ける。

ブーム「ちょっと…… 待って。みんな出て行く前に、言っておきたいんだ。その…… わかるよ。だって、当然だよね。数も負けてるし、戦力不足だし、『確率は極めて低い』なんて言いかたは甘すぎ。『望みゼロ』ってのが本当のとこだよ。でもさ…… 君ら全員が出て行っても、僕は残るよ」
一同「……」
ブーム「残る。クルーガー司令官のために。ジャックのために。スカイ、ブリッジ、ジー、シドニーのために。だって彼らも、僕のために残るはずだから。君らのためにだってそうさ」

キャットが無言でうなずく。
隊員たちもいつしか、ブームの話に聞き入っている。

ブーム「たぶん…… この戦いには負けるかもしれない。でも僕は、戦わずにはあきらめない! だからグラム、覚悟してかかって来いってんだ! 出て行きたい人はいいよ。出て行って…… 僕は残る!!」

堂々と言い切るブームに、隊員たちが一斉に歓声を送る。


グラム皇帝の宇宙船は、次第に地球へと近づいてゆく。

グラム「やっとだ。ハハハハハ! 始めるぞ」


ジャックたちの牢の中に、クライボット(ロボット兵)たちが現れる。

クライボット「クルーガー司令官、パワーレンジャー。オムニ様の判断が下った。お前らはもう必要ない。オムニ様の命令を実行しに来た」
クルーガー「みんな! 俺はお前たちを誇りに思う」
一同「……」
クライボット「覚悟しろ! 撃てぇ!」

突如、クライボットの1体がジャックたちではなく、仲間のクライボットたちに向けて銃撃。
その1体を残し、クライボットたちが全滅する。

ジー「……どうなってんの?」
ブリッジ「わかんない。手で目を塞いでたから。でもたぶん、射撃のヘタなクライボットが味方を撃ったみたい」
スカイ「こいつを捕えましょう」
クライボット「駄目! 待ってぇ!」

クライボットがヘルメットを脱ぐと、実はピギーの変装。

ジャック「ピギー!?」
ピギー「わかってる、そうだよな。俺が憎いんだろ? あぁ、憎むのは当然だ。ジャッジするまでもない、俺は有罪だ」
一同「……」
ピギー「今すぐあのちっこいカードの中に閉じ込められたって、文句言えないよ。つまり何が言いてぇのかってっと、俺が…… 悪かったよ」
スカイ「ピギー!」
ピギー「え!?」
スカイ「……ありがとな」
クルーガー「みんな! 地球を救いに行くぞ!」
ピギー「わぁ、俺も連れてってぇ!」

牢を脱出したジャックたちの前に、新手のクライボットたちが現れる。

スカイ「おっと、邪魔が入ったな」
ジャック「行くぞ!」
クライボット「かかれぇ!」

ジャックたちが、変身できないままで奮闘する。
クルーガーも剣を振るい、クライボットたちが一掃される。

クルーガー「レンジャー、お前たちは地球に戻れ」
スカイ「でも、どうやって?」
ピギー「これが使えんじゃない?」

奪われたジャックたちのS.P.D.モーファーが、ピギーの手にある。


地球のキャットが、一同の通信を受け取る。

ブリッジ「キャット! キャット、応答して!」
キャット「みんな、フライヤーを送るわ!」
クルーガー「完璧だ! みんな、幸運を祈る」
シドニー「ボスは? 一緒に来ないんですか?」
クルーガー「私にはやり残した仕事がある」
ジャック「じゃあ、俺も一緒に!」
クルーガー「申し出はありがたいが、チームにはお前が必要だ。パワーレンジャー、出動!」
一同「ロジャー!」
ピギー「わぁ、待ってくれよ! 待ってったらぁ!」

クルーガー「みんな…… 必ず勝てよ!」


S.P.D.地球署の前で、隊員たちが守りを固める。
先頭は、ただ1人残ったパワーレンジャー、未来世界からの援軍であるオメガレンジャー((『デカレンジャー』のデカブレイク。))。

オメガ「よし、みんな! ショータイムの始まりだ!」


クルーガーが、宇宙船内を突き進む。
エイリアンの少女幹部・モーラが現れる。

クルーガー「モーラ!」
モーラ「脱出したの!?」
クルーガー「そこをどくんだ!」

モーラが、手にした絵本のページに絵を描き、その紙を投げつけ、モンスターを出現させる。

クルーガー「S.P.D.! エマージェンシー!!」

クルーガーがシャドーレンジャー((『デカレンジャー』のデカマスター。))に変身。
モンスターを、一撃で斬り捨てる。
モーラが次々にモンスターを出現させるが、シャドーは一つ残らず倒してゆく。

モーラ「もう紙がない…… 私をどうする気!? まだ子供なのよ!」
シャドー「こうするのさ!」

シャドーがS.P.D.モーファーを突きつけるや、モーラは光と共に、キャプチャー・カードの中に閉じ込められる。

モーラ「ひどいじゃない! なんとかしてぇ~!」
シャドー「子供だな……」


地球署の前に、ついに数えきれないほどのクライボットたちの大軍が現れる。

クライボット「突撃ぃ!」

オメガレンジャーが先陣を切って立ち向かう。
キャット、ブーム、隊員たちが必死に銃撃する。

キャット「形勢がいいとは言えないわね!」
ブーム「どうも、そうみたい!」


グラム皇帝のそばでは、クルーガーの妻のアイシニアが捕えられている。

グラム「よく見るがいい、アイシニア。偉大なるお方に会えるのは、素晴しいことだろう?」

クルーガーが現れる。

クルーガー「アイシニア!」
アイシニア「ドギー! 来るって信じてたわ!」
グラム「クルーガー、悪運の強い奴め! その悪運も、尽きるときが来た!」
クルーガー「S.P.D.! エマージェンシー!! ケリをつけるぞ!」

クルーガーがシャドーレンジャーに変身。
一歩も引かない戦いの末、シャドーの剣が次第にグラムを追い詰める。

宇宙空間で、エイリアン犯罪組織の支配者オムニが、グラムの宇宙船に合体する。

グラム「もう手遅れだ、クルーガー! オムニ様が地球に向かった!」
シャドー「安心しろ、オムニならレンジャーたちが追っている! さぁ、俺の妻を返せ!」


ジャックたちはパワーレンジャーとなり、キャットから送られた巨大ロボ、スワットメガゾード((『デカレンジャー』のデカウイングロボ。))で地球を目指す。

レッド「間に合ってくれ!」


アイシニア「グラム、あきらめなさい!」

グラムがアイシニアの手をつかんで引っ張り、壇上から宙吊りの状態にする。
眼下では、炎が燃え盛っている。

シャドー「アイシニア!?」
アイシニア「ドギー!」
グラム「それ以上近づくな、クルーガー! 一歩でも近づいてみろ! この手を離すぞ!」
アイシニア「助けてぇ!」


地球署ではクライボットたちの大軍の前に、隊員たちが次々に倒される。
一足先に地球上に戻っていたピギーも、固唾をのんで戦いを見守っている。
オメガレンジャーがクライボットに吹っ飛ばされる。
そのとき、宙に光が瞬き、クライボットたちが吹っ飛ぶ。

ブーム「キャット、あれ! あれ、何です!?」
キャット「時空トンネルみたい……!?」

時空トンネルの中から、未来世界でのオメガの相棒、ノバレンジャー((『デカレンジャー』のデカブライト。))が姿を現す。

オメガ「やったぁ!」
ノバ「未来のディフェンダー! S.P.D.ノバレンジャー! エレクトロモード!!」

ノバレンジャーの電撃が、クライボットたちを吹き飛ばす。

オメガ「来てくれてすごく嬉しいよ、ノバレンジャー!」
ノバ「待たせたわね。タイムラインでずっと、あなたを捜してたのよ」

突然の轟音。

オメガ「なんだ!?」

宇宙船と融合して巨大な怪物となったオムニが、地上に降り立つ。

シャドー「今のは!?」
グラム「ハッハッハ! オムニ様のお出ましだ!」
オムニ「この星は── 私が頂いた! 私に逆らう者は皆、破壊してやる!」

オムニが強烈な光線を放ち、地上に火柱が上がる。


グラム「さぁて、ドギーよ、どうする!? シリウスでも妻を救えなかった。今度もお前には、俺を止めることはできん!」

グラムが手を離す。
アイシニアが眼下の炎へ──

アイシニア「ドギ──っ!」
シャドー「うおぉ──っっ!」

シャドーが突進し、グラムに一撃を見舞い、そのまま眼下へ飛び降りる。
アイシニアを受け止め、壁面を蹴って床上へジャンプ、アイシニアを床上へ放り投げる。
自分も床上へ戻りつつ、グラムの腕を引きずりおろし、今度はグラムが宙吊りとなる。

アイシニア「掴まって!」
グラム「何もかも手遅れだ、クルーガー! オムニ様はすでに、お前の星のすべてを破壊尽くしている!」
アイシニア「離さないで!」
グラム「この俺も、お前になど捕まるものかぁ!」

グラムが自ら手を離し、炎の中へ……

アイシニア「ドギー、しっかり!」
シャドー「奴は消えた……」
アイシニア「やっと一緒になれたわね!」


ノバレンジャーの助けで勢いづいたオメガレンジャーが、ブームたちをかばいつつ奮闘を続ける。

オメガ「行って! ここは任せて!」
オムニ「地球は私のものだ──!」

スワットメガゾードが飛来して、オムニに立ち向かう。

レッド「みんな、これは最後の戦いだ! 力のすべてを出し切って行こうぜ!」


キャットは基地内で、クルーガーと通信を試みる。

キャット「ドギー、どこにいるの?」
クルーガー「オムニの内部だ。中からは止めることができない」
キャット「ここからできるかもしれない。オムニの回路図を、できるだけアップリンクして」
クルーガー「やってみる」


地球署のS.P.D.隊員たちは、クライボットたちの猛攻の前に半壊状態。
オメガたちも囲まれる。

オメガ「もう戦えるのは、君と僕だけだ」
ノバ「えぇ」

突然の銃撃が、クライボットたちに炸裂する。
S.P.D.本部のバーディ司令官やシルバーバック軍曹たちが駆けつける。

ノバ「見て!」
一同「私たちもいるぞ!」
オメガ「S.P.D.本部から援軍が来た!」


レッド「一斉射撃!」

パワーレンジャーはスワットメガゾードでオムニに果敢に立ち向かうも、その巨体の前に苦戦する。

レッド「しっかり掴まれ!」

キャット「ドギー、オムニの弱点を見つけたわ。オムニの左胸の下にあるパネルを開けて」
クルーガー「──グラムが操縦をロックしてる。手動で開けるしかない。まだ間に合う。君は逃げろ、アイシニア」
アイシニア「いいえ。やっとあなたを見つけたんだもの。私はあなたのそばにいるわ」

キャット「みんな。もしドギーがパネルを……」
クルーガー「『もし』じゃない! 必ず開ける!」
キャット「……ドギーがパネルを開けたら、レーザーを最大出力にして、そこを撃って。オムニの中心部を貫いて、大爆発を起こすはずよ」
レッド「よぉし、やってやるぜ!」

オムニの強烈な光線が、次々にスワットメガゾードに炸裂する。

レッド「もう一発食らったら、もたないぞ!」

クルーガーたちがオムニの体内を駆け回り、目的の胸部に到着する。

クルーガー「コントローラーを見つけた!」
キャット「いつでも準備OKです。ボス、たぶん脱出することは……」
クルーガー「……わかってる、キャット」

胸部のパネルが開き、中からクルーガーの姿が覗く。

クルーガー「いつでもいいぞ! 用意はいいか、レンジャー!」
レッド「ボス、これをあんたに捧げるぜ!」
一同「レディ!!」
クルーガー「伏せろぉ!」

スワットメガゾードのレーザーが、オムニの胸部に炸裂。

オムニ「ウオオォォ──ッッ!!」
一同「シャットダウン!!」

オムニが全身から火を吹き、大爆発、木端微塵──!


変身を解いたジャックたちが地上に降り立ち、爆煙を上げるオムニの残骸の山を見つめる。

シドニー「ボスは助からなかった……」
スカイ「偉大な司令官を失った……」

もうもうと上がる爆煙の中から、かすかに人影。

ジャック「見ろ!」

クルーガーとアイシニアが、姿を現す。

ジャック「生きてる! 助かったんだ!」
一同「イエ──イ!」「やったぁ──っ!」

一同が、歓喜にあふれる。
笑顔で、涙声で、クルーガーの生還を喜び合う。


地球署のクライボットたちも一掃され、オメガレンジャーたちが隊員たちの救護にあたっている。

オメガ「大丈夫か?」
キャット「ケガ人を手伝って! 全員いるか確認して!」

クルーガーとジャックたちが凱旋する。

クルーガー「みんな、無事か!?」

隊員たちが、その姿を喜び合う。

クルーガー「S.P.D.──!!」
ジャックたち「S.P.D.!!」
隊員たち「S.P.D.!!」

一同が声を合せ、一斉に敬礼。

クルーガー「今日は地球を祝福しよう!」
ジャック「俺たちの命の恩人もね。ピギーだ」

一同がピギーに拍手を送る。

ピギー「えぇっ? 照れるなぁ、もう……」
声「クルーガー!」

オムニの残骸の山の中から、死んだと思われていたグラムが飛び出す。

グラム「悪かったな、祝いの席に遅れてしまって!」
ジャック「援護します、ボス」
クルーガー「いや。俺がケリをつける」

グラムが斧を振るって突進する。
クルーガーが剣で立ち向かい、刃と刃のぶつかり合いとなる。
次第にクルーガーがグラムを追い詰め、グラムの斧を叩き折る。
崩れ落ちたグラムを目がけ、クルーガーが剣を振り上げる。

グラム「遠慮はいらん、クルーガー…… トドメを刺せ!」
クルーガー「でやあぁっ!!」

振り下ろされた剣が、グラムの片角を斬り落とす。

クルーガー「これで左右、同じだ((過去の戦いで、グラムは2本の角の片方をクルーガーに斬り落とされ、そのことをずっと怨んでいた。))」

クルーガーがS.P.D.モーファーをかざし、グラムはキャプチャー・カードの中に閉じ込められる。

グラム「覚えていろ、クルーガー!」
クルーガー「これにて一件コンプリート!!」
一同「やったあぁ──っ!」「よっしゃ──っ!!」


後日のS.P.D.地球署。
パワーレンジャー一同が召集されるが、ジャックの姿はない。

クルーガー「集まってもらったのは、大事なことを伝えるためだ。ジャック・ランダースがS.P.D.を去った」
ブリッジ「辞めたんですか?」
シドニー「でも、どうして? さよならも言わないで」
ジー「ジャックらしいわ。一つ終わると、消えちゃうの」
クルーガー「最大の難局で見せたお前たちが真の勇気。その勇猛果敢な姿勢を評価し── お前たちをAスクワッドに昇格させる!」
一同「……」
クルーガー「聞こえなかったか? Aスクワッドに昇格するんだ」
ブリッジ「ちゃんと聞こえてます、ボス。でも、みんなで話し合ったんです。僕らは、Bスクワッドだって。それが僕らです。Bスクワッドでいたい!」

一同が頷き合う。

クルーガー「いいだろう、Bスクワッドのままだ。Aスクワッドは廃止する。残る問題は一つ、レッドレンジャーがいない。つまりリーダーが欠けている」
一同「……」
クルーガー「スカイ・テート、一歩前へ。──私がシドニーをレッドレンジャーに指名したら……」
シドニー「!?」
クルーガー「彼女に従うか?」
スカイ「ボス。自分は、あなたが指名したレッドレンジャーに従います」
クルーガー「おめでとう、スカイ。お前が新しいレッドレンジャーだ! 親父さんもきっと喜んでるぞ」

一同がスカイに拍手を送る。
突如、宙に時空トンネルが開く。

オメガ「見て! 僕らの迎えが来た」

オメガレンジャーとノバレンジャーの2人が、時空トンネルへ進み出る。

オメガ「さようなら、みんな。未来の平和を守ってくれて、ありがとう!」
ノバ「えぇ、本当に……」
シドニー「待って!」

シドニーがオメガに抱きつく。

シドニー「さようなら、サム。20年後に逢おうね……」
オメガ「あぁ…… 未来で待ってるよ。行こう」
ノバ「えぇ」
オメガ「みんな、元気で!」
一同「さようなら!」「またね!」」

オメガとノバが変身を解き、素顔で笑顔を一同に送り、時空トンネルの中に消える。


さらに後日。
ジャックが下町の古着ボランティアで働いていると、スカイたち4人がやって来る。
スカイはレッドレンジャーの制服に身を包んでいる。

スカイ「服、持ってきたぞ」
ジャック「ありがとう、みんな!」
スカイ「なぁ。お前はS.P.D.を去ったけど、ずっと仲間だ」
ジー「ねぇ、兄弟。私たち、大きな目的を見つけたよね」

背広姿のピギーも現れる。

ピギー「コホン。どうも、みなさん」
スカイ「ピギー!? お前ここで、何やってんだ!?」
ピギー「ジャックから聞いてないの? 俺、2人と一緒にビジネス始めたんだ」

再会の場を引き裂くように、S.P.D.モーファーからの信号音。
顔色を窺うスカイに、ジャックは笑顔で頷く。

ジャック「行って来いよ」

スカイも、笑顔で頷き返す。

スカイ「行くぞ!」
一同「ロジャー!」

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