ウルトラマン超闘士激伝の第30話

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ウルトラマン超闘士激伝の第30話 - (2020/05/18 (月) 15:42:48) のソース

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超闘士ウルトラマンタロウとヤプール最終形態の決戦。
ウルトラマンとウルトラマンキングは太陽神の元でその戦いを見守っていた。
ウルトラマンとタロウが全く同じ構えを取る。
キング(そっ・・・そうかっ!!!ウルトラマンとタロウは最後の一撃としてまったく同じ技を頭に浮かべておるんじゃ!!!・・・その技とはっ・・・!!?)

ウルトラマン・タロウ「「これだああっ!!」」
メフィラス「なっ・・・なにっ!!?光線技・・・!!?」
ヤプール「バカめッ・・・!!私にはいかなる光線技も通じんのをもう忘れたか!!」
「これで決まりだあッ!!!」
ヤプールの放った拳をタロウはかいくぐり、ヤプールの顔面に左の拳を叩き込んだ。
ヤプール「ぐっおおおッ・・・・」

ゼットン「あぶな――いっ!!みんなっ逃げろ―――ッ!!!すさまじいエネルギーがくるぞオッ!!!」
エース「ええっ!!?」
消耗し、離れていたゼットンの忠告を聞き、メフィラス達はその場から飛び退いた。

タロウ「・・・うおおおお」
タロウとヤプールの体が光に包まれ、そしてゼットンの言った通り、すさまじいエネルギーの奔流が放たれ、エース達はゼットンの所まで吹き飛ばされた。
そして、ヤプールも吹き飛んでいく。
ヤプール(この私がっ!!この私が・・・こんな小僧の一撃でっ・・・・!!バカなっ・・・!!!バカなァァァァァッ!!!!)
ヤプールは地面に叩き付けられた後、その勢いでバウンドし、再度地面に叩き付けられ、動かなくなった。

エース「・・・・・勝っ・・・勝ったのかオレたち・・・・・!?」
メフィラス「・・・・・・ど・・・どうやらな」
エース「・・・・」
エースが腰を下ろした。
エース「「終わったァァ・・・、もうそのひとこだあ・・・・」
セブン「・・・まったくだ。ぜんぜんバンザイってムードじゃないな・・・・」
エース「そ、そうだ。タロ坊はだいじょうぶかよ・・・・?」

タロウは気絶していた。
セブン「・・・・どうだ?」
メフィラス「最後の一撃で意識を失ったようだ。すさまじいパワーと精神の集中で精も根も尽き果てたらしい・・・」
エース「でもよいったいなんだったんだ?タロウの・・・あの最後の技は・・・!?」
ゼットン「フッ・・・みんな覚えてないのか。ハイパーゼットンとなったオレを闘士マンがどうやって倒したか・・・!」
エース「・・・あっ!」


ウルトラマン「そうです!私はあのとき光線技を吸収してしまうハイパーゼットンに対しスペシウムアタックのエネルギーを拳に集中してパンチとしてくり出しました。そしてその身体をつらぬいたのちに全エネルギーをヤツの身体に注ぎ込んだのです。ハイパーゼットンはエネルギーの増加に耐えきれず爆発してしまいました」
「タロウもあの戦いを見ていた。光線技をはじくヤプールを倒すためには私と同じようにまずヤツの身体をおおうエネルギーの膜をぶち破り、それから全エネルギーを注入し爆発させるしかない・・・その判断さえできればかならず・・・」
キング「タロウもあのときの技を使うはず・・・!そう信じていたんじゃな闘士マン!!」
ウルトラマン「ええ!」


エースキラー「・・・そうか、なるほどな」
セブン「だから、とっさにゼットンにはエネルギーがくるのがよめたのか」
エース「まったく底の知れないヤツだネ、おまえさんは・・・・」

ヤプール「ウッ・・・ウウウッ・・・!!」
その時、死んだと思われたヤプールがうめき声をあげた。
エース「いっ・・・生きてんぞオッ!!!あのヤローッ!!!」
メフィラス「・・・心配いらん。ろくに動けんようだ。いまならボロボロのオレたちにでも・・・!」

セブンがアイスラッガーを抜き、ヤプールの眼前に立つ。
ヤプール「・・・・・!!・・・キサマのようなザコに止めを刺されるとはは・・・!ぶざまだっ!!・・・・さあっ・・・・!ひとおもいにやれっ!!」
セブン「・・・」
メフィラス「どうしたッ!セブン!!情けなど無用だッ!!そいつがいままでどんな非道なまねをしてきたか思い出せ!」
セブン「・・ウム・・・・」
ヤプール「・・・・・・・」
スフィンクス「待ってくれ闘士セブ――ンッ!!!」

そこに、セブン達に破れたはずの超獣スフィンクスが来た。
セブン「ス・・・スフィンクス!!?」
エース「い・・・生きていたのか」
スフィンクス「くっ・・・た・・・たのむ。ヤプールさまは私が責任をもって故郷へとおつれする。そして二度とこの次元を侵略しないことを約束する!だから・・・だからこのおかたの生命だけは助けてくれたまえ!!」
セブン「!!」

ヤプール「ス・・・スフィンクス!!きさま、なにを言い出すのだッ!!!私の誇りを地におとすつもりかッ!!!」
スフィンクス「・・・お許しください。ですが・・・・ですが、あなたを失うわけにはいかないのです!!」
「セブン・・・きみたちウルトラ戦士がこの宇宙の希望の担い手であるのと同じように・・・我が故郷ヤプール次元では、このヤプールさまこそが唯一無二の救世主なのだ」
「たとえ他次元侵略が失敗に終わってもヤプールさまがおられる限り故郷の同朋たちは絶望しない・・・!!」
「・・・お願いだ・・・セブンよ!」

セブンは、アイスラッガーを頭に戻した。
エース「へっ・・・やっぱセブンだな。そうすると思ったぜ・・・!」
セブン「・・・すまん、だが闘士マンでも・・・タロウでもこうする気がするんだ・・・許してくれ、メフィラス・・・」
メフィラス「オッ・・オレは知らんぞっ!!まったくお人好しばかりで手に負えん!!」
ヤプール「そのとおりだッ・・・」

ヤプールが立ち上がってきた。
ヤプール「情けをかけられるくらいなら・・・この場でみごと果てたほうが故郷の士気もあがろうというもの・・・ッ!!!私はっ・・・私は最後の最後まで戦いぬくっ!!!」
セブン「よ・・よせっ、ヤプール!!」
スフィンクス「ヤプールさま!!」

その時、振動が響いてきた。
セブンたち「「「!!!」」」
エース「なっ・・・なんだ!!?」
ゼットン「!?」
ヤプール次元との通路であるテリプル・ゲートから、エネルギーが放出されていた。

エース・メフィラス「「テ・・・」」
ヤプール・スフィンクス「「テリプル・ゲートがっ・・・!!?」
セブン「ぐッ・・・!!」
スフィンクス「・・・・・!!暴走しているッ!!」
エース「何ィッ!?」
スフィンクス「な、なんらかの事故でゲートのエネルギー調節をつかさどる機能がうしなわれたのだっ!いまゲートは設定数値をはるかに超える速度で恐るべき量の次元エネルギーをヤプール次元から引き出しているっ・・・!!」
ヤプール「「バ・・・バカなっ!!なんでそんな・・・・!!!」
「ハッ」(ま・・・まさか!!!タロウの最後の攻撃をくらったとき、私はこのゲートからエネルギーをうけていた・・・・!あのすさまじい一撃が私の身体を通りこしゲートにまでダメージを与えてしまったのでは・・・!!)
エース「ど、ど、どーなるんだよッ!!あのゲートが暴走すっとど~なるんだ!!?オレたちの宇宙がやっぱパァ~~~~~になんのかよォ、ああんっ!!?」
スフィンクス「・・いや・・・キミたちの宇宙にはただ新たなW・H(ホワイトホール)が生まれるにすぎない。だが、だが我が故郷ヤプール次元はっ・・・・」
「あまりに急激に次元エネルギーをしぼりとられたために・・・崩壊する!!すべての惑星が・・・生命力を吸い取られた抜け殻のようになって・・・!!!」

ヤプール「フッ・・・ハハハッ・・・・」
「フハハハハハハッ!!!」
スフィンクス「ヤ・・ヤプールさま・・・!」
ヤプール「・・・・こんな・・・こんなものなのか・・・!我が偉大な理想の終着点はっ!!!なんというザマだ!!血で血を洗って手に入れた結果が・・・救うべき故郷の全滅とはっ・・・・・!!!ハハッ・・・・ア――ハッハッハッハッ」
ヤプールは涙を浮かばせながら、大笑いする。

エースキラー「・・・ど・・どうするッ・・・・!!?」
ゼットン「・・・残酷だが自業自得だ・・・」
エース「それにあいてはW・H並みのエネルギーだぜ!どうしようもあるかいっ!」
「とっととここから逃げるっきゃね-!!うちらはたすかるんだし♬」
エースキラー「そ、そうだよな」
エースとエースキラーは荷物をまとめて逃げ出そうとする。

スフィンクス「せ・・・せめてテリプル・ゲートの作動を止められれば・・・!!」
セブン「全員が全員こんな状態ではどうしようもないっ!!だれがそんなことを・・・!!」
「!」
後ろの何かを感じ、セブンたちが振り返ると、タロウが立ち上がり、再び超闘士となっていた。

タロウ「・・・ぼくだっ、ぼくがやるよ!」
メフィラス「バ・・・バカ野郎ッ!!!疲れきったいま、超闘士の力を使ったりしたら、いくらウルトラホーンをもつおまえでもほんとうに死ぬぞっ!!そんなことをしなくても我々の宇宙はだいじょうぶなんだっ!!」

エース「やめろっ!!タロ坊」
エースキラー「安静にしているんだっ!!」
タロウ「うっ・・・」
タロウがふらつく。
タロウ「・・・ぼくは・・・みんなの宇宙を守りたい・・・!」
セブンたち「「「!!?」」」」
タロウ「・・・みんなの宇宙を守りぬきたいというウルトラ魂こそが超闘士の最大の武器だって闘士マンはいっていた・・・その魂でぼくらの宇宙は救えた・・・!だからあと少し・・・ほんの少しだけ残っているぼくの魂の炎をっ・・・違う宇宙の人にも・・・わけてあげたいんだ・・・!!」
タロウの言葉にヤプールはショックを受ける。

メフィラス「タロウ・・・!!」
タロウが構えようとするも、よろけてしまう。
メフィラス「・・・・・・・」

メフィラスがタロウにエネルギーを送り、タロウが微笑む。
メフィラス「・・・どいつもこいつもお人好しぞろいでオレも頭がどうにかなったようだわ!!ついでにオレの生命の残り火ももっていけッ!!!」
ゼットン「おおしっ、オレのもやるぜッ!!!」
エース「オレさまのも忘れずになッ・・・・!」
エースキラー「オメ-、まっさきに逃げようって・・・・」

ゼットンとエース、残るセブンとエースキラーもタロウにエネルギーを送る。
スフィンクス「・・・・おおおおおっ!!!」
タロウ(・・・神さまっ!!宇宙の神さま!!ぼくに超闘士の力があるならいまこそそれをっ・・・・!!)
「この両の腕に!!!!」
タロウが掲げた両腕が輝く。
エース「おおおッ、あ・・あの構えはッ!!?」
セブン「銀河伝説の超破壊光線・・・・!!!」

タロウ(コスモミラクル光線!!!!!!)
タロウが放ったコスモミラクル光線はテリプル・ゲートに炸裂し――
決戦の場所であるメビウス星そのものが大爆発した。


キングとウルトラマンが見ていた映像も消えた。
キング「・・・メビウス星が消滅したっ!!!タ・・・・タロウは・・・みんなはっ・・・・!!!」
ウルトラマン「・・・だいじょうぶです、ウルトラマンキング」
キング「なにっ!!?なぜじゃっ!!?」
ウルトラマン「・・・なぜだかわかりません。なぜキングにわからないことが私にわかるのか・・・、・・・しかし感じるのです。タロウの力がただ一つの悲しみも生まなかったことをっ・・・!!!彼らは・・・みんな生きている・・・!!!」


宇宙空間。ウルトラマンが感じた通り、タロウ達はヤプールとスフィンクスを含めて、皆生きていた。
ヤプール「・・・・・・・負けた・・・・その少年には・・・・なにもかもすべてにおいて・・・だ。私は故郷へ帰る・・・彼が救ってくれた故郷へ・・・・」

スフィンクスがヤプール次元とのゲートを作った。
ヤプール「さらばだ・・・・」
最後に微笑を浮かべて、ヤプールはスフィンクスと帰って行った。

セブン「・・・・・・奇妙な大団円だったな・・・・」
メフィラス「・・・ウム。こんな小さなガキが味方はおろか敵までも救ってしまったんだからな・・・」
タロウはメフィラスに抱えられ、眠っていた。
メフィラス「まったく奇跡という以外にない・・・フフッ・・・・」
エース「う~ん、こりゃそろそろタロ坊よばわりもかんがえなきゃいけねェかなァ」
エースキラー「?、なぜだ?」
エース「いやね、ひょっとしてこいつ、あのヤプール次元にゃ、大英雄として名まえが残っちまうかもしれねェじゃんか」
「超闘士タロウ大明神・・・ってさ!!」
セブン「プッ・・・」
セブン・ゼットン「「ハハハハッ・・・・」」
メフィラス「フッ」
エースキラー「ええかげんにしなはれ」
エースキラーはエースにハリセンで突っ込んだ。

――こうして長く苦しかった「ヤプール大戦」はその幕を閉じた。そしてその後、異次元人が襲撃してくることは二度となかった。彼らははたして自分たちの宇宙の再生に成功したのだろうか・・・・?それはだれも知らない・・・


そして三年後

停泊した貨物船から、一人のウルトラ族が降りた。
?「よっと!・・・船長~~~っ!!ありがとうございました―――!!」
キングパラダイ船長「いやあ、お役に立ててなによりだよ!!」
?「助かりました!!あの銀河の果てからじゃあ、自力で飛んできたら大会に間に合わなかったかも・・・!!」
船長「しかし・・・そのナントカ最強大会のためにわざわざ宇宙中を修行の旅でまわっていたなんて、キミも変わっとるなあ・・・」
?「ぼくにとってはすべてをかけた大会なんです。できるかぎりの修行をしておきたかった・・・!
タロウ「・・・あの人が帰ってくるんだから!!」
貨物船に乗って、帰ってきたのは成長したタロウだった。

#center(){|&big(){&bold(){第三回銀河最強武闘会開催!!!!}}|}

(つづく)