「激走戦隊カーレンジャーの第31話」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
「激走戦隊カーレンジャーの第31話」(2024/06/16 (日) 13:44:19) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
カーレンジャーの5人は神社でお参りをしていた。
恭介「どうか…… ボーゾックに奪われたRVロボが、無事でありますように」
その頃、バリバリアンのドックでは、奪われたRVロボの横で、前回VRVマシンに撃退されたブレーキングが改造されていた。
リッチリッチハイカー「む~、カーレンジャーめ! いつの間にあんなマシンを! 今度会った時には、この改造ブレーキングで徹底的に痛めつけてやります」
グラッチ「リッチリ~ッチハイカー教授! カーレンジャーの新戦力に関する資料が集まったぞ、ほれ」
グラッチが持ってきた冊子には、VRVマスターも載っていた。
リッチリッチハイカー「ん? この胡散臭い奴は……」
カーレンジャー秘密基地。
冬眠しているダップの側にVRVマスターが現れ、おもむろにヘルメットを外す。
その素顔は誰にも見えない。
恭介「VRVマスター!」
恭介たちが戻ってきた。ヘルメットを被るVRVマスター。
VRVマスター「何だ」
恭介「みんな…… 不安なんだよ」
VRVマスター「不安?」
菜摘「5台のVRVマシンでリッチリッチハイカーのブレーキングと互角に戦えることは分かったけど……」
実「リッチリ~ッチハイカーの奴、今度はもっと凄い作戦で戦いを挑んでくるに決まっとる」
恭介「その時、俺たちカーレンジャーはどうやって戦えばいいんだ?」
VRVマスター「その答えは…… 公園にある」
恭介たち「公園?」
#center(){|BGCOLOR(#00000f):COLOR(white):CENTER:&br()&big(){&big(){&bold(){&i(){フルモデルチェンジだ!&br()&font(#000000){______}VRVロボ}}}}&br()&br()|}
恭介たちは公園でバレーボールをさせられていた。
恭介「何で……」
菜摘「こんな時……」
実「5人で……」
直樹「バレーボール……」
洋子「しなきゃいけないの?」
VRVマスター「つべこべ言わずにやるんだ。上手く出来たら褒美をやる」
実「褒美? 褒美って何?」
VRVマスター「よそ見をするな」
実「はい」
恭介「実! 行ったぞ!」
VRVマスター「ボールを落とすなよ」
菜摘がボールを止めた。
菜摘「VRVマスター! このバレーボールがリッチリッチハイカーと戦うのにどう関係があるの?」
VRVマスター「赤いスイッチを押せ」
そう言ってVRVマスターは去って行った。
菜摘「ちょっと!?」
直樹「赤いスイッチを押せ?」
恭介「答えになってないぞ、おい!」
洋子「やっぱり本当は訳の分かんない奴なんじゃないの?」
実「何だか、不安にさせる方よね……」
菜摘「ねぇ、みんな…… まだ、バレーボールやる?」
実「まぁ、とりあえずやな、褒美っちゅうのが気になるから、やってみようやん。行くで!」
VRVマスターは、パチンコ店にいた。
VRVマスター「パチンコ…… 大宇宙の法則の全てがここにはある」
そのパチンコ店で、リッチリッチハイカーにボーゾックを追い出されたガイナモとゾンネットが働いていた。
ゾンネット「ガイナモ!」
ガイナモ「はい、ありがとうございました」
ゾンネット「ガイナモ!」
ガイナモ「え? 何だね、ゾンネット」
ゾンネット「いつまでこうしてるつもり? あんた、腐ってもボーゾックの総長でしょ!」
ガイナモ「ゾンネット、物事にはタイミングってものがあるだろ? それより美味しい焼肉でも食べて、基礎体力を付けておこう」
ゾンネット「いいけど、オイキムチ絶対付けてよね!」
ガイナモ「え、ええ……」
VRVマスター「すまないが、これを頼む」
ガイナモ「あぁ、失礼しました」
VRVマスターがパチンコ屋から退店。
彼の様子を、リッチリッチハイカーが遠巻きに観察している。
リッチリッチハイカー「パチンコをした後、ところてんを食べて、床屋さんに行くのが、この男の&ruby(チーキュ){地球}における生活パターンですね」
VRVマスターが床屋に入った。
床屋「いらっしゃいませ~!」
VRVマスター「親父、今日も頼むぜ」
床屋「へいへい、かしこまりましたー」
床屋がにこやかに笑いながら、散髪の用意をするが、VRVマスターが床屋の腕を掴む。
VRVマスター「お前、いつもの親父じゃないな? いつもの親父は」
VRVマスター「親父、今日も頼むぜ」
床屋「……ああ」
VRVマスター「不愛想で、もっと無口だ。宇宙の一匹狼、このVRVマスターに、いったい何の用だ」
床屋「VRVマスター…… リーッチッチッチ!」
床屋はリッチリッチハイカーの変装だった。
VRVマスター「いつもの親父はどうした!」
本物の床屋は、縛られてクローゼットの中に監禁されていた。
VRVマスター「貴様、何者だ!」
リッチリッチハイカー「初めまして、リッチリ~ッチハイカー教授です」
VRVマスター「悪い奴ほど名刺を渡したがる」
リッチリッチハイカーが名刺を渡したが、VRVマスターは破り捨てた。
リッチリッチハイカー「この! おのれ!」
リッチリッチハイカーが鎖を投げつけて、VRVマスターを縛り、ムチで叩く。
公園──
洋子「もう疲れた!」
座り込む洋子。
恭介「洋子!」
洋子「え?」
慌てて立ち上がり、レシーブ。
洋子「あ~!」
直樹「いつまでやるんですか?」
実「もう褒美なんていらん……」
菜摘「もうかなり上手くなってきたし、いいんじゃない?」
恭介「やめる切っ掛けがないのだ!」
恭介のアタックが木に跳ね返り、恭介はボールを受け止めた。
その時、アクセルチェンジャーがボーゾック発生を知らせるコール音を鳴らす。
実「切っ掛けなのだ!」
恭介「ボーゾック発生だ!」
5人「&bold(){激走・アクセルチェンジャー!!}」
5人がカーレンジャーに変身。
レッドレーサー「行くぞ!!」
ブルーたち「おう!」
町はずれの工場の裏手で、縛られたVRVマスターがリッチリッチハイカーに痛めつけられている。
リッチリッチハイカー「VRVマスター、お前はいったい何者ですか? カーレンジャーと、どういう関係があるのです? しゃべりなさい!」
VRVマスター「貴様のようなペテン師に、しゃべる必要などない!」
苛立ったリッチリッチハイカーがVRVマスターをムチで叩く。
それをグラッチとゼルモダが制止。
グラッチ「リッチリ~ッチハイカー教授!」
ゼルモダ「おい、おんまり殴ると死んじまうぜ」
リッチリッチハイカー「おお、わたくしとしたことが。そうだ、こいつをいざという時のための人質にしましょう…… む?」
そこへ、レッドレーサーがペガサスサンダーに乗って空から登場。
リッチリッチハイカー「カーレンジャー!?」
レッドレーサー「ペガサスレーザー!!」
ペガサスサンダーがリッチリッチハイカーたちを攻撃してから着地し、残りのメンバーの乗るドラゴンクルーザーも来た。
リッチリッチハイカー「貴様たち!」
ピンクレーサー「VRVマスター!」
レッドレーサー「お前ら、いったい何を企んでるんだ!?」
リッチリッチハイカー「それは、言えませんね…… ゼルモダ!」
ゼルモダ「おう! ワンパー!!」
ゼルモダが壺から戦闘員・ワンパーを出した。
レッドレーサー「行くぞ!!」
カーレンジャーがワンパーと戦う。
レッドレーサー「レッドレーサー!!」
ブルーレーサー「ブルーレーサー!!」
グリーンレーサー「グリーンレーサー!!」
イエローレーサー「イエローレーサー!!」
ピンクレーサー「ピンクレーサー!!」
5人「&bold(){戦う交通安全!! 激走戦隊、&big(){カ~~~~、レンジャー!!}}」
リッチリッチハイカー「おのれ! 改造ブレーキング!!」
雷鳴と共に改造ブレーキングが現れた。
ブルーレーサー「ブレーキング!!」
グリーンレーサー「改造されとる!?」
リッチリッチハイカーが改造ブレーキングの頭のコクピットに乗り込む。
リッチリッチハイカー「お前たちの運命もここまでです」
改造ブレーキングが目から光線を撃ち、カーレンジャーが吹き飛ばされる。
レッドレーサー「ビクトレーラー、出動!!」
VRVマシン格納庫「ビクトリードック」から、VRVマシン運搬用超大型車両「ビクトレーラー」が出撃する。
東京ドームを割って、地表へ踊り出すビクトレーラー。
5人がそれぞれのVRVマシンに乗り込み、ビクトレーラー1号車両からVファイヤーが発進。
レッドレーサー「Vファイヤー!!」
ピンクレーサー「Vレスキュー!!」
グリーンレーサー「Vダンプ!!」
ビクトレーラー2号車両からVレスキューとVダンプが発進。
ブルーレーサー「Vポリス!!」
イエローレーサー「Vドーザー!!」
ビクトレーラー3号車両からVポリスとVドーザーが発進。
VRVマシンが全車出撃した後、ビクトレーラーもバトルモードへと変形を遂げる。
レッドレーサー「行くぞ! 食らえっ!!」
Vファイヤーが放水するも、改造ブレーキングはものともしない。
リッチリッチハイカー「リ~ッチッチッチ! そんなものは効きません」
VダンプとVドーザーが改造ブレーキングの両足に体当たりする。
リッチリッチハイカー「何の何の」
改造ブレーキングは、VダンプとVドーザーを蹴り飛ばした。
リッチリッチハイカー「キングスラッガー!!」
改造ブレーキングの角飾りがブーメランとなって、道路を切り裂きながら飛んでいく。
VポリスとVレスキューはギリギリで避けた。
リッチリッチハイカー「先週と同じとは限りません。これを見なさい」
改造ブレーキングがVRVマスターを閉じ込めた檻を取り出す。
レッドレーサー「VRVマスター!?」
リッチリッチハイカー「VRVマスターが人質に取られていては攻撃できまい。それでは、改造ブレーキングの威力を見せてあげましょう!!」
改造ブレーキングが胸の大砲から爆弾を撃つ。
VRVマシンが爆発に飲み込まれる。
グリーンレーサー「人質がいては、どないも出来ん!」
レッドレーサー「どうすればいいんだ!?」
レッドレーサーがコンソールを叩く。
その時、レッドレーサーの目に赤いスイッチが留まる。
レッドレーサー「あっ!? これは!」
「赤いスイッチを押せ」
レッドレーサー「赤いスイッチがあった…… 訳の分からないことじゃなかったんだ! みんな、手元の赤いスイッチを押すんだ!!」
4人「OK!!」
レッドレーサー「よし」
5人が各マシンのコンソールにある赤いスイッチを押すと、VRVマシンは5体の人型ロボットに変形した。
リッチリッチハイカー「ありゃ!? VRVマシンがロボットになった!?」
「ファイヤーファイター」に変形したVファイヤーが改造ブレーキングの目前に飛び、VRVマスターを入れた檻を取り上げる。
レッドレーサー「VRVマスターを返してもらうぜ!」
リッチリッチハイカー「人質が!」
ファイヤーファイヤーが檻を地面に下ろす。
VRVマスターが目を覚ます。
VRVマスター「VRVファイター……!!」
レッドレーサー「ファイヤーファイター!!」
ブルーレーサー「ポリスファイター!!」
グリーンレーサー「ダンプファイター!!」
イエローレーサー「ドーザーファイター!!」
ピンクレーサー「レスキューファイター!!」
5人「&bold(){VRVファイター!!}」
リッチリッチハイカー「こうなったら、私の本気を見せてあげます!!」
レッドレーサー「行くぞ!!」
4人「おう!!」
VRVファイターは改造ブレーキングの光線をものともせず進み、数の力で翻弄する。
ポリスファイターが改造ブレーキングの尻尾で叩かれ倒れるも、Vポリスに変形し、破壊されたビルを走り飛んでから、再度ポリスファイターに変形した。
ブルーレーサー「ポリスファイターキック!!」
ポリスファイターのキックが改造ブレーキングに炸裂した。
イエローレーサー「いくわよ!」
ピンクレーサー「OK!!」
ドーザーファイターとレスキューファイターの連係攻撃が改造ブレーキングに炸裂。
続いてダンプファイターが改造ブレーキングと互角に戦うも、ケンカキックを受け、転倒した所を踏みつけられる。
グリーンレーサー「なめたら、あかんど~!!」
ダンプファイターがVダンプに変形し、ボデーを展開して改造ブレーキングを押しのけた。
ファイヤーファイターが改造ブレーキングの光線を物とも進む。
レッドレーサー「行くぜ、マシンチェンジ!!」
ファイヤーファイターがVファイヤーに変形して改造ブレーキングの光線をかわし、再度ファイヤーファイターに変形した。
改造ブレーキングは再び爆弾を撃ってきたが、ファイヤーファイターは爆弾を受け止めた。
レッドレーサー「そうか…… あの時のバレーボールは、VRVマシンがVRVファイターになった時のための特訓だったんだ。5体のロボのチームワーク攻撃……!」
VRVマスターは、すでにビクトレーラーの中にいた。
VRVマスター「5体のVRVファイターの華麗なる戦いを、ゆっくり見せてもらうぜ」
レッドレーサー「ファイト!!」
4人「おう!!」
VRVファイターが円陣を組んでセットアップ。
レッドレーサー「特訓の成果を見せてやるぜ。GO!!」
そのまま改造ブレーキングを包囲する。
リッチリッチハイカー「あらららら?」
レッド「行くぞ、レスキュー!」
ファイヤーファイターがレスキューファイターに爆弾をパスし、他のVRVファイターもバレーボールの要領で爆弾をパスしていく。
改造ブレーキングはその動きについていくことができない。
ピンクレーサー「ポリス!」
ブルーレーサー「ダンプ!」
グリーンレーサー「ドーザー!」
イエローレーサー「ファイヤー!」
レッドレーサー「アタック!!」
ファイヤーファイターがアタックした爆弾が改造ブレーキングに炸裂した。
リッチリッチハイカー「うわぁ!!」
VRVマスター「よし、カーレンジャー、今度は青いスイッチを押すんだ」
カーレンジャー「青いスイッチ?」
VRVマスター「押せば分かる」
カーレンジャーが青いスイッチを押すと、VRVファイターが変形し始めた。
ファイヤーファイターが胸部に、ポリスファイターが腹部・腰部に、ダンプファイターが右足に、ドーザーファイターが左足に、レスキューファイターが分離し両腕になって合体し、1体の巨大ロボットになる。
レッドレーサー「おお……」
グリーンレーサー「うわぁ!」
レッドレーサー「すごい!」
リッチリッチハイカー「今度は何ですか!?」
VRVマスター「見たか、『VRVロボ』を!! 行くぞカーレンジャー、ビクトリーツイスター!!」
ビクトレーラーが右腕のVバズーカと左腕のVバルカンを射出。
VRVロボがしっかりとそれを受け取る。
カーレンジャー「&big(){&bold(){ビクトリーツイスター!!}}」
VバルカンとVバズーカの同時砲撃が改造ブレーキングに炸裂した。
リッチリッチハイカー「カーレンジャーって! すごく! 強かったんです…… ねぇぇぇ!!」
改造ブレーキングがリッチリッチハイカーもろとも大爆発。
ついにリッチリッチハイカーは最期を遂げた。
カーレンジャー「やった!!」
その頃、ガイナモとゾンネットは、焼肉屋にいた。
オイキムチに夢中のゾンネット。
ゾンネット「美味しー!」
ガイナモ「たくさん食べてね、ゾンネットちゃん」
キャスター「臨時ニュースを申し上げます。カーレンジャーがリッチリッチハイカーを倒しました」
ガイナモ「な、何ぃ!?」
ゾンネット「えっ!?」
ショックのあまり、ゾンネットがオイキムチの入ったお椀を落とす──。
戦い終わって、恭介たちは公園で沈みゆく夕陽を見ていた。
恭介「VRVマスターが言ってた褒美ってのは、これのことだったのか」
直樹「VRVファイターと、VRVロボ……」
実「そして、勝利! ってことやったんやな」
菜摘「VRVマスターって、ちょっとかっこ付けすぎだけど……」
洋子「まっ、いいか」
VRVマスターは恭介たちから少し離れた木陰にいた。
VRVマスター「この星の夕日は、まぶしすぎるぜ……」
新戦力・VRVロボを得たカーレンジャー。
あとは、奪われたRVロボをボーゾックから取り戻すだけだ!
#center(){|BGCOLOR(#000006):COLOR(white):CENTER:&br()&big(){&big(){&bold(){&i(){つづく}}}}&br()&br()|}
※ この続きは[[激走戦隊カーレンジャーの第32話]]をご覧ください。
※ ここまでのあらすじは[[激走戦隊カーレンジャーの第30話]]をご覧ください。
カーレンジャーの5人は神社でお参りをしていた。
恭介「どうか…… ボーゾックに奪われたRVロボが、無事でありますように」
その頃、バリバリアンのドックでは、奪われたRVロボの横で、前回VRVマシンに撃退されたブレーキングが改造されていた。
リッチリッチハイカー「む~、カーレンジャーめ! いつの間にあんなマシンを! 今度会った時には、この改造ブレーキングで徹底的に痛めつけてやります」
グラッチ「リッチリ~ッチハイカー教授! カーレンジャーの新戦力に関する資料が集まったぞ、ほれ」
グラッチが持ってきた冊子には、VRVマスターも載っていた。
リッチリッチハイカー「ん? この胡散臭い奴は……」
カーレンジャー秘密基地。
冬眠しているダップの側にVRVマスターが現れ、おもむろにヘルメットを外す。
その素顔は誰にも見えない。
恭介「VRVマスター!」
恭介たちが戻ってきた。ヘルメットを被るVRVマスター。
VRVマスター「何だ」
恭介「みんな…… 不安なんだよ」
VRVマスター「不安?」
菜摘「5台のVRVマシンでリッチリッチハイカーのブレーキングと互角に戦えることは分かったけど……」
実「リッチリ~ッチハイカーの奴、今度はもっと凄い作戦で戦いを挑んでくるに決まっとる」
恭介「その時、俺たちカーレンジャーはどうやって戦えばいいんだ?」
VRVマスター「その答えは…… 公園にある」
恭介たち「公園?」
#center(){|BGCOLOR(#00000f):COLOR(white):CENTER:&br()&big(){&big(){&bold(){&i(){フルモデルチェンジだ!&br()&font(#000000){______}VRVロボ}}}}&br()&br()|}
恭介たちは公園でバレーボールをさせられていた。
恭介「何で……」
菜摘「こんな時……」
実「5人で……」
直樹「バレーボール……」
洋子「しなきゃいけないの?」
VRVマスター「つべこべ言わずにやるんだ。上手く出来たら褒美をやる」
実「褒美? 褒美って何?」
VRVマスター「よそ見をするな」
実「はい」
恭介「実! 行ったぞ!」
VRVマスター「ボールを落とすなよ」
菜摘がボールを止めた。
菜摘「VRVマスター! このバレーボールがリッチリッチハイカーと戦うのにどう関係があるの?」
VRVマスター「赤いスイッチを押せ」
そう言ってVRVマスターは去って行った。
菜摘「ちょっと!?」
直樹「赤いスイッチを押せ?」
恭介「答えになってないぞ、おい!」
洋子「やっぱり本当は訳の分かんない奴なんじゃないの?」
実「何だか、不安にさせる方よね……」
菜摘「ねぇ、みんな…… まだ、バレーボールやる?」
実「まぁ、とりあえずやな、褒美っちゅうのが気になるから、やってみようやん。行くで!」
VRVマスターは、パチンコ店にいた。
VRVマスター「パチンコ…… 大宇宙の法則の全てがここにはある」
そのパチンコ店で、リッチリッチハイカーにボーゾックを追い出されたガイナモとゾンネットが働いていた。
ゾンネット「ガイナモ!」
ガイナモ「はい、ありがとうございました」
ゾンネット「ガイナモ!」
ガイナモ「え? 何だね、ゾンネット」
ゾンネット「いつまでこうしてるつもり? あんた、腐ってもボーゾックの総長でしょ!」
ガイナモ「ゾンネット、物事にはタイミングってものがあるだろ? それより美味しい焼肉でも食べて、基礎体力を付けておこう」
ゾンネット「いいけど、オイキムチ絶対付けてよね!」
ガイナモ「え、ええ……」
VRVマスター「すまないが、これを頼む」
ガイナモ「あぁ、失礼しました」
VRVマスターがパチンコ屋から退店。
彼の様子を、リッチリッチハイカーが遠巻きに観察している。
リッチリッチハイカー「パチンコをした後、ところてんを食べて、床屋さんに行くのが、この男の&ruby(チーキュ){地球}における生活パターンですね」
VRVマスターが床屋に入った。
床屋「いらっしゃいませ~!」
VRVマスター「親父、今日も頼むぜ」
床屋「へいへい、かしこまりましたー」
床屋がにこやかに笑いながら、散髪の用意をするが、VRVマスターが床屋の腕を掴む。
VRVマスター「お前、いつもの親父じゃないな? いつもの親父は」
VRVマスター「親父、今日も頼むぜ」
床屋「……ああ」
VRVマスター「不愛想で、もっと無口だ。宇宙の一匹狼、このVRVマスターに、いったい何の用だ」
床屋「VRVマスター…… リーッチッチッチ!」
床屋はリッチリッチハイカーの変装だった。
VRVマスター「いつもの親父はどうした!」
本物の床屋は、縛られてクローゼットの中に監禁されていた。
VRVマスター「貴様、何者だ!」
リッチリッチハイカー「初めまして、リッチリ~ッチハイカー教授です」
VRVマスター「悪い奴ほど名刺を渡したがる」
リッチリッチハイカーが名刺を渡したが、VRVマスターは破り捨てた。
リッチリッチハイカー「この! おのれ!」
リッチリッチハイカーが鎖を投げつけて、VRVマスターを縛り、ムチで叩く。
公園──
洋子「もう疲れた!」
座り込む洋子。
恭介「洋子!」
洋子「え?」
慌てて立ち上がり、レシーブ。
洋子「あ~!」
直樹「いつまでやるんですか?」
実「もう褒美なんていらん……」
菜摘「もうかなり上手くなってきたし、いいんじゃない?」
恭介「やめる切っ掛けがないのだ!」
恭介のアタックが木に跳ね返り、恭介はボールを受け止めた。
その時、アクセルチェンジャーがボーゾック発生を知らせるコール音を鳴らす。
実「切っ掛けなのだ!」
恭介「ボーゾック発生だ!」
5人「&bold(){激走・アクセルチェンジャー!!}」
5人がカーレンジャーに変身。
レッドレーサー「行くぞ!!」
ブルーたち「おう!」
町はずれの工場の裏手で、縛られたVRVマスターがリッチリッチハイカーに痛めつけられている。
リッチリッチハイカー「VRVマスター、お前はいったい何者ですか? カーレンジャーと、どういう関係があるのです? しゃべりなさい!」
VRVマスター「貴様のようなペテン師に、しゃべる必要などない!」
苛立ったリッチリッチハイカーがVRVマスターをムチで叩く。
それをグラッチとゼルモダが制止。
グラッチ「リッチリ~ッチハイカー教授!」
ゼルモダ「おい、おんまり殴ると死んじまうぜ」
リッチリッチハイカー「おお、わたくしとしたことが。そうだ、こいつをいざという時のための人質にしましょう…… む?」
そこへ、レッドレーサーがペガサスサンダーに乗って空から登場。
リッチリッチハイカー「カーレンジャー!?」
レッドレーサー「ペガサスレーザー!!」
ペガサスサンダーがリッチリッチハイカーたちを攻撃してから着地し、残りのメンバーの乗るドラゴンクルーザーも来た。
リッチリッチハイカー「貴様たち!」
ピンクレーサー「VRVマスター!」
レッドレーサー「お前ら、いったい何を企んでるんだ!?」
リッチリッチハイカー「それは、言えませんね…… ゼルモダ!」
ゼルモダ「おう! ワンパー!!」
ゼルモダが壺から戦闘員・ワンパーを出した。
レッドレーサー「行くぞ!!」
カーレンジャーがワンパーと戦う。
レッドレーサー「レッドレーサー!!」
ブルーレーサー「ブルーレーサー!!」
グリーンレーサー「グリーンレーサー!!」
イエローレーサー「イエローレーサー!!」
ピンクレーサー「ピンクレーサー!!」
5人「&bold(){戦う交通安全!! 激走戦隊、&big(){カ~~~~、レンジャー!!}}」
リッチリッチハイカー「おのれ! 改造ブレーキング!!」
雷鳴と共に改造ブレーキングが現れた。
ブルーレーサー「ブレーキング!!」
グリーンレーサー「改造されとる!?」
リッチリッチハイカーが改造ブレーキングの頭のコクピットに乗り込む。
リッチリッチハイカー「お前たちの運命もここまでです」
改造ブレーキングが目から光線を撃ち、カーレンジャーが吹き飛ばされる。
レッドレーサー「ビクトレーラー、出動!!」
VRVマシン格納庫「ビクトリードック」から、VRVマシン運搬用超大型車両「ビクトレーラー」が出撃する。
東京ドームを割って、地表へ踊り出すビクトレーラー。
5人がそれぞれのVRVマシンに乗り込み、ビクトレーラー1号車両からVファイヤーが発進。
レッドレーサー「Vファイヤー!!」
ピンクレーサー「Vレスキュー!!」
グリーンレーサー「Vダンプ!!」
ビクトレーラー2号車両からVレスキューとVダンプが発進。
ブルーレーサー「Vポリス!!」
イエローレーサー「Vドーザー!!」
ビクトレーラー3号車両からVポリスとVドーザーが発進。
VRVマシンが全車出撃した後、ビクトレーラーもバトルモードへと変形を遂げる。
レッドレーサー「行くぞ! 食らえっ!!」
Vファイヤーが放水するも、改造ブレーキングはものともしない。
リッチリッチハイカー「リ~ッチッチッチ! そんなものは効きません」
VダンプとVドーザーが改造ブレーキングの両足に体当たりする。
リッチリッチハイカー「何の何の」
改造ブレーキングは、VダンプとVドーザーを蹴り飛ばした。
リッチリッチハイカー「キングスラッガー!!」
改造ブレーキングの角飾りがブーメランとなって、道路を切り裂きながら飛んでいく。
VポリスとVレスキューはギリギリで避けた。
リッチリッチハイカー「先週と同じとは限りません。これを見なさい」
改造ブレーキングがVRVマスターを閉じ込めた檻を取り出す。
レッドレーサー「VRVマスター!?」
リッチリッチハイカー「VRVマスターが人質に取られていては攻撃できまい。それでは、改造ブレーキングの威力を見せてあげましょう!!」
改造ブレーキングが胸の大砲から爆弾を撃つ。
VRVマシンが爆発に飲み込まれる。
グリーンレーサー「人質がいては、どないも出来ん!」
レッドレーサー「どうすればいいんだ!?」
レッドレーサーがコンソールを叩く。
その時、レッドレーサーの目に赤いスイッチが留まる。
レッドレーサー「あっ!? これは!」
「赤いスイッチを押せ」
レッドレーサー「赤いスイッチがあった…… 訳の分からないことじゃなかったんだ! みんな、手元の赤いスイッチを押すんだ!!」
4人「OK!!」
レッドレーサー「よし」
5人が各マシンのコンソールにある赤いスイッチを押すと、VRVマシンは5体の人型ロボットに変形した。
リッチリッチハイカー「ありゃ!? VRVマシンがロボットになった!?」
「ファイヤーファイター」に変形したVファイヤーが改造ブレーキングの目前に飛び、VRVマスターを入れた檻を取り上げる。
レッドレーサー「VRVマスターを返してもらうぜ!」
リッチリッチハイカー「人質が!」
ファイヤーファイヤーが檻を地面に下ろす。
VRVマスターが目を覚ます。
VRVマスター「VRVファイター……!!」
レッドレーサー「ファイヤーファイター!!」
ブルーレーサー「ポリスファイター!!」
グリーンレーサー「ダンプファイター!!」
イエローレーサー「ドーザーファイター!!」
ピンクレーサー「レスキューファイター!!」
5人「&bold(){VRVファイター!!}」
リッチリッチハイカー「こうなったら、私の本気を見せてあげます!!」
レッドレーサー「行くぞ!!」
4人「おう!!」
VRVファイターは改造ブレーキングの光線をものともせず進み、数の力で翻弄する。
ポリスファイターが改造ブレーキングの尻尾で叩かれ倒れるも、Vポリスに変形し、破壊されたビルを走り飛んでから、再度ポリスファイターに変形した。
ブルーレーサー「ポリスファイターキック!!」
ポリスファイターのキックが改造ブレーキングに炸裂した。
イエローレーサー「いくわよ!」
ピンクレーサー「OK!!」
ドーザーファイターとレスキューファイターの連係攻撃が改造ブレーキングに炸裂。
続いてダンプファイターが改造ブレーキングと互角に戦うも、ケンカキックを受け、転倒した所を踏みつけられる。
グリーンレーサー「なめたら、あかんど~!!」
ダンプファイターがVダンプに変形し、ボデーを展開して改造ブレーキングを押しのけた。
ファイヤーファイターが改造ブレーキングの光線を物とも進む。
レッドレーサー「行くぜ、マシンチェンジ!!」
ファイヤーファイターがVファイヤーに変形して改造ブレーキングの光線をかわし、再度ファイヤーファイターに変形した。
改造ブレーキングは再び爆弾を撃ってきたが、ファイヤーファイターは爆弾を受け止めた。
レッドレーサー「そうか…… あの時のバレーボールは、VRVマシンがVRVファイターになった時のための特訓だったんだ。5体のロボのチームワーク攻撃……!」
VRVマスターは、すでにビクトレーラーの中にいた。
VRVマスター「5体のVRVファイターの華麗なる戦いを、ゆっくり見せてもらうぜ」
レッドレーサー「ファイト!!」
4人「おう!!」
VRVファイターが円陣を組んでセットアップ。
レッドレーサー「特訓の成果を見せてやるぜ。GO!!」
そのまま改造ブレーキングを包囲する。
リッチリッチハイカー「あらららら?」
レッド「行くぞ、レスキュー!」
ファイヤーファイターがレスキューファイターに爆弾をパスし、他のVRVファイターもバレーボールの要領で爆弾をパスしていく。
改造ブレーキングはその動きについていくことができない。
ピンクレーサー「ポリス!」
ブルーレーサー「ダンプ!」
グリーンレーサー「ドーザー!」
イエローレーサー「ファイヤー!」
レッドレーサー「アタック!!」
ファイヤーファイターがアタックした爆弾が改造ブレーキングに炸裂した。
リッチリッチハイカー「うわぁ!!」
VRVマスター「よし、カーレンジャー、今度は青いスイッチを押すんだ」
カーレンジャー「青いスイッチ?」
VRVマスター「押せば分かる」
カーレンジャーが青いスイッチを押すと、VRVファイターが変形し始めた。
ファイヤーファイターが胸部に、ポリスファイターが腹部・腰部に、ダンプファイターが右足に、ドーザーファイターが左足に、レスキューファイターが分離し両腕になって合体し、1体の巨大ロボットになる。
レッドレーサー「おお……」
グリーンレーサー「うわぁ!」
レッドレーサー「すごい!」
リッチリッチハイカー「今度は何ですか!?」
VRVマスター「見たか、『VRVロボ』を!! 行くぞカーレンジャー、ビクトリーツイスター!!」
ビクトレーラーが右腕のVバズーカと左腕のVバルカンを射出。
VRVロボがしっかりとそれを受け取る。
カーレンジャー「&big(){&bold(){ビクトリーツイスター!!}}」
VバルカンとVバズーカの同時砲撃が改造ブレーキングに炸裂した。
リッチリッチハイカー「カーレンジャーって! すごく! 強かったんです…… ねぇぇぇ!!」
改造ブレーキングがリッチリッチハイカーもろとも大爆発。
ついにリッチリッチハイカーは最期を遂げた。
カーレンジャー「やった!!」
その頃、ガイナモとゾンネットは、焼肉屋にいた。
オイキムチに夢中のゾンネット。
ゾンネット「美味しー!」
ガイナモ「たくさん食べてね、ゾンネットちゃん」
キャスター「臨時ニュースを申し上げます。カーレンジャーがリッチリッチハイカーを倒しました」
ガイナモ「な、何ぃ!?」
ゾンネット「えっ!?」
ショックのあまり、ゾンネットがオイキムチの入ったお椀を落とす──。
戦い終わって、恭介たちは公園で沈みゆく夕陽を見ていた。
恭介「VRVマスターが言ってた褒美ってのは、これのことだったのか」
直樹「VRVファイターと、VRVロボ……」
実「そして、勝利! ってことやったんやな」
菜摘「VRVマスターって、ちょっとかっこ付けすぎだけど……」
洋子「まっ、いいか」
VRVマスターは恭介たちから少し離れた木陰にいた。
VRVマスター「この星の夕日は、まぶしすぎるぜ……」
新戦力・VRVロボを得たカーレンジャー。
あとは、奪われたRVロボをボーゾックから取り戻すだけだ!
#center(){|BGCOLOR(#000006):COLOR(white):CENTER:&br()&big(){&big(){&bold(){&i(){つづく}}}}&br()&br()|}
※ この続きは[[激走戦隊カーレンジャーの第32話]]をご覧ください。