ウルトラマンメビウス外伝 アーマードダークネスのエンディング

エンペラ星人の宇宙船ダークネスフィアの中で繰り広げられた、暗黒魔鎧装 アーマードダークネスとの戦い。
ウルトラマンメビウスフェニックスブレイブの活躍で、アーマードダークネスは倒された。
しかしダークネスフィアは地球への降下を続け、地表に激突すれば人類文明は完全に破壊されてしまう。
最後の手段として、ウルトラマンヒカリは自分のすべての力で、ダークネスフィアを光の国へ運ぶ決意をした。


ミサキ「ダークネスフィアの降下速度、加速しています!」
トリヤマ「ど、どうするんだぁ……!?」


ダークネスフィア内部。メビウスがウルトラテレポーテーションにより姿を消す。
続いて、コノミ、マリナ、ジョージ、カナタ、リュウが姿を消す。

テッペイ「あれっ!? ちょ、ちょっと! えぇ!?」

驚いていたテッペイも続けて、姿を消す。最後にヒカリが1人残される。

ヒカリ「むぅぅ…… やあぁぁぁ──っっ!」

渾身のヒカリの念動力により、ダークネスフィアが次第に空へと上昇してゆく。


ミサキ「ダークネスフィア、大気圏を離脱してゆきます!」
トリヤマ「良よかったぁぁ……!」

各地で怪獣と応戦していた隊員たちより、通信が入る。

通信『ロベルガー、殲滅に成功!』『同じく、ケルビムも殲滅しました!』
トリヤマ「やったぁ~! アハハ! ……はっ、アイハラ隊長は!? 救助に向かった彼らは、どうなっちゃったんですか!?」
サコミズ「大丈夫ですよ。みんな無事に、帰ってきたようです」


地上に降り立ったミライやリュウたちが、上昇を続けるダークネスフィアを見上げている。

リュウ「もしあのとき、エンペラ星人がアーマードダークネスを付けていたら…… 俺たちは勝てただろうか?」
ミライ「勝てました! 根拠はありませんけど、でも必ず」

リュウ「もう、行っちまうのか?」
ミライ「……ヒカリのことも心配ですし」
コノミ「もっとゆっくり話したかったなぁ~」
マリナ「また今度、ゆっくりいらっしゃいよ」
テッペイ「光の国の話、聞かせてくださいね」
リュウ「あのときと変わらず、俺たちは一つになれた。俺は、それだけで十分だ。みんな、もっと遠くを目指して戦ってるんだ。きっと…… また逢える」

ミライは、涙を堪えたような笑顔で頷く。ふと、空を見上げる。
夕暮れの空にウルトラサインが浮かび上がり、それを見たミライが満面の笑顔になる。

ジョージ「何か見えるのか? アミーゴ」
ミライ「あ…… 休暇、貰えちゃいました。しばらく地球にいていいって!」
コノミ「本当ぉ!?」
マリナ「本当に? やったぁ!」
テッペイ「空間に書いた文字で超長距離通信するの!? 何語で!?」

ミライたちが再び、空を見上げる。一同を見守るように、星が瞬く。
サコミズが、ミライの肩をポンと叩く。その横にはミサキ、トリヤマ、マルが並ぶ。

サコミズ「お帰り、ミライ」

空に輝き続ける星を、カナタが呆然と見つめる。

リュウ「ウルトラの星だ」
カナタ「ウルトラの星……? 決めた。僕はあの星を目指します!」
リュウ「がんばれよ、カナタ」
カナタ「はい!」

リュウはカナタを認めるかのように、初めて姓でなく、下の名前で呼ぶ。

輝きを増すウルトラの星を、ミライたちはいつまでも見上げ続ける。


(終)

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最終更新:2017年08月26日 21:04