HUGっと! プリキュアの第1話

「フレーフレー、私ー!頑張れ頑張れ、私ー!フレーフレー、私ー!頑張れ頑張れ、オー!」

「はなー!転校初日から遅刻よー!はなー!」


「この日の為に伸ばした来た前髪を… バイバイ、子供っぽいはな。大人っぽい行けてるお姉さんに変身!」

散発するはな


「これ、もうちょっと揃える?」


「ああ!ずれた!」


「あああああっ!前髪、切り過ぎたー!」





フレフレみんな!
元気(げんき)のプリキュア、キュアエール誕生(たんじょう)





「書類がない!書類、どこー?」
「黒い鞄は見た?」
「それだ!今日、歓迎会で遅くなるかもー。夕ご飯、お願いー」
「OK!大丈夫!」
「お姉ちゃん、どうしたの?考え込んで」
「私の方が訊きたいよー… 大人っぽいお姉さん計画が…」

「はい、お待たせ」


「わあ!オムレツー」


「全く、お姉ちゃん、本当にお子ちゃまね」


「お子ちゃまって言うなー」


「そろそろ身長、抜いちゃいそうだけどなー。早く食べないと、遅刻しちゃうよ」


「あっ!いただきます。」



「はな、忘れ物」


「大丈夫!」

「よし!じゃあ、ハグ!」



「はな、頑張って」


「うん!フレーフレー!ママも頑張れー!」



「さあ、行ってらっしゃい」
「気をつけてね」



「行って来まーす!」


「転校初日から遅刻ー、嫌だー。バッチリ、自己紹介、決めちゃうんだからー!野乃はなです、宜しくお願いします。うふふ、皆はなちゃんに話題騒然。大人気ー。フレーフレー、私ー!頑張れ頑張れ、オー!」


野球のボールが飛来する



「危なーい!」


老婆を庇うはな



目を瞑るはな


泣き声で時が固着する


「止まった?」


時が戻ったと同時にボールが額に被弾する


「めちょっく!」


「ありがとう。大丈夫?」


「はい!大丈夫ですー」


「ああっ、遅刻、格好悪いー」


歩みを止めるはな


「放っとけない。お婆ちゃん、私、荷物持つよー」



「皆さんに転校生を紹介します…と言いたいのですが、肝心の転校生がいません」


「転校初日から遅刻?」
「何でだよ?」
「…」
「どうしたものかな?」



「ごめんなさい!遅れました!」


転倒するはな


「…!」


「野乃さん、大丈夫?」


「野乃はな、13歳。将来の夢は超行けてるお姉さんになる事です!」
「…」

「凄え元気だな」
「お茶目だね」
「何だかショック」
「野乃さん、自己紹介ありがとう。でも、遅刻は駄目だよ。後で職員室で」
「ガクッ」

「転校初日から大失敗」




「…!」



「背高い、脚、長い。綺麗」




前髪を隠すはな


笑みを見せる少女



「おい!輝木ほまれ!今、来たのか?もう、ホームルーム、終わったぞ」


「すいません」



「おい!全く…」

「美人に笑われた…」



「前髪は失敗するし、自己紹介も失敗するし、大人デビュー大失敗!でも負けない!フレーフレー、私ー!」



「また?これって… 赤ちゃんの声?何で学校に?」



流れ星が降る


「野乃さん!」
「あ、うん」
「探してたよ。学校、案内したかったんだ」
「本当?ありがとう」
「私、薬師寺さあや。宜しくね」
「宜しく。」


「あ、あの」


振り向くほまれ


「その前髪、行けてる」
「えっ?」
「よく似合ってるじゃない」
「ありがとう」
「ほまれさん!学校案内、一緒にどうかな?」
「うんうん」
「…」


とあるビル


「まだ見つからんのかー!」


「未来を作る力を発するもの、その結晶、ミライクリスタル」
「見つからねば、我々は本社に帰れんのだぞ!」
「ああもう!あの時、あいつを逃さなければ!」
「臆するな、無事ノルマを達成した方に昇進を約束する」

「俺ちゃんがやって行くっす!軽ーく奪ってやるっすよ!」
「頼もしい。それでは、稟議証人」


押印される


「ミライクリスタル、必ず奪うのだぞ、ミライクリスタル!」


「クライアス社に栄光を!」



「色々あったけど、何か楽しかったな。今日もいい日でした。大人っぽくて、優しくて、格好よくて、私だって、頭がよくて、運動もできて、行けてる大人のお姉さんになりたい。その為に頑張る!空からボールが降って来ようと何が降って来ようと平気だもん。
何でもできる。何でもなれる!」


「?」



赤ん坊が飛来する


赤ん坊を受け止めるはな


「セセセセ、セーフ!あ、あ、あ、あ、赤ちゃん?」
「はぐ!」


「赤ちゃん、空から?何で?」
「はぐ!」
「可愛い!プニプニほっぺ、ふんわり。あなたのお名前は?えっと…」
「はぐ!」
「!」
「はぐ!」
「はぐたん?」
「はーぐ」
「はぐ、ええ名前やと思うて!」
「鼠ー?」
「誰が鼠やー!俺はハリー、ハリハム・ハリーや!じゃ、世話になるでー!宜しゅうな」
「ちょ」
「狭い窮屈であばらやな。まっ、ええわ。雨風凌げるだけでも」
「勝手に人ん家に入って置いて何なの?たく!何で鼠が喋るの?」
「こっちでは動物喋らへんのか、ボケとるなぁ。って、鼠ちゃうわー!」
「はぐー…」
「はぐたん、どうしたの?」
「オムツか?」

ニオイを嗅ぐハリー

「違う。」
「じゃあ、ミルク?うち、赤ちゃんのミルクないよー。どうしよー…」
「ほれ」
「ありがとう。はい」

ミルクを飲むはぐたん

「はあ、よかったー…」
「お前、もうちょっと落ち着けやー」
「落ち着けるか!てか、お前じゃないよはなだもん!」
「じゃあはな、よう聞けや。これはお前の未来の為やで!」
「未来?」
「分かったな。じゃ、お休み」
「全然分かんない、てか、突然過ぎるよ。行き成り赤ちゃん、何で?」

ぐずるはぐたん


「またー?ミルクあげたし、オムツじゃないし、そうだ!いないいない、ばあ!」


泣き止むはぐたん


「よかったー…」



「うちに住むのは…」
「心配事か?」


「?」
「ちょっとー!」


「お姉ちゃん、何騒いでるのー?」


慌てて隠すはな


「煩いんだけど」
「ごめん、ダンスの練習をしてて…」
「何でもいいけど、ご飯だよ」
「直ぐ行く!危なかったー…知られたら大騒ぎになってちゃうよ」


「いない」


ノートに落書きするはな

「暖かかった」



「お弁当、一緒に食べよ?」
「! …」

「はい、どうぞ」

卵焼きを載せる

「野乃さんって素敵だね」
「?」
「自己紹介の時、転んでも直ぐ立ち上がって、聞いて、話して、格好いいなって思ったよ」
「本当?」
「…」
「全く、はなの奴、結構魅力があると思ったのに、」

「はーぐ、はーぐ」
「どないしたんや?」
「アスパワワで一杯や。ここなら、もしかしたら…!」
「気に入らないなあ… 学校、青春、明日への希望に満ちてる。あー、嫌だ、嫌だ。おっ!」
「先生が何何だよ… ちゃんと提出に向けて」

「トゲパワワ、発見!明日への希望よ、消えろ!ネガティブウェーブ!」

失神する生徒


「ミライクリスタルを持ってるのは知ってんだよ!早く現れろ、プリキュア」
「どうしたの?」
「心がゾクゾクして…」
「何もやる気が出ない…」
「何が起こってるの?」


「発注、オシマイダー!」

「オシマイダー!」


「さあ来い、プリキュアー」


「!」


「逃げよう!」


「はぐ!」

「!」



「危ないってー」

「? 何か文句あるのー?」


「危ない!」



「あかん、アスパワワがどんどんなくなってるー…」



「はぐたん…」


「私…」
「俺ちゃん、赤ん坊の泣き声、苦手何だよねー。行け!」




「駄目ええええっ!」


「…」


「お前…」



「どいてー」
「どかない!」
「どけ!」
「絶対にどかない!」

「こいつ…潰せ、オシマイダー」
「オシマイダー!」
「何してんねん!お前、潰されるぞー」
「お前じゃないもん!はなだもん!」
「はーぐ」
「ここで逃げたら、格好悪い。そんなの… 私がなりたい野乃はなじゃない!」



「アスパワーが!」

「心が… 溢れる!」
「はーぐーー!」
「ミライクリスタルが生まれたー?」


「プリハートが反応した!」


「はなー!お前の気持ち、かましたれー!」


「行っくよー!」


「ミライクリスタル!」


「ハート、きらっと!」


「はあぎゅうううう…」


「ぎゅううううう…」


「ぎゅううううう…」



「輝く未来を抱き締めて!皆を応援!元気のプリキュア、キュアエール!」


「プリキュア… ホンマになりよった」
「はぐー」

「めっちゃ行けてる」


「新しいプリキュア!?まさか、クリスタルが増えたのか?」


「まあいい、行け、オシマイダー!」


攻撃を受け止めるエール


「はぐー」


追撃を受け止めるエール


オシマイダーを地面に叩き付けるエール

「行ったれー!キュアエール!」






「フレフレ!ハート・フォー・ユーーー!」


「ヤメサセテモライマス…」


「これは始末書物…」



「また夢…」

「はぐたん!ハリー!」



スプーンが出現する

「ミライクリスタルはアスパワワの結晶。ミライクリスタルにパワーをあげるんはプリキュアにしかできへん大切なお仕事や」


「よかった」

「はぐたんにアスパワワを与える。まだミライクリスタルが光っとる。こいつの心にはどれだけのアスパワワがあるんや?これなら、未来を…」

「はぐたん、宜しくね」
「はぐ」



(続く)

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最終更新:2023年12月19日 13:58