リリィ、はちみつ色の秘密のエンディング (吹替版)

黒人と白人の差別が続く時代の中で4歳の頃に母・デボラを誤射してしまい射殺した罪を背負ったリリィは悔やむ中で父であるT・レイの虐待を受けてロザリーと共に家を出て養蜂場で働くのを兼ねて作家としてノートを綴る中で悲劇を背負っても、それを惜しまず綴り続けていた。

リリィがノートに文書を書く中、ドアをノックする音が聞こえ、玄関へと行く。
リリィが玄関を開けると、そこにはリリィが残した地図を手掛かりにやってきたT・レイがいた。

T・レイ「こりゃたまげた。誰かと思えば…」
リリィ「お入り下さい」

リリィの言う通りにT・レイは部屋の中へと入る。

T・レイ「お茶を飲みに寄っただけの客にみたいに扱うのは調子を合わせてやってもいいけどな。どんなに暴れようが、泣き叫ぼうが、絶対にお前を連れて帰る」
リリィ「どうぞ、お座りください」

リリィの言う通りにT・レイはそばにあったチェアに座る。

T・レイ「ずっと、ここにいたのか?黒人たちと…似合ってくれるね」
リリィ「何故、わかったの?」
T・レイ「お前の部屋の地図さ。町でちょっと聞いて回ったら弁護士事務所の秘書のおばさんが列記としてここを教えてくれたよ。ロザリーは何処だ?」
リリィ「いない、とっくに出て行った」

するとT・レイはリリィが首にぶら下げてる認識票と金色のブローチに気付く。

T・レイ「それ?どうした?」
リリィ「オーガストさんがくれた」
T・レイ「嘘を付くな」
リリィ「嘘じゃない。ママの形見だって」
T・レイ「あいつが22の誕生日の時に俺がやったブローチだ。答えろ、どういうことだ?なぜその女が持ってた?」
リリィ「これ、T・レイがあげたの?」
T・レイ「答えろ!」
リリィ「ママに?…ママはこの家を出ていったの。その時、これをつけてた。オーガストさんは昔、ママの子守りだったんだよ」

T・レイはふたたび椅子に座る。

T・レイ「思いやあたることは全部探した。ここにいたのか…よりによってこんなところに…」

T・レイは立ち上がりリリィを強引に連れ出そうとする中、リリィは叫ぶ。

リリィ「リリィ!×2。パパ、私はリリィよ」

リリィがそう言いT・レイが落ち着く中、オーガストとロザリーがやってくる。

T・レイ「あいつに…そっくりだ!」
リリィ「私の心には穴が開いてるの。ママを失った穴が…だからずっと辛かった…でもパパの辛さは知らなかった」
T・レイ「一緒に帰ろう」
リリィ「ここにいる」
T・レイ「娘を置いて帰れる訳ないだろう。こんな赤の他人の(うち)に!」
リリィ「心配ない。オーガストさんはいい人だから」
T・レイ「向こうが迷惑だって言うかも知れないぞ!」
ロザリー「ええ、好きなだけ居てもらって構いませんよ」
T・レイ「出ていったんじゃないのか?」
オーガスト「まだ戻って来たのよ」
T・レイ「そうかい…お前は好きにすればいいさ…だがリリィは連れて帰る」
メイ「なんか揉めてるの」
ロザリー「そんなことはない。こちらオーウェンズさん。リリィのパパよ訪ねていらしたの。オーウェンズさんお願いします。私たちのためにもリリィをここに居させて。リリィは両方の見習いを習って仕事を覚えたし…みんなに愛されてます。学校にも行かせます。大切にしますよ、何があっても」
T・レイ「いいさ…好きにすればいいさ!」

T・レイは家を出る中、リリィは出発しようとするT・レイを呼びかける。

リリィ「待って!待ってよ!。あの日のママは荷物を取りに来ただけだって言ったよね?。ほんとなの?」
T・レイ「いや、お前が迎えに戻って来たんだ」
リリィ「嘘付いたの?」
T・レイ「俺のために戻ったんじゃない」

T・レイがそういうとトラックでオーウェンズの家を離れ出発する。

リリィ(T・レイの捨てぜりふを私は自分なりに解釈した。あのせいせいするっていったのは…多分こういう意味だ。お前はここで母親たちと一緒に暮らせ。私は三人の母親を持ち、今でもどの子よりも恵まれている。3人は私を照らす月明りだ)

リリィはロザリー、オーガスト、メイの元へ行く。
変わってリリィが寝る中でリリィが語り手で話す。

リリィ(私はようやく自分を許した。たまに夜中に夢を見て涙を流すこともあるけど。朝になればまた自分を許す)

リリィは像の前に祈る。

リリィ(聖母はいつもそばにいる。ふとした瞬間に存在を感じる。でも聖母の魂は不意に現れて、天に登って行くわけじゃない。私の心の中にいてくれる…)

リリィは手帳にそれらしきものともわれる内容を描いた後、それを閉じて家を出て、遺書置き場となる積み石の隙間にその手帳を入れた後に家に戻ろうとしたところで終わる。


(終)

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最終更新:2018年10月18日 20:46