聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話の第1話

※ 連載本編前に描かれた予告編と連載本編の第1話を同時掲載します。



聖闘士星矢(セイントセイヤ) NEXT DIMENSION 冥王神話のプロローグ


地上暦
一九九〇年
エリシオン


冥界の楽園エリシオンに乗り込んだ星矢たち青銅聖闘士(ブロンズセイント)と、地上を闇に閉ざそうと企む冥王ハーデスとの戦い。


星矢「くらえ ハーデス ペガサス流星拳」

星矢が必殺のペガサス流星拳を放つ。
ハーデスには拳がまるで通じず、逆に星矢の方が吹き飛ばされる。

星矢「がはぁっ ぐぅぅぅ
ハーデス「ペガサスとやら なんどいえばわかるか 余は冥王なるぞ チリあくたのごとき人間に 余が討てるか」
紫龍たち「星矢
ハーデス「さわぐな 虫ケラども」

ハーデスの剣の一撃で、紫龍、氷河、瞬、一輝の4人がまとめて吹き飛ばされる。

紫龍たち「ぐっ」「うわっ」
ハーデス「アテナを守るセイントはすべて片づけた 今こそアテナにとどめを これで地上は余の物だ」

ハーデスが、捕われの身のアテナに迫る。
星矢が力を振り絞って立ち上がる。

星矢「ア……アテナは…… はぁ はぁ はぁ アテナだけは守る……」
ハーデス「ペガサス どこまでもシブとい男よ…」

そのとき、ハーデスが何かに気づく。

ハーデス (! ま……まてよ この男とは かつて神話の時代…… いや 前世で一度会ったことがある…… そ……そうだ あれはたしか……)

ハーデスの脳裏に、記憶が甦る。

エリシオンの園で、花を摘む誰かのシルエット。
その胸に、金のペンダントが輝いている。


二百四十数年前…

ペガサスは
余の友であった…





聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話の第1話


Part1 童虎とシオン


地上暦一九九〇年の聖戦から
二百四十数年前
聖域(サンクチュアリ)


聖闘士の総本山・ギリシアの聖域(サンクチュアリ)
聖域の最高権力者である教皇のもとに、2人の聖闘士(セイント)が招集される。

教皇「青銅(ブロンズ)の若き聖闘士! シオンに童虎(ドウコ)よ!
シオン「はっ 教皇
童虎「今日は何事のお呼びでしょうか
教皇「お前たちふたりに これを授けよう」
2人「そ…… それは!!

聖闘士の中でも12人にのみ与えられる最高位の装身具、黄金聖衣(ゴールドクロス)が2体。

シオン「牡羊座(アリエス)天秤座(ライブラ)の……」
童虎「黄金聖衣!!」

黄金聖衣が分解し、2人の体を包み込む。

シオン「おおおっ 黄金聖衣がわれらの体に装着された!
童虎「……ということは!!
教皇「そうだ 今日よりおまえたちに 黄金聖闘士(ゴールドセイント)の位を授ける! 先輩十名の黄金聖闘士に負けることなく これまで以上に地上とアテナを守るために精進するがよい
2人「はっ
シオン「必ずや
童虎「身命を賭して
教皇「まもなくハーデスの魂が地上の肉体に降臨しようとしている 前聖戦から250年……」
シオン「エ?」
童虎「で…… では……」
教皇「そうだ ふたたび聖戦がはじまるのだ!!


こうして童虎とシオンの2人は、聖闘士の最高位・黄金聖闘士となる。
後日、彼らのもとに雑兵が報告に来る。

なに ハーデスが!!

雑兵「はっ エリシオンという所にいるようです
童虎「エリシオン?」
雑兵「まるで冥界のユートピア エリシオンのように花が咲き乱された場所なので 地元ではそう呼ばれているようです そこにいつも草花を摘みに訪れる少年が……」
童虎「むうっ わかった このことはまだ誰にも言うな」

童虎が駆け出す。

シオン「あっ 童虎 ま…… 待て どうするつもりだ
童虎「きまっているだろ ハーデスの居場所がわかった以上 首をとりに行くのよ」
シオン「バカな! 勝手なことはよせ まずは教皇や他の黄金聖闘士にはかるべきだ
童虎「どけ シオン そんなヒマはない
シオン「どかぬ どうしてもというのなら…… このシオンを倒してから行け」

童虎「きさま…… 無二の親友のこのわしに…… 千日戦争をしかけるつもりか!!


(続く)

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2023年12月31日 13:31