西暦2050年、月面基地。
突然の謎の光とともに、月面に大きく亀裂が入る。
その衝撃で基地の窓が割れ、激しい勢いで空気が外に漏れ、作業員が外に飛び出してしまう。
「うわぁぁ──っ!」
飛び散った石が、月面の作業員に当たり、宇宙服のヘルメットのバイザーが割れる。
「うわぁっ! ……く、空気だ。空気がある!?」
真空の月面で窒息すると思いきや、バイザーが割れても作業員は呼吸ができている。
基地内から月面に放り出された作業員も、宇宙服なしにもかかわらず、平然としている。
月面の亀裂から激しい光が立ち昇り、巨大な人影が現れる──
それから50年後、月面上空に浮かぶ宇宙ステーション。
『ムーン・ステーション、ルナ東京行き203便シャトル、これより発進いたします──』
主人公の少年、遥 大地が、ステーション内の人々を掻き分けて走る。
大地「ちょっとすいませ~ん! どいて、どいて~っ!」
『ムーン・ステーション、ルナ東京行き203便シャトル、これより発進いたします──』
大地「待ってぇ~っ! 僕、乗りま~す!」
係員「おい、ちょっと待ちなさい!」
係員を掻い潜り、大地が発進間近のスペースシャトルに滑り込む。
乗客「おめぇ、何者だ?」
乗員「あ、あの……」
大地「痛ぇ…… あ! 僕、遥大地、小学5年生。月まで行きま──す! へへっ!」
シャトルが月を目指し、ステーションを飛び立つ。客席の乗客たちの中、大地は手紙を書いている。
お母さん、お元気ですか?
──あはっ、まだ別れてから2時間しか経ってないか。
とにかく、夏休みに月へ旅行できるなんて最高にラッキー!
僕の造った新しいジェットボードで、
月の大地を走るという夢が叶うんだから、
もうワクワクのしっぱなしです!
これというのも、町内のクジ引きで当たった月旅行を、
みんな快く僕に譲ってくれたからです。
実際には真剣なジャンケン勝負の末、大地がチケットを手にし、家族たちは涙を飲んだのだった──
『次のニュースです。みなさん、この写真を憶えていらっしゃいますか? 3年前に月で撮影された、ウサギ人間の写真です。なんと、このウサギ人間を見つけた人に賞金を出すという人が現れました。その人というのは──』
テレビのニュースの画面に映るシルエット。頭にウサギのような耳を頂いた人影。
大地「ウサギ人間かぁ……!」
そして大地たちを乗せたシャトルが、月に到着する。
大地「やったぁ! 月へ来たぞぉ! ヒャッホ──っ!」
50年前の異変により、月は地球と同様に大気も重力もある環境に変貌し、地球同様の街が築かれている。
大地が自慢のエンジン搭載スケートボードで、街を駆ける。
こいつは、超小型プラズマエンジン搭載の
スケートボードなんだ。
名づけてジェットボード。
もちろん、全部俺の手作り!
大地たちの加わっている旅行ツアーは、50年前の月面基地跡を訪れている。
ガイド「ここは、初めて月に建設された基地の跡でございます。今から50年前、突然の大地震でこのような無残な姿になってしまいましたが、その日から月に重力と空気が発生しまして、今では人類にとって生活可能な地となったのであります」
客の1人「なんで空気と重力ができたのかね?」
ガイド「まぁ、それは今もってわかっておりません。──あっ、ぼっちゃん、ぼっちゃん! 列から離れないでくださいまし! さぁ~、皆さん、こちらへどうぞ。次はこの町の教会をごらんいただきます」
大地「嫌~な感じ。学校の遠足を思い出しちゃったじゃないか。……ん?」
物陰にかすかに、ウサギの耳を持つ小さな人影が見え、そして忽然と姿が消える。
大地「あぁ!?」
人影が姿を現し、姿を消しを繰り返し、駆け去ってゆく。
大地が夢中でそれを追い始める。
お母さん、ウサギ人間です。
あれは間違いなくウサギ人間です!
大地「やったぁ~っ!」
街から遠く離れた砂漠のまん中。
大地は、その人影を見失ってしまう。
大地「はぁ、はぁ…… どこへ行ったんだ?」
疲れ果てて地面に座り込む。
懐から、手製のオルゴールがこぼれ落ちる。
スイッチを入れると、立体映像の人形が踊りだし、美しい音楽が流れる。
大地「月にいるなんて思えないな……」
音楽とともに、大地が寝転がって目を閉じる──
不意に、音楽が止まる。
大地「ん?」
幼い少女・グリグリが、オルゴールを手にしている。
グリグリ「わぁ~、なんだグリ?」
大地「誰だ、お前」
グリグリ「僕、グリグリ!」
大地「『僕』ってお前、女だろ?」
グリグリ「そうグリ」
大地「グリ?」
グリグリの頭に乗っている小動物、ハピ。
大地が指で突くと、ハピが毛を逆立てて威嚇する。
大地「わぁっ! なんだぁ? ビックリさせやがって。返せよぉ!」
大地がオルゴールをひったくる。
グリグリ「わ、わぁ! もっと見たいグリぃ!」
大地「ダメ──! もう、あっち行けぇ!」
グリグリ「もっとぉ!」
グリグリがウインクすると、オルゴールが大地の手から消え、グリグリの手に現れる。
大地「あれ!? あ…… あれ!? おい、お前……」
グリグリの頭に、ウサギのような2本の耳が突き出ている。
大地がそれをひっぱると、頭飾りなどではなく、頭に直に生えている本物の耳。
大地「えぇ~っ!? お前、み、耳、ほ、本物!? ウ、ウサ、ウサギ人間~っ?!」
グリグリ「これ面白いグリ!」
大地「わ、わぁっ! 助けてぇっ! 食われる~っ!」
慌てて逃げ出した大地が突然、地面にめり込み、そのまま地中へと落ちてゆく。
大地「わぁ──っ!? わ、わぁっ、わぁ──っ!」
落下した先は、地下の空間。
大地「ゴホ、ゴホッ! ついてねぇなぁ…… ん?」
地中に通路があり、ロウソクの灯りが灯っている。
大地が恐る恐る、通路を歩いて行く。
大地「誰かいますかぁ……? あぁっ!?」
通路の先には、誰かの住居のような部屋。
かまどには、釜で怪しげな汁が煮立っている。
大地「うぇ~っ……」
棚には、不気味な生き物を漬けた瓶詰めが並んでいる。
大地「わぁ、気持ち悪ぃ~……」
さらに部屋の奥へ行くと、広い空間。
3つの巨大な宝石が、宙に浮かんでいる。
大地「あぁっ!? なんだ、これ?」
グリグリ「魔動石グリ」
大地「わぁっ!?」
いつの間にか、グリグリが背後にいる。
大地が驚いて、ひっくり返る。
グリグリ「よう、こけるグリ」
大地「お、お前、いつの間に!?」
グリグリ「ここ、僕んちグリ」
グリグリがニンジンを取りだし、齧り始める。
大地はニンジンが大の苦手。
大地「わぁ~っ!? ニ、ニンジン~!」
グリグリ「食べるグリ?」
大地「や、やめてくれぇ~っ!」
グリグリ「食べないのかグリ? じゃ、魔法見せてあげるグリ! 僕、魔法使いグリ。見せたげるグリ!」
大地「魔法……?」
グリグリ「ホロレチュチュパレロ!」
たちまち、壁に掛っている灯のロウソクが、大きく炎を上げる。
グリグリ「わぁ、やったグリ、やったグリ!」
あまりの炎の大きさに、そばのカーテンまで引火して激しく燃え上がり、煙が満ちてゆく。
大地「わぁっ! か、火事だぁ!」
グリグリ「大丈夫! 今、消したげるグリ!」
大地「早くしろ! ゴホ、ゴホッ!」
グリグリ「んっとねぇ…… 忘れたグリぃ~!」
大地「た、助けてぇ! ゴホ、ゴホッ!」
声「ヤロレパパ!」
誰かの呪文で、炎が跡形もなく消える。
大地「え……?」
声「誰だい?」
大地「え?」
大きな帽子をかぶった老婆、V-メイが現れる。
足元は床についておらず、体が宙に浮いている。
メイ「どうやってここへ入ったんだい?」
大地「わぁ、出たぁ~!」
大地が慌てて逃げ出す。
メイが手をかざすと、大地の体が意に反して宙に浮かぶ。
大地「わ、何これ!? わ、わぁ、わぁっ、わぁっ!」
メイ「やっかましい子だねぇ。どこの子だい?」
グリグリ「知らんグリ」
メイが帽子を脱ぐと、その頭にもウサギ耳がある。
大地「あぁ~っ!」
月面上では、砂漠を怪しげなトラックが走っている。
「いたぞ、ここだ! アグラマント様、見つかりました。至急、ヘルメタルの出動をお願いいたします」
一方で大地は、縄で縛り上げられて天井から宙吊り状態。
メイがテーブルに、無数の機械部品を広げている。
大地「降ろせってんだよぉ!」
メイ「やかましいねぇ。時間が来たら帰してあげるよ」
大地「そんとき、やっぱり俺の記憶なんか消しちゃうわけ?」
メイ「お望みなら、そうしてあげるよ」
大地「惜しいなぁ~。ウサギ人間に捕まった最初の人間になれるのに」
メイ「ウサギ人間なんて、よしとくれ。私たちには『耳長族』っていう、立派な名前があるんだ」
大地「耳長族? やっぱ、ウサギじゃん」
メイ「今度はうまくいきそうだ……」
大地「何、作ってんの?」
メイ「邪魔しないどくれ!」
大地「俺、こういうの得意なんだ。やらせて!」
グリグリが大地の荷物の中から、オルゴールを見つける。
メイ「グリグリ。またガラクタ、拾って来たんだね?」
大地「ガラクタぁ!? 俺が作ったオルゴールだぞ!」
オルゴールの音色が流れる。
テーブルに広げた部品類がぼんやりと光り、赤、青、緑に色が変わる。
メイ「あっ! どういうことだい?」
大地「そうかぁ、わかったぞ! ねぇ、今すぐ組み立てたげるから、ほどいてよ」
メイ「……逃げようったって駄目だからね」
メイが指差すと、縄がひとりでに解け、大地はテーブルの前に降り立つ。
大地「おばあさん、超能力者なの!?」
メイ「ただの魔法使いだよ。さぁ、早くやってごらん!」
大地「あ、あぁ。これは、ある種の音楽に反応して色が変るんだ。きっと、色ごとに組み合せればいいんだよ」
メイ「なるほどぉ!」
大地「うん、腕が鳴る!」
大地が部品の組み立てにかかる。
メイがそれを見て、何かを直観する。
メイ「はっ…… (感じる…… これは、魔動力だよ! まさか、この子は!?)」
組み立てが終わり、3つの機械が完成する。
メイ「ほぉ~、やるもんだねぇ!」
大地「でも一体、何なの? これ」
メイ「今にわかるさ。これを煮ればね」
大地「煮る?」
メイは、かまどで煮立っている大釜にそれらを放り込む。
メイ「さぁ、これで良しと。下がって、下がって! ドーマ・キサ・ラムーン── ドーマ・キサ・ラムーン── えいっ!」
たちまち煮汁が沸騰し、もうもうと立ち込める湯気の中から、銃、弓、コマが現れる。
メイ「できたよ、できた! これこそ完璧な『魔動器』だよ!」
大地「魔動器!? 魔動器って、この…… 銃と、弓と、あと……」
メイ「コマだよ。でもこれではまだ、邪動族に勝てないよ」
大地「邪動族って?」
メイ「この宇宙を支配しようとしてる悪い魔法使いさ!」
天井からパラパラと、砂がこぼれ落ちる。
地上ではヘルメット型の巨大メカ、ヘルメタルが大暴れしている。
メイ「とうとう来たね……!」
大地「何? 誰が来たの?」
メイ「今話した邪動族さ。おいで!」
大地「わぁっ 何!? 痛痛痛、何すんだよぉ!?」
メイが大地を、魔動器それぞれに突きつける。
メイ「これじゃない、これでもない…… おぉ?」
銃がぼんやりと光を放つ。
メイ「やっぱり! こっちへおいで! グリグリはここで待っといで!」
大地「あぁっ、俺のバッグ!」
メイが大地を連れて、通路の先の広大な空間へとやって来る。
大地「わぁ~っ……!」
メイ「銃をおよこし。これを持って」
メイは大地に、六芒星の描かれたプレートを渡す。
メイ「いいかい? そのプレートをここにセットして、ここを引く、それから地面に向けて撃つんだ!」
大地「う、撃つと、どうなるわけ?」
メイ「撃てばわかる! やれぇ!」
大地「……ようし! こうなったらやるっきゃない! マジカルシュ──トっ!!」
大地が銃を放つ。
弾丸のように放たれたプレートが地面を大きく駆け、次々に溝を掘って円を描き、巨大な魔法陣が形成される。
大地「わぁ~っ……!」
メイ「魔法陣だ! 魔法陣ができたよ!」
プレートがひとりでに、大地の手に戻る。
メイ「魔動銃をおよこし。いいかい? そのプレートを胸にかざして、こう言うんだ。『ドーマ・キサ・ラムーン、光出でよ、汝グランゾート』!」
大地「グランゾート……?」
メイ「さぁ、早く! あの魔法陣に向かって、呪文を唱えるんだよ!」
大地「よぉし…… ドーマ・キサ・ラムーン── 光出でよ! 汝、グランゾ──ト!!」
大地の声に応じて魔法陣が光を放ち、地面から十数メートルもの巨大な「顔」のオブジェが出現する。
大地「わぁ~っ……!」
メイ「やったよ! ついに魔動王グランゾートが甦ったよ! 坊や、グランゾートに向かって走るんだ!」
大地「えぇっ!? 走ると、どうなるの?」
2人「走ればわかる!」
大地がメイのセリフを先取りしてみせる。
大地「よし、行くぜ!」
メイ「ちょっとお待ち。坊や、100メートルを5秒で走れるだろうね?」
大地「!? は、走れるわけないだろう!?」
メイ「困ったねぇ、それじゃスピードが足りないよ……」
大地「えぇっ!? ──速く走ればいいだんね!?」
メイ「えっ?」
大地「行くぜぇっ!」
大地が愛用のジェットボードに乗り、地面を疾走する。
それに応じ、グランゾートから光が放たれる。
光を浴びた大地が法衣姿に変わり、体が宙を舞い、その光に乗ってグランゾート内部へと吸い込まれる。
気づくと、そこは未知の空間。
大地は、宙に浮いた魔法陣の上に立っている。
大地「なんだ、これ? ここはあの、デカい顔の中かな?」
グランゾート「私はグランゾート──」
大地「えぇっ!?」
グランゾート「邪動族が再びこの宇宙を支配しようとしたとき、私は甦る──」
大地「ちょ、ちょっと!?」
グランゾート「私を甦らせたのは── お前か?」
大地「えっ!? えぇ、まぁ」
グランゾート「──ならば戦士よ! 共に戦おうぞ!」
大地「えぇっ!?」
グランゾートが変形を開始する。
折り畳まれていた両脚が伸びて立ち上がり、頭上の天井を突き破る。
メイ「あらぁ~っ!?」
地上に現れたグランゾートは、さらに腕を伸ばし、頭部を伸ばし、人型の魔動王へと変形を遂げる。
大地の目の前に地上の様子が映し出され、地上に顔を出したメイの姿が見える。
大地「あれぇ? あっ、魔法使いのばあちゃんがいる! お──い!」
2体のヘルメタルが接近してくる。
ヘルメタルも、人型に変形する。
大地「あ…… なんだぁ、あれ!?」
ヘルメタルの砲撃が炸裂する。
メイ「ひゃぁ~っ!?」
グランゾート内部の空間にもビームの映像が現れ、大地の体をかすめる。
大地「わぁっ!? なんだ、これ!? 3Dかよ!?」
再びビームの砲撃が放たれる。
とっさに大地がかわすと、グランゾートも連動してビームをかわす。
大地「よ、避けた!?」
さらにヘルメタルがグランゾート目がけて突進、体当たりを喰らわす。
大地「わぁっ!? な、なんで動かないんだよぉ!? 武器ぐらい出せよぉ!」
グランゾート「お前の魔動力が感じられない──」
大地「魔動力? 何、それ? そんなもの俺、持ってないよ?」
グランゾート「魔動力がなければ、私は何の武器も使うことができない」
大地「えぇっ!? そ、そんなぁ!?」
ヘルメタルの1体がグランゾートを背後から羽交い絞めにし、もう1体がグランゾートを殴りつける。
大地「わぁ~っ!? これじゃ、やられっぱなしじゃないか! 武器がなくたって、戦えるだろう!? こうやってぇ!!」
大地がパンチを繰り出すと、それに連動してグランゾートがパンチを繰り出し、ヘルメタルを殴りつける。
ヘルメタルが倒れ、動きを止める。
メイ「1丁あがりぃ!」
大地「あ、当たった……!?」
もう1体のヘルメタルが、背後から迫る。
大地「あっ、下がれ!」
グランゾートがヘルメタルをかわす。
大地「今だ、そいつの腕をつかめ!」「そうだ! そのまま持ち上げて、投げ飛ばせ!」
ヘルメタルの繰り出した腕をグランゾートがつかみ、そのまま一本背負い。
地表の扉から、グリグリが顔を出す。
頭上から、投げ飛ばされたヘルメタルが落ちてくる。
グリグリ「うひょぉ?」
メイ「グリグリぃ!?」
大地「危なぁ──い!!」
とっさに大地が手を突きだすや、ヘルメタルが光に包まれ、空中で静止する。
グリグリ「ありゃりゃ……?」
メイ「グリグリ、早くお逃げ! あの子が魔動力を使ったんだ! こりゃ本物だよ!」
グリグリが逃げ出す。
ヘルメタルが地面に沈み、動きを止める。
メイ「あぁっ、私の家が!?」
大地「やったの……!?」
グランゾート「そうだ。だが今日の相手は、闇の九邪動神ではなかった── 邪動神を相手にするには、戦士よ、もっと強力な魔動力が必要だ──」
大地「よくわかんないけど、がんばるよ。それから、『戦士』ってはやめてよ。僕、大地っていうんだ!」
グランゾート「大地? 良い名だ──」
大地がグランゾートの外へ転送され、地上に降り立つ。
大地「あぁっ!? あれぇ……?」
グランゾート「また逢おう── 大地!」
グランゾートが光と化し、地面へと姿を消す。
大地「消えちゃった……?」
メイ「よくやったね、坊や! さぁて、必要なものを掘り出して、旅の支度をしなくちゃね! あ、言い忘れたけど、私はV-メイ。この子は孫のグリグリ」
グリグリ「グリグリ」
大地「あ、僕、遥 大地」
メイ「大地。あんたも手伝っとくれ。これから一緒に、長い旅に出るんだから」
大地「えぇ~っ!?」
旅立ちの間際。大地が母宛ての手紙を書いている。
お母さん。今度の月旅行は、
なんだかとっても不思議な旅になりそうです。
帰ったら、すごい土産話ができると思います。
メイ「行くよぉ、大地!」
大地「今、行くぅ!」
メイたちが、トラックに荷物を積み込んで待っている。
大地が、空に浮かぶ地球を見上げる。
大地「行ってきます、お母さん!」
最終更新:2016年05月03日 04:38