仮面ライダースーパー1の第22話

雷が轟く中、白馬に乗ったメガール将軍が、岩山の上に立つドグマの基地に来た。
メガール「テラーマクロの命を受けてやって来た。通るぞ!」

メガール将軍が、テラーマクロの元に来た。
メガール「帝王テラーマクロ、命によりここに参上しました」
親衛隊「メガール将軍!ドグマ怪人ことごとくスーパー1に敗れ、ファイブハンドを奪う作戦も失敗した。この責任をどう取るつもりだ!腹を切れ!メガール将軍!」
メガール「黙れ!卑しくも俺はドグマの将軍、お前達の指図は受けぬ!」
テラーマクロ「メガールよ、お前はワシのために死ねるか?」
メガール「もちろんでございます。人間社会に絶望して自殺しようとしていた私を救ってくれたのはテラーマクロ。その時から、私めの命はあなた様のものでございます」
テラーマクロ「余のために死ね!メガール!」
メガール「ははー!我がドグマの前に立ちふさがるスーパー1を例え相打ちになろうと!必ず倒してごらんにいれましょう!」
テラーマクロ「良く言ったメガール。ドグマの神、カイザークロウに勝利を誓うがよいぞ」
扉が開き、カイザーグロウの神像が出てきた。
メガール「ドグマの神、カイザーグロウよ。このメガールに力を与えたまえ・・・」
カイザーグロウの神像の目から放たれた光線を、メガール将軍は浴びた。
メガール「俺は人間が憎い!俺を醜い体にした人間が憎い!スーパー1が憎い!」
テラーマクロ「行けえ、メガール将軍!お前の憎しみをスーパー1にぶつけるのだ!」

怪人墓場の決闘!メガール将軍の最期

一也がVジェットに乗って、谷モーターショップに向かう。

谷「お、来たな」
一也「親父さん、緊急の用って何ですか?」
谷「一也、このお嬢さんがな、お前に尋ねたいことがあるそうだ」

妙子「池上妙子と申します」
一也「沖一也です」
妙子「沖さんは国際宇宙開発研究所に勤めていたんですよね」
一也「ええ、事情があって小さい頃から研究所にいたんですよ」
妙子「それでは、この人の消息をご存じないでしょうか?」
妙子が、自分と一人の男が写っている写真を出した。
一也「さぁ・・・この人は?」
ハルミ「妙子さんの婚約者なんですって」
一也「婚約者?」
ハルミ「うん」
妙子「はい、奥沢正人と言います。正人さんは5年前に城南大学の研究所から宇宙開発研究所に派遣されたんですが・・・1か月後に消息を絶ってしまったんです。宇宙開発研究所であの人の身に何かあったんです。あたしにも連絡をせずに姿を消さなれければならなかった何かが・・・あたしは5年間、正人さんの消息を調べてきました。だけど、何も分からない・・・生きているのか、死んでいるのかも分からない・・・!」
一也「池上さん、ジャンパン宇宙研究所の黒田所長に会ってみましょう」


一也、妙子、ハルミの3人が、ジャパン宇宙研究所に向かった。
しかし、3人が着いたのと同時に研究所から爆発が起こった。

まず一也が先に研究所に飛び込んだ。
一也「所長!所長!」
部屋の中で、黒田所長が倒れていた。
一也「一体これは!」
黒田「何者かが爆弾を仕掛けたんだ・・・」
一也「所長、奥沢正人という人を知っていますか?」
黒田「奥沢正人・・・!」
一也「知ってるんですね!奥沢さんはジャパン宇宙研究所がアメリカに派遣した研究員だったというのは本当なんですか?」
黒田「一也君・・・奥沢の事は、宇宙研のタブーなんだよ・・・」
妙子とハルミも部屋に入ってきた。
一也「話して下さい、この人は奥沢さんの婚約者だったんです。この人のためにも話して下さい」
黒田「一也君、奥沢君は本部の秘密研究員だったんだ」
一也「秘密研究員?一体何の研究を?」
黒田「改造人間の研究だよ」
一也「何ですって!?」
黒田「一也君、5年前にも宇宙開発研究所で改造人間の手術が行われていた。それに志願した若き研究員がいた、それが奥沢くんだったんだよ・・・
手術は100%パーフェクトに完了するはずになっていた。だが、技術の未熟さと計算ミスのために変身メカに大きな狂いが生じてしまった。
手術は失敗した・・・・改造人間ナンバー1に変身すべき奥沢君が姿を消したのはその翌日だった・・・」

妙子「かわいそう・・・あの人がかわいそうよ・・・」
妙子が、奥沢の写真の入ったロケットを取り出した。
ハルミ「妙子さん、それは奥沢さんとの思いでの品なのね」
妙子「婚約した時に、このロケットを2つ買って・・・それぞれの胸に付けたの」
ハルミ「それじゃあ、奥沢さんも同じロケットも?」
黒田「一也君、奥沢くんは確か、東京にいるはずだよ!」
一也「東京に!?」
黒田「実は10日ほど前、彼から電話があった。何でも今では理想国家・・・ぐわぁ!!」
黒田が倒れた。その背中に短剣が刺さっていた。
天井に、短剣を持ったドグマファイターが張り付いていた。

ドグマファイター達が下りてきた。
ドグマファイター「奥沢正人の消息を調べるな!知ろうとする者は命が無いぞ!」
一也「何だと!」
一也がドグマファイターと戦う。

一也「時限爆弾!」
一也が一体のドグマファイターを部屋の外に蹴りだし、その直後にドグマファイターは自爆した。
一也「奥沢正人の消息はドグマが握ってる!ハルミ!池上さんを頼む!」
ハルミ「ハイ」
一也が外に出ていくドグマファイターを追う。


谷、チョロ、ハルミ、妙子の4人はジープに乗っていた。
谷「妙子さん、このジープには一也を追跡するレーダーが付いているんだよ」

一也の近くの草むらからドグマファイターが飛び出してきて、
手槍を持った6体のドグマファイターが一也の周りを囲むように、走り出した。
ドグマファイター「沖一也!ドグマ渦巻き拳法だ!」
ドグマファイターが手槍を一也の足元に刺すと、そこが爆発した。
飛びのいた一也を狙って、ドグマファイターは次々に手槍を投げる。
それをかわして飛び上がった一也にドグマファイターが手槍を投げるも、一也は手槍を受け止めた。
一也が投げ返した手槍が2体のドグマファイターに突き刺さり、倒れてから爆発した。
残るドグマファイターも一也が投げ返した手槍が刺さり、爆発した。
そこに白馬に乗ったメガール将軍が来た。
メガール「沖一也!我がドグマの前に立ちふさがる唯一の男!今こそ貴様と雌雄を決するぞ!」
メガール将軍の乗る白馬が一也へ迫る。
メガール「我が馬よ!ドグマの宿敵、沖一也だ!蹴り殺せ!踏みつぶせぇ!!」
一也は白馬の蹴りをかわし、飛び蹴りでメガール将軍を白馬から蹴り落した。
一也「待て!メガール将軍、奥沢正人さんを知ってるな?」
メガール「そんな男は知らん!死ね沖一也!」
メガール将軍が腰のサーベルを抜き、一也に切りかかって来た。
一也は、メガール将軍の腕を受け止め、坂のの向こうに投げ飛ばした。
すると、黒い煙が立ち込め、ドグマ怪人・死神バッファローが出てきた。

一也「その姿は!?」
死神バッファロー「ドグマ怪人・死神バッファロー!」
一也「もしや貴方は、奥沢さんではないのか!?」
死神バッファロー「知らん知らん!そんな男は知らん!沖一也、死神バッファローのショルダータックルを受けてみろ!」

一也が死神バッファローのショルダータックルを受け、弾き飛ばされた。
一也「うわ!」

ナレーター「死神バッファローのショルダータックルは30tの衝撃力があった!

一也「行くぞ!変身!」
一也が、仮面ライダースーパー1に変身した。
スーパー1「仮面ライダースーパー1!」


死神バッファローは白馬に乗っていた。
スーパー1「来い!ドグマ怪人死神バッファロー!」
死神バッファロー「貴様に相応しい墓場に案内してやる!」
スーパー1「何だと!?」
死神バッファロー「俺についてこい!」
死神バッファローが白馬で去っていく。

スーパー1「ブルーバージョン!」
スーパー1がブルーバージョンに乗り、死神バッファローを追う。
その途中、死神バッファローにメガール将軍の姿が被った。


チョロ「親父さん、兄貴がすごいスピードで走ってますよ」
谷「任せとけ!おーし行くぞ!」

スーパー1は、多数の十字架が立つ採石場に来た。
十字架に血が垂れてきて、その角にドグマ怪人・ハチンガル、カニガンニー、カマキリガン、アリギサンダー、スネークコブランの首が出てきた。

スーパー1「これは」
十字架の傍に、メガール将軍が出てきた。
メガール「仮面ライダースーパー1!ここはお前に敗れ、恨みを抱いて死に果てたドグマ怪人の墓場だ!」
スーパー1「ドグマ怪人の墓場!?」
メガール「スーパー1よ、今こそ怪人たちの恨みを晴らしてくれるぞ!」
スーパー1「黙れメガール!ドグマが悪の王国を目指し、人間を苦しめる怪人を製造しなければ、こんなことにはならなかったんだ!」
メガール「スーパー1よ!貴様は美しい!貴様には醜い怪人の悲しみが分かるまい!」
スーパー1「メガール!悪いのはドグマの心だ!人間の世界に君臨しようとする、貴様たちドグマの陰謀だ!」
メガール「黙れ黙れ!俺は貴様が憎い!宇宙開発用改造人間として人間どもの期待を一身に集めている貴様が憎い、死ねスーパー1!」
ドグマ怪人の首が浮き上がり、スーパー1に向かっていく。

スーパー1は向かってくる首をかわしていき、カマキリガンの首を受け止め、地面に叩きつけた。
カマキリガンの首は爆発、続いてツタデンマ、アリギサンダーの首も爆発した。

メガール「行くぞスーパー1!」
メガール将軍がサーベルで切かかるも、スーパー1は白羽取りで受け止めた。
スーパー1「メガール将軍!なぜ俺を憎む?なぜ人間を憎む!」
メガール「うるさい!」
メガール将軍は尚も、サーベルで切りかかるが、
スーパー1の打撃で倒れ、妙子の写真が入ったロケットが落ちた。
スーパー1「メガール将軍!そのロケットは・・・奥沢正人さんはあなたなんだな!本当のことを言うんだ!」

メガール「俺が奥沢正人だ・・・この俺こそ!宇宙開発用改造人間第一号になるべき人間だったのだ!手術が失敗して野獣のような体になってしまったこの俺の悲しみを!お前なんかに分かってたまるか!」
スーパー1「奥沢さん、あれから研究が進み、あなたの変身メカは直るんだ」
メガール「嘘を付け!」
スーパー1「嘘ではない!俺の姿を見れば、分かるはずだ。貴方は手術を受ければ、俺と同じようになれるんだ!」
メガール「もう遅い!手遅れだ・・・」
スーパー1「手遅れではない!それに奥沢さん、妙子さんは今でも貴方を愛しているぞ!」
メガール「妙子が・・・・」

そこへ妙子たちが、やって来た。
メガール「妙子・・・」
妙子「正人さん・・・」
妙子とメガール将軍、いや奥沢が互いのロケットを取り出す。
スーパー1「妙子さんはこの5年間、毎日あなたを探していたんだ」
ハルミ「奥沢さん!妙子さんのひたむきな愛を分かってあげて!」
谷「奥沢くん!もう一度出直すんだ!」
奥沢「妙子・・・」
スーパー1「奥沢さん!妙子さんを見てもまた人間を信じないのか?」


親衛隊「テラーマクロ、メガールが裏切りましたぞ!」
テラーマクロ「メガールにはまだ、人間の心がすこーし残っていたようじゃな」
親衛隊「直ちに我らの手で!」
テラーマクロ「待て!メガールに余は裏切れん。メガールの脳には服従カプセルが埋め込んであるのじゃ」
テラーマクロの椅子に付いた鈴が音を鳴らすと、奥沢が苦しみだした。

奥沢「うわーーーーっ!」

ハルミ「スーパー1、奥沢さんの頭の中から鈴の音が聞こえるわ」
スーパー1「テラーマクロだ。テラーマクロが鈴の振動音でメガール将軍を支配してるんだ」

メガール「カイザーグロウの神よ!守りたまえ!」
奥沢、いやメガール将軍が黒煙と共に死神バッファローに変身した。


スーパー1「親父さん逃げるんだ!」
谷「よし分かった、頼んだぞ!妙子さん来るんだ!」
谷達がその場から離れていく。

死神バッファロー「俺はドグマの将軍にして、ドグマ怪人・死神バッファロー!死ねえスーパー1!行くぞぉ!」
死神バッファローがタックルでスーパー1に突っ込んでいく。
妙子「正人さん!」
妙子が谷を振りほどいていった。
谷「妙子さん!行っちゃいかん!」

妙子「止めてーー!!止めてーーー!!」
妙子が死神バッファローの前に立ちふさがった。
スーパー1「危ない!」
死神バッファローは止まる事無く、その角で妙子の体を貫いた。
奥沢の写真が入ったロケットが地面に落ちた。
妙子「ああーー!!あぁ・・・」

スーパー1「妙子さーん!」
スーパー1が妙子の元に駆け寄る。
妙子「正人さん・・・あぁ・・・」
妙子が、息を引き取った。
スーパー1「妙子さん!?妙子さん!妙子さん!!」
「おのれ死神バッファロー!貴様はもう人間ではない!来い!ドグマ怪人!!」

スーパー1と死神バッファローが戦う。
死神バッファローは鎖付き鉄球を取り出し、スーパー1へ投げつける。
スーパー1は鉄球を受け怯みながらも、飛び上がる。
死神バッファローはそこを目がけて鉄球を投げるも、スーパー1に蹴り返され、自分が鉄球を受けた。
そこへ、スーパー1の正拳突きが連続して炸裂し、死神バッファローが倒れた。

スーパー1「よし、チェーンジエレキハンド!」
スーパー1はその隙に、エレキハンドにチェンジする。
スーパー1「エレキ光線発射!」
エレキハンドが放ったエレキ光線が炸裂し、死神バッファローの角の先端が砕かれた。

スーパー1「今だ、とーっ!スーパーライダー閃光キック!!」
スーパーライダー閃光キックが炸裂し、死神バッファローが吹き飛んだ。

死神バッファロー「うわーーーーっ!ドグマよ永遠なれぇぇ!!」
死神バッファローは、奥沢正人の姿をだぶらせながら大爆発した。
ドグマ怪人の十字架も共に爆発していった。


戦い終わって、一也はメガール将軍、奥沢が遺したロケットを拾う。
ロケットには妙子の写真が入っていた。
一也(妙子さんの写真だ・・・メガール将軍は心の何処かで妙子さんを愛していたんだ・・・許せないのはテラーマクロだ・・・は!)
ロケットの蓋の裏には、地図が書かれていた。
一也「これは・・・テラーマクロのアジトを示す隠し地図だ・・・妙子さん、あなたの大切な人を悪魔の使いにしてしまったテラーマクロを俺が必ず倒します!」

一也がブルーバージョンでアジトに向かう。
ナレーター「行く手には死が待ってるかもしれなかった・・・沖一也は決意も新たに最後の戦いに向けて疾走を開始した!!」


つづく

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最終更新:2020年02月29日 20:31