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第3幕
(刑務所長の執務室)

間奏曲

<半時間後,バトイシュル市の刑務所>

【男】
おおい,フロッシュ……腹がへったぞ,やい,やい,
看守のフロッシュ,朝食はどうした。
(大声で)
やい,フロッシュ……

【フロッシュの声】
待ってろ,待ってろ
(少しの間,どこからその声が聞こえてくるものかよく分からない)
うるさい!気安くフロッシュなんて呼ぶと
食うもんも食わせねえぞ……

【牢の人びと】
フロッシュ!フロッシュ!フロッシュ!
のんべのフロッシュ!

(フロッシュ出てくる。それまでフロッシュは中央の女たちの監房にいたのだ。上着を着ていない。大きな輪に通した大きな鍵で中から錠をはずし,監房の並んでいるバルコニーに出て上着を着る。)

【フロッシュ】
静かにしろ,フロッシュさまのお目ざめだ。
あばよ,今晩も来るよ。
(ひどく酔っぱらっている。上着を着て歩きかけ,急に物を失くしたことに気がついて叫ぶ。)

【フロッシュ】
あっ,手錠がない,鍵もないぞ。
ひったくりにあったかな,どいつもこいつも
動くんじゃないぞ,鍵が見つかるまではな。
(体中をさがしながら)
看守長はいうんだ,フロッシュ
こいつらもいうんだ,フロッシュ フロッシュ……
いつもおれをフロッシュと呼ぶんだ……つまり,
おれの名前だからな,
鍵がない,鍵,鍵,手錠がない,手錠,手錠,
スモッグで見えねえのかな?

【ザザ】
フロッシュさん,手錠はここにあるわよ。
(女たち笑う)

【フロッシュ】
(反射的に叫ぶ)
静かにしないか……
(気がついてやさしく)
ええ,なんだって?

【ザザ】
ここよ
(監房の鍵の穴から,鍵の輪をとって鉄格子ごしに渡す。)

【フロッシュ】
(取って)
ありがとう,ザザ。
(キスする)
もうすぐ出してあげるからね。
手錠があれば鍵がなくてもごまかせるもんな。
(女たち笑う)

【男1】
飯の方はごまかすなよ

【フロッシュ】
いつごまかした!

【男3】
早くしろ……ここのサービスはなってないぞ。

【フロッシュ】
予算が足りないんだ。

【男】
予算だって!誤算だろうおおかた……
二度ともうきてやらねえからな,こんなとこへは……


【フロッシュ】
いいとも……いまいったことをよくおぼえておけよ。
二度と入れてやらねえぞ。
つべこべ言うと,牢屋からおっぽりだすぞ。
いけねえ,報告をする時間だ……
(階段の上に行き,一段降りかけて足をすべらして,滑り台からすべるように下まで落ちる。立ち止まって仕事に取りかかる。毎日そんなふうにおすべりをやってのけるらしい。だれもいない机の前に行き,直立不動の形をとり,左手で報告をはじめる。)
看守長!朝の報告であります。
(だれもいないのに気がついてやめる。机のそばへ行き,だれもいない椅子をのぞきこむ。椅子の中に頭がかくれるほどにして見きわめる。それからまわりを探しはじめる。)
看守長,看守長殿,看守長はどこだ。
(探し続ける。机の下,屑かごの中,机の引き出しを探すと,中からウィスキーの瓶が出てくる。彼は一口きゅっと飲んで)
本物だ!
(瓶をもとに返し,肩をそばだて,あごをふる。舞台の中央,前の方に降りて来る)
どうもジンと酒とは頭へこないで,
足にばかりきやがる。
体中のものがみんな足にきやがる。
看守長がいない。弱ったねえ。
朝の報告をしたいと思ったのに……
首になっては困る……職務怠慢……ぶるる……
ええい,足の野郎からみやがっておとなしくしてろ,
報告だ,報告すりゃいいんでしょう,お勤めだ……
(あごをぴしゃりと例のやり方で叩き,直立不動の敬礼をする。わざと太い声で)
報告します。昨夜の囚人76人,今朝の囚人76人
(もとの口調で)
へへ……なんて珍しいこった……
いつもきっと,2,3人はいなくなるのですが
(再びつくり声で)
全員異常なし,静かにしろ,この足め,
ただ,12号室のアイゼンシュタインは,
ひっきりなしに歌いつづけております。
なかなかの歌い手です。
しかし,ほかの囚人たちは,音楽が分かりません。
文部省の野郎,音楽の時間を減らすから
こんな音痴ができるんだ。
(舞台裏で,アルフレッドがオペラのアリアを歌っているのが聞える。)
ほら,またはじまっちゃった。
(彼は2,3歩アルフレッドの監房の方へ行き,それから観客の方へ振りかえり,アルフレッドが歌った文句を,おおげさな,オペラふうのジェスチュアで口ずさむ。歌がやがて終わりかけると,階段を昇り最後の文句が終わるころにバルコニーにかかる。彼はのぞきこんで叫ぶ。)

【フロッシュ】
うるせえぞ!……
(フロッシュ退場。)

(フランク登場。ぐでんぐでんに酔っている。トップハットを抱えている。音楽は第二幕のオルロフスキー侯邸の舞踏会を思い出させるような曲である。最後に,机の所へ行き,それによりかかる。まず上着を脱ぐために,手のトップハットをかぶると頭の下まで,すっぽりかくれてしまう帽子を間違えてきたのだ。さんざん苦労して,やっとそれを脱ぐ。囚人たちは,おもしろがって見ている。オーケストラ,オルロフスキー侯邸でのワルツを弾き出す。フランク,ワルツを踊り始める。この場の情景はNr.13を参照。216頁につづく。

※入力者註:参照した書籍をそのまま転記した。この直後にNr.13メロドラマの楽譜が挟まれ,その後の216ページから再びダイアログ部分が始まる。そこまでの間のト書きは楽譜上に書かれていたものを以下に転記する。前後のダイアログ部分との内容の重複もあることをご了承頂きたい。

【フランク】
(フランク入場 夜があける フランクは帽子を深くかぶり よろよろとした足どり オーバーコートは着ているが ボタンをかけ違つている)

(しつかりと歩こうとするがだめ 部屋の隅へ帽子を投げとばす)

(ワルツの拍子にあわせて 体を軽くゆらしながら 口笛を吹く)

(だんだん陽気になりオーバーコートを脱ぎかけてワルツを踊る)

(自分がどこにいるのか思い出して 急に我にかえり真面目な足どりでラ線階段をのぼる)

(落ちる)

(またもや上機嫌になり 舞踏ホールにいるかのように何度もお辞儀をしながら あやしげなろれつで)
オルガさんに,…… イーダさんか……
(ワルツ止む)

(歌う)
さかずきをあげろ
あげろ あげろ
よいつぶれる
よあけまでは!
あさひがのぼるま-
シッ!

(コーヒーを注ぎ それをこぼす 大きな新聞紙を広げて身をつつみ眠りこむ)

(フランクうつらうつらしながら口笛を吹く)

(口笛)

(眠りこむ)


(210頁よりつづく。)
 ティーポットを見つけてつかみ上げる。やかんの中に氷を入れ,机の上におく,ひとつかみの茶をポットに入れて,ストーブにかける。そして火をつけて,それを見ながらすわる。やがて机の上のやかんに気づき,それを見守る。やっと間違えたのが分かって,あわてて二つを入れかえる。こんどは新聞をとりあげるが,なかなかうまく扱えない。灯にすかして,新聞をだんだん高く持ち上げて,ついに頭巾のようにかぶってしまう。するとオーケストラが,いびきのような音をたてる。フロッシュが,コーヒーを車にのせてバルコニーに現われる。囚人たちにコーヒーをくばって車を押して帰ろうとする。自分の足にからんで,階段をころげ落ちて,ドシンとしりもちをつき起き上って,机の方に行き,新聞が大きくいびきをかいて息をしているのを見ておどろく。)
【フロッシュ】
やや,新聞が眠っている,
俺様は酔ってはいないぞ足が酔ってるだけだ。
だが……へへへ……何か下にあるぞ,
そうだ,看守長かな?
この下に,埋まっているのかもしれないな
(彼は直立不動で敬礼する。そして観客にちょっとことわる。)
ヘッヘ……看守長だ。看守長殿!
(敬礼して,いきなり叫ぶ)
気をつけ!
(フランク叫び声をあげて,はね起きる)
報告いたします。

【フランク】
うん,聞こう。

【フロッシュ】
へい。

【フランク】
へい,とはなんだ。

【フロッシュ】
はっ!

【フランク】
そういうように答えるのだ,ふらふらするのはよせ。

【フロッシュ】
だれがふらふらしてますか。
(しゃっくり)

【フランク】
きさまだ。
(しゃっくり)

【フロッシュ】
とんでもない。
(しゃっくり)

【フランク】
(しゃっくり)

【フロッシュ】
私はパーキングメーターのように
ちゃんと立ってます……
あなたさまのほうが……正直のところ,

【フランク】
フラチな。

【フロッシュ】
わしの名は,フランチではありません。
わしの名はフロッシュ,君の名はフランク。

【フランク】
(すわって)
馬鹿野郎,報告をしたまえ。

【フロッシュ】
(起き上がって)
全員異常なし,12番が,弁護士を呼べと,

【フランク】
アイゼンシュタインか?

【フロッシュ】
はっ……

【フランク】
よし,呼んでやれ

【フロッシュ】
呼びにやりました。

【フランク】
だれをだ

【フロッシュ】
ブリントさん

【フランク】
なに!?あの三百代言か!
(左手にあらあらしくノックの音)
戸を叩いているぞ,だれか。

【フロッシュ】
いいえ,違います。

【フランク】
聞えてる。
(ふたたびノックの音)
見ろ,聞えてる。調べてこい,命令だ。
(フロッシュはチョコチョコと行ってかげ戸だなから酒をとり出す)

【フロッシュ】
(やがて)
いた,いた
(ドアを見つけて)
ハ……違いました。
(フランクに)
扉はこっちだ。
(退場。フランク,茶を入れて飲む。フロッシュが帰ってくる)

【フロッシュ】
看守長,美人が四人面会です。

【フランク】
四人?

【フロッシュ】
四人らしいです。
(手をかざして)
二人かも知れねえな。
どうも,だぶって見えていけねえや,
いや二人だ。エヘ……素晴らしい美人が二人です。

【フランク】
お通ししろ,
(フロッシュ去る。フランク茶をすすり,ハンカチを出して,水に浸して顔を拭う)
うん,はっきりしてくる。
(フロッシュが戻ってくる)

【フロッシュ】
(大声で)
看守長,ド・バスティーユ侯爵が面会です。
(指を二本出して)

【フランク】
(ひどく驚いて)
バスティーユ!

【フロッシュ】
バスティーユなんて,監獄みてえな名の奴は
いたっけかな,
へへへへ……台帳を見りゃすぐ分かると……

【アデーレ】
ほうらあの方だわ。

【イーダ】
ファルケ博士が書いてくださったアドレスどおりね。

【フランク】
ほほう,どうぞ,どうぞ,オルガさんにイーダさん。

【フロッシュ】
C調だぞ看守長。どうぞどうぞ,
オルガさんにイーダさんか,
オルガは居るし,イーダは居るだ。
(フロッシュ退場)

(フランク机の前に立つ)

【イーダ】
お驚きになりました?

【フランク】
まったく驚きましたよ,でご用件は?

【アデーレ】
(きっぱりと)
侯爵さま,私あなたのお申込みお受けいたしますわ。
でもそれには条件がありますの。一時の愛情くらい
信用のおけないものはありませんもの。
おたがいにはっきり理解しあってからの結婚で
なければしあわせは得られませんものね。

【フランク】
ごもっともで。

【アデーレ】
では申し上げますわ,まず私は,

【フランク】
私は

【アデーレ】
私は,お手伝いさんなの

【フランク】
ええ?
(フロッシュ立ったまま台帳の上に眠ってしまう)

【アデーレ】
アイゼンシュタイン様のおやしきの,
ご存じですか

【フランク】
ほほう,これは奇縁だ。私はよく知っている。
(と,階段の上を指す)

【アデーレ】
よかった……なら,お願いしていただけますわ。

【フランク】
何を……

【アデーレ】
この着物,アイゼンシュタインさまの奥さまの,
だまって持ちだしたの。
お友だちなら,とりなしていただきたいの。

【フランク】
許してもらうようにですね。

【アデーレ】
いいえ,くださるようにお願いして,そして,
私のパトロン,つまりスポンサー……
その……つまり……
(言葉を探して……意味ありげに)

【イーダ】
この人,私みたいに女優になりたいんですって,
……ですから侯爵さま,私からも
お願いしますわ。いまの世の中では,
才能だけではどうにもなりません。
世の中に出るには,すべてお金がものをいいますわ,
それから顔,この二つがなければ
売り出せないんですもの。

【アデーレ】
私にもそのチャンスがきたんだわ。
貴方のような名士なら,
きっと売り込んでくださると思うわ。

【フランク】
売り込むって,どこへ,

【アデーレ】
劇場に。

【フランク】
劇場に?

【アデーレ】
え,劇場に,それに協力してくださることが
結婚の条件ですわ。

【イーダ】
この人すばらしい才能をもっていますのよ,
お見せしなさいな,アデーレじゃない,オルガ。

【アデーレ】
いいわ,やってみなけりゃ,分からないものね。
ではごらん遊ばせませ。
(音楽はじまる。アデーレはスカーフを頭にしばり,イーダのケーブをエプロンにして百姓女のようなスタイルで,バケツを持って歌い出す。)

ひなびた姿で
手おけをくるくると
歩いてとおれば
おらは村娘
粋な若衆に
ほほえみかけたら
ついてきてさ
腰を抱いて
やさしくいうのさ
かわいい娘さん
惚れてもいいだろ
いやいや ダメなの
だめならキスして
それから決めよう
ララララララララ
芝居なら
いくらでも
すばらしい役を
十分に するからさ
見ててちょうだい

さあ女王さまよ
きらやかな舞台
褒める 讃える
声 ああ わが恵みに
高き歓呼の中を
にこやかに立つ
世にも気高くあれ
われらの陛下
ララララララララ! 

【イーダ】
(トランペットの真似をする)
トラタタタタ…

【フランク】
(ドラムの真似をする)
レム,ペム,プレム,プルル…

【アデーレ】
芝居なら
いくらでも
すばらしい役を
十分に するからさ
見ててちょうだい

パリのアパッシュなら ああ
ナイフを片手に ああ ああ
恋のさや当てさ ああ ああ
誰にも負けない ああ ああ
火の出る 刃の
やりとり 手もとが
狂えば ぐさりと
わが喉もとへと ああ
せめてお願いよ ああ
最後のくちづけ ああ

(アデーレもとの服装にもどる。)

【フランク】
うん……悪くない……しかし女中役が一番よい。

【アデーレ】
そりゃもちろんよ,本職だもの。

【イーダ】
ちょっと,アデーレ,この家変よ,監獄みたい。

【アデーレ】
え?

【イーダ】
侯爵さま,ここはどこ?

【フランク】
いや,なに,どこでもないですよ。……

【フロッシュ】
(舞い戻ってきて)
カッコいい男の方がご面会です。……
お通ししてもいいですか。

【フランク】
(フロッシュに)
フロッシュ,ご婦人方をご案内したまえ。

【フロッシュ】
どこへ

【フランク】
どこでも

【フロッシュ】
13号室では?

【フランク】
いいとも

【フロッシュ】
どうぞ,こちらへ
(左の監房へ二人の女を連れて行く。鼻歌をうたいながら,二人の女を連れて去る。)

【フランク】
(ドアのほうへ行く)
どうぞ。
(アイゼンシュタイン登場,二人はたがいに顔をみかわして,同時に話す。)

【アイゼンシュタイン フランク】
やあ,これはこれは……

【アイゼンシュタイン】
バスティユさん!

【フランク】
ルナールさん!

【アイゼンシュタイン】
ほんとうにうれしいですな……お目にかかれて……
おたがいに釣り落したってわけですね。

【フランク】
いや,いや,私のほうは。

【アイゼンシュタイン】
時にとうしてここへ,あなたも監獄入りですか

【フランク】
私が,どういたしまして,私は囚人ではありません。
じつは,私の名前はバスティーユじゃなくて
フランク……
それに侯爵でもない……
ここで働いている……看守長です。

【アイゼンシュタイン】
ハハハ,あなたはまだ酔ってらっしゃる。

【フランク】
いや,ほんとうのことで,
証拠をお見せしましょうか。

【アイゼンシュタイン】
どうぞ。
(フランク,ベルを鳴らす)
私は冗談が大好きです。

【フロッシュ】
はっ!

【フランク】
おりてこい。

【フロッシュ】
はっ!ただいま
(おりるとき,例によって,すべり落ちる。立ち上がって)
看守長殿,こいつは私を殺そうとしています。
俺はノイローゼになるよ。この階段には。

【フランク】
フロッシュ!この方を逮捕しろ!

【フロッシュ】
へっ!はっ!

【フランク】
手錠をはめるんだ。

【フロッシュ】
へっ,はい,あの,ただ,その…

【フランク】
ぐずぐずするな。
(アイゼンシュタイン笑う)

【フロッシュ】
はっ,しかし,申し上げますが…

【フランク】
命令されたとおりにするんだ。

【フロッシュ】
あとは知らないぞ,どうなっても,
分かりましたよ,旦那様,ヨイショ
(と手錠をかけてしまう)
(フロッシュ手錠をベルトからはずし,アイゼンシュタインの右手にはめ,いっぽうを自分の右手にはめる。)

【フランク】
お分かりになりましたか。

【アイゼンシュタイン】
ええ,でも……

【フランク】
(フロッシュに)
よろしい,はずしたまえ。

【フロッシュ】
だから,私が,さっき

【フランク】
なんだと?

【フロッシュ】
(手錠を指して)
鍵です,鍵を落してしまったのです。

【フランク】
いつ?

【フロッシュ】
分からない。

【フランク】
どこで?

【フロッシュ】
分かれば,落しはしません。

【フランク】
ばか者め!

【フロッシュ】
それで,さっき,私が説明を申し上げようと
いたしましたのに。

【フランク】
どうすればいいんだ。

【フロッシュ】
ベン・ケーシーでも呼ぶんですなあ。

【フランク】
侯爵,なんとも,お詫び申し上げようも
ございません。

【アイゼンシュタイン】
いや,いや,どうせここに
滞在しなくちゃならんのですから。

【フランク】
え!?

【アイゼンシュタイン】
二週間もね

【フランク】
なぜ

【アイゼンシュタイン】
僕も侯爵じゃない……税務署の役人をけとばした,
ガブリエル・フォン・アイゼンシュタイン,
それは私です。

【フランク】
どうも,私たちのどっちかが,酔っているらしい……
私のほうではなさそうだ

【アイゼンシュタイン】
私も酔ってはおりません。

【フロッシュ】
(観客に)
私のほうでしょう。

【フランク】
あなたは,アイゼンシュタインではありません。
侯爵。

【アイゼンシュタイン】
(いらいらして)
どうして

【フランク】
アイゼンシュタイン氏なら,
ゆうべから12号室にいます,
昨夜この手で逮捕したんですから。

【アイゼンシュタイン】
どこで?

【フランク】
彼の家で。

【アイゼンシュタイン】
なんですって

【フランク】
そう,夕方でしたな,ハハハハ,
ちょっとした場面を見つけられましてね。
ちょうど……奥さんと食事中のところでね,
奥さんは色っぽい部屋着,主人はガウン
(声を落して)
いちばんきわどい瞬間にぶつかってしまったのです。

【アイゼンシュタイン】
ああ畜生
(といきまく)

【フロッシュ】
アイタタタ,だんな,今日から私はあなたの分身
なんですからね。本身は分身をいたわるもんだ。

【アイゼンシュタイン】
その男に会わせてください,すぐに。

【フランク】
侯爵,ちょっと失礼
(アルフレッドを連れに行く)

(ノックの音,フロッシュはそれに答えて,アイゼンシュタインを引きずって行く。)

【フロッシュ】
おい,本身,分身に用ができたよ,
いっしょにおいで。

(ブリント博士が忙しそうに入ってくる。彼は第一幕のとおり,カツラ,眼鏡,法衣に書類を持っている。法衣の内側からコニャックを取り出してフロッシュに渡す。)

【フロッシュ】
(コニャックを受け取り)
どうもありがとう。ちょっとここでお待ちください。
先生,すぐにアイゼンシュタインを連れてきます。
(彼にふりまわされて,アイゼンシュタイン,ブリント博士と向きあう位置になる。二人たがいに驚く。)

【アイゼンシュタイン】
やあ

【ブリント】
やあ,ずいぶん早いな

【フロッシュ】
ええ!?

【アイゼンシュタイン】
こんどはなにが欲しいんだ。三,三,三百代言め。

【ブリント】
あなたが呼ばれたんだ。

【フロッシュ】
いや,ちがうちがう。
アイゼンシュタインさんが呼んだのです。

【ブリント】
も,もちろん,この方がアイゼンシュタインさんだ。

【フロッシュ】
ほんとに。

【ブリント】
もちろん。

【フロッシュ】
(けたたましく笑って)
じゃ同じ人が二人いるわけだ……
あなたを呼んだのは,もう一人の方です。

【アイゼンシュタイン】
その男はにせ者だ。

【フロッシュ】
なんですって?

【アイゼンシュタイン】
あの中にいるアイゼンシュタインさ。

【ブリント】
そそそそそのとおり,間違いない。

【アイゼンシュタイン】
(妙案を思いついて)
待て!

【ブリント】
待ってますよ

【アイゼンシュタイン】
そのカツラを貸すんだ。
(と,ブリントのカツラをとって頭にかぶる)

【ブリント】
これはしたり。

【アイゼンシュタイン】
眼鏡もだ。
(と鼻眼鏡をとりあげてかける。)

【ブリント】
そりゃひどい……どうぞ返してください……
完全に目が見えない……

【アイゼンシュタイン】
(握手して)
さて,こんどはその着物だ。

【ブリント】
いけません。
(上の方からフランクがアルフレッドを連れて戻ってくるのを見て)

【アイゼンシュタイン】
出よう!外で着かえるんだ!
(三人あわてて窓の下の部屋に去る。まだ,アイゼンシュタインのローブを着たアルフレッドがフランクと共におりてくる。)

【フランク】
さあ,そろったぞ。
さてこれで真相をたしかめてやる。

【アルフレッド】
君とぼくの?

【フランク】
とんでもない。

【アルフレッド】
だって,ほかにだれもいないぜ。

【フランク】
ちょっと待ってろ,見てくる。
(右手の部屋に去る。アルフレッド,窓の外を眺めて立っている。ロザリンデ,アーチウェイから登場。そして第一幕とちょうど反対にアルフレッドのうしろに立つ。)

【アルフレッド】
ロザリンデ!

【ロザリンデ】
アルフレッド

【アルフレッド】
やっぱり,ぼくを見すてなかったね。

【ロザリンデ】
そう……。

【アルフレッド】
忘れちまったんだと思って悲観していたところだ。
よくきてくれたわね。なにか歌おうか
(深い呼吸)

【ロザリンデ】
(す早く)
それどころじゃないわ!ね,聞いてちょうだい。
出来るだけ早くここを逃げださなきゃ……
主人が,いつここへ来るか分からないの。

【アルフレッド】
来ればすぐ12号室へ入れますよ……
部屋を暖めておいてあげましたからね。

(アイゼンシュタイン,ブリントの衣装であらわれる。フロッシュとやはりつながっている。)

【フロッシュ】
このかたが
(アルフレッドに)
弁護人
(アイゼンシュタインに)
こちらが依頼人,

【アイゼンシュタイン】
それはそれは,
(と机のほうにわざとらしく行く。音楽,歌)



【ロザリンデ】
お願いだわ

【アルフレッド】
ともかくだな

【アイゼンシュタイン】
説明して

【ロザリンデ】
引き受けてよ

【アルフレッド】
力貸せよ

【アイゼンシュタイン】
秘密をみな

【ロザリンデ】
話しますわ

【アルフレッド】
てきぱきとな

【アイゼンシュタイン】
いやなことさ

【ロザリンデ】
秘密なのよ

【アルフレッド】
ほかの人に

【アイゼンシュタイン】
話すことは

【ロザリンデ】
知られたら
どうしても

【アルフレッド】
知られたら
どうしても

【アイゼンシュタイン】
早いのが
いいでしょう

【ロザリンデ】
濡れ衣と
なるのです

【アルフレッド】
濡れ衣と
なるのです

【アイゼンシュタイン】
早いのが
身のためです

できれば なにもかも
あきらかにして
細やかに話せば
弁護がしやすいです

【ロザリンデ】
理解されない
立場なのよ

【アルフレッド】
ことに難しい
事件なのだ

【アイゼンシュタイン】
それならば なおのこと
詳しいはなしを

【アルフレッド】
つまりこうです
昨日の夜
ふたり仲良く
差し向かいで
酒を飲んでて
逮捕された

【アイゼンシュタイン】
まさにそれは
現行犯

【アルフレッド】
罪になるのだと
馬鹿なこと言え

【アイゼンシュタイン】
思わず知らずに
そう言いましたが
失礼しました
気をしずめましょう

【ロザリンデ アルフレッド】
まことに 不思議な
おかしな ことなの
心を 落ちつけ
ことに当たる
覚悟だ
いまは

【アイゼンシュタイン】
怒りに燃えたり
しないで
心を 落ちつけ
ことに当たる
覚悟だ
いまは

【ロザリンデ】
偶然なのよ
キスを軽く
それだけなのよ
かすり傷よ
別に罪にも
ならないもの

【アイゼンシュタイン】
罪にならぬ
とんだことだ

【ロザリンデ】
罪になることなの?
ただそれだけで

【アイゼンシュタイン】
思わず知らずに
そう言いましたが
失礼しました
気をしずめましょう

【ロザリンデ アルフレッド】
まことに 不思議な
おかしな ことなの/ことだな
心を 落ちつけ
ことに当たる
覚悟だ
いまは

【アイゼンシュタイン】
これは不思議なこと
ばかり
心を 落ちつけ
ことに当たる
覚悟だ
いまは

もうそれだけかね
申すことは
隠してないかね
ないな他に

【アルフレッド】
ないとは無礼だ

【ロザリンデ】
おお

【アイゼンシュタイン】
それだけかね
ご説明は

【ロザリンデ】
あなたはだれなの
偉そうにしてさ

【アイゼンシュタイン】
ぬかせ すべてを
他にないな
白状しろよ
何もかもだ

【ロザリンデ アルフレッド】
おお おお おお

【ロザリンデ】
罪ないたずらを
したとでも言うの
そう言えるのは
うちの人だけよ
もしもいいことを
したとでも言うなら
美しい夢の
ひと夜をすごして ああ
よくもまあ ぬけぬけと
いつでも
あたしを
騙しているのよ
気ままになるのは
おたがい浮気でも
おたがいさまに
したらいいはず

【ロザリンデ アルフレッド アイゼンシュタイン】
気ままになるのは
お互いさま
浮気でも
おたがいさまに
したらいいはずです

【アルフレッド】
すべてのわけを
話しましたよ
どんな手立てでも
ともかく奴を
騙せばいいか

【アイゼンシュタイン】
卑劣な

【アルフレッド】
なんだと

【アイゼンシュタイン】
奴らだ

【ロザリンデ アルフレッド】
そんなに
にらみつけて

【アイゼンシュタイン】
不逞な口を
きいている奴
貴様はだれだ
俺はアイゼンシュタイン!

【ロザリンデ アルフレッド】
あなたアイゼンシュタイン!
まさかアイゼンシュタイン!

【アイゼンシュタイン】
そうだ!そうだ! 俺だ あわてるな
俺だ さわぐなよ
目にものみせて
やるからな

【ロザリンデ】
まさか 慌てたわ
まさか あなただと
夢にも 知らないわ

【アルフレッド】
たしか 君なのが
たしか 目の前の
男を 君だとは

【アイゼンシュタイン】
俺だ 慌てるな
俺だ さわぐなよ
目にもの みせるから

【ロザリンデ】
ひどい

【アルフレッド アイゼンシュタイン】
貴様は

【ロザリンデ】
人だ

【アルフレッド アイゼンシュタイン】
ひどいぞ

【ロザリンデ】
浮気男を懲らして

【アルフレッド アイゼンシュタイン】
男を懲らして

【ロザリンデ】
あげる あなたを

【アルフレッド アイゼンシュタイン】
あなたを

【ロザリンデ】
ひどい あなたを

【アルフレッド アイゼンシュタイン】
あなたを

【ロザリンデ】
懲らしてあげるわ

【アルフレッド アイゼンシュタイン】
懲らしてしまうぞ/やろうぞ

【ロザリンデ】
いまにわかるでしょ

【アルフレッド】
おどろくことよ

【アイゼンシュタイン】
何をえらそうに
ぼくのガウンだぞ それ

【アルフレッド】
返してやるとも

【ロザリンデ】
何もかもみんなよ

【アイゼンシュタイン】
うん 何もかも
戻してもらおう

【ロザリンデ】
まさか 慌てたわ
まさか あなただと
夢にも 知らないわ

【アルフレッド】
たしか 君なのか
たしか 目の前の
男を 君だとは

【アイゼンシュタイン】
俺だ 慌てるな
俺だ さわぐなよ
目にもの みせるから

【ロザリンデ】
ひどい

【アルフレッド アイゼンシュタイン】
貴様は

【ロザリンデ】
人だ

【アルフレッド アイゼンシュタイン】
ひどいぞ

【ロザリンデ】
浮気男を懲らして

【アルフレッド アイゼンシュタイン】
男を懲らして

【ロザリンデ】
あげる あなたを

【アルフレッド アイゼンシュタイン】
あなたを

【ロザリンデ】
ひどい あなたを

【アルフレッド アイゼンシュタイン】
あなたを

【ロザリンデ】
懲らしてあげるわ

【アルフレッド アイゼンシュタイン】
懲らしてしまうぞ/やろうぞ

【ロザリンデ】
復讐してやる 復讐してやる!
ラララララ 復讐してやるわ!

【アルフレッド アイゼンシュタイン】
復讐してやる 復讐してやる!
ラララララ 復讐してやるぞ!


【ロザリンデ】
すばらしいわね……ほんとにすばらしいわ……
ご褒美をさし上げなければ……
(時計を出してブラブラさせる)

【アイゼンシュタイン】
ぼくの時計だ……

【ロザリンデ】
ようくごらんなさいな,ねえ……
もういちど,私の胸の鼓動をお数えになりませんか?
侯爵さま

【アイゼンシュタイン】
(しょげて)
もうすこしで,こっちの心臓がとまりそうだよ。

【ロザリンデ】
いいかげんに,かぶとをおぬぎなさいな……
いいこと……浮気の酒の味は,
だんなさまも奥さまも同じことなのよ。

(フランク,ファルケとともに登場)

【ファルケ】
やあ,お早よう,お早よう……
おたがいに知りあいになったかね。

【アルフレッド】
これが例の男ですよ……看守長……
ぼくは無罪放免ですね。

【フランク】
そうです。

【アルフレッド】
ありがとう

【フランク】
12号室へつれて行け

【アルフレッド】
奥さんは家へおつれしてと……
それにお留守中は,
たしかにおあずかりいたしましょう。

【アイゼンシュタイン】
待ちたまえ,ぼくはアイゼンシュタインじゃない。

【フランク】
なんですって?

【アイゼンシュタイン】
正式にアイゼンシュタインであることを
否定します。

【フランク】
君はアイゼンシュタインだよ。

【アイゼンシュタイン】
証明したまえ!

【フランク】
ええと……ええと,待ちたまえ
(と,階段をかけ上がって去る)

【アイゼンシュタイン】
黙ってろ!!ロザリンデ
(アルフレッドに)
きさまもだ,このオバさま族め!
復しゅうがこわかったからな。

【ロザリンデ】
むだよ,そんなことをしたって……
いつかはここへこなければならないでしょう。

(フランク,下りてくる。かんぜんに怒ったイーダとアデーレが続く。)

【アデーレ】
なんてことなの

【イーダ】
閉じこめるなんて

【アデーレ】
告訴するわ,法廷へ。

【イーダ】
勝ってみせるわ。

【アデーレ】
こんな侮辱は生まれて初めてだわ。

【イーダ】
私だってよ……こんなに朝っぱらからね。

【フランク】
どうぞ,どうぞ,お許しください。
なにもかも,こいつの過失ですよ
(と,フロッシュを指す)

【フロッシュ】
だって看守長,あなたが私に

【アデーレ イーダ】
看守長ですって?

【フランク】
そうです……だから,法律上の資格から……
(アイゼンシュタインを指して)
この男の認定をしてください。

【アデーレ】
アイゼンシュタイン様ですわ。ご主人の
(とお辞儀する)

【アイゼンシュタイン】
一人だけの証言は法律的に無効だ。

【フランク】
もっと証人を要求するのか

【アイゼンシュタイン】
そのとおり

【フランク】
よろしい。
(左手に叫ぶ)
もっと証人を求めます。

【フロッシュ】
証人を求めます。
(右手へ叫ぶ。アイゼンシュタインを除き,みな奥に行き叫ぶ)

【全員】
証人を求めます

(すぐに,舞台一杯になる。窓をとおって,また監房から,アーチウェイから,壁からも,みんな現われる。オルロフスキー公とその侍従,客たち,バレー一団……刑務所は,たちまち明かるい色と,沸き立つ歓声の渦巻きになる。)

【フロッシュ】
やかましい!俺の足はまだ酔ってやがる。
いいかげんに目をさませ。こんちくしょう。

(フィナーレの歌になる)

【全員】
おお フレデルマウス おお フレデルマウス
楽しいはなしの
最後の 最後の
しめくくりだ

【アイゼンシュタイン】
ぼくはいまだに
わけが分からない
どういうわけだ

【ファルケ】
ぼくの復讐

【全員】
わけはそれだけ ああ
おお フレデルマウス おお フレデルマウス
楽しいはなしの
最後の 最後の
しめくくりだ

【アイゼンシュタイン】
わけを話せよ

【ファルケ】
よし 何もかも
ぼくのたくらみ

【全員】
うまいたくらみ

【アイゼンシュタイン】
王子も

【オルロフスキー】
私も

【アイゼンシュタイン】
まだ居る

【アデーレ】
ここにも

【アイゼンシュタイン】
(アルフレッドに)
他に

【アルフレッド】
ここにもね

【アイゼンシュタイン】
許して

【ロザリンデ】
あげるわ

【アイゼンシュタイン】
すばらしい 夢だ
やさしい妻の
胸に抱かれて

【アルフレッド】
(オルロフスキーにそっと)
やるせないのは
ただ俺だけさ
だがしかたない

【アデーレ】
ああ すばらしいわ

【フランク】
だがまだ君は
ここにいなければ
ならないがいいね

【オルロフスキー】
ぼくにまかせろ
良くしてあげる
なにも腐るなよ
十人十色

【全員】
すべてこの世は
十人十色


【ロザリンデ】
さかずきをあげて
トララララララララ
よろこばしく
トララララララララ
とわに朽ちせぬ
恋の勝利を
恋の幸をば
ともに手をとり
うたえよ
声をそろえて
この喜びを
讃えよ ともに

【全員】
いざ いざ いざ

【ロザリンデ】
あまねき喜び
充てる 国を
讃え 歌えよ
諸共に

【ロザリンデ 全員】
杯をあげろ
あげろ あげろ
讃え 歌え
讃えよ
DRITTER AKT
Kanzlei des Gefängnisdirektors

Entreakt



EIN MANN





FROSCHS STIMME






MENSCHEN IM GEFÄNGNIS








FROSCH





FROSCH











ZAZA



FROSCH





ZAZA



FROSCH







GEFANGENER 1


FROSCH


GEFANGENER 3


FROSCH


EIN MANN




FROSCH


















































FROSCH




















FRANK



















Olga, komm her; Ida auch, alle beide. Ihr gefallt mir!


singt
Die Majestät wird anerkannt,
anerkannt rings im Land;
jubelnd wird Champagner
der Erste sie genannt!
Es lebe Champagner der Ers…
Pst!

























FROSCH













FRANK


FROSCH


FRANK


FROSCH


FRANK


FROSCH



FRANK



FROSCH



FRANK


FROSCH




FRANK


FROSCH



FRANK



FROSCH



FRANK


FROSCH


FRANK


FROSCH


FRANK


FROSCH


FRANK




FROSCH


FRANK






FROSCH









FROSCH


FRANK


FROSCH






FRANK






FROSCH




FRANK



FROSCH




ADELE


IDA


FRANK


FROSCH







IDA


FRANK


ADELE







FRANK


ADELE


FRANK


ADELE


FRANK



ADELE



FRANK



ADELE


FRANK


ADELE




FRANK


ADELE






IDA







ADELE




FRANK


ADELE


FRANK


ADELE



IDA



ADELE






Spiel' ich die Unschuld vom Lande,
natürlich im kurzen Gewande,
so hüpf' ich ganz neckisch umher,
als ob ich ein Eichkatzerl wär';
und kommt ein saub'rer junger Mann,
so blinzle ich lächelnd ihn an,
durch die Finger zwar nur,
als ein Kind der Natur,
und zupf' an meinem Schürzenband –
so fängt man Spatzen auf dem Land.
Und folgt er mir, wohin ich geh',
sag' ich naiv: „Sie Schlimmer, Sie“,
setzt' mich zu ihm ins Gras sodann
und fang auf d'Letzt zu singen an:
Lalalalalala.
Wenn Sie das geseh'n,
müssen Sie gesteh'n,
es wär' der Schaden nicht gering,
wenn mit dem Talent, mit dem Talent,
ich nicht zum Theater ging!

Spiel' ich eine Königin,
schreit' ich majestätisch hin,
nicke hier und nicke da,
ja ganz, ja, in meiner Gloria!
Alles macht voll Ehrfurcht mir Spalier;
lauscht den Tönen meines Sangs,
lächelnd ich das Reich und Volk regier',
Königin par excellence!
Lalalalala!

IDA
die Trompete nachahmend
Tratatatatata …

FRANK
die Trommel nachahmend
Remm, pemm, plemm, prrr …

ADELE
Wenn Sie das geseh'n,
werden Sie gesteh'n,
es wär' der Schaden nicht gering,
wenn mit dem Talent
ich nicht zum Theater ging.

Spiel' ich 'ne Dame von Paris, ach!
die Gattin eines Herrn Marquis, ach!
da kommt ein junger Graf ins Haus, ach!
der geht auf meine Tugend aus, ach!
Zwei Akt' hindurch geb' ich nicht nach,
doch ach, im dritten werd' ich schwach;
da öffnet plötzlich sich die Tür,
o weh, mein Mann, was wird aus mir, ach!
„Verzeihung!“ flöt' ich, er verzeiht, ach,
zum Schlußtableau, da weinen d'Leut; ach!



FRANK


ADELE


IDA


ADELE


IDA


FRANK


FROSCH




FRANK



FROSCH


FRANK


FROSCH


FRANK


FROSCH




FRANK





EISENSTEIN, FRANK


EISENSTEIN


FRANK


EISENSTEIN



FRANK


EISENSTEIN


FRANK






EISENSTEIN


FRANK



EISENSTEIN




FROSCH


FRANK


FROSCH





FRANK


FROSCH


FRANK


FROSCH


FRANK



FROSCH


FRANK


FROSCH






FRANK


EISENSTEIN


FRANK



FROSCH


FRANK


FROSCH



FRANK


FROSCH


FRANK


FROSCH


FRANK


FROSCH



FRANK


FROSCH


FRANK



EISENSTEIN



FRANK



EISENSTEIN


FRANK


EISENSTEIN



FRANK



EISENSTEIN


FROSCH



FRANK



EISENSTEIN



FRANK




EISENSTEIN


FRANK


EISENSTEIN


FRANK







EISENSTEIN



FROSCH



EISENSTEIN


FRANK






FROSCH







FROSCH






EISENSTEIN


BLIND


FROSCH


EISENSTEIN


BLIND


FROSCH



BLIND


FROSCH


BLIND


FROSCH




EISENSTEIN


FROSCH


EISENSTEIN


BLIND


EISENSTEIN



BLIND


EISENSTEIN



BLIND


EISENSTEIN



BLIND



EISENSTEIN



BLIND




EISENSTEIN





FRANK



ALFRED


FRANK


ALFRED


FRANK





ALFRED


ROSALINDE


ALFRED


ROSALINDE


ALFRED




ROSALINDE





ALFRED






FROSCH






EISENSTEIN





ROSALINDE
Ich stehe voll Zagen –

ALFRED
Um Rat ihn zu fragen,

EISENSTEIN
Pack' ich ihn beim Kragen,

ROSALINDE
was wird er mich fragen?

ALFRED
muß alles ihm sagen!

EISENSTEIN
so würd' er nichts sagen;

ROSALINDE
Darf ich wohl es wagen,

ALFRED
Warum denn verzagen?

EISENSTEIN
möcht' nieder ihn schlagen,

ROSALINDE
ihm alles zu sagen?

ALFRED
Wir werden ihm klagen

EISENSTEIN
doch darf ich's nicht wagen,

ROSALINDE
Diese Situation
erheischt Diskretion!

ALFRED
die Situation:
Er hilft uns dann schon.

EISENSTEIN
darf nicht einmal droh'n
dem frechen Patron!

ROSALINDE
Diese Situation
erheischt Diskretion!

ALFRED
die Situation:
Er hilft uns dann schon.

EISENSTEIN
darf nicht einmal droh'n
dem frechen Patron!

Jetzt bitte ich, die ganze Sache
mir haarklein zu erzählen,
nicht das Geringste zu verhehlen,
indes ich mir Notizen mache!

ROSALINDE
Der Fall ist eigentümlich,
wie Sie gleich werden seh'n.

ALFRED
Sogar verwickelt ziemlich,
das muß man eingesteh'n!

EISENSTEIN
Nun denn, so geben Sie zu Protokoll,
worin ich Sie verteid'gen soll!

ALFRED
Ein seltsam Abenteuer
ist gestern mir passiert:
man hat mich aus Versehen
hier in' Arrest geführt,
weil ich mit dieser Dame
ein wenig spät soupiert.

EISENSTEIN
Ein Glück, daß es so kam,
Sie handelten infam!

ALFRED
Was kommt denn Ihnen in den Sinn?
Sie soll'n mich ja verteid'gen.

EISENSTEIN
Verzeih'n Sie, wenn ich heftig bin;
der Gegenstand reißt so mich hin.
Ich wollt' Sie nicht beleid'gen, nein,
ich soll Sie ja verteid'gen!

ROSALINDE, ALFRED
Mein Herr Notar, das war fürwahr
sehr sonderbar! sehr sonderbar!
Nur ruhig Blut, denn solche Wut
macht sich fürwahr nicht gut!
macht sich nicht gut!
Gar nicht gut!

EISENSTEIN
Was ich erfahr', verwirrt fürwahr
mich ganz und gar!
D'rum ruhig Blut, ich muß die Wut
verbergen jetzt noch gut!
ja meine Wut
berg ich gut!

ROSALINDE
Das Ganze war ein Zufall,
nichts Übles ist passiert;
Doch würd' bekannt es werden,
wär' ich kompromittiert,
da sicher mich mein Gatte
für schuldig halten wird!

EISENSTEIN
Da hätt' er auch ganz recht:
Sie handelten sehr schlecht!

ROSALINDE
Was kommt denn Ihnen in den Sinn?
Sie soll'n mich ja verteid'gen!

EISENSTEIN
Verzeih'n Sie, wenn ich heftig bin,
der Gegenstand reißt so mich hin.
Ich wollt' Sie nicht beleid'gen, nein,
ich soll Sie ja verteid'gen!

ROSALINDE, ALFRED
Mein Herr Notar, das war fürwahr,
sehr sonderbar! sehr sonderbar!
Nur ruhig Blut, denn solche Wut
macht sich fürwahr nicht gut!
macht sich nicht gut!
Gar nicht gut!

EISENSTEIN
Was ich erfahr', verwirrt fürwahr
mich ganz und gar!
D'rum ruhig Blut, ich muß die Wut
verbergen jetzt noch gut!
ja meine Wut
berg ich gut!

Ich bitt' mir alles zu gesteh'n
und nichts zu übergeh'n.
Ist kein Detail mehr überseh'n,
ist weiter nichts gescheh'n?

ALFRED
Was sollen diese Fragen hier?

ROSALINDE
Mein Herr!

EISENSTEIN
Ich bitte zu gesteh'n,
ist weiter nichts gescheh'n?

ROSALINDE
Mein Herr, was denken Sie von mir?
Was sollen diese Fragen hier?

EISENSTEIN
Ich frag' Sie aufs Gewissen,
Ist weiter nichts gescheh'n?
Denn alles muß ich wissen,
alles muß ich wissen!

ROSALINDE, ALFRED
Mein Herr! Mein Herr! Mein Herr!

ROSALINDE
Es scheint fast, als empfinden Sie
für meinen Gatten Sympathie,
drum muß ich Ihnen sagen:
Ein Ungeheuer ist mein Mann,
und niemals ich vergeben kann
sein treulos schändliches Betragen.
Er hat die vor'ge ganze Nacht
mit jungen Damen zugebracht,
lebt herrlich und in Freuden!
Doch schenk' ich's nicht
dem Bösewicht,
und kommt er wieder mir nach Haus,
kratz' ich ihm erst die Augen aus
und dann lass' ich mich scheiden!
kratz' ich ihm erst die Augen aus
und dann lass' ich mich scheiden!

ROSALINDE, ALFRED, EISENSTEIN
Ich/Sie kratz'/kratzt ihm erst die Augen aus,
und dann lass'/läßt ich mich/sie sich scheiden!
und dann lass'/läßt ich mich/sie sich scheiden!
Ich/Sie kratz'/kratzt ihm erst die Augen aus,
und dann lass'/läßt ich mich/sie sich scheiden!

ALFRED
Da Sie alles wissen nun,
sagen Sie, was soll man tun?
Geben Sie uns Mittel an,
wie man diesem Ehemann
eine Nase drehen kann?

EISENSTEIN
Das ist zu viel!

ALFRED
Was soll das sein?

EISENSTEIN
Welch schändlich' Spiel!

ROSALINDE, ALFRED
Wa soll das sein?
Mein Herr, wozu dies Schrei'n?

EISENSTEIN
Erzittert, ihr Verbrecher!
Die Strafe bricht herein,
hier stehe ich als Rächer –
ich selbst bin Eisenstein!

ROSALINDE, ALFRED
Er selbst ist Eisenstein!
Er selbst ist Eisenstein!

EISENSTEIN
Ja, ja! Ich bin's, den ihr betrogen,
ja, ich bin's, den ihr belogen!
Aber rächen will ich mich
jetzt fürchterlich!

ROSALINDE
Hat er selbst mich doch betrogen,
treulos hat er mich belogen,
und nun tobt er, rächen will er sich!

ALFRED
Erst hat sie der Mann betrogen,
dann hat ihn die Frau belogen,
folglich hebt ja die Geschichte sich!

EISENSTEIN
Ja, ich bin's, den ihr betrogen,
ja, ich bin's, den ihr belogen!
Aber rächen, rächen will ich mich

ROSALINDE
Kein Verzeih'n,

ALFRED, EISENSTEIN
Der Eisenstein,

ROSALINDE
Kein Bereu'n!

ALFRED, EISENSTEIN
Der Eisenstein,

ROSALINDE
Ich allein will Rache schrei'n, Rache!

ALFRED, EISENSTEIN
will Rache schrei'n, Rache!

ROSALINDE
Kein Verzeih'n, Herr Eisenstein,

ALFRED, EISENSTEIN
Der Eisenstein,

ROSALINDE
kein Bereu'n, Herr Eisenstein,

ALFRED, EISENSTEIN
Der Eisenstein,

ROSALINDE
Rache schreie ich!

ALFRED, EISENSTEIN
will Rache fürchterlich!

ROSALINDE
So hören Sie mich endlich an!

ALFRED
So nehmen Sie Vernunft doch an!

EISENSTEIN
Sie wagen noch zu reden, Mann,
Und haben meinen Schlafrock an?

ALFRED
Dies ist Ihr Schlafrock, ich gesteh …

ROSALINDE
Verhängnisvoller Schlafrock, weh!

EISENSTEIN
Ha, dies Indizium
Macht sie beide blass und stumm!

ROSALINDE
Hat er selbst mich doch betrogen,
treulos hat er mich belogen,
und nun tobt er, rächen will er sich!

ALFRED
Erst hat sie der Mann betrogen,
dann hat ihn die Frau belogen,
folglich hebt ja die Geschichte sich!

EISENSTEIN
Ja, ich bin's, den ihr betrogen,
ja, ich bin's, den ihr belogen!
Aber rächen, rächen will ich mich

ROSALINDE
Kein Verzeih'n,

ALFRED, EISENSTEIN
Der Eisenstein,

ROSALINDE
Kein Bereu'n!

ALFRED, EISENSTEIN
Der Eisenstein,

ROSALINDE
Ich allein will Rache schrei'n, Rache!

ALFRED, EISENSTEIN
will Rache schrei'n, Rache!

ROSALINDE
Kein Verzeih'n, Herr Eisenstein,

ALFRED, EISENSTEIN
Der Eisenstein,

ROSALINDE
kein Bereu'n, Herr Eisenstein,

ALFRED, EISENSTEIN
Der Eisenstein,

ROSALINDE
Rache schreie ich!

ALFRED, EISENSTEIN
will Rache fürchterlich!

ROSALINDE
Rache will ich, Rache will ich!
Rarararara Rache will ich!

ALFRED, EISENSTEIN
Rache will ich, Rache will ich!
Rarararara Rache will ich!


ROSALINDE




EISENSTEIN


ROSALINDE




EISENSTEIN



ROSALINDE






FALKE



ALFRED



FRANK


ALFRED


FRANK


ALFRED




EISENSTEIN


FRANK


EISENSTEIN



FRANK


EISENSTEIN


FRANK



EISENSTEIN





ROSALINDE






ADELE


IDA


ADELE


IDA


ADELE


IDA


FRANK




FROSCH


ADELE, IDA


FRANK




ADELE



EISENSTEIN


FRANK


EISENSTEIN


FRANK




FROSCH




ALLE







FROSCH





ALLE
O Fledermaus, o Fledermaus,
laß endlich jetzt dein Opfer aus!
Der arme Mann, der arme Mann
ist gar zu übel dran!

EISENSTEIN
Woll'n Sie mir erklären nicht,
was soll bedeuten die Geschicht'?
Noch werd' ich nicht klug daraus.

FALKE
So rächt sich die Fledermaus!

ALLE
So rächt sich die Fledermaus! Doch
O Fledermaus, o Fledermaus,
laß endlich jetzt dein Opfer aus!
Der arme Mann, der arme Mann
ist gar zu übel dran!

EISENSTEIN
So erklärt mir doch, ich bitt'!

FALKE
Alles, was dir Sorgen macht,
war ein Scherz, von mir erdacht!

ALLE
Und wir alle spielten mit.

EISENSTEIN
Wie, der Prinz?

ORLOFSKY
Ich spielte mit!

EISENSTEIN
Und Adele?

ADELE
Ich spielte mit!

EISENSTEIN
zu Alfred
Ihr Souper?

ALFRED
War nichts als Mythe!

EISENSTEIN
Doch mein Schlafrock?

ROSALINDE
Requisite!

EISENSTEIN
Wonne, Seligkeit, Entzücken!
O, wie macht dies Wort mich froh!
Gattin, laß ans Herz dich drücken!

ALFRED

War auch nicht gleich alles so,
wir wollen ihm den Glauben,
der ihn beglückt, nicht rauben.

ADELE
Nun, und was geschieht mit mir?

FRANK
Bleiben im Arrest Sie hier,
will ich Sie als Freund und Vater
bilden lassen für's Theater.

ORLOFSKY
Nein, ich laß als Kunstmäzen
solch Talent mir nicht entgeh'n;
das ist bei mir so Sitte,
chacun à son goût!

ALLE
's ist mal bei ihm so Sitte,
chacun à son goût!


ROSALINDE
Champagner hat's verschuldet,
tralalalalalala,
Was wir heut' erduldet,
lalalalalalalala.
Doch gab er mir auch Wahrheit
und zeigt in voller Klarheit
mir meines Gatten Treue
und führte ihn zur Reue.
Stimmt ein, stimmt ein
und huldigt im Vereine,
dem König aller Weine!
dem König aller Weine!

ALLE
Stimmt ein! Stimmt ein! Stimmt ein!

ROSALINDE
Die Majestät wird anerkannt,
anerkannt rings im Land,
jubelnd wird Champagner
der Erste sie genannt!

ROSALINDE, ALLE
Die Majestät wird anerkannt,
anerkannt rings im Land,
jubelnd wird Champagner
der Erste sie genannt!
最終更新:2025年11月21日 08:39