ヴィーパ暦1500年頃の東ギールシクリヒトで繁栄していた大国。
『神聖』とついているが、これは大英雄である王『アーサー』を神格化して崇拝していた所以である。
周囲を山や平原に囲まれた自然豊かな国。
石材加工技術に優れており、柱や壁等の各所に繊細な彫刻や紋様が施された建造物が多い。
そしてこれらの造形物と木々や草花で彩られた美しい庭は後の庭園文化に繋がっているとの事。
徴兵制度が定められており、当時において西大陸の
ヴァールズ帝国と並ぶ最大規模の戦力を有する国であった。
【歴史】
1700年に起きた
滅竜戦争時、
黒滅竜の放つ
瘴気と魔物の軍勢によって前身であった王国は滅亡。
しかし家臣の手引きで王子『アーサー』はこの窮地を脱し、生き残った国民を纏めつつ
英雄ランディ・クロウウェルの呼びかけに応え連合軍の一員として合流。
そしてランディと共に
滅竜戦争を戦い抜き、大戦終結後に自分達の土地に帰還し王として即位。
荒らされた国土を少しずつ復興させ、王国を再興した。
ヴィーパ歴が終わり、ロクシア歴になって50年。
数代を経てようやく国としての体を取り戻した頃に
第一次魔族侵攻によって再び大被害を受ける事になる。
この時も当代の王と国民は連合軍に加わり、更なる復興に力を入れる。
前の戦いから70年。
第二次魔族侵攻が発生し、再び
魔王と
魔族の大軍が押し寄せてきた。
これにも王と民は団結して奮闘するも、
二代目魔王が従える圧倒的な魔物群の前に兵も糧食も底を尽き始める事態に。
もはやこれまでと悟った将軍は王族達を護衛と共に秘密裏に脱出させると、直後に城壁は破られ二度目の滅亡を迎えたのである。
逃げ延びた王は各地で集結を始めた人類軍に加わり、民の中から勇士を集めて故国を占領した魔族を撃退。
英雄の一族たる王家の誇りを胸に、偉大なる祖霊の名を掲げ『神聖アーサー王国』として再興される。
やがて魔族侵攻は魔王が突如消失した事で終結したが、魔王が討伐されていない以上『次がある』と察した王は屈強な軍隊を作る事に専念。
再び来るであろう魔族に備えて周辺国と協定を結んだ。
しかし今までの魔族侵攻とは違い、魔物や魔族の質は桁違い。
連合軍は各地で奮闘するも戦線は徐々に後退していき、遂には魔王ジルが戦場に現れ最後の砦まで陥落した。
王族は砦内の大広間で魔王に対し徹底抗戦するも全員討ち取られ、これにより今まで何度も苦難を乗り越えて立ち上がってきた神聖アーサー王国は完全に滅亡する事となったのだ。
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最終更新:2024年11月02日 16:18