沫坂「悪いクリームヒルド、少し待たせたかな」
クリーム「………………」ペラ
沫坂「おーい…………まぁ、聞こえてないだろうな」
クリーム「…………、………………」ペラ
沫坂「…………取り上げるか」バッ
クリーム「あぇ、え? 本が…………あ、沫坂さんこんばんわ」
沫坂「悪い、少し待たせてしまったかな」
クリーム「問題ないよ。いつ本に心奪われるかわかんないから、朝からここで待機してたの」
沫坂「……今度から君と約束するときは迎えに行くことにするよ」
クリーム「ふふ、今度にも期待していいのね」
沫坂「機会があればな……それより急ごう。予約の時間が迫ってる」
クリーム「そうね、ちょうどお腹も減ってるし……」グー
沫坂「…………もしかして、朝から?」
クリーム「そういえば、何も食べてないかも。でも、今日はあなたのオゴリなんでしょ?」
沫坂「……お手柔らかに頼む」
クリーム「楽しみだなーきっとお高い店なんだろうなー」
沫坂「人の話を聴け!」
沫坂「それじゃ、君が晴れて立会人になったということで……」
沫坂・クリーム「乾杯」チン
クリーム「…………あ、このカクテルすごく飲みやすい」コクコク
沫坂「あまり飲みすぎるなよ。飲みやすいだけで度数は低くないんだからな」
クリーム「大丈夫よ…………多分。それより、あなたってお酒飲む人なの?」
沫坂「ん? そうだな、寝る前に少しだけ。あとは誰かと食事を取るときに飲む程度だ」
クリーム「へぇ、そうなんだ。あ、このピラフ美味しい」モグモグ
沫坂「…………そういえば、一つ聞いていいかな」
クリーム「何々? 改まって」
沫坂「いや、大したことじゃないんだ。ただ、君がどうして立会人なんかになりたかったのかな……と思ってね」
クリーム「…………うーん、自分でもよく分からないかも。でも……」
クリーム「多分、寂しかったから………………かな?」
沫坂「…………え?」
クリーム「スタンド使いってさ、孤独じゃない? このトーナメントに参加するまでは正直、自分一人全く別の世界に生きてる気がしたの」
沫坂「………………」
クリーム「あ、もちろん今は大丈夫よ。立会人のみんなもいるし、あと沫坂さんも」
沫坂「やれやれ、俺はおまけあつかいか」クス
クリーム「あ、あれ? いや私が言いたかったのはそういうことじゃなくて……」
沫坂「まぁ、いいさ。それよりせっかくの料理だ。冷める前に頂こう」
クリーム「…………それもそうね。あ、なくなっちゃってる。スイマセンイカ墨スパゲティ追加で。あとカクテルお代わり」パクパク
沫坂「ホントに良く食べるな…………」
クリーム「あははは、ちょっと食べ過ぎたカモー」ヨロヨロ
沫坂「君の場合食べ過ぎよりも飲みすぎの方が問題だと思うが……」
クリーム「いやいや、大丈夫ー……っとと」フラッ
沫坂「おっと、足元もふらついてるじゃないか」ガシッ
クリーム「あ~…………そうみたい」
沫坂「ふぅ、少しあの公園で休憩していくか。ほら、自分で立って、あのベンチまでは歩いてくれ」
クリーム「いいじゃない、少しくらい肩貸してくれても」
沫坂「…………やれやれ」
沫坂「ほら、コーヒー買ってきてやったぞ。全く、あのカクテルは酔いやすいとあれほど…………」
クリーム「面目ない……」
沫坂「まぁ、楽になるまでしばらくここに座ってようか」
クリーム「………………ねぇ、」
沫坂「うん? どうした」
クリーム「私、一つ嘘をついたの」
沫坂「え?」
クリーム「今はもう寂しくないから……なんて」
沫坂「…………」
クリーム「あなたの目を見てると、たまに気付くの。あー、この人今私のこと見ていないんだな。
私とは全く別の世界を見てるんだなって。そんなとき、少しだけ…………ね」
沫坂「…………どうしても拭えないんだ。甲斐谷のことも、あの殺人鬼のことも」
クリーム「………………あーあ。そんなこと言わせるつもりなんかなかったんだけどなー。
ごめんなさい。今のことは全部忘れて」
沫坂「………………すまない」
クリーム「謝るのもナシ。はい、この話終わり。もっとくだらないことを話しましょう」
沫坂「…………そうだな」
クリーム「…………えーと、そう。今日はずいぶん月が綺麗だね」
沫坂「…………ん? それって……」
クリーム「…………ん? あ!? あ、いや、その、違うの。
そういう意味じゃなくて……ほら、私ドイツ人だから日本のことなんてあんまり知らないし!」
沫坂「確かに、君ほどの読書の虫が日本の文豪の有名なエピソードを知ってるはずないだろうな」
クリーム「…………沫坂さんも意外と意地悪なこと言ったりするんだね」
沫坂「はは、多分酒のせいだよ。今日は久々に飲みすぎたからな……でも、まぁ。確かに今夜は」
沫坂「月が綺麗だな」
出演トーナメントキャラ
No.4783 | |
【スタンド名】 | コズミック・ケイオス |
【本体】 | 沫坂 蓮介(マツザカ レンスケ) |
【能力】 | 拳で触れた対象、または間接的に触れた対象に渦を発生させる |
No.6552 | |
【スタンド名】 | エロティカル・クリティカル |
【本体】 | クリームヒルド・ブライトクロイツ |
【能力】 | 自分が投擲した物を絶対に命中させる |
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