コネクト ◆Z9iNYeY9a2
アリスとほむらの最大攻撃がぶつかり合って生まれた衝撃波に吹き飛ばされたまどかは意識を失っていた。
その中で、まどかは不思議な夢を見ていた。
まどか自身には何だかそう感じられた。
まどか自身には何だかそう感じられた。
夢の中の自分は魔法少女になっていて。
無力な私ではない魔女と戦い人を守ることができる。
嬉しかったし、生きているという、私がここにいるという実感があった。
無力な私ではない魔女と戦い人を守ることができる。
嬉しかったし、生きているという、私がここにいるという実感があった。
毎日がとてもキラキラしているように見えて。
こんな私でも、誰かのためになれるんだって思えて。
こんな私でも、誰かのためになれるんだって思えて。
マミさんが隣にいて。
さやかちゃんや杏子ちゃんも一緒にいて。
ほむらちゃんは―――
さやかちゃんや杏子ちゃんも一緒にいて。
ほむらちゃんは―――
(ほむらちゃん…?)
ほむらちゃんだけいない。
どうしてなんだろう。
どうしてなんだろう。
「おい」
唐突に、何かに話しかけられた。
小さな、泥人形のような何かが浮遊していた。
小さな、泥人形のような何かが浮遊していた。
「鹿目まどか。私が見えているか?」
「あなたは…?」
「私はネモ。アリスに力を与えていた存在だ。
だがアリスが死んで体が維持できなくなったのでな。お前に話を持ちかけにきた」
「えっ…」
「あなたは…?」
「私はネモ。アリスに力を与えていた存在だ。
だがアリスが死んで体が維持できなくなったのでな。お前に話を持ちかけにきた」
「えっ…」
心に衝撃が走った。
また一人、友達が死んだ。
また一人、友達が死んだ。
それはつまり、ほむらちゃんが。
「まだ目を覚ますな。夢の中だからこそ実体化に耐えられてるんだ。
それに時間もない。話を切り出させてもらう」
それに時間もない。話を切り出させてもらう」
夢の中で映っていた光景が消えて風景が変わる。
どこかの遺跡のような場所に、大きな門があった。
どこかの遺跡のような場所に、大きな門があった。
「ここは…」
「私の還るべき場所、エデンバイタルの門だ。ギアスユーザーの能力はこの向こうから発生している。
ここは数々の平行世界と繋がっている。この儀式の場であれば、各々の世界と繋がることも可能だ。
お前の世界のあらゆる過去、未来、IFの世界、その全ても見ることができる」
「私を、どうしたいの?」
「私の還るべき場所、エデンバイタルの門だ。ギアスユーザーの能力はこの向こうから発生している。
ここは数々の平行世界と繋がっている。この儀式の場であれば、各々の世界と繋がることも可能だ。
お前の世界のあらゆる過去、未来、IFの世界、その全ても見ることができる」
「私を、どうしたいの?」
門の先。
もしかしたら、どうしてほむらちゃんがこんなことをするようになったのか分かるのだろうか。
もしかしたら、どうしてほむらちゃんがこんなことをするようになったのか分かるのだろうか。
「お前には、お前の世界と接続してもらいたい。
過去未来、だけではない。おそらく暁美ほむらの過去とも繋がることができる。
あいつが過去に何を経験したか、何を思って今の力を得るまでに至ったのか、それを見ることができる」
「何で、私なの?」
「今この場にいるのがお前しかいないからだ。
加えて今の私の力でできるのはここまでしかできない。
言ってしまえば悪足掻きだ。
ナナリーを生き返らせる術を無くして存在意義の無くなった私にできる、最後のな」
過去未来、だけではない。おそらく暁美ほむらの過去とも繋がることができる。
あいつが過去に何を経験したか、何を思って今の力を得るまでに至ったのか、それを見ることができる」
「何で、私なの?」
「今この場にいるのがお前しかいないからだ。
加えて今の私の力でできるのはここまでしかできない。
言ってしまえば悪足掻きだ。
ナナリーを生き返らせる術を無くして存在意義の無くなった私にできる、最後のな」
口調からは悔しさが感じられた。
キュゥべえの時と比べて感情を感じられる分、信じられそうな気がした。
キュゥべえの時と比べて感情を感じられる分、信じられそうな気がした。
「見返りは与えられない。だから懇願になる。
接続したところで何か得られるかは分からない。ただ見るだけで終わるかもしれない。
もしエデンバイタルと接続することで、何かを得ることができたら仇を取ってくれ…とは言っても受け取ってはくれないだろうが。
せめて戦ってほしい。あいつに一泡吹かせてほしいんだ。このままやられたまま消えることはあまりにも悔しい」
「……」
接続したところで何か得られるかは分からない。ただ見るだけで終わるかもしれない。
もしエデンバイタルと接続することで、何かを得ることができたら仇を取ってくれ…とは言っても受け取ってはくれないだろうが。
せめて戦ってほしい。あいつに一泡吹かせてほしいんだ。このままやられたまま消えることはあまりにも悔しい」
「……」
この先にいけば、ほむらちゃんがなぜ戦うのか、あんなふうになったのかが分かるかもしれない。
でも、分かったところで戦えるのだろうか?
キュゥべえがいればあるいはとも思ってしまうほど、自分の無力さは分かっていた。
でも、分かったところで戦えるのだろうか?
キュゥべえがいればあるいはとも思ってしまうほど、自分の無力さは分かっていた。
だけど。
「分かった。お願い。その先に何があるのか、私に見せて」
それ以上に、今にも消えかけているこの人形の願いを無下にすることもできなかった。
「一度だけだ。それもお前の精神力が続くまで、それ以上やればこの夢が覚めるからな。
だから、しっかりと見届けろ。何かを掴んでこい」
だから、しっかりと見届けろ。何かを掴んでこい」
最後にそう言い残して、ネモの体は光の粒子となって消えていき。
同時に開いた門の中に自分の意識が同化していった。
眼鏡をかけた三編みの少女がいた。
自信なさげに歩みを進めるその子の姿は、どこか見覚えのあるようにも感じられた。
自信なさげに歩みを進めるその子の姿は、どこか見覚えのあるようにも感じられた。
(あれ?もしかして、ほむらちゃん…?)
面影はあった。だが雰囲気が自分の知るそれとあまりに違いすぎた。
彼女の纏うどこか陰鬱な空気に引かれるように、魔女の結界に入っていき。
『クラスのみんなには、内緒だよ!!』
そんな彼女を助けたのが、魔法少女の自分だった。
その出会いを通して、その時の私とほむらちゃんはより絆を深め仲良くなっていき。
別れは訪れた。
別れは訪れた。
ワルプルギスの夜との戦いの果てに、命を落とした私。
その亡骸を前に、ほむらちゃんはキュゥべえに願った。
その亡骸を前に、ほむらちゃんはキュゥべえに願った。
『彼女に守られる私じゃなく彼女を守る私になりたい!!』
その願いの元、時間を巻き戻す力を得たほむらちゃんはまた私との出会いからやり直した。
魔女の真実を知るまでには、そこからそう時間はかからなかった。
魔女の真実を知るまでには、そこからそう時間はかからなかった。
誰にも信じてもらえず、空気も険悪になっていく皆。頼れたはずのマミさんすらも、真実を知って発狂してしまった。
『ほむらちゃん、過去に戻れるんだよね?こんな終わり方にならないように、歴史を変えられるって、言ってたよね』
『キュゥべえに騙される前のバカな私を、助けてあげてくれないかな?』
『キュゥべえに騙される前のバカな私を、助けてあげてくれないかな?』
他の魔法少女は皆死んでいき、2人だけが残った場所で、魔女化間際の私がそう願っていた。
最後にほむらちゃんにソウルジェムを壊されることを望んで。
最後にほむらちゃんにソウルジェムを壊されることを望んで。
その時のほむらちゃんの絞り出すような声が耳にこびり付いて離れなかった。
そこから、私の知るほむらちゃんとなっていった。
だけどどれだけ繰り返しても、私を助けられた世界はなかった。
だけどどれだけ繰り返しても、私を助けられた世界はなかった。
何度繰り返しても、私を救うことができなかった。
まるで因果が私が救われることを拒んでいるかのように見えた。
まるで因果が私が救われることを拒んでいるかのように見えた。
私の危険性に気付いた魔法少女が、私の命を狙って襲ってきた世界もあった。
織莉子さんの姿もあった。そしてその世界では私は織莉子さんの手にかかって命を落としていた。
織莉子さんの姿もあった。そしてその世界では私は織莉子さんの手にかかって命を落としていた。
『役に立たないとか、意味がないとか、勝手に自分を粗末にしないで。貴女を大切に思う人のことも考えて!』
『貴女を失えば、それを悲しむ人がいるって、どうしてそれに気づかないの!?』
『貴女を失えば、それを悲しむ人がいるって、どうしてそれに気づかないの!?』
あの時言われた言葉。あの頃は混乱していたことも含めて意味が分からなかった言葉だった。
だけどほむらちゃんの歩んだ道を見た後だと心に突き刺さっていた。
だけどほむらちゃんの歩んだ道を見た後だと心に突き刺さっていた。
もう止めて欲しいと思った。
あの時死んだ私も、そこまで苦しむことを望んで願ったはずじゃない。自分のことだからそう思う。
あの時死んだ私も、そこまで苦しむことを望んで願ったはずじゃない。自分のことだからそう思う。
そこから、広い世界の中で特別細まった、先も見えない世界があることに気付いた。
これはきっと、今のこの儀式が行われている世界だ。
これはきっと、今のこの儀式が行われている世界だ。
アリスちゃんと一緒に行動しているほむらちゃん。
ポッチャマに銃を向けているほむらちゃん。
ポッチャマに銃を向けているほむらちゃん。
一人静かに、会場に入り込んだキュゥべえと話すほむらちゃん。
織莉子さんに憎悪をぶつけて戦うほむらちゃん。
織莉子さんに憎悪をぶつけて戦うほむらちゃん。
ソウルジェムを壊されて、それでも生きたいと願って奇跡を起こして生き返ったほむらちゃん。
そして。
『キュゥべえは、私に接触を図ってきたことを考えたら少なからずあの儀式に対して干渉を行っていたのよね。
もしもだけど、私も干渉しようとしたら、許されるのかしら?』
『私から言える条件としては2つね。
まず今現在、儀式は一時的な停滞期間になっているわ。積極的に人を殺せるような子達がいなくなってしまったんだものね。
キュゥべえの見立てだとここから状況を動かそうとするなら、彼らが私達の元に近づいてくるしかない』
『つまり、そのための行動だというのなら、多少は肯定されると』
『そうね。そしてもう一つ、こっちが重要になるんだけど』
もしもだけど、私も干渉しようとしたら、許されるのかしら?』
『私から言える条件としては2つね。
まず今現在、儀式は一時的な停滞期間になっているわ。積極的に人を殺せるような子達がいなくなってしまったんだものね。
キュゥべえの見立てだとここから状況を動かそうとするなら、彼らが私達の元に近づいてくるしかない』
『つまり、そのための行動だというのなら、多少は肯定されると』
『そうね。そしてもう一つ、こっちが重要になるんだけど』
桃色の髪をした女の子と話している。
話の内容を考えると、アカギの仲間なのかもしれない。
話の内容を考えると、アカギの仲間なのかもしれない。
『儀式として完遂するには、最終的に生き残れるのは一人だけなの。
あなたは一度死んでいる分その縛りの範疇にはいないけど、干渉した場合その中に戻されるわ。
参加者だった頃の刻印が消えていないから、会場に認識されちゃうのよね』
『つまり、例えば干渉しつつ狙いの誰かを生存させるためには、私も最終的に死ななければならないってことね』
『ええ。参加者ならいざ知らず、私達に取り入った以上二兎を取ることは許されないのよ』
『なんだ、そんなことなのね』
あなたは一度死んでいる分その縛りの範疇にはいないけど、干渉した場合その中に戻されるわ。
参加者だった頃の刻印が消えていないから、会場に認識されちゃうのよね』
『つまり、例えば干渉しつつ狙いの誰かを生存させるためには、私も最終的に死ななければならないってことね』
『ええ。参加者ならいざ知らず、私達に取り入った以上二兎を取ることは許されないのよ』
『なんだ、そんなことなのね』
私を生かそうと考えているらしいほむらちゃん。
すごく不穏に感じる会話が聞こえてくる。
すごく不穏に感じる会話が聞こえてくる。
『そんなこと、なんて。自分の命の話なのに随分と軽いのね』
『私の命なんて、それ一つで全てのまどかを助けられるなら軽いものよ。
それが叶わなかったから苦しんできたんですもの』
『ふふ、なるほどね』
だけど、もしこの会場にいるあの子の命も捧げれば、全ての鹿目まどかを救った世界の中であなたも生きることができるのよ?』
『いらないわ』
『私の命なんて、それ一つで全てのまどかを助けられるなら軽いものよ。
それが叶わなかったから苦しんできたんですもの』
『ふふ、なるほどね』
だけど、もしこの会場にいるあの子の命も捧げれば、全ての鹿目まどかを救った世界の中であなたも生きることができるのよ?』
『いらないわ』
悪魔の囁きにも聞こえる言葉、だけどほむらちゃんの答えは即答だった。
『あの子が幸福に生きる世界に、その隣に私がいる必要はないもの』
『ふふふ、本当に面白い子ねあなた。
いいわ。あなたの望みに対して、私ができる限りの便宜を図ってあげる』
『ふふふ、本当に面白い子ねあなた。
いいわ。あなたの望みに対して、私ができる限りの便宜を図ってあげる』
その先は、自分の知らないこの会場のことが見えて。
桜さんを拉致する経緯、乾巧さんやニャース、夜神月さんの顛末まで見えて。
桜さんを拉致する経緯、乾巧さんやニャース、夜神月さんの顛末まで見えて。
そこで世界の記録は途絶えた。
この先は、まだ未来がないということなのだろう。
この先は、まだ未来がないということなのだろう。
(ほむらちゃん……!)
私なんかのために、などとはもう言えない。
もしかしたら私のことすらも見てはいないのかもしれない。
もしかしたら私のことすらも見てはいないのかもしれない。
きっと、あの時自分の手で死なせた"鹿目まどか"の願いに縛られているのだろう。
止めたい。止めるべきだ。
だけど、私には力がなかった。
だけど、私には力がなかった。
ネモは何かを得られるかもしれないと言っていた。
だけど、見ないほうが良かったと後悔していた。
だけど、見ないほうが良かったと後悔していた。
そんな事実を知っても何もできない。ただ想いだけが募っていく。
(アリスちゃん…、美遊ちゃん…、Lさん…、さやかちゃん…、みんな…。
私、どうしたらいいの…)
私、どうしたらいいの…)
魔法少女になるべきではない、それは分かっていても。
だとしたら、どうすればほむらちゃんを止められるのか。
だとしたら、どうすればほむらちゃんを止められるのか。
拳銃で戦えるだろうか。苦無一本で何かできるだろうか。
姿を隠してどうなるだろうか。
このカードで、何かできないだろうか。
姿を隠してどうなるだろうか。
このカードで、何かできないだろうか。
ただ、ひたすら願いを込めながらぎゅっとカードを握り込んだ。
これを使って美遊ちゃんのように、戦えればいいのにと。
これを使って美遊ちゃんのように、戦えればいいのにと。
これが使えないものだというのは聞いている。
実際に美遊ちゃんに渡した時も、これは何の反応もしなかった。
万が一の時に間違えて取り出してしまった場合大きな隙になるから預けられていた、それだけの道具だ。
実際に美遊ちゃんに渡した時も、これは何の反応もしなかった。
万が一の時に間違えて取り出してしまった場合大きな隙になるから預けられていた、それだけの道具だ。
まるで今の私のよう。
そう思った時、カードが光りだした。
―――ほむらちゃんを、止めたい?
誰もいない背後から声が聞こえる。
その言葉に肯定した。
その言葉に肯定した。
―――だったら、私の力を使って。いつか辿り着くはずだった、この力を。
どこかキュゥべえの勧誘を思い出してしまいそうになる。
だけどあの言葉と違って、これは不思議と信じられる気がした。
だけどあの言葉と違って、これは不思議と信じられる気がした。
光るカードを手に握って。
いつか美遊ちゃんが私を守ろうとした時に唱えたそれと、同じ言葉を呟いた。
いつか美遊ちゃんが私を守ろうとした時に唱えたそれと、同じ言葉を呟いた。
同時に、静かに意識が夢の中から浮上していくのを感じた。
◇
体のダメージは無視できるようなものではなかったが。
しかしアリスであればまだしも、目の前にいる相手と戦うのに影響するものではなかった。
しかしアリスであればまだしも、目の前にいる相手と戦うのに影響するものではなかった。
消しかけてきた影の使い魔は時間を止めている間に全滅させた。
羽根を飛ばし二体、ドラゴンクローと化した翼を叩きつけて残る一体。
羽根を飛ばし二体、ドラゴンクローと化した翼を叩きつけて残る一体。
ただ、ドラゴンクローを叩き付けた際に僅かに魔力を吸われる感覚を感じ取っていた。
使い魔の全滅を悟った間桐桜は周囲に大量の小さな影を顕現させた。
ぬいぐるみのようなもの、小人のようなもの、水中の甲殻類のごとく全身に棘を生やしたオブジェ。
ぬいぐるみのようなもの、小人のようなもの、水中の甲殻類のごとく全身に棘を生やしたオブジェ。
(奪った私の魔力を元に形成したのね)
オブジェは自分の近くに近寄らせないように配置され。
ぬいぐるみや小人は隙間を縫ってこちらへと飛びかかってくる。
ぬいぐるみや小人は隙間を縫ってこちらへと飛びかかってくる。
直接触れるには厄介だと見たほむらは時間を停止して空間の歪の中に飛び込み。
手の内に魔力を溜めて時間停止を解除、同時に位置を変えた歪の中から飛び出し。
襲いかかる影の軍勢の頭上からその魔力を叩き付けた。
手の内に魔力を溜めて時間停止を解除、同時に位置を変えた歪の中から飛び出し。
襲いかかる影の軍勢の頭上からその魔力を叩き付けた。
吸収されるより早く消滅していく影の使い魔。同時に余波でオブジェも吹き飛ばされる。
吹き飛んだオブジェの奥に間桐桜の手が見えた。
トドメを刺そうと大量の羽根を一斉に飛ばす。魔力は吸収されるかもしれないが主を落とせば関係ない。
一つずつ弾け跳んでいくオブジェ。
やがて全ての影が破壊、無くなったところで目を凝らす。
そこには腕だけが落ちていた。
鋭利な刃で切断されたような、血の気のない右の腕。
トドメを刺そうと大量の羽根を一斉に飛ばす。魔力は吸収されるかもしれないが主を落とせば関係ない。
一つずつ弾け跳んでいくオブジェ。
やがて全ての影が破壊、無くなったところで目を凝らす。
そこには腕だけが落ちていた。
鋭利な刃で切断されたような、血の気のない右の腕。
「やるじゃないの」
時間を止めて横を見ると、黒い影が波のようになってこちらの体を飲み込もうとしていた。
大きく回って歩みをその後ろにいる間桐桜の背後まで進めて。
大きく回って歩みをその後ろにいる間桐桜の背後まで進めて。
時間停止を解除すると同時にその足を蹴り飛ばした。
小さな悲鳴を上げながら地面を転がる桜。
小さな悲鳴を上げながら地面を転がる桜。
変な仕込みなどがないことを確認し、そのままトドメを刺そうと翼を掲げた
その時、広げた翼に向けて何かが衝突してきた。
その時、広げた翼に向けて何かが衝突してきた。
「……」
不意の一撃に爪の形を失う。
翼に潜り込んだ小さな体を、翼を振るうことで地面に放り投げる。
翼に潜り込んだ小さな体を、翼を振るうことで地面に放り投げる。
「そういえばあなたもいたんだったわね」
「ポチャ!!」
「ポチャ!!」
どこに転がっていたのだろうか。
気がついたらまどかを連れてきた際についてきた、ほむらにとってはどうでもいい存在、ポッチャマ。
気がついたらまどかを連れてきた際についてきた、ほむらにとってはどうでもいい存在、ポッチャマ。
「私の邪魔をするなら一緒に消すだけだけど、それよりもいいのかしら?
あなたが助けたその女は、あなたの主を殺した張本人よ?」
「ポチャッ…」
あなたが助けたその女は、あなたの主を殺した張本人よ?」
「ポチャッ…」
息をつまらせるポッチャマ。
ゆっくりと、間桐桜へと振り返る。
ゆっくりと、間桐桜へと振り返る。
「…あなたにも、私を裁く権利があるんですね……」
ポッチャマを見ながら、自分の罪を振り返る桜。
名前も知らなかった人。
血塗れの斧を持っていて、その様子から悪い人だと判断して話を聞くこともなく体をぐちゃぐちゃにした。
名前も知らなかった人。
血塗れの斧を持っていて、その様子から悪い人だと判断して話を聞くこともなく体をぐちゃぐちゃにした。
「あなたの前で、許してくれなんて言うことはできません…。
だけどアリスさんに言われたんです。罪を償いたいなら、生きて償えって、少しでも人の役に立つように生きて。笑顔になれるようになって死ねって。
だから、もしあなたが少しでも猶予をくれるのなら」
だけどアリスさんに言われたんです。罪を償いたいなら、生きて償えって、少しでも人の役に立つように生きて。笑顔になれるようになって死ねって。
だから、もしあなたが少しでも猶予をくれるのなら」
もし生きたいという願いが身勝手なものなら。
残された者の怨恨が自分の死を望むというのなら。
残された者の怨恨が自分の死を望むというのなら。
「せめて、この戦いの中で、みんなの役に立たせて、その果てに死なせてください…!」
自分に課せられた願い、いや、呪いと。殺された者達の怒り。
その2つを受け止めるには、それしか思いつかなかった。
その2つを受け止めるには、それしか思いつかなかった。
じっとポッチャマは桜の姿を見て。
力弱くもどこか前に進もうとする、そんな姿に見えた。
力弱くもどこか前に進もうとする、そんな姿に見えた。
ほむらの方へと振り向いたポッチャマ。
その背を桜に預けた状態で。
その背を桜に預けた状態で。
「…アリスも厄介な置き土産を残してくれたものね」
溜め息をつきながら、時間を止めて一人と一匹の体を蹴散らした。
それぞれ別方向に飛ばされていく体。
それぞれ別方向に飛ばされていく体。
まずは間桐桜の方へと向いて歩を進める。
能力が鬱陶しい。放っておくのも厄介だ。
能力が鬱陶しい。放っておくのも厄介だ。
「死を望んでくれてれば、そのまま装置の燃料にできたのに、穏やかに死ねたのにね。
もういいわ。死になさい」
「ポチャ!!」
もういいわ。死になさい」
「ポチャ!!」
叫ぶポッチャマ。
振りかざした翼が竜の腕へと変形して桜の体へと迫る。
振りかざした翼が竜の腕へと変形して桜の体へと迫る。
一迅の光が、空間を通り過ぎた。
振りかざした翼を撃ち抜いていった、淡い桃色の光。
ほむらの思考が一瞬止まった。
撃ち抜かれたことではない、その光がほむらの記憶の奥にしまったものと同じものだったから。
撃ち抜かれたことではない、その光がほむらの記憶の奥にしまったものと同じものだったから。
桜が、ポッチャマがその光の元へと目を向け。
遅れてほむらもそちらへと振り向いた。
遅れてほむらもそちらへと振り向いた。
一つの人影。
この場に他にいる者は誰がいたか。鹿目まどかだけだ。
それは驚くことではない。彼女が目を覚まして立ち上がっていたとしても問題はない。
この場に他にいる者は誰がいたか。鹿目まどかだけだ。
それは驚くことではない。彼女が目を覚まして立ち上がっていたとしても問題はない。
何故、目の前にいる彼女は。
「ほむらちゃん、もう止めて…!!」
魔法少女の姿をして、こちらに弓を向けているのか。
ほむらの感じた動揺、それ以上の怒りに連動するように。
空間の外壁であったテクスチャが砕け。
内側にいた者たちが、同じ空間へと姿を現し始めた。
空間の外壁であったテクスチャが砕け。
内側にいた者たちが、同じ空間へと姿を現し始めた。
【暁美ほむら@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:アリス・桜・ポッチャマとの交戦による疲労・魔力消耗、ギラティナと同化、魔女の力継承、悪魔化、変身したまどかに対する動揺
[服装]:悪魔ほむらの衣装@魔法少女まどか マギカ[新編]叛逆の物語、ギラティナの翼、まどかのリボン@魔法少女まどか☆マギカ
[装備]:ダークオーブと化したはっきん玉、変質したほむらの盾
[思考・状況]
基本:アカギ達に協力、ないし利用し最終目標のための手はずを整える。
1:まどか…っ?!
2:間桐桜とポッチャマを殺し、他の参加者を迎え撃つ準備を整える
3:アーニャがちょっと鬱陶しい
最終目的:“奇跡”を手に入れた上で『自身の世界(これまで辿った全ての時間軸)』に帰還(手段は問わない)し、まどかを救う。
[状態]:アリス・桜・ポッチャマとの交戦による疲労・魔力消耗、ギラティナと同化、魔女の力継承、悪魔化、変身したまどかに対する動揺
[服装]:悪魔ほむらの衣装@魔法少女まどか マギカ[新編]叛逆の物語、ギラティナの翼、まどかのリボン@魔法少女まどか☆マギカ
[装備]:ダークオーブと化したはっきん玉、変質したほむらの盾
[思考・状況]
基本:アカギ達に協力、ないし利用し最終目標のための手はずを整える。
1:まどか…っ?!
2:間桐桜とポッチャマを殺し、他の参加者を迎え撃つ準備を整える
3:アーニャがちょっと鬱陶しい
最終目的:“奇跡”を手に入れた上で『自身の世界(これまで辿った全ての時間軸)』に帰還(手段は問わない)し、まどかを救う。
【鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:疲労(中)、手足に小さな切り傷、背中に大きな傷(処置済み)、強い決意、魔法少女(カードによる夢幻召喚)
[服装]:魔法少女衣装
[装備]:ヒカリのポッチャマ@ポケットモンスター(アニメ)、クラスカード(弓・魔法少女鹿目まどか)
[道具]:基本支給品、ハデスの隠れ兜@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ、咲夜子のクナイ@コードギアス反逆のルルーシュ、グリーフシード(人魚の魔女)@魔法少女まどか☆マギカ、ブローニングハイパワー(13/13)@現実、 予備弾倉(9mmパラベラム×5)、トランシーバー(電池切れ)@現実 、医薬品
[思考・状況]
1:ほむらちゃんを止める
[備考]
まどかの最後の支給品はアーチャーのクズカード@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤです。
エデンバイタルと接続したまどかの強い願いに応じた円環の理によって、魔法少女としての鹿目まどかの力をカードに呼び出しました。
[状態]:疲労(中)、手足に小さな切り傷、背中に大きな傷(処置済み)、強い決意、魔法少女(カードによる夢幻召喚)
[服装]:魔法少女衣装
[装備]:ヒカリのポッチャマ@ポケットモンスター(アニメ)、クラスカード(弓・魔法少女鹿目まどか)
[道具]:基本支給品、ハデスの隠れ兜@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ、咲夜子のクナイ@コードギアス反逆のルルーシュ、グリーフシード(人魚の魔女)@魔法少女まどか☆マギカ、ブローニングハイパワー(13/13)@現実、 予備弾倉(9mmパラベラム×5)、トランシーバー(電池切れ)@現実 、医薬品
[思考・状況]
1:ほむらちゃんを止める
[備考]
まどかの最後の支給品はアーチャーのクズカード@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤです。
エデンバイタルと接続したまどかの強い願いに応じた円環の理によって、魔法少女としての鹿目まどかの力をカードに呼び出しました。
【間桐桜@Fate/stay night】
[状態]:右腕欠損、魔力消耗(大)、顔面の右目から頬にかけて切り傷、右目失明、視力障害、全身傷だらけ、強い罪悪感、戦う決意
[装備]:なし
[道具]:基本支給品×2、呪術式探知機(バッテリー残量5割以上)
[思考・状況]
基本:生きる、あわよくば人の役に立って死ぬ
1:暁美ほむらを倒し他の参加者の役に立つ
2:死ぬのではなく贖罪のために生きる
[状態]:右腕欠損、魔力消耗(大)、顔面の右目から頬にかけて切り傷、右目失明、視力障害、全身傷だらけ、強い罪悪感、戦う決意
[装備]:なし
[道具]:基本支給品×2、呪術式探知機(バッテリー残量5割以上)
[思考・状況]
基本:生きる、あわよくば人の役に立って死ぬ
1:暁美ほむらを倒し他の参加者の役に立つ
2:死ぬのではなく贖罪のために生きる
| 175:閃光のマリアンヌ | 投下順に読む | 177:[[]] |
| 時系列順に読む | ||
| 171:あなたと私は友達じゃないけど | 暁美ほむら | 177:EndGame_LastBible |
| アリス | GAME OVER | |
| 鹿目まどか | 177:EndGame_LastBible | |
| 間桐桜 |