ニンゲン ノ テイギ◆7WJp/yel/Y
タケミは人間ではない。
もう一度言おう、タケミは人間ではない。
何度でも言おう、他の誰がなんと言おうと彼女は人間ではない。
確かに見た目はどこからどう見ても人間そのものだろう。
目もあれば口もある、体付きだってどう見ても成人女性のそれだ。
しかし、彼女の正体は古代のモンスターである。
身体の中に収納できる触手もある、口から吐き出す強酸は頑丈な金庫をも溶かす。
だが、一日で一国の端から端まで移動する事の出来る人間もいる、何もないところから炎を出せる人間もいる。
そう考えると、触手を出せる程度は大した問題ではないのかもしれない。
つまり人間にとって最も大事なことは、外見だとか能力だとか、そんなどうでもいいことではない。
人間が人間であるために必要なことは一つ、たった一つだ。
何度でも言おう、他の誰がなんと言おうと彼女は人間ではない。
確かに見た目はどこからどう見ても人間そのものだろう。
目もあれば口もある、体付きだってどう見ても成人女性のそれだ。
しかし、彼女の正体は古代のモンスターである。
身体の中に収納できる触手もある、口から吐き出す強酸は頑丈な金庫をも溶かす。
だが、一日で一国の端から端まで移動する事の出来る人間もいる、何もないところから炎を出せる人間もいる。
そう考えると、触手を出せる程度は大した問題ではないのかもしれない。
つまり人間にとって最も大事なことは、外見だとか能力だとか、そんなどうでもいいことではない。
人間が人間であるために必要なことは一つ、たった一つだ。
それは――――
◇ ◇ ◇ ◇
「着いたよ、たかゆき」
「ちくしょー……体のあちこちが痛くてたまらないぜ」
「ちくしょー……体のあちこちが痛くてたまらないぜ」
たかゆきは機嫌の悪さを隠そうともせずに愚痴る。
先ほどは運良くメインの頭部に損傷が少なかったため無事であった。
それでも痛いことには変わりなく、野球帽とユニフォームを着た男への恨みが湧いてくる。
先ほどは運良くメインの頭部に損傷が少なかったため無事であった。
それでも痛いことには変わりなく、野球帽とユニフォームを着た男への恨みが湧いてくる。
「ほら、入るよ」
「あー、じゃあ頼むわタケミ」
「あー、じゃあ頼むわタケミ」
たかゆきは大して警戒もせずにタケミの前を歩く。
タケミも何も言わずにたかゆきの後を追う。
たかゆきはそんなタケミを横目で眺めて、無用心だな、と自分の事を棚に上げて思った。
タケミも何も言わずにたかゆきの後を追う。
たかゆきはそんなタケミを横目で眺めて、無用心だな、と自分の事を棚に上げて思った。
「おーい!!」
が、そんな二人以上に無用心にも大声を出してこちらに走ってくる影が一つ。
その影の正体はつばのついた帽子と野球のユニフォームを身に纏った体付きのいい男。
その影の正体はつばのついた帽子と野球のユニフォームを身に纏った体付きのいい男。
「ああー! テメエは!」
「……!」
「……!」
たかゆきは大声を出して突っ込んでいこうとするものの、タケミにそれを諌められる。
確かに向こうは機関銃を持っている、今は見えないが隠してるだけかもしれない。
ドリルを回転しながらたかゆきは男を睨みつける。
確かに向こうは機関銃を持っている、今は見えないが隠してるだけかもしれない。
ドリルを回転しながらたかゆきは男を睨みつける。
「いやあ、ようやく追いついた! 結構遠くに行ってたんだな、俺」
「……何の用?」
「……何の用?」
たかゆきには目の前の男の思考が理解できない。
さきほどは問答無用で襲ってきたと言うのに、今は嫌に友好的だ。
あまりにも怪しい。
タケミもそう思っているのだろう、眉をひそめて冷たい言葉をかける。
さきほどは問答無用で襲ってきたと言うのに、今は嫌に友好的だ。
あまりにも怪しい。
タケミもそう思っているのだろう、眉をひそめて冷たい言葉をかける。
「うん、ちょっとモノは相談って言うかさ、話したいことがあって」
「あん!? こっちには話すことなんて何もねえよ!
さっさと帰れ、これ以上近づくんじゃねぇよ!」
「あん!? こっちには話すことなんて何もねえよ!
さっさと帰れ、これ以上近づくんじゃねぇよ!」
たかゆきはよっぽど根に持っているのか取り付く島もない。
いきなりマシンガンで撃ってこられたのだから当然ともいえるだろう。
いきなりマシンガンで撃ってこられたのだから当然ともいえるだろう。
「いやさ、実は俺、仲間を探してるんだ」
「……仲間?」
「ああ、俺、体力には自信あるんだけどちょっと頭はさ……その、駄目だから。
だから頭のいい仲間を探してたんだよ」
「じゃあ何でいきなり撃ってくるんだよ!」
「……仲間?」
「ああ、俺、体力には自信あるんだけどちょっと頭はさ……その、駄目だから。
だから頭のいい仲間を探してたんだよ」
「じゃあ何でいきなり撃ってくるんだよ!」
たかゆきの当然の疑問。
ユニフォームの男は頬をかき照れくさそうに喋り続ける。
ユニフォームの男は頬をかき照れくさそうに喋り続ける。
「いやあ、それは、その、思わず……」
「思わずぅ!?」
「……悪いけどさ、いきなり攻撃を仕掛けたてきた人を信用なんて出来ないよ」
「そこを何とかさ、死にたくないけど殺したくもないんだよ」
「思わずぅ!?」
「……悪いけどさ、いきなり攻撃を仕掛けたてきた人を信用なんて出来ないよ」
「そこを何とかさ、死にたくないけど殺したくもないんだよ」
言葉の一つ一つが信用できない。
銃を突きつけられただけなら、まだマシだったかもしれない。
だが、実際に銃を撃たれたのだ。
殺されかけたのだから信用なんて出来るわけがない。
銃を突きつけられただけなら、まだマシだったかもしれない。
だが、実際に銃を撃たれたのだ。
殺されかけたのだから信用なんて出来るわけがない。
「……ごめん、わかったよ、そこまで言うなら引く」
「あん? えらい素直だな?」
「さすがにここまで嫌がってる人に無理を言う気にはなれないからな」
「あん? えらい素直だな?」
「さすがにここまで嫌がってる人に無理を言う気にはなれないからな」
たかゆきは素直に下がる男を見て、逆に違和感を覚えたようだ。
先ほどの話をするまでもなく機関銃を撃ってきた面影はまるでない。
ひょっとすると何かを狙っているのかもしれない。
警戒を解かずに去っていこうとする背中を眺め続ける。
先ほどの話をするまでもなく機関銃を撃ってきた面影はまるでない。
ひょっとすると何かを狙っているのかもしれない。
警戒を解かずに去っていこうとする背中を眺め続ける。
ガシャーーン!
「な、何だ!?」
「……何かがぶつかった音だね」
「……何かがぶつかった音だね」
工場から大きな音が聞こえて身構える三人。
たかゆきは男から目を離して音を眺めて、直ぐにタケミのほうへと向き直る。
たかゆきは男から目を離して音を眺めて、直ぐにタケミのほうへと向き直る。
「おい……タケミ」
「中で誰かが何かをやってる……そういうことだね」
「中で誰かが何かをやってる……そういうことだね」
たかゆきは瞬時に頭を回転させる。
様々な考えが浮かぶが、ここが殺し合いの場だということを考えると殺し合いをしていると言う考えが妥当だろう。
様々な考えが浮かぶが、ここが殺し合いの場だということを考えると殺し合いをしていると言う考えが妥当だろう。
パシャン!
「くぅっ……!」
「意外と浅かったでやんすか……まあいい、ようやく追い詰めた出やんすよ。
ちょろちょろと鬱陶しかったでやんすが、オイラ相手によく善戦した方でやんす」
「意外と浅かったでやんすか……まあいい、ようやく追い詰めた出やんすよ。
ちょろちょろと鬱陶しかったでやんすが、オイラ相手によく善戦した方でやんす」
もう一度大きな音がすると二つの影が窓から出てきた。
一つは緑色の髪をした小柄な少女。
もう一人は軍服の上にマントを羽織った冷たい雰囲気の男。
放った言葉からしてマントの男が少女を殺そうとしているのだろう。
一つは緑色の髪をした小柄な少女。
もう一人は軍服の上にマントを羽織った冷たい雰囲気の男。
放った言葉からしてマントの男が少女を殺そうとしているのだろう。
「おいこらテメエ! 何やってんだ!」
◆ ◆ ◆ ◆
「……青野、お前は八神と言う男に教われたんでやんすね?」
「あ、ああ、それで腹を銃で撃たれて……痛みで転がってたところをデイバックを取られたんだ」
「他に出会った人間はいないんでやんすか?」
「ああ、八神とか言う男とアンタだけだ……」
「……そうでやんすか、とりあえず工場で一休みするでやんすかね」
「あ、ああ、それで腹を銃で撃たれて……痛みで転がってたところをデイバックを取られたんだ」
「他に出会った人間はいないんでやんすか?」
「ああ、八神とか言う男とアンタだけだ……」
「……そうでやんすか、とりあえず工場で一休みするでやんすかね」
青野は先ほど出会った軍服の男、メカ亀田と話をしながら工場へと向かっていた。
青野の怪我を負っているしメカ亀田もどこまで身体を弄られたのか調べないといけない。
武器もあれば回収、死体があれば首輪を回収、その後に北の街へと移動。
メカ亀田は大して青野の傷を気にせずに淡々と方針を告げた。
青野の怪我を負っているしメカ亀田もどこまで身体を弄られたのか調べないといけない。
武器もあれば回収、死体があれば首輪を回収、その後に北の街へと移動。
メカ亀田は大して青野の傷を気にせずに淡々と方針を告げた。
「着いたでやんすね」
「……な、なああんた。あんたは本当に機械なのか?」
「ああ、オイラは機械でやんすよ。
サイボーグでもなければアンドロイドでもない、完全な機械の身体。
老いる事もなければ、衰えが見えてくれば変えればいいこれ以上とない身体でやんす」
「嫌じゃ……ないのか?」
「嫌? 何がでやんすか? これは誰よりも優れた証なのでやんすよ」
「……な、なああんた。あんたは本当に機械なのか?」
「ああ、オイラは機械でやんすよ。
サイボーグでもなければアンドロイドでもない、完全な機械の身体。
老いる事もなければ、衰えが見えてくれば変えればいいこれ以上とない身体でやんす」
「嫌じゃ……ないのか?」
「嫌? 何がでやんすか? これは誰よりも優れた証なのでやんすよ」
メカ亀田は先ほどとは違い少し熱のこもった、何処か誇らしげに語る。
まるで自分がどの生き物よりも素晴らしい存在であるかのように。
そこで青野は確信する。
このどこまでも冷静でどこまでも狂った男や、あの無機質としか思えないほど冷たい男。
こんな青野の常識から外れた男が二人もいるのに勝ち残れるわけがなかったのだ。
まるで自分がどの生き物よりも素晴らしい存在であるかのように。
そこで青野は確信する。
このどこまでも冷静でどこまでも狂った男や、あの無機質としか思えないほど冷たい男。
こんな青野の常識から外れた男が二人もいるのに勝ち残れるわけがなかったのだ。
「さあ、中に入るでやんすよ」
「あ、ああ」
「あ、ああ」
痛む腹を抑えながら工場へと踏み込む。
見渡す限り普通の工場のようだ。
置いている機械もそんなに珍しいものではない。
青野にも使い方のわかる単純な機械だ。
見渡す限り普通の工場のようだ。
置いている機械もそんなに珍しいものではない。
青野にも使い方のわかる単純な機械だ。
(和桐に……似ている)
そして、その工場を見て青野が真っ先に思ったことはそれだった。
大きさこそ違うものの入り口を潜った場所はそっくりだったのだ。
と言っても所詮は工場、どこも同じようなものだろう。
恐らく青野が和桐に似ていると思ったのは郷愁が原因。
もう戻れないと言う絶望、何時かは殺されると言う恐怖、だからと言ってあの二人に逆らう気にはなれない諦観。
帰ることが出来ないことが何よりも辛かった。
大きさこそ違うものの入り口を潜った場所はそっくりだったのだ。
と言っても所詮は工場、どこも同じようなものだろう。
恐らく青野が和桐に似ていると思ったのは郷愁が原因。
もう戻れないと言う絶望、何時かは殺されると言う恐怖、だからと言ってあの二人に逆らう気にはなれない諦観。
帰ることが出来ないことが何よりも辛かった。
(俺は死ぬのか。それがサングラスの男か、見知らぬ奴か、それともこの機械の男に殺されるのか。
こんなことになるのなら落田に信じてみてもよかったかもしれないな。
……もしかすると、もしかすると殺す気なんてなかったのかも)
「青野」
「ん、あ、ああ、何だ?」
こんなことになるのなら落田に信じてみてもよかったかもしれないな。
……もしかすると、もしかすると殺す気なんてなかったのかも)
「青野」
「ん、あ、ああ、何だ?」
少し考えていたため突っ立っていた。
メカ亀田は真っ黒なグラスの向こうにある目を感じさせずに淡々と喋った。
顔や口調は落田にそっくりだが、性格や雰囲気などはまるで違う。
見た瞬間からこの二人は違うものだと思ったのだ。
メカ亀田は真っ黒なグラスの向こうにある目を感じさせずに淡々と喋った。
顔や口調は落田にそっくりだが、性格や雰囲気などはまるで違う。
見た瞬間からこの二人は違うものだと思ったのだ。
「先に謝っておくでやんすよ。まあ、謝る必要なんてないんやんすですけど」
「は?」
「は?」
メカ亀田の言葉がわけがわからずに眺めていた。
そんな青野を他所にメカ亀田は禍々しい爪のついた手をマントの下から取り出し、ある一点を眺める。
そして、その手を振りかぶり。
そんな青野を他所にメカ亀田は禍々しい爪のついた手をマントの下から取り出し、ある一点を眺める。
そして、その手を振りかぶり。
「ふん!」
鼻息と共にその爪を伸ばした。
そのスピードは和桐バブルスの主力打者の青野でも簡単には打ち返さないほどだ。
もの凄いスピードで飛んだ手が荷物へと突っ込み。
そのスピードは和桐バブルスの主力打者の青野でも簡単には打ち返さないほどだ。
もの凄いスピードで飛んだ手が荷物へと突っ込み。
「え?」
「さあ、役に立ってもらうでやんすよ!」
「さあ、役に立ってもらうでやんすよ!」
メカ亀田は青野を逆の手で掴み前へと差し出す。
まるで、何かからメカ亀田自身を守るように。
青野の背中に嫌な汗が流れる。
まるで、何かからメカ亀田自身を守るように。
青野の背中に嫌な汗が流れる。
スガガガン!
そして、間髪をおかずに荷物の中から銃弾が飛び出してくる。
それはメカ亀田の全身へと向かっている、つまりは青野全身を襲うということだ。
それはメカ亀田の全身へと向かっている、つまりは青野全身を襲うということだ。
「あああああああ!!!!!」
「……助かったでやんすよ、青野。メインは守れたみたいでやんすからね」
「……助かったでやんすよ、青野。メインは守れたみたいでやんすからね」
メカ亀田はゴミを扱うかのように青野を乱暴に地面へと落とす。
青野は何が起こったのかが理解できていなかった。
青野は何が起こったのかが理解できていなかった。
「……ちぃ、逃がしたでやんすか、うろちょろと鬱陶しい鼠でやんすね。
まあいいでやんす、攻めるだけと言うのは楽でやんすからね」
「……な……何で……」
「何で? 決まってるじゃないでやんすか、お前はオイラに嘘をついたからでやんすよ。
元々、お前は使い捨てる予定だったんでやんすよ」
まあいいでやんす、攻めるだけと言うのは楽でやんすからね」
「……な……何で……」
「何で? 決まってるじゃないでやんすか、お前はオイラに嘘をついたからでやんすよ。
元々、お前は使い捨てる予定だったんでやんすよ」
その言葉は心臓が止まるような思いだった。
とっくに気付かれていたのだ、自分が嘘をついていたことに。
とっくに気付かれていたのだ、自分が嘘をついていたことに。
「いくらなんでも怪し過ぎるでやんすよ。
お前が来た方向にはある男が向かっていたんでやんす。
その男がそんな傷を負っている、ただの素人のお前を見逃すと思えないんでやんす。
大方、あのサングラスの男の差し金でやんすね、八神とか言う男が実際にいるのかも怪しいところでやんす。
そして何よりも! このオイラの姿を見て! どうしてお前は逃げなかったでやんすか!?
サングラスの男に聞いたからでやんすよね?
このオイラを騙すにはあまりにもお前は間抜けすぎたんでやんすよ」
「あ……ああ……」
お前が来た方向にはある男が向かっていたんでやんす。
その男がそんな傷を負っている、ただの素人のお前を見逃すと思えないんでやんす。
大方、あのサングラスの男の差し金でやんすね、八神とか言う男が実際にいるのかも怪しいところでやんす。
そして何よりも! このオイラの姿を見て! どうしてお前は逃げなかったでやんすか!?
サングラスの男に聞いたからでやんすよね?
このオイラを騙すにはあまりにもお前は間抜けすぎたんでやんすよ」
「あ……ああ……」
言われてようやく気付く、自分が如何に間抜けだったのかを。
しかし、それもしょうがない事とも言える。
銃弾を刀で弾き返すという離れ業を見せ付けられ、十分に痛みを教え込まれた後なのだ。
気が動転した状態では青野が完璧な嘘などつけるわけがない。
しかし、それもしょうがない事とも言える。
銃弾を刀で弾き返すという離れ業を見せ付けられ、十分に痛みを教え込まれた後なのだ。
気が動転した状態では青野が完璧な嘘などつけるわけがない。
「死にたくなければ何処かに行くんでやんすね。
オイラも殺し合いなんてやる気ないでやんすけど……まあ自業自得でやんすよ。
運がよければ誰かに拾ってもらえるかもしれないでやんすよ?」
オイラも殺し合いなんてやる気ないでやんすけど……まあ自業自得でやんすよ。
運がよければ誰かに拾ってもらえるかもしれないでやんすよ?」
メカ亀田は背を向けて工場の奥へと向かう。
その背中には青野を気遣うとか罪悪感などは全くない。
どこまでも冷静に、どこまでも無機質に歩き続ける。
その背中には青野を気遣うとか罪悪感などは全くない。
どこまでも冷静に、どこまでも無機質に歩き続ける。
◆ ◆ ◆ ◆
高坂茜が支給品の確認の後に行ったことは工場を一通り見て回ることだった。
状況は、いや茜の兄は完全に茜に味方をしている。
機関銃と身体能力を引き上げる機械、さらには予備の弾まで支給されているのだ。
最初に来た場所の工場にも何か使えるものが置いてあるかもしれないと思い、工場を調べまわること数時間。
見つかったものは特になし、精々は鉄パイプぐらいだが重くて茜には振り回せるものではない。
肩を下ろすが、これも試練。
何もかもが楽では幸せは掴み取れないと言う事を兄は言いたいのだろう。
気を取り直して、次に行ったのはバリケードを築く事。
それとなく自然に、しかし姿を確かに隠せるように荷物を重ねていく。
出入り口である北東の二箇所に築いておく。
これだけで工場に逃げ込む時には便利になる。
かなりの時間を使ってしまったが、備えあれば憂い無し。
状況は、いや茜の兄は完全に茜に味方をしている。
機関銃と身体能力を引き上げる機械、さらには予備の弾まで支給されているのだ。
最初に来た場所の工場にも何か使えるものが置いてあるかもしれないと思い、工場を調べまわること数時間。
見つかったものは特になし、精々は鉄パイプぐらいだが重くて茜には振り回せるものではない。
肩を下ろすが、これも試練。
何もかもが楽では幸せは掴み取れないと言う事を兄は言いたいのだろう。
気を取り直して、次に行ったのはバリケードを築く事。
それとなく自然に、しかし姿を確かに隠せるように荷物を重ねていく。
出入り口である北東の二箇所に築いておく。
これだけで工場に逃げ込む時には便利になる。
かなりの時間を使ってしまったが、備えあれば憂い無し。
「よし! それじゃあ行きます!」
気分は上々、この殺し合いと言う試練を乗り越えれば茜の望むものが手に入るのだから当然だ。
茜の兄は絶対に無駄な事はしない、茜を傷つける事をしない。
茜はそれを誰よりも知っている。
だから殺すのだ、最後の一人になるのだ。
そうすれば願いが叶う、姉が戻ってくるのだ。
茜の兄は絶対に無駄な事はしない、茜を傷つける事をしない。
茜はそれを誰よりも知っている。
だから殺すのだ、最後の一人になるのだ。
そうすれば願いが叶う、姉が戻ってくるのだ。
「……あ♪」
早速見つけた二人の獲物。
男の二人組、軍服を着た男と体付きのいい男だ。
先ほど作ったバリケードに隠れる。
隙を窺ってその隙に機関銃で殺す、単純だが効果的な作戦だ。
向こうからは死角となる覗き穴に目を通して様子を窺う。
入り口で立ち止まったまま、辺りを見渡している。
もう少し前に来ないと確実に殺せない。
体勢を建て直し、近づくまで息を殺す。
二人組は立ち止まり一言二言かわすと、軍服の男がこちらへと向き直る。
その右手には禍々しい爪がついており簡単に人の皮膚を切り裂く事が出来る。
何をするのだろうと少し眉をひそめる。
その瞬間、目が、合った気がした。
背筋に冷たい何かが走る。
男の二人組、軍服を着た男と体付きのいい男だ。
先ほど作ったバリケードに隠れる。
隙を窺ってその隙に機関銃で殺す、単純だが効果的な作戦だ。
向こうからは死角となる覗き穴に目を通して様子を窺う。
入り口で立ち止まったまま、辺りを見渡している。
もう少し前に来ないと確実に殺せない。
体勢を建て直し、近づくまで息を殺す。
二人組は立ち止まり一言二言かわすと、軍服の男がこちらへと向き直る。
その右手には禍々しい爪がついており簡単に人の皮膚を切り裂く事が出来る。
何をするのだろうと少し眉をひそめる。
その瞬間、目が、合った気がした。
背筋に冷たい何かが走る。
「ふん!」
そして間髪を置かずにその手が『飛んで』くる。
同時に横に転がって何とかそれを回避する。
いつもの茜とは違い素早い反応が出来たのは、念のためにスイッチを入れておいたアップテンポ電波のおかげだろう。
そして、今度はこちらの番だと言わんばかりに機関銃のトリガーを引く。
予想よりも強い反動に少し驚くものの、銃弾はちゃんと軍服の男へと向かった。
同時に横に転がって何とかそれを回避する。
いつもの茜とは違い素早い反応が出来たのは、念のためにスイッチを入れておいたアップテンポ電波のおかげだろう。
そして、今度はこちらの番だと言わんばかりに機関銃のトリガーを引く。
予想よりも強い反動に少し驚くものの、銃弾はちゃんと軍服の男へと向かった。
(まずは一人……っ!?)
茜は謎の武器を持った男を葬ったと思い、ニヤりと歪んだ笑いを浮かばせる。
が、いつの間にか軍服の男はもう一人の男を盾にするように持ち上げていた。
銃弾のほとんどは盾にされた男の身体へと吸い込まれ、軍服の男にはかすった程度だ。
茜は急いで工場の奥へと向かう。
工場の内部を把握していて、機関銃とアップテンポ電波を持っている限り茜が有利なはずだ。
アップテンポ電波は少し大きいのでデイバックの中に入れている。
そして、デイバックの口を開けてスイッチを何時でも押せる状態にしておく。
が、いつの間にか軍服の男はもう一人の男を盾にするように持ち上げていた。
銃弾のほとんどは盾にされた男の身体へと吸い込まれ、軍服の男にはかすった程度だ。
茜は急いで工場の奥へと向かう。
工場の内部を把握していて、機関銃とアップテンポ電波を持っている限り茜が有利なはずだ。
アップテンポ電波は少し大きいのでデイバックの中に入れている。
そして、デイバックの口を開けてスイッチを何時でも押せる状態にしておく。
(……奥に行けば大丈夫なはずです!)
「おっと、逃がさないでやんすよ!」
「おっと、逃がさないでやんすよ!」
先ほどから男に向かって話しかけていた軍服の男だったが少しすると茜に対して何かを放つ。
それは青白い色をした球体。
その球体はスピードとしては大したことはない、先ほどの手よりも何倍も遅い。
茜は奥へと向かいながらもそれを避けて、機関銃で攻撃をする。
もちろん茜の腕力では移動しながら機関銃で狙い撃つなんて芸当は出来ない。
物陰に隠れながらの攻撃。
そんなものでは到底メカ亀田の攻撃に耐えられるわけもなく。
それは青白い色をした球体。
その球体はスピードとしては大したことはない、先ほどの手よりも何倍も遅い。
茜は奥へと向かいながらもそれを避けて、機関銃で攻撃をする。
もちろん茜の腕力では移動しながら機関銃で狙い撃つなんて芸当は出来ない。
物陰に隠れながらの攻撃。
そんなものでは到底メカ亀田の攻撃に耐えられるわけもなく。
「くっ!」
「まさに鼠でやんすねえ、逃げ回る事しか出来ない薄汚い様なんてそっくりでやんすよ」
「まさに鼠でやんすねえ、逃げ回る事しか出来ない薄汚い様なんてそっくりでやんすよ」
ニヤニヤと追い詰めることを楽しむような顔でこつこつと地面を叩いて近づいてくる。
茜は低い体勢のまま移動を繰り替えす。
辺りを見渡し、記憶している工場の内部を駆け回る。
だが、軍服の男の青白い弾と伸びる手の所為で思い通りに動く事が出来ない。
まだまだ弾は残っている、茜は出し惜しみはせずにどんどんと機関銃を撃っていく。
茜は低い体勢のまま移動を繰り替えす。
辺りを見渡し、記憶している工場の内部を駆け回る。
だが、軍服の男の青白い弾と伸びる手の所為で思い通りに動く事が出来ない。
まだまだ弾は残っている、茜は出し惜しみはせずにどんどんと機関銃を撃っていく。
「当たらない当たらない。
素人が動きながら撃った弾なんてオイラには……っ!?」
素人が動きながら撃った弾なんてオイラには……っ!?」
男もまた物陰に隠れながら、しかし確かに茜を攻撃してくる。
残念だが戦い方では男の方が茜よりも上、それは認めざるを得ない。
これが殺し合いが始まって早々の遭遇だったのならば茜はとっくに殺されている。
残念だが戦い方では男の方が茜よりも上、それは認めざるを得ない。
これが殺し合いが始まって早々の遭遇だったのならば茜はとっくに殺されている。
「やりましたかね……?」
だが、ここは茜が数時間をかけて位置取りを把握した工場の中。
情報屋として様々な人間を見てきたリンをして偉人レベルの天才と言わしめた茜には全てが記憶されていた。
―――例えば、余裕を見せている男に向かって撃てば後方に詰まれた鉄筋の束が落ちてくる事も。
さすがにこれが直撃すればあの男も無事ではない、はずだ。
情報屋として様々な人間を見てきたリンをして偉人レベルの天才と言わしめた茜には全てが記憶されていた。
―――例えば、余裕を見せている男に向かって撃てば後方に詰まれた鉄筋の束が落ちてくる事も。
さすがにこれが直撃すればあの男も無事ではない、はずだ。
「……っ!?」
だが、様子を窺っているところで突然腹に衝撃が走る。
驚いて衝撃の走った部分を見ると、茜の腹を爪のついた手が思いっきり押していた。
油断していた茜はアップテンポ電波をつけて避ける事も出来ずにその手の勢いに押される。
後ろの窓を突き破り外へと投げ出される。
驚いて衝撃の走った部分を見ると、茜の腹を爪のついた手が思いっきり押していた。
油断していた茜はアップテンポ電波をつけて避ける事も出来ずにその手の勢いに押される。
後ろの窓を突き破り外へと投げ出される。
「くぅっ……!」
「浅かったでやんすか……まあいい、ようやく追い詰めた出やんすよ。
ちょろちょろと鬱陶しかったでやんすが、オイラ相手によく善戦した方でやんす」
「浅かったでやんすか……まあいい、ようやく追い詰めた出やんすよ。
ちょろちょろと鬱陶しかったでやんすが、オイラ相手によく善戦した方でやんす」
男は茜に素早く詰め寄り、その手を振りかぶる。
鋭く尖った爪が輝いて見える。
あれを振り下ろされればただの人間に過ぎない茜は死んでしまうだろう。
鋭く尖った爪が輝いて見える。
あれを振り下ろされればただの人間に過ぎない茜は死んでしまうだろう。
(不味いです!)
「おいこらテメエ! 何やってんだ!」
「おいこらテメエ! 何やってんだ!」
茜が機関銃を何とか構えようとした時、そんな大声が横から聞こえてきた。
◇ ◆ ◇ ◆
十波典明は固まっていた。
自身の話力なさゆえに交渉失敗してしまった。
これ以上の交渉は逆効果だと知能が足りないなりに気付いて一先ず引き返そうとしたのだ。
そこに見知らぬ二人が工場から、しかも入り口からではなく窓から、出てきたのだ。
自身の話力なさゆえに交渉失敗してしまった。
これ以上の交渉は逆効果だと知能が足りないなりに気付いて一先ず引き返そうとしたのだ。
そこに見知らぬ二人が工場から、しかも入り口からではなく窓から、出てきたのだ。
「おいこらテメエ! 何やってんだ!」
呆然としている十波を他所にロボットは大声を張り上げて飛び出してきた二人に突っ込んでいく。
正確にはロボットの主である作業着の彼女の意思なのだろう。
正確にはロボットの主である作業着の彼女の意思なのだろう。
(な、ここは逃げるべきじゃ……いや、待てよ)
わざわざ厄介ごとへと突っ込んでいくロボットを見て驚愕する。
しかし、十波に一つの案が思い浮かぶ。
しかし、十波に一つの案が思い浮かぶ。
(彼女はこの二人、うん、俺から見ても完璧に怪しい男が女の子を襲うとしているな。
あれ、こいつなんかあの亀田とか言う人に似てないか?
って言うか荷田くんにもそっくり……別にいいか、世の中にはそっくりさんが三人もいるって言うし。
とにかく彼女は女の子を助けるつもりだ、あのロボットを使って。
そこで俺が何とかして女の子を救い出して、あの男もやっつける。
それでもう一度交渉を行う、今度は実際にあのロボットよりも使えることを証明できるし、警戒も解いてるはず。
スゲエ! 俺スゲエ! 完璧すぎて涙が出てくる!)
あれ、こいつなんかあの亀田とか言う人に似てないか?
って言うか荷田くんにもそっくり……別にいいか、世の中にはそっくりさんが三人もいるって言うし。
とにかく彼女は女の子を助けるつもりだ、あのロボットを使って。
そこで俺が何とかして女の子を救い出して、あの男もやっつける。
それでもう一度交渉を行う、今度は実際にあのロボットよりも使えることを証明できるし、警戒も解いてるはず。
スゲエ! 俺スゲエ! 完璧すぎて涙が出てくる!)
無茶苦茶な理論だ。
殺し合いと言う場で、しかも一人を正当防衛とは言え殺していることもあり、何処か変に興奮しているだろう。
元々の物事を深く考えない性格も相まってその思考はどんどん深くなっていく。
殺し合いと言う場で、しかも一人を正当防衛とは言え殺していることもあり、何処か変に興奮しているだろう。
元々の物事を深く考えない性格も相まってその思考はどんどん深くなっていく。
「……何でやんすか、お前らは」
男はたかゆきに警戒しながら、しかし少女を何時でも殺せるように爪を首筋に当てる。
あの爪は支給品なのだろう、十波のバタフライナイフよりも何倍も使い勝手が良さそうだ。
自分の引きの弱さに嘆きながらも、たかゆきの陰に隠れて距離を詰めていく。
あの爪は支給品なのだろう、十波のバタフライナイフよりも何倍も使い勝手が良さそうだ。
自分の引きの弱さに嘆きながらも、たかゆきの陰に隠れて距離を詰めていく。
「テメエ、何やってんだ?
殺し合いに乗るなんて人間としての誇りってものがねえのかよ」
「……下らない、そんなものはあるわけないじゃないでやんすか。
このオイラ、人間をとうの昔に超えた存在でやんす。
それに、何か勘違いしてないでやんすか?」
「何ィ?」
殺し合いに乗るなんて人間としての誇りってものがねえのかよ」
「……下らない、そんなものはあるわけないじゃないでやんすか。
このオイラ、人間をとうの昔に超えた存在でやんす。
それに、何か勘違いしてないでやんすか?」
「何ィ?」
男は何かを言おうとして口を開こうとする。
完全にロボットへと注意が向いている。
完全にロボットへと注意が向いている。
(……今だ!)
「殺し合いに乗っているのは……なっ!?」
「とりゃぁ!」
「殺し合いに乗っているのは……なっ!?」
「とりゃぁ!」
掛け声と共に爪を持った男の懐へと飛び込む。
タイミング、位置共にばっちりで、只者ではない雰囲気を放つこの男でも反応は出来なかったようだ。
タイミング、位置共にばっちりで、只者ではない雰囲気を放つこの男でも反応は出来なかったようだ。
「よーし、よくやった!
気に入らない奴だが褒めてやるぜ!」
気に入らない奴だが褒めてやるぜ!」
カカカカカ、と笑いながらロボットがのろのろとこちらへと近づいてくる。
どうやら一旦協力はしてくれるようだ。
ロボットがこちらに向かってくるまで十波は必死で暴れる男を取り押さえておく。
どうやら一旦協力はしてくれるようだ。
ロボットがこちらに向かってくるまで十波は必死で暴れる男を取り押さえておく。
「……はは、ははは!!!」
「!? 危ない!」
「!? 危ない!」
だが、突然笑い始めた少女と叫んだ作業着の女の声に違和感を覚える。
まるで靴下の種類が左右で違っているような違和感を。
まるで靴下の種類が左右で違っているような違和感を。
「ちぃ!」
「え? う、うわあ!?」
「え? う、うわあ!?」
が、突然地面から体が離れる。
何事かと思って周囲を見渡すと、軍服の男が爪を工場の壁に貼り付けて上昇していたのだ。
そして、地面に取り残されたロボットが一体。
そのロボットはおかしくてたまらないと言わんばかりに笑い続ける少女の持っていた機関銃を向けられ。
何事かと思って周囲を見渡すと、軍服の男が爪を工場の壁に貼り付けて上昇していたのだ。
そして、地面に取り残されたロボットが一体。
そのロボットはおかしくてたまらないと言わんばかりに笑い続ける少女の持っていた機関銃を向けられ。
「たかゆき!」
「はははははは!!」
「はははははは!!」
ズガガン!
耳に響く音が聞こえて機関銃から銃弾が発射された。
あのロボットは一度十波の機関銃の銃弾を喰らっている。
耐久力は落ちているはず、二度目を耐え切れる保証はない。
壊れる、そう思うと同時に。
あのロボットは一度十波の機関銃の銃弾を喰らっている。
耐久力は落ちているはず、二度目を耐え切れる保証はない。
壊れる、そう思うと同時に。
「……あん?」
「……?」
「……?」
ロボットの驚きの声と眉をひそめる少女。
それもそのはずだ、直撃するはずだったロボットがいつの間にか宙に浮いているのだから。
いや、正確に言えば触手のような物で持ち上げられているのだ。
全員が触手の出所を追う。
それもそのはずだ、直撃するはずだったロボットがいつの間にか宙に浮いているのだから。
いや、正確に言えば触手のような物で持ち上げられているのだ。
全員が触手の出所を追う。
「はぁ……はぁ……」
「え?」
「タケミ……?」
「え?」
「タケミ……?」
触手の先にいるのは作業着の少女、ロボットがタケミと呼んだ女の子だ。
肩で息をして、全員の視線から逃げるように目を伏せている。
肩で息をして、全員の視線から逃げるように目を伏せている。
「……いい加減離れるでやんす」
「ぐえ!」
「ぐえ!」
そんな中で男は十波の腹を蹴られて地面に落として、自身は工場の中へと戻っていく。
十波はと言うと尻を強く打ってしまったため、痛みのあまり涙目になりながらさすっていて、ようやく気付く。
十波はと言うと尻を強く打ってしまったため、痛みのあまり涙目になりながらさすっていて、ようやく気付く。
(……あれ? 確かあれって亀田が仕掛けたトラップのはずじゃ)
そう、あの触手は自分を襲った触手にそっくりだ。
さすがの十波と言えども不審に思う。
さすがの十波と言えども不審に思う。
(つまり、あれってあの女の子の攻撃だったのか?)
その可能性が頭に浮かぶと、どんどんとそこからの可能性が広がっていく。
(……俺はあのアレに攻撃された、下手をしたら絞め殺されていたかもしれない。
それにアレは見る限り支給品なんかじゃない、彼女の身体から出ている。
つまりは彼女はアレを使い慣れている。
ってことは、ひょっとすると俺は殺されるところだった?)
それにアレは見る限り支給品なんかじゃない、彼女の身体から出ている。
つまりは彼女はアレを使い慣れている。
ってことは、ひょっとすると俺は殺されるところだった?)
多少どころではなく無茶のある理論だ。
まず第一に十波が攻撃を仕掛けたのだから反撃されて当然。
しかし、興奮してそのことが頭からすり抜けている十波は気づかない。
まず第一に十波が攻撃を仕掛けたのだから反撃されて当然。
しかし、興奮してそのことが頭からすり抜けている十波は気づかない。
「……」
「!」
「!」
急な展開に固まっていた十波だったが、タケミと目が合う。
その眼は酷くぎらついていて、親切高校の山で飼われている獰猛な犬にそっくりだった。
その眼は酷くぎらついていて、親切高校の山で飼われている獰猛な犬にそっくりだった。
(駄目だ……さすがに殺し合いに乗っている奴と組むわけにはいかない)
十波の目的はあくまで優勝以外の方法を使って殺し合いからの脱出することだ。
率先して人殺しをする人間と組めるわけがないのだ。
低い姿勢をとり、十波は野球で鍛えた足をとばして工場から離れていった。
率先して人殺しをする人間と組めるわけがないのだ。
低い姿勢をとり、十波は野球で鍛えた足をとばして工場から離れていった。
【B-7/工場周辺/一日目/早朝】
【十波典明@パワプロクンポケット10】
[状態]:「人を信じる」という感情の欠落、野球に対しての情熱
[装備]:バタフライナイフ、青酸カリ
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1:殺し合いはしたくないし、“信用できる人間”を探す
2:“危険な人物”は仕方ないから倒す
3:かつての仲間、八神もいつか自分を裏切るんじゃないかと不安
4:一先ず工場から離れる
[備考]
1:信頼できる人間とは「何故自分と手を組むのか、その理由を自分が理解できる人物」を指します
2:逆に「自分の理解できない理由で手を組もうとする人間には裏がある」と考えてます
3:さらルート攻略中に他の彼女ルートにも手を出していた可能性があります
4:たかゆきをタケミの作ったロボットだと思っています。
5:タケミを触手を出す事の出来る生き物で、殺し合いに乗っていると思っています。
6:高坂茜とメカ亀田の名前を知りません。
【十波典明@パワプロクンポケット10】
[状態]:「人を信じる」という感情の欠落、野球に対しての情熱
[装備]:バタフライナイフ、青酸カリ
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1:殺し合いはしたくないし、“信用できる人間”を探す
2:“危険な人物”は仕方ないから倒す
3:かつての仲間、八神もいつか自分を裏切るんじゃないかと不安
4:一先ず工場から離れる
[備考]
1:信頼できる人間とは「何故自分と手を組むのか、その理由を自分が理解できる人物」を指します
2:逆に「自分の理解できない理由で手を組もうとする人間には裏がある」と考えてます
3:さらルート攻略中に他の彼女ルートにも手を出していた可能性があります
4:たかゆきをタケミの作ったロボットだと思っています。
5:タケミを触手を出す事の出来る生き物で、殺し合いに乗っていると思っています。
6:高坂茜とメカ亀田の名前を知りません。
◇ ◇ ◇ ◇
タケミは肩で息をしながら地面に膝をつく。
やはり先ほどの疲労は触手を出したことが原因だったようだ。
機械の身体であるたかゆきを持ち上げるのも辛いが、それでもこれほど疲労は感じないはずだ。
やはり先ほどの疲労は触手を出したことが原因だったようだ。
機械の身体であるたかゆきを持ち上げるのも辛いが、それでもこれほど疲労は感じないはずだ。
「……いい加減離れるでやんす」
「ぐえ!」
「ぐえ!」
たかゆきをタケミの傍に置くと同時に横から声が聞こえる。
その方向へ視線だけを向けると地面に尻を打ちつけてうめいている男がいた。
隣に軍服の男はいない、工場の中へと戻ったのだろう。
帽子の下から見える男の目と、タケミの疲れきった目が合う。
その方向へ視線だけを向けると地面に尻を打ちつけてうめいている男がいた。
隣に軍服の男はいない、工場の中へと戻ったのだろう。
帽子の下から見える男の目と、タケミの疲れきった目が合う。
「!」
そして、目が合った瞬間に男は目を見開く。
タケミにはそれがどんな目か、どんな感情が込められたものかがたやすくわかった。
男の心の声が今にも聞こえてきそうなほどに。
タケミにはそれがどんな目か、どんな感情が込められたものかがたやすくわかった。
男の心の声が今にも聞こえてきそうなほどに。
――化物。
そう呟かれた気がした。
男は素早く身体を起こして低い体勢のまま立ち去っていった。
残されたのはタケミと緑色の髪の少女とたかゆきだけ。
男は素早く身体を起こして低い体勢のまま立ち去っていった。
残されたのはタケミと緑色の髪の少女とたかゆきだけ。
「……タケミ、お前」
「大丈夫だよ……何とかここから逃げないとね」
「大丈夫だよ……何とかここから逃げないとね」
意図が読めなかった男は立ち去ったが、目の前には危険な少女が残っている。
ふらふらと身体中に残る疲れに耐えて、精一杯睨みつけるように少女へと向き直る。
しかし、少女は大して動揺も怯えも見せずに、タケミへの警戒を怠らない。
ふらふらと身体中に残る疲れに耐えて、精一杯睨みつけるように少女へと向き直る。
しかし、少女は大して動揺も怯えも見せずに、タケミへの警戒を怠らない。
「……」
「はははは!」
「はははは!」
笑みを浮かべて機関銃を向けてくる。
しかし、向けるだけでトリガーは引かない。
触手を警戒しているのだろう。
向こうは攻撃力は十分、だがそれゆえに防御を固める必要がある。
殺されないことに注意していれば、いずれは殺せるのだから。
しかし、向けるだけでトリガーは引かない。
触手を警戒しているのだろう。
向こうは攻撃力は十分、だがそれゆえに防御を固める必要がある。
殺されないことに注意していれば、いずれは殺せるのだから。
(……持久戦かな、だとしたら、きついなあ)
この倦怠感が何時までも続く状態で戦い続けるのは不味い。
先にミスをするとしたら間違いなくタケミのほうだろう。
先にミスをするとしたら間違いなくタケミのほうだろう。
(たかゆきには悪いけど爆弾を使ってどこかに逃げようかな)
工場の中には軍服の男も居る。
街まで向かう必要はない、灯台や沈没船で身体を休めるだけで良いのだ。
タケミは懐から素早く爆弾を取り出し投げつけ――。
街まで向かう必要はない、灯台や沈没船で身体を休めるだけで良いのだ。
タケミは懐から素早く爆弾を取り出し投げつけ――。
「なっ!」
「ははははは!」
「ははははは!」
爆弾を投げつけようとして懐へと目をやった瞬間に、信じられない速さで近づいてきていた。
(まずい……!)
この距離で爆弾投げたら自分たちも巻き込まれる。
かと言って何もしなければ機関銃で全身を撃たれる。
触手ではスピードが足りないし、下手をしたら攻撃した後に倒れてしまうかもしれない。
死ぬ、タケミは思わず目を閉じる。
機関銃から銃弾が飛び出す。
かと言って何もしなければ機関銃で全身を撃たれる。
触手ではスピードが足りないし、下手をしたら攻撃した後に倒れてしまうかもしれない。
死ぬ、タケミは思わず目を閉じる。
機関銃から銃弾が飛び出す。
「うおおおおおお!!!」
しかしその前にたかゆきが少女へと向かって突っ込んでいく。
のろのろと、ドリルを向けて。
のろのろと、ドリルを向けて。
「ははははは!!!」
茜はそんなたかゆきを無視してトリガーを引いて。
「タケミ!」
それを庇うようにたかゆきが前に出る。
当然のようにたかゆきの身体に吸い込まれていく。
当然のようにたかゆきの身体に吸い込まれていく。
「たかゆき!」
「うおらぁ!」
「うおらぁ!」
装甲はまだ耐え切れたようだ。
だが、それでも機関銃でもう一度撃たれたらさすがにショートする。
だから、たかゆきはタケミから強引に爆弾を奪い投げつけた。
だが、それでも機関銃でもう一度撃たれたらさすがにショートする。
だから、たかゆきはタケミから強引に爆弾を奪い投げつけた。
「……んっ!?」
ドゴンという音と共に強い爆風と破片が飛び散る。
タケミはたかゆきの体が壁となって被害は少なかったが、たかゆきは。
タケミはたかゆきの体が壁となって被害は少なかったが、たかゆきは。
「たか……ゆき?」
煙が巻く間に職種を使って工場の陰に隠れる、少女の視界から綺麗に消えた形になる。
言いたい事はあるが、息を殺して少女の様子を窺う。
少女は煙がはれた瞬間辺りを見渡し、首を捻るときびすを返していった。
言いたい事はあるが、息を殺して少女の様子を窺う。
少女は煙がはれた瞬間辺りを見渡し、首を捻るときびすを返していった。
「行ったか……」
「う、うん……」
「……なあ、タケミ、助からないんだろ? そんぐらい俺だってわかるよ」
「う、うん……」
「……なあ、タケミ、助からないんだろ? そんぐらい俺だってわかるよ」
タケミはたかゆきの身体を見ると、所々が破損している。
たかゆきにもビチビチと回路が悲鳴を上げる音が聞こえているのだろう、酷く簡単に根を上げた。
たかゆきにもビチビチと回路が悲鳴を上げる音が聞こえているのだろう、酷く簡単に根を上げた。
「何で……助けたの?」
「ああん?」
「私を放っておいたら、逃げ切れたんじゃないの?」
「バーカ、俺はそんな冷たい人間じゃねーよ。
仲間を見捨てるなんて、出来るか」
「たかゆきは……ロボットでしょ」
「ああん?」
「私を放っておいたら、逃げ切れたんじゃないの?」
「バーカ、俺はそんな冷たい人間じゃねーよ。
仲間を見捨てるなんて、出来るか」
「たかゆきは……ロボットでしょ」
タケミにはよくわからなかった。
どこをどう見ても明らかにロボットなたかゆきがどうしてもここまで人間だと言い張るのか。
どこをどう見ても明らかにロボットなたかゆきがどうしてもここまで人間だと言い張るのか。
「俺は人間だって言ってるだろ。
俺が人間だと決めた時から、人間なんだ。
……たとえ、世界中の他の人間がなんと言っても関係ないんだよ」
「……意味がわかんないよ、どう見てもたかゆきはロボットじゃないか」
「ああん? じゃあお前の言う人間って何だよ?
見た目か? それなら人工の皮膚をロボットにくっつければそれだけで人間じゃねーか。
逆に五体不満足の奴は人間じゃなくなっちまうぜ、ペースメーカーつけてる奴だってそうだ。
……サイボーグだって、人間だろ」
「それは……」
「タケミ、お前はどうなんだよ?
お前は変なもん出せるけどよ、人間か? それとも人間じゃないのか?」
俺が人間だと決めた時から、人間なんだ。
……たとえ、世界中の他の人間がなんと言っても関係ないんだよ」
「……意味がわかんないよ、どう見てもたかゆきはロボットじゃないか」
「ああん? じゃあお前の言う人間って何だよ?
見た目か? それなら人工の皮膚をロボットにくっつければそれだけで人間じゃねーか。
逆に五体不満足の奴は人間じゃなくなっちまうぜ、ペースメーカーつけてる奴だってそうだ。
……サイボーグだって、人間だろ」
「それは……」
「タケミ、お前はどうなんだよ?
お前は変なもん出せるけどよ、人間か? それとも人間じゃないのか?」
その問いにタケミは押し黙る。
タケミは人間ではない、遺跡に眠っていた古代のモンスター。
タケミは人間ではない、遺跡に眠っていた古代のモンスター。
「……お前が人間じゃないって言い張るんならいいけどよ。
でも、それが嫌ならよ、人間だって胸張ってろよ。
文句言われたって気にすんな、他の奴らには好き勝手に言わせとけよ」
「たかゆき……」
「……はん、もう終わりだ。本格的にイカレてキやガった」
でも、それが嫌ならよ、人間だって胸張ってろよ。
文句言われたって気にすんな、他の奴らには好き勝手に言わせとけよ」
「たかゆき……」
「……はん、もう終わりだ。本格的にイカレてキやガった」
たかゆきはそう言うとピチピチと火花を上げる頭を無視して最後の声を放つ。
「タケミ……自分のコトを人間だト思ウ奴が、人間ナんダ。
……アンマ、リ、深ク、考、エンジャ、ネ……」
……アンマ、リ、深ク、考、エンジャ、ネ……」
それっきり、たかゆきは動かなくなった。
タケミは目を伏せたまま動かない。
タケミは目を伏せたまま動かない。
「そう言えば……どこに行ったけ、あの二人」
野球帽の男と緑色の髪の少女の向かった方向を覚えていない。
それどころか頭がふらふらとして思考が落ち着かない。
工場には危険人物がいて、どこに向かったかもわからない危険人物も二人。
とりあえず工場には時間を置いてから入るのがいいだろう。
それどころか頭がふらふらとして思考が落ち着かない。
工場には危険人物がいて、どこに向かったかもわからない危険人物も二人。
とりあえず工場には時間を置いてから入るのがいいだろう。
「……自分を人間だと思ったら人間、か」
タケミにとって考えた事も無かった論理。
自分が化物だ、という前提から離れる事の出来なかったタケミには、出来なかった。
自分が化物だ、という前提から離れる事の出来なかったタケミには、出来なかった。
「……そんなこと言われても、わかんないよ。たかゆき」
【たかゆき@パワプロクンポケット3 死亡】
【B-7/工場周辺/一日目/早朝】
【タケミ@パワプロクンポケット10裏】
[状態]:疲労(大)
[装備]:作業着、コンパス、時計
[道具]:支給品一式、爆弾セット(残り5個)
[思考]
基本:殺し合いには乗らない、首輪を外すために行動する
1:……人間、か。
2:今すぐに軍服の男(メカ亀田)がいる工場に入ることはしない
3:出来るだけ戦いたくないが、どうしようも無ければ戦う
[備考]
※モンスターとしての力は短時間、疲労大の条件の下、発動可
※十波典明、高坂茜、メカ亀田の名前を知りません
【タケミ@パワプロクンポケット10裏】
[状態]:疲労(大)
[装備]:作業着、コンパス、時計
[道具]:支給品一式、爆弾セット(残り5個)
[思考]
基本:殺し合いには乗らない、首輪を外すために行動する
1:……人間、か。
2:今すぐに軍服の男(メカ亀田)がいる工場に入ることはしない
3:出来るだけ戦いたくないが、どうしようも無ければ戦う
[備考]
※モンスターとしての力は短時間、疲労大の条件の下、発動可
※十波典明、高坂茜、メカ亀田の名前を知りません
◇ ◆ ◇ ◆
智美は手元の探知機に目を落としながら工場の中を移動していた。
理由は単純、青野柴夫なる男が一人っきりなったからだ。
今までメカ亀田、プロペラ団が作った失敗作だ、と共に行動していたので声をかけなかった。
だが、一人だけならば話は別。
智美に恨みを抱いていることは間違いないメカ亀田と鉢合わせたくはなかったのだ。
理由は単純、青野柴夫なる男が一人っきりなったからだ。
今までメカ亀田、プロペラ団が作った失敗作だ、と共に行動していたので声をかけなかった。
だが、一人だけならば話は別。
智美に恨みを抱いていることは間違いないメカ亀田と鉢合わせたくはなかったのだ。
「あ……ああ……」
しかし、目の前にいるのは重傷を負った体付きのいい男が一人。
メカ亀田に捨てられたのは間違いない。
問題はメカ亀田が直接やったのか、捨て駒にされたのか、だ。
メカ亀田に捨てられたのは間違いない。
問題はメカ亀田が直接やったのか、捨て駒にされたのか、だ。
「ねえ」
「あん……た……!」
「あん……た……!」
目を見開いてかすれた言葉を出す青野。
その様子を見て智美は確信する、この男は邪魔だと。
この死にも至るであろう傷を負った男をホテルまで連れて行くにはリスクが大きすぎる。
何よりもこの死に体が脱出に役立つとは思えない。
その様子を見て智美は確信する、この男は邪魔だと。
この死にも至るであろう傷を負った男をホテルまで連れて行くにはリスクが大きすぎる。
何よりもこの死に体が脱出に役立つとは思えない。
「誰がやったの?」
「機……か……械……」
「機械? メカ亀田のこと?」
「……あ、ああ……!」
「機……か……械……」
「機械? メカ亀田のこと?」
「……あ、ああ……!」
知ってるのか? とでも言いたげに視線を向けてくる。
智美はそれを無視して出来るだけ情報を搾り取ろうとする。
智美はそれを無視して出来るだけ情報を搾り取ろうとする。
「あんたの知り合いは? もちろんここで知り合った人間のことよ」
「……サング……ラス……八……」
「はい? 何て言ったの?」
「……サング……ラス……八……」
「はい? 何て言ったの?」
サングラスはかろうじて聞こえたものの、その後がさっぱり聞き取れない。
「サングラス……や……はち……」
(……ここまで、ね)
(……ここまで、ね)
智美は懐から拳銃を取り出してトリガーに指をかける。
その動作に青野は再び目を見開き、ニヤりと笑った。
その動作に青野は再び目を見開き、ニヤりと笑った。
「何? 怖すぎて笑えてきたの?」
「お前……も……殺さ……勝てっこ……」
「お前も殺される、誰々には勝てっこない、ってところかしら。
……お生憎様、私、優勝する気なんてサラサラないの」
「お前……も……殺さ……勝てっこ……」
「お前も殺される、誰々には勝てっこない、ってところかしら。
……お生憎様、私、優勝する気なんてサラサラないの」
「安心しなさい。
天国に行くのなら私とは二度と会わないし、地獄に行くのなら私の苦しむ様が間近で見れるわ」
天国に行くのなら私とは二度と会わないし、地獄に行くのなら私の苦しむ様が間近で見れるわ」
その言葉が言い終わると智美は銃を『仕舞い直す』。
その内に出血多量で死ぬだろう、銃は最後の最後で情報を搾り出すため。
『殺される』となると必死に何かを喋るかもしれないと思ったからだ。
その内に出血多量で死ぬだろう、銃は最後の最後で情報を搾り出すため。
『殺される』となると必死に何かを喋るかもしれないと思ったからだ。
「……死んだ?」
「……」
「……」
ピクリともしない、間違いなく死んだのだろう。
罪悪感なんてない、人を殺した事だってあるのだから。
罪悪感なんてない、人を殺した事だってあるのだから。
「……メカ亀田は危険、どいつがサングラスかもわからないし、危険人物も絞り込めてない。
お手上げね、見つからないうちにどこかに行くのがベストね」
お手上げね、見つからないうちにどこかに行くのがベストね」
言い終わると智美はチラリと青野の死体を見て。
「……」
何も言わずに工場を出て行った。
【青野 柴夫@パワプロクンポケット6 死亡】
【B-7/工場周辺/一日目/早朝】
【四路智美@パワプロクンポケット3】
[状態]:健康
[装備]:拳銃(ジュニア・コルト)、探知機
[参戦時期] 3智美ルートで主人公の正体が1主人公だと発覚後。
[道具]:支給品一式、ダイナマイト5本
[思考・状況]
基本:二度と三橋くんを死なさない。
1:しばらく情報集め。
2:人を集めたい。
3:第三放送までにはホテルPAWAに集まる人をどうするか方針を決めたい。
4:亀田の変貌に疑問?
備考
※メカ亀田を危険人物を判断しました。
【四路智美@パワプロクンポケット3】
[状態]:健康
[装備]:拳銃(ジュニア・コルト)、探知機
[参戦時期] 3智美ルートで主人公の正体が1主人公だと発覚後。
[道具]:支給品一式、ダイナマイト5本
[思考・状況]
基本:二度と三橋くんを死なさない。
1:しばらく情報集め。
2:人を集めたい。
3:第三放送までにはホテルPAWAに集まる人をどうするか方針を決めたい。
4:亀田の変貌に疑問?
備考
※メカ亀田を危険人物を判断しました。
◇ ◆ ◇ ◆
メカ亀田は工場の中を見渡していた。
先ほどの緑色の髪の少女が来るか、それともあの二人と一体が来るかはわからない。
あの触手のようなものを出した女は恐らくサイボーグかアンドロイドかロボットだろう。
メカ亀田はここを動く気はない、襲われたら迎え撃つ気だ。
工場の内部は元々調べるつもりだったのだ。
それにあの程度の連中なら軽くいなせる自信がメカ亀田にはあった。
先ほどの緑色の髪の少女が来るか、それともあの二人と一体が来るかはわからない。
あの触手のようなものを出した女は恐らくサイボーグかアンドロイドかロボットだろう。
メカ亀田はここを動く気はない、襲われたら迎え撃つ気だ。
工場の内部は元々調べるつもりだったのだ。
それにあの程度の連中なら軽くいなせる自信がメカ亀田にはあった。
「ん?」
そんな考えをしながらメカ亀田が進んでいると、一つの物体を見つける。
少し不審に思いながら警戒をしながら進んでいく。
少し不審に思いながら警戒をしながら進んでいく。
「青野、でやんすか」
それは倒れこんでいた青野の体だった。
ピクリともしない、死んでいるのだろう。
ピクリともしない、死んでいるのだろう。
「やれやれ、お前も運がないでやんすね」
軽くため息をついてマントの下から爪を取り出す。
それを青野の首筋に当てる。
そして、首輪と青野の首をゆっくりと切り離していく。
それを青野の首筋に当てる。
そして、首輪と青野の首をゆっくりと切り離していく。
「意外と早く首輪を手に入れれたでやんすが……」
ここからが問題だ。
今すぐに工具を見つけて解体することは簡単だが。
この首輪は遠隔操作できるということがわかっている。
つまり、首輪を解体している最中に、ボン、という可能性が非常に高いのだ。
今すぐに工具を見つけて解体することは簡単だが。
この首輪は遠隔操作できるということがわかっている。
つまり、首輪を解体している最中に、ボン、という可能性が非常に高いのだ。
(とりあえずはジャミング出来る機械が必要、でやんすか)
ここにあるかどうかもわからない、前途はまだまだ多難だ。
首輪が手に入り工具もあるであろう工場に着いた。
残る必要なものはジャミングを可能とする機械だけ。
首輪が手に入り工具もあるであろう工場に着いた。
残る必要なものはジャミングを可能とする機械だけ。
(好調、でやんすねえ、面白いぐらい)
そんな都合のいい展開に逆に不安に思いながら、メカ亀田は工場の中を歩き回った。
逃亡生活のお陰で工場には縁がある。
それゆえにあの緑色の女が隠れていた荷物の山が隠れるためのものだと気付いたのだから。
メカ亀田は目的を果たすために工場を探索する。
逃亡生活のお陰で工場には縁がある。
それゆえにあの緑色の女が隠れていた荷物の山が隠れるためのものだと気付いたのだから。
メカ亀田は目的を果たすために工場を探索する。
【B-7/工場周辺/一日目/早朝】
【メカ亀田@パワプロクンポケット6裏】
[状態]:損傷なし
[装備]:特になし
[道具]:支給品一式、ランダム支給品1~3個、青野の首輪
[思考]
基本:『殺し合い』を失敗させた後に亀田を殺す
1:工具とジャミング用の機械を見つける。
2:脱出のために役立ちそうな人間を優先して仲間にする
4:サングラスの男(灰原)に激しい殺意と敵意
[備考]
※参加時期は不明
※メカ亀田は灰原の名前は知りません
※自動追尾ミサイルとバリアーは没収されています
※青野の情報は全部嘘だと思っています。
※十波典明、タケミ、たかゆき、高坂茜の名前を知りません
【メカ亀田@パワプロクンポケット6裏】
[状態]:損傷なし
[装備]:特になし
[道具]:支給品一式、ランダム支給品1~3個、青野の首輪
[思考]
基本:『殺し合い』を失敗させた後に亀田を殺す
1:工具とジャミング用の機械を見つける。
2:脱出のために役立ちそうな人間を優先して仲間にする
4:サングラスの男(灰原)に激しい殺意と敵意
[備考]
※参加時期は不明
※メカ亀田は灰原の名前は知りません
※自動追尾ミサイルとバリアーは没収されています
※青野の情報は全部嘘だと思っています。
※十波典明、タケミ、たかゆき、高坂茜の名前を知りません
◇ ◆ ◇ ◆
彼は緑色の草原をデイバックを背負って駆けていた。
気がつくとここに居たが彼には対して関係のない話だ。
いつものように人間をからかった、大きな身体をした人間が慌てふためく姿は酷く滑稽だった。
そしてまた一匹、人間を見つけた。
こいつもからかってやろうと思い、ゆっくりと近づいていく。
あの身体つきならばこのぐらいの距離を空けていれば十分に逃げられる。
さあ、そろそろ鳴き声を上げようと思うと。
気がつくとここに居たが彼には対して関係のない話だ。
いつものように人間をからかった、大きな身体をした人間が慌てふためく姿は酷く滑稽だった。
そしてまた一匹、人間を見つけた。
こいつもからかってやろうと思い、ゆっくりと近づいていく。
あの身体つきならばこのぐらいの距離を空けていれば十分に逃げられる。
さあ、そろそろ鳴き声を上げようと思うと。
「うきぃ!?」
「……はははは、やっと見つけたですよお猿さん」
「……はははは、やっと見つけたですよお猿さん」
先ほどの歩くスピードとは一転素早い動きをされて彼は捕まえられてしまう。
必死に抵抗するが上手く力が入らない。
必死に抵抗するが上手く力が入らない。
「何でお猿さんがデイバックを持ってるのかは知らないですが……もらっておきましょう。
そのためにあの二人を見逃したんですから」
「うきぃい!」
「……うるさいです」
そのためにあの二人を見逃したんですから」
「うきぃい!」
「……うるさいです」
人間は手に持っていたよくわからないものを持ち上げ。
ズガガガン!
という音が聞こえると同時に、彼は意識を手放した。
【猿@パワプロクンポケット4 死亡】
【残り 46人】
【残り 46人】
【B-7/工場周辺/一日目/早朝】
【高坂 茜@パワプロクンポケット8】
[状態]:幸せ、早く殺したい
[装備]:機関銃
[道具]:支給品一式、アップテンポ電波、予備弾セット(各種弾薬百発ずつ)、不明支給品0~2
[思考・状況]
基本:みんな殺して幸せな家庭を取り戻す。
1:人を殺すために人の居るところへと向かう
備考
※メカ亀田とタケミを危険人物を認識しました
【高坂 茜@パワプロクンポケット8】
[状態]:幸せ、早く殺したい
[装備]:機関銃
[道具]:支給品一式、アップテンポ電波、予備弾セット(各種弾薬百発ずつ)、不明支給品0~2
[思考・状況]
基本:みんな殺して幸せな家庭を取り戻す。
1:人を殺すために人の居るところへと向かう
備考
※メカ亀田とタケミを危険人物を認識しました
| 前へ | キャラ追跡表 | 次へ |
| 040:それぞれの思惑 | 青野柴夫 | GAME OVER |
| 024:家族愛 | 高坂茜 | 075:アンドロイドは笑わない |
| 031:南へ東へ珍道中 | たかゆき | GAME OVER |
| 031:南へ東へ珍道中 | タケミ | 067:天使のお仕事 |
| 031:南へ東へ珍道中 | 十波典明 | 065:思い出の場所 |
| 040:それぞれの思惑 | メカ亀田 | 067:天使のお仕事 |
| 034:想い | 四路智美 | 065:思い出の場所 |