プログラマーがファンタジー世界に召還されますた(非公式まとめ)

灰色のPG09

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pfantasy

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-バグの存在はわかったが、これでは原因がわからない。

 私は、次の少年に橋を渡るように命じた。
 先に消えていった少年をみていたので、橋に飲み込まれる瞬間に
それを回避するように、魔法を使った。しかし無駄だったようだ。
 飛翔しようかとした少年は、橋からあらわれた無数の手によって、
橋に飲まれていった。

-やはり根の深いバグだ。

 私は『トレース』を残る二人の少年にかけて、同じように送り出
していく。
 一人の少年は、魔法の盾『use strict』を行使したが、それはまっ
たく無効であったようだ。
 もう一人の少年は、瞬間移動の呪文で回避しようとしたが、渓谷の
向こう側に出現するはずが、橋の中央に出現してしまい、同じように
飲まれた。

 そして、私が残された。声が聞こえる。

『異世界から来た者よ。われは最悪のバグ。汝が持つ魔法ではわれに
傷一つ負わせることができない。CPANへ向かうことなく、このま
ま引き返すが良い。』

 私は内心つぶやいた。

-最悪のバグ?冗談だろ。

 最悪のバグとは、回避不能なバグのことを言う。
 橋の一つや二つ、私には乗り越えられる。
 私は図書室の奥にしまってあった魔道書を取り出した。

#ifdef__cplusplus
extern "C"
{
  #endif
  #include"EXTERN.h"
  #include "perl.h"
  #include "XSUB.h"
  #ifdef __cplusplus
}
#endif

 普通の『パーラー』には聞き覚えの無い呪文を唱えていく。

『うぉぉぉ・・・そ、それは、禁呪文XS!? バカな、それはかつて
失われたはず!!』

 私の複雑な詠唱が渓谷に響き渡る。

『しかし禁呪文XSといえども、私は倒せん!!!』

-倒す? お前は倒さないよ。

 私はせせら笑った。
 そう、私が必要なのは橋を渡ることなのだ。CPANとつなぐ
橋を渡ることだ。
 カーネルのバグで機能せず、存在がバグになった『プロキシー』
などに何の用事があろう。禁呪文XSで、『パールゥ』に許されて
いないゲートを開いて、自らをパケットとして送るのだ。
 魔王もそのことに気づいたようだ。

『私との戦いを回避したことは誉めてやろう・・・。しかし、汝が
禁呪文XSを持ち出したことで、この世界の調和は崩れる。そして
我々が世界を闇に包む時代が来ることになるのだ!!!』

 その言葉に、私は注意を払わなかった。
 既に私は、渓谷の向こう側に移動しており、『プロキシー』に
用事が無かったからだ。

 こうして、のちにデスマーチと呼ばれるたびを完了した私は、
CPANにて眠っていた多くの力を手に入れた。

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